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保育士に向いていない!辞めたいときは?落ち込む理由と転職の考え方を解説

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頭を押さえて悩んでいる保育士の画像

「保育士に向いていないから、辞めたい」と悩む方もいるかもしれません。保育士は、幅広いスキルが求められたり、責任の重い仕事を任されたりするため、向いていないと思うこともあるでしょう。 この記事では、「保育士に向いていない」「辞めたい」と思う理由や対処法について解説します。転職先の希望別に、求人を探すコツもまとめました。保育士自体や今の職場を辞めて後悔しないように、冷静に判断してみましょう。

この記事を書いた人

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「レバウェル保育士」編集部

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目次

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「保育士に向いていない!辞めたい」と思う理由

保育士は幅広いスキルが求められたり、責任を伴う仕事を任されたりするため、「向いていないのでは?」と思うことも珍しくありません。ここでは、保育士が「向いていないから、辞めたい」と感じる主な理由について紹介します。

ほかの保育士と自分を比較して落ち込むから

経験豊富な先輩保育士や活躍している同僚などと比較して、「保育士に向いていない」と落ち込むこともあるでしょう。保育のスタイルは人によって異なるため、子どもたちとの関わりが上手かったり製作が得意だったり、ほかの人の強みと比較すると落ち込みやすくなります。

また、ほかの保育士より残業時間が多いと、自分の仕事の段取りや進め方が悪いと思うこともあるようです。クラス担任やリーダーなどに就くタイミングも人それぞれであるため、同期が役職を任されている姿を見て、劣等感を抱くこともあるでしょう。

保護者対応が難しいから

保育士は、保護者への配慮やクレーム対応に難しさを感じ、「向いていない」「辞めたい」と思うこともあります。子どもの様子や発達などで気になることがあれば、保護者を不安にさせないような伝え方を考える必要があり、コミュニケーションに難しさを感じることもあります。また、保護者から名指しでクレームがあったり、保育について厳しい意見をもらったりすると、責任を感じて退職を考える人もいるかもしれません。

マルチタスクが苦手だから

保育士は、「あれもこれも同時にできない」「優先順位がつけられない」という思いから仕事に自信が持てなくなることもあるでしょう。保育の現場では、子どもたちを見守りながら活動の準備をしたり、抱っこで寝かしつけしながら事務作業をしたり、マルチタスクのスキルが求められます。クラスが替わる年度始めや、あらゆる準備が必要な行事前は業務量が増えることもあり、タスクの整理が苦手で悩んでいる保育士もいるようです。

子どもたちにイライラしてしまうから

保育士は、業務の忙しさから余裕がなく、子どもたちにイライラしてしまい、「向いていない、辞めたい」と思うこともあります。「自分のクラスの子どもたちは、思うように動いてくれない」「何度注意しても危ないことを繰り返す」といった場面では感情的になってしまい、自己嫌悪に陥ることもあるでしょう。

体調不良だったり疲労がたまっていたりするとイライラしやすくなる方は、「自分は感情のコントロールが苦手だから向いていない」と落ち込むこともあるようです。

給料や待遇面に不満を感じているから

保育士として働くやりがいや楽しさより、給料や待遇面に不満に目が行き、「向いていない」と思うこともあります。保育士は、ほかの職種と比べて、責任の重さや仕事量の割りに給料が低いと感じることもあるでしょう。

自分の頑張りが昇給やボーナスなどで評価されないと、「この仕事を続ける意味があるのか」と疑問を持つこともあります。給料や待遇面に不満を感じると、「子どもが好き」という気持ちより、現実的な問題から辞めたいと感じるかもしれません。

製作やピアノなど苦手な活動があるから

保育士は、「子どもたちに折り紙を教えるのが難しい」「ピアノを弾きながら上手く歌えない」など、苦手な活動があることから「向いていない」と思うこともあるようです。クラス担任になると、製作の準備や毎朝のピアノの演奏、運動の指導など、幅広い活動に対応する必要があります。誰にでも得意不得意はあると分かっているものの、苦手なことがあると自信を失い、「辞めたい」と思うきっかけになるかもしれません。

人間関係が上手くいかないから

保育士は、職場の雰囲気に馴染めなかったり人間関係でトラブルが起きたりして、「向いていない、辞めたい」と思うこともあります。職場によっては、職員の数が少なく閉鎖的に感じたり、新人で意見が言いにくかったりすることもあるようです。職場の人間関係は、仕事におけるやりがいや意欲に影響します。「自分だけ浮いている気がする」「先輩保育士との仲が深まらない」といったように、職場に居場所がないと感じることもあるでしょう。

保育士経験が浅く余裕がないから

保育士経験が浅い方は、業務を覚えるのに必死で、子どもたちとの関わりを楽しんだり、やりがいを感じたりできず、向いていないと思うかもしれません。経験不足から子どもへの声掛けや保護者対応に自信が持てず、「保育士を辞めた方が良いのでは」と思い込んでしまうこともあります。

保育士は実務経験を通してスキルを身につけていくため、キャリアが浅いうちは失敗や反省から学ぶことも多いものです。できなかったことが気になると、仕事に対して前向きになれず、保育士に向いていないと悩みやすくなるでしょう。

そもそも保育士に向いている・向いていない人の特徴とは?

「保育士に向いていない」と感じたときは、そもそもどのような人が向いているのか、向いていないのか知ると、自分の状況を冷静に判断する助けになります。保育士に向いている人・向いていない人の特徴は以下のとおりです。

保育士に向いている人の主な特徴 保育士に向いていない人の主な特徴
子どもが好きな人・体力に自信がある人・

コミュニケーションが得意な人・柔軟な対応ができる人・冷静な判断ができる人

完璧主義な人・感情的になりやすい人・1つのことに没頭したい人・収入や働きやすさを重視している人

一緒に遊んだり製作をしたり、「子どもたちが好き」という気持ちは、保育士にとっての強みになります。柔軟な対応力や冷静な判断ができる人は、保育業務を進めるうえで役立つでしょう。子どもたちとの関わりは思い通りにいかないこともあり、完璧主義な性格だと向いていないと感じるかもしれません。ただし、事務作業や連絡帳のやり取りにおいては正確さが求められるため、完璧主義な性格が活かせる場面もあります。

上記で解説した、保育士に向いている人・向いていない人の特徴は一般的な傾向であり、保育園や職場での役割によっても変わります。「向いていない」と思う特徴があっても、それを補う強みを持っている場合もあるため、できることや得意なことに目を向ければ、前向きになれるかもしれません。

向いている人の特徴について詳しく知りたい方は、「保育士に向いている人の特徴を解説!適性に不安があるときの解決策は?」の記事も合わせてお読みください。

「保育士自体を辞めたい」気持ちが本当か確認する方法

「向いていない、辞めたい」と感じたとき、保育士という職業自体が合わないのか、それとも現在の職場環境や状況が原因なのかを検討することが大切です。ここでは、自分の気持ちを整理するためのポイントを紹介します。

今の職場が合わないだけではないか

保育士を辞めたいと思う原因は、今の職場の人間関係や保育方針、勤務条件などが自分に合っていないだけかもしれません。「指導が厳しすぎる」「園の方針と自分の保育観が合わない」「残業が多く体力的にきつい」といった問題は、転職により改善する可能性があります。具体的にどのような点が辛いのかリストアップしてみると、問題が現在の職場に限ったことなのか、保育士という職業全般に関することなのかが見えてくるでしょう。

苦手な業務を克服する努力はしたか

「ピアノが上手く弾けない」「保護者対応が難しい」など、苦手に感じる業務があるときは、克服する努力をしてみることも大切です。たとえば、ピアノが苦手なら簡単な伴奏から練習したり、保護者対応が苦手なら先輩のやり方を観察して学んだりするなど、具体的な改善策があるかもしれません。

先輩保育士にアドバイスをもらったり、専門書や保育関連の記事を読んだりすれば、知識やスキルを補うこともできます。苦手な分野に対して何も対策を取らずに「向いていない」と諦めてしまうのではなく、まずは克服するための行動を起こしてみましょう。

保育士の仕事を辞めて後悔しないか

資格取得を目指した理由や今後のキャリアを考えて、保育士自体を辞めて後悔しないかどうかも考えてみましょう。一時的な感情や状況で判断すると、冷静になったとき後悔する可能性があります。「子どもが好き」「発達支援に携わりたい」など、保育士を目指した原点に返ってみると、「もう少し頑張ってみよう」と意欲が湧くかもしれません。

また、保育士としての経験年数や自分のキャリアプラン、転職後の展望なども踏まえて、総合的に判断することが重要です。もし迷っているのであれば、保育士の先輩や保育士専門の転職エージェントに相談してみるのも良いでしょう。

今の職場の退職を検討したほうが良い保育士の特徴

心身に不調が出ていたり、自分の強みが発揮しにくかったりする場合は、現在の職場を退職したほうが良いかもしれません。ここでは、今の就業先の職場の退職を検討したほうが良い状況について解説します。

心身に不調が出ている

子どもの命を預かるプレッシャーを感じていたり、業務量が多く残業が続いたりして、心身に不調が出ている場合は、無理に働き続けないほうが良いかもしれません。自分の健康を最優先に考え、休職する選択肢もあります。まずは職場に相談し、必要に応じて医療機関を受診しましょう。状況によっては退職を検討したほうが良い場合もあります。

なお、体力的にきつい場合、保育士はパートやアルバイトなど、勤務日数や勤務時間を減らして働くことも可能です。状況に応じて休んだり退職したりしたうえで、転職する場合は心身が回復した後、焦らずに進めましょう。

自分の強みを発揮できずやりがいを感じられない

今の職場の仕事内容や保育活動では、自分の強みを活かせる場面がないと感じる場合、ほかの保育施設へ転職したほうが良いかもしれません。ピアノが得意にもかかわらず弾く機会がないと、強みが活かせず仕事の評価にもつながりにくいでしょう。幼児保育の経験が豊富な場合、乳児のみ受け入れている小規模保育園ではスキルが活かしづらいと感じることもあるようです。

自分の強みやスキルが活かせる保育施設であれば、保育士としてキャリアアップできる可能性もあります。強みを発揮できる場面が多くあれば、働くモチベーションも保ちやすくなるでしょう。

「保育士に向いていない!辞めたい」ときの対処法

「保育士に向いていない」と感じたときは、すぐに退職を決断するのではなく、まずは状況を改善するための行動を起こしてみましょう。ここでは、悩みを抱えたときの具体的な対処法を紹介します。

園長や上司に相談する

保育士として働くなかでの悩みや困っていることは、一人で抱え込まずに園長や上司に相談してみましょう。「迷惑をかけたくない」「できないと思われたくない」という気持ちから相談をためらうこともありますが、適切なサポートがあれば状況が改善する可能性もあります。マルチタスクが苦手な場合は、業務に慣れるまで仕事量を調整したりサポート体制を強化したりしてくれるかもしれません。

保護者対応に不安がある場合は、先輩と一緒に対応する機会を作ってもらうこともできるでしょう。相談する際は、具体的な悩みと、自分がどうなりたいかという希望を明確に伝えることが大切です。単に「辛い」「向いていない」と述べるのではなく、「〇〇の業務に不安がある」「〇〇の技術を向上させたい」と具体的に伝えると、解決策が見つかりやすくなります。

異業種の仕事について情報収集する

保育士を続けるべきか悩んでいる場合、ほかの職業について情報収集しておくと、辞めるか・辞めないかの判断材料になります。自分の興味や強みを活かせる仕事は何か、どのようなスキルが必要か、収入や働き方はどうかといった基本的な情報を集めてみましょう。

ほかの職業について理解を深めることで、「やっぱり自分は保育士に向いている」と思う可能性もあります。どのような仕事にも向き不向きや苦労があることを理解したうえで、冷静に判断することが大切です。

保育士向けの転職エージェントに相談する

保育士向けのエージェントでは、保育園での働き方や転職事情に詳しいプロからアドバイスをもらい、今後のキャリアについて検討できます。転職を決めていない段階でも相談できるので、「自分は保育士に向いている?」「今の職場を辞めるべき?」という方の利用もおすすめです。

「保育士に向いていないかも…」と悩んでいる方は、レバウェル保育士にご相談ください。レバウェル保育士では、キャリア相談や転職活動の情報収集など、経験豊富なアドバイザーが手厚くサポート。転職する場合は、希望条件を丁寧にヒアリングしたうえで求人を紹介します。保育士を辞めるか、辞めないか迷っている方は、一人で抱え込まずにご相談ください。

【転職先の希望別】保育士が求人を探すコツ

「保育士に向いていない」と感じ、職種は変えず転職するのか、新たな仕事に就くのか決めたら、希望条件をもとに求人を探します。ここでは、転職先の希望別に、求人を探すコツをまとめました。

【保育士は続けたい】保育園の種類や規模を変えて求人を探す

保育士を続けたい場合は、今の職場を辞めたい理由と転職先の希望条件を整理し、保育園の種類や規模などを変えて求人を探してみましょう。大規模園が合わないなら小規模保育や家庭的保育、企業主導型保育園など、より少人数の環境を探してみるのがコツです。

また、認可保育園や認可外保育施設、認定こども園など、施設の種類によっても業務内容や雰囲気は異なります。働き方や待遇などの労働条件に加えて、大切にしたい保育観も整理しておくと、自分に合った職場であるか判断しやすくなるでしょう。

【子どもに関わりたい】乳幼児に関わる求人を探す

子どもと関わりながら働きたい方は、保育園以外の児童福祉施設を検討してみましょう。保育士資格は、子育て支援センターやベビーシッター、託児所のスタッフなどの仕事でも活かせます。あそび場のスタッフや子ども服の販売員など、業種を変えて求人を探すのも手です。いずれも、保育士として子どもに関わった経験が活かしやすい職場であるため、強みや興味関心をもとに求人を選んでみましょう。

【新たな仕事に就きたい】強みが活かせる求人を探す

新たな業種や職種への転職を目指す場合は、保育士として働くなかで身につけたスキルや強みを活かせる求人を探すのがコツです。事務作業やパソコン操作が得意であれば、事務職に向いている可能性があります。子どもたちや保護者との関わりでコミュニケーションスキルを磨いた方は、営業職や接客の仕事でも活かせるでしょう。職種によって必要なスキルや働き方は異なるため、しっかりと情報収集したうえで求人を探すことが大切です。

「保育士に向いていない!辞めたい」方からよくある質問

ここでは、パート保育士の悩みや保育園を退職する流れについて解説します。退職を考えている保育士の方は、以下を参考に後悔しないか冷静に判断しましょう。

保育士を辞めて良かったこと・後悔することは?

保育士を辞めたあとの転職先によっては、持ち帰り仕事がなくなったり、固定された勤務時間で働けるようになったりすることに、「良かった」と思うかもしれません。退職することの後悔として挙げられるのは、「子どもたちとの別れが辛かった」「保育の専門性や経験が活かせない仕事に就いた」といった点です。辞めたいと思っても衝動的な判断は避け、次のステップまで見据えた計画を立てることが大切です。

パートの保育士が向いていないと感じたら?

サポート的な役割が向いていないと感じるのであれば、正社員になることを検討してみましょう。正社員になれば、クラス担任や役職を任される可能性があるため、働くモチベーションが高まることもあるようです。

また、保育園によってもパート保育士の仕事内容や役割は異なるため、雇用形態は変えず転職する方法もあります。子育て支援センターや児童館なども、パートの保育士を募集していることがあるため、保育施設の種類を変えてみるのも手です。

保育士が退職するタイミングや流れは?

退職を伝えるタイミングは就業規則や契約書に従い、園長や直属の上司などに口頭で伝えます。1~2ヶ月前など、余裕をもって伝えるのが社会人としてのマナーです。辞めることを伝える際は、退職日を相談したり必要な手続きについて確認したりしましょう。ほかの保育士や子どもたち、保護者に退職を伝えるタイミングも、上司と相談して決めます。後任が決まったら、計画的に引継ぎできるようにスケジュール管理しましょう。

まとめ

「保育士に向いていない」と感じるのは、決して特別なことではありません。なぜなら、保育士は子どもの命を預かる責任の重さに加え、保護者対応やマルチタスクなど、幅広いスキルを必要とする仕事であるからです。ただし、勢いで辞めると後悔する可能性があるため、まずは職場の上司や保育士向けの転職エージェントに相談して冷静に判断しましょう。

それでも改善が難しい場合は、保育園の種類を変えて転職したり、保育士の経験やスキルが活かせる異業種を目指したりする方法もあります。心身に不調が出ている場合は、無理に働き続けないほうが良いかもしれません。保育士は一生ものの資格であるため、焦らずに無理のないペースで転職活動を進めましょう。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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