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保育士はパートの方がいい?仕事内容や正社員との違いは?給料や待遇も解説

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屋外で悩む保育士の画像

「保育士として勤務する場合、パートの方がいいのだろうか」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。パートの保育士は、短時間勤務やフルタイムに近い働き方など、ライフスタイルに合わせて働き方を選べる点が特徴です。 この記事では、パートの保育士における仕事内容や給料、活躍しやすい職場を解説します。保育士がパートとして働くメリット・デメリットも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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保育士はパートの方がいい?

保育士の働き方には正社員だけでなく、パートという選択肢もあります。ここでは、パートの保育士の働き方や仕事内容、正社員との違いを解説します。

パートの保育士の働き方

パートの保育士として勤務する場合、自分のライフスタイルに合わせて働き方を選べるのが特徴です。パートは短時間勤務も選択できるため、保育士の多様なニーズに応えられます。短時間勤務の場合、午前中や夕方のみという時間帯で勤務でき、家庭や育児と両立して働きやすいでしょう。フルタイムに近い長時間でパートの保育士として勤務する場合、安定した収入を確保しつつ、柔軟にシフトを調整して勤務しやすい傾向にあります。

パートの保育士の仕事内容

パートの保育士は、保育園の方針や規模、働く時間帯によって仕事内容が異なります。パートの保育士は、基本的に正社員のサポートや補助を行います。午前に勤務するパートの保育士は、子どもの迎え入れや遊びの見守り、遊具の片付けや消毒、おむつの交換、トイレや食事の介助などを行います。夕方に勤務するパートの保育士は、おやつの提供やお迎えが来るまでの見守りなどがあるでしょう。長時間勤務するパートの保育士は、クラス運営の補助や保育環境の整備など、正社員の保育士のサポートを担当します。

正社員とパートとの違い

保育士として働く場合、正社員とパートは、働き方や待遇に違いがあります。正社員とパートでは、勤務時間の柔軟性が大きく異なるといえるでしょう。正社員は基本的にフルタイム勤務が求められますが、パートは短時間勤務やシフトの調整が可能です。

また、正社員とパートでは、業務の責任範囲にも違いがあります。正社員はクラス担任や行事の企画運営など、一般的に責任の重い業務を担います。パートは正社員のサポート・補助業務が中心で、責任を負う業務の負担が少ない傾向にあります。

待遇面に関しては、一般的に正社員は月給制で昇給や賞与が期待できるのが特徴です。
パートは時給制が多く、昇給や賞与が少なかったり、なかったりする場合もあります。
このように、正社員は収入面での安定性が魅力、パートは柔軟な働き方がメリットといえるでしょう

パートの保育士の給料・待遇

パートの保育士の給料や待遇はどうなっているのでしょうか。ここでは、パートの保育士の給料・待遇を解説します。

パートの保育士の平均時給は1,370円

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計新規タブリンク」によると、保育士の短時間労働者1時間当たりの所定内給与額は1,370円、年間賞与その他特別給与額は9万1,700円となっています。
パート保育士の時給は、勤務地や保育士の経験、保育園の方針によって異なります。しかし都市部や経験豊富な保育士は、高い時給が設定される傾向にあるようです。

出典

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計新規タブリンク」(2025年7月17日)

パートの保育士の社会保険

条件を満たせば、パートの保育士も社会保険に加入できます。厚生労働省の「パート・アルバイトのみなさま新規タブリンク」によると、勤務先の従業員数が51人以上で、以下の条件を満たすパートは社会保険の加入対象です。

  • 週の所定労働時間が20時間以上30時間未満

  • 所定内賃金が月額8万8,000円以上

  • 2ヶ月を超える雇用の見込みがある

  • 学生ではない

保育士がパートという働き方を選ぶ際は、自分の勤務条件が社会保険の加入対象になるかどうか確認しましょう。

出典

厚生労働省「パート・アルバイトのみなさま新規タブリンク」(2025年7月17日)

パートの保育士が受けられる福利厚生

保育士がパートとして働く場合に受けられる福利厚生は、勤務先の保育園によって異なります。保育園によっては食事補助や制服貸与、研修制度、交通費の支給などがあるようです。パートの保育士として勤務する場合、福利厚生の内容は求人情報や面接時にしっかり確認しましょう

パートの保育士の有給休暇

東京労働局の「しっかりマスター 有給休暇編(p.2)新規タブリンク」によると、パートの保育士は以下の条件を満たせば有給休暇が付与されます。

  • 6ヶ月以上、継続して勤務している

  • 全労働日の8割以上出勤したこと

パートの有給日数は、週の勤務日数や時間に応じて異なります

週所定労働日数 1年間の

所定労働日数

勤務年数
0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5

以上

4日 169日~216日 7 8 9 10 12 13 15
3日 121日~168日 5 6 6 8 9 10 11
2日 73日~120日 3 4 4 5 6 6 7
1日 48日~72日 1 2 2 2 3 3 3

パート勤務で所定労働時間が30時間未満、週所定労働日数が4日以下の場合は、上記のとおり有給休暇が付与されます。パートの保育士は勤務状況に応じて付与された有給休暇を取得し、体調を整えたり、プライベートを充実させたりすることが可能です。

出典

厚生労働省「パンフレット新規タブリンク」(2025年7月17日)

保育士がパートとして働くメリット

パートの保育士は働き方の自由度が高く、心理的・精神的負担が少ない傾向にあります。また、シフトの調整をしやすいため、ライフステージに合わせて働きやすい点もメリットでしょう。ここでは、保育士がパートとして働くメリットを紹介します。

働き方の自由度が高い

パートの保育士として勤務する大きなメリットは、働き方の自由度が高いことです。正社員は固定された時間が多いですが、パートは短時間勤務や特定の時間帯のみという働き方も可能でしょう。パートの場合は午前中や夕方だけ働くのも可能なため、家庭の事情や個人のライフスタイルに合わせて働きやすいのが魅力です。

パートは週に数日だけ勤務したり、扶養内で働けたりするのも、家庭やプライベートを重視したい保育士にとってメリットといえます。急用などにも融通が利きやすいのも魅力の1つでしょう。

心理的・身体的負担が少ない

パートの保育士は、心理的・身体的負担が少ないのもメリットです。パートの保育士は残業や持ち帰りの仕事が少ない傾向にあり、長時間仕事に追われるストレスや体力的な負担を軽減しやすいといえます。長時間労働を避けて無理のない範囲で勤務すると、仕事を長く続けやすいでしょう。

ライフステージに合わせて働ける

パートの保育士は、ライフステージに合わせて柔軟に勤務できる傾向にあります。子育て中の保育士であれば、子どもの学校行事や体調不良に対応しやすい短時間勤務のパートを選択できるのもメリットといえます。家庭の事情や自分の健康状態に合わせてシフトを調整しやすいのも魅力です。また、定年後にパートの保育士として活躍できる園もあるでしょう。このように、パートの保育士はライフステージに合わせて柔軟に対応して働ける点が魅力です。

保育士がパートとして働くデメリット

保育士がパートで働くと、収入が安定しにくいことやスキルを活かしにくいという課題があります。また、キャリアアップが難しい点もデメリットといえるかもしれません。
ここでは、保育士がパートとして働くデメリットを紹介します。

収入が安定しにくい

パートの保育士は時給制であるのが一般的なため、働いた時間によって変動するのが特徴です。そのため、勤務日数が減ったり、体調不良や家庭の事情で勤務時間を短縮したりすると収入も減少します。働いた時間によって収入が変動するのは、安定を求める方にはデメリットといえるかもしれません。

スキルを活かしにくい

パートの保育士は、正社員と比較すると業務の範囲が限定されている傾向にあり、これまでに培ってきたスキルを活かす機会が少ない可能性があります。自分の保育士としての経験やスキルを十分に発揮したい方にとっては、パートでの勤務はやりがいを感じにくいかもしれません。

キャリアアップが難しい

正社員であれば経験を積んで、リーダーや主任などポジションを目指せる機会もあるでしょう。しかし、正社員と比較すると、パートの保育士はキャリアアップの機会が少ない点もデメリットといえます。パートの場合は業務範囲が限られているため、新たなスキルを身につけるチャンスが限られており、保育士としての成長を実感しにくい側面もあります。

パートの保育士が活躍しやすい職場

パートで保育士として働くにはどのような職場が良いのでしょうか。ここでは、パートの保育士が活躍しやすい職場を解説します。

研修やスキルアップの機会がある施設

パートの保育士が活躍しやすい職場として、研修やスキルアップの機会が整備されている施設が挙げられます。パートの保育士にも研修や勉強会が開催されている職場であれば、新しい知識やスキルを学べるでしょう。パートの保育士でスキルアップを目指したい方は、研修や勉強会が開催されている保育園を選ぶのがおすすめです。

正社員とパートで明確な役割分担がある環境

正社員とパートの役割分担が明確な職場も、パートの保育士が働きやすい環境といえます。たとえば、クラス運営や行事の企画など責任の重い業務は正社員が中心となり、パートの保育士は補助的な業務に専念できる環境です。業務の範囲や内容がはっきりしていると、パートの保育士が不満を抱きにくく、安心して業務に取り組める可能性が高いでしょう

「パートの方がいい?」と悩む保育士によくある質問

ここでは、「パート勤務の方がいいのか」と悩む保育士から挙げられる「よくある質問」にQ&A形式で回答します。

パートの保育士がフルタイムで働いた場合の年収は?

前述しましたが、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計新規タブリンク」によると保育士の短時間労働者1時間当たりの所定内給与額は1,370円、年間賞与その他特別給与額は9万1,700円です。それをもとに「1日8時間・週5日・月20日勤務×12ヶ月+9万1,700円」として計算すると、パート保育士の年収は272万2,100円となります。
この年収はあくまで保育士の短時間労働者の平均時給で計算しているため、あくまで参考としてください。

出典

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計新規タブリンク」(2025年7月17日)

保育士で「パートで働くのが楽しくない」と感じたら?

保育士で「パートで働くのが楽しくない」と感じたときは、自分が何に対してストレスを感じているのかを整理するのが大切です。たとえば、人間関係や仕事の負担、自分の役割に対する不満など、楽しくないと感じる原因を具体的に考えましょう。パートで働くのが楽しくないと感じる原因が明らかになったら、現状を改善するために行動するのがポイントです。
保育士ではない友人に相談すると、新しい視点が得られるかもしれません。保育園に改善してほしい点があり、どのようにしてほしいか明確な場合は上司に直接伝えるのも1つの方法です。

また、働き方を見直すのも1つの方法です。パートの勤務時間や勤務日数の調整、ほかの保育園で働く選択肢もあります。無理をせず、自分のペースで働ける方法を見つけるのが、パートの保育士として楽しく働くコツです。

パートの保育士としての立ち位置に悩んでいる

パートの保育士は、正社員との役割の違いから「自分の仕事が軽視されている」と感じたり、正社員と同じような責任を負わされる状況に戸惑ったりすることがあるかもしれません。パートの保育士が自分の働き方や立ち位置に疑問を感じたら、役割分担や仕事の進め方に関して上司に相談するのがおすすめです。正社員とパートの違いを詳しく知りたい方は、記事の「正社員とパートとの違い」を参考にしてください。

パートの保育士が割り切って仕事をするコツは?

パートの保育士として仕事を割り切るためには、子どもたちとの関わりを楽しむことが大切です。パートの保育士として「完璧を目指す」のではなく、「自分ができる範囲で最善を尽くす」と考えると気持ちに余裕が生まれ、仕事に対する負担感が軽減される可能性があります。
また、仕事とプライベートの切り替えを意識するのも重要です。仕事が終わったら家庭や趣味の時間を大切にし、メリハリをつけるのがおすすめです。パートの保育士は柔軟な姿勢を持ち、プレッシャーを感じ過ぎず業務に取り組むと、割り切って仕事を進められるでしょう。

パートの保育士も書類業務を任されますか?

パートの保育士も、園によっては書類業務を任される可能性があります。たとえば、連絡帳の記入や子どもたちの日々の活動記録など、簡易的な内容の書類業務をパートの保育士が担当する場合もあるようです。書類業務に抵抗がある場合は、パートの保育士として採用される前に、事前に確認しておくと安心でしょう。パートの保育士の業務内容に興味がある方は、記事の「パートの保育士の仕事内容」をチェックしてください。

まとめ

パートの保育士として働くと、柔軟な働き方ができたり、心理的・身体的な負担が軽減できたりするメリットがあります。パートの保育士は短時間勤務からフルタイムに近い勤務まで、自分のライフスタイルや家庭の状況に合わせて働ける点も魅力です。また、パートの保育士は責任の範囲が限定されているため、仕事とプライベートとのバランスを保ちながら働きやすいでしょう。一方では、パートの保育士は、収入面が不安定になりやすいこと、キャリアアップの機会が限られるというデメリットもあります。

自分に合った職場を見つけ、働き方を工夫すると、パートの保育士として長く働くことができるでしょう。「柔軟に働きたい」「家庭とプライベートを両立したい」「ライフステージに合った働き方がしたい」という方は、パートの保育士として働くのも1つの手です。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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