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保育士の休みは?年間休日や有給休暇取得率、休む際のポイントを解説

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帽子が置いてあるリクライニングチェアがカレンダーに乗っている画像

「保育士の休みは何日くらいあるのか」と気になる方もいるのではないでしょうか。保育士の休みは一般的にシフト制によって決まり、日曜や祝日は公休になる場合もあります。 この記事では、保育士の休みの日や年間休日数、有給休暇取得率を解説。保育士の休みは少ないといわれる理由や希望の日に休みを取るポイントも紹介します。転職を検討している方は、年間休日が多い保育士求人を探すコツも参考にしてください。

この記事を書いた人

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「レバウェル保育士」編集部

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保育士の休みの日は?

保育士の休みは、一般的にシフト制によって決まります。一般的な認可保育園では、日曜日や祝日が公休です。また、有給休暇や産休、育休、年末年始休みなどもあるでしょう。ここでは、保育士の休みの日を解説します。

シフトによって決まる毎週の休み

職場や契約内容などによっても異なりますが、一般的に保育士はシフト制で働くため毎週休みの曜日は変動します。保育園は、月〜土曜日まで開園しているのが一般的です。完全週休2日制の場合は、毎週2日日休みを設ける制度のことです。
なお、週休2日制は、月に少なくとも1回、2日間の休日を設ける制度であるため、週1休みのときもあります。

シフトは希望を出したうえで、園長や主任保育士などが決めるケースが多いようです。シフト制では、休みだけでなく早番・中番・遅番など、勤務時間も変動します。

日曜日・祝日などの公休

一般的な認可保育園では、日曜日や祝日は公休となります。また、12月29日〜1月3日の年末年始も公休となる場合がほとんどです。一般的な企業のなかにはGWやお盆などの大型連休を設けている場合もあります。しかし保育園では、基本的に日曜日や祝日のみ休みとなります。

有給休暇

有給休暇は業種・業態にかかわらず法律により規定されています。厚生労働省の「年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています新規タブリンク」によると、有給休暇は雇用形態に関係なく、一定の要件を満たしたすべての労働者に与えられるものです。年次有給休暇は、「雇入れの日から6か月継続勤務」「全労働日の8割以上出勤」すると付与されます。

以下は、一般的な労働者に付与される年次有給休暇の日数です。

継続勤務年数(年) 0.5 1.5 2.5 3.5 4.5 5.5 6.5以上
付与日数(日) 10 11 12 14 16 18 20

参照:厚生労働省「労働基準関係リーフレット新規タブリンク

なお、週所定労働日数が4日以下かつ週所定労働時間が30時間未満の方は、上記と年次有給休暇の付与日数が異なります。

保育士はクラス担任を任され、有給休暇を取得する際は代理の職員が必要な場合もあります。有給休暇を取得する際には早め希望を出したり、なるべく繁忙期を避けたりして職場に負担をかけないように配慮するのが社会人としてのマナーだといえるでしょう。

出典

厚生労働省「労働基準関係リーフレット新規タブリンク」(2025年6月12日)

産休や育休、介護休暇などの法定休暇

保育士は、産休や育休、介護休暇など法律で定められた法定休暇を取得できます。法定休暇には、以下のようなものがあります。

法定休暇 概要
年次有給休暇 賃金を保障しながら所定労働日の労働が免除される制度
生理休暇 生理日の就業が著しく困難な女性が取得できる休暇・休暇分の賃金を付与するかどうかは各事業所の判断
妊娠休暇、通院休暇 企業は従業員の妊娠中の検査時間を確保する義務がある・有給、無給は各事業所の判断
産前産後休業 出産前後に取得できる休暇・雇用形態や雇用期間による取得要件はなく、すべての女性従業員が取得できる
育児休業 原則1歳未満の子どもを養育するための休業
出生時育児休業(産後パパ育休) 子の出生後8週間以内に4週間まで分割して2回、育児休業とは別に取得できる制度
子の看護休暇 小学校入学前の子どもの通院や看病などを理由に取得できる休暇
介護休暇 要介護状態になった家族・身内を介護するために取得できる休暇
介護休業 要介護状態になった家族・身内を介護するために取得できる休業・長期的な休みを取得し、仕事と介護を両立できる体制を整えるのを目的としている
裁判員休暇 裁判員として選出されて参加する場合に取得できる休暇・有給か無給かは各事業所の判断

法定休暇は要件を満たせば取得可能なため、利用したい場合は就業規則を確認したり上司に相談したりしてみましょう。

夏休みや慶弔休暇などの法定外休暇(特別休暇)

保育園によっては、夏休みや慶弔休暇などの法定外休暇を設けている場合もあります。誕生日月に利用できるバースデイ休暇や、有給とは別に付与されるリフレッシュ休暇など、独自の休暇を設けている職場もあるようです。特別休暇の有無や内容については、就業規則で確認してみましょう。

保育士の年間休日数

厚生労働省「令和4年就労条件総合調査の概況 (p.6)新規タブリンク」によると、令和3年1年間の年間休日総数の労働者1人平均は115.3日となっています。

独立行政法人福祉医療機構「2020年度「保育人材」に関するアンケート調査 (p.80)新規タブリンク」によると、保育人材(正規職員)の平均年間休日数は110.2日。年間休日数で最も多いのは、101日以上106日未満(19.7%)です。

職場によっても異なりますが、全体の平均から見ると保育士の年間休日数は少ない傾向にあるといえるでしょう。

出典

厚生労働省「令和4年就労条件総合調査の概況新規タブリンク」(2025年6月12日)
独立行政法人福祉医療機構「2020年度「保育人材」に関するアンケート調査新規タブリンク」(2025年6月12日)

保育士の有給休暇取得率

厚生労働省「令和4年就労条件総合調査の概況 (p.7)新規タブリンク」によると、2021(令和3)年の有給休暇取得率は58.3%となっています。
独立行政法人福祉医療機構「2020年度「保育人材」に関するアンケート調査 (p.72)新規タブリンク」によると、保育人材の平均有給消化率で最も多いのは、40%以上60%未満(34.0%)です。

全体的な平均と比較すると、保育士の有給休暇取得率は、あまり大きな差はないでしょう。

出典

厚生労働省「令和4年就労条件総合調査の概況新規タブリンク」(2025年6月12日)
独立行政法人福祉医療機構「2020年度「保育人材」に関するアンケート調査新規タブリンク」(2025年6月12日)

保育士の休みが少ないといわれる理由

保育士の休みが少ないといわれる理由は、行事や人手不足によって休みにくい場合があるためです。ここでは、保育士の休みが少ないといわれる2つの理由を解説します。

行事によって休みが取りづらい

保育士は、運動会や発表会など行事やイベントの準備・運営を担当します。そのため、行事やイベントが開催される時期は、残業や持ち帰り仕事が発生するケースがあるため、有給休暇が取りづらい状況になるケースもあるようです。

人手不足により休みにくい

保育園によっては、人手不足により休みにくいと感じる場合もあるようです。人手不足の職場では、急な休みや有給により人手が減ると周りの職員への負担が大きくなるため、保育士の有給取得率が低くなる傾向もあります。
有給が取りづらいと、結果的に保育士は休みが少ないと感じる場合もあるでしょう。

保育士が希望の日に休みを取るポイント

ここでは、保育士がシフトで希望の日に休みを取ったり、有給を出したりする際のポイントを解説します。

なるべく早めに相談する

保育士が有給を取ったり、どうしても休まなければいけない事情があったりする場合は、なるべく早くシフト担当者に相談するのがポイントだといえます。早めに相談すれば職場への負担も減らせるため、希望の日に休みを取りやすくなるでしょう。

シフトを提出しても、必ずしも希望が通るわけではないため、通院や家庭の事情などでどうしても休みたい日があれば、あらかじめ相談しておくのがおすすめです。

繁忙期は避ける

保育士が希望の日に休みを取るためには、繁忙期を避けるのが賢明でしょう。たとえば、行事やイベントの前、年度末などは業務量が多くなり、休むとほかの職員だけでなく自分の負担が大きくなる可能性があります。特に連休を取る場合は、繁忙期を避けて休みを取ったほうが職場だけでなく自分にとっても負担を減らせるでしょう。

職員間での情報共有・引き継ぎを大事にする

保育士が休みを取りやすい環境をつくるためには、普段から職員間で情報共有したり、休む前に漏れなく引継ぎしたりするのが大切です。職員間での情報共有や引継ぎができていれば、ほかの保育士への負担を減らせる可能性が高くなります。
普段からきちんと連携し、協力し合える雰囲気があれば、休みを取りやすい職場環境につながるでしょう。

年間休日が多い保育士求人を探す3つのコツ

完全週休2日制を取り入れている保育園は、年間休日が多く休みを取りやすい場合もあります。ここでは、転職時に休みが多い、取りやすい保育士求人を探すコツを紹介します。

1.完全週休2日制を取り入れている

完全週休2日制を条件にして保育士求人を探すと、年間休日が多い職場に出会える可能性があります。完全週休2日制の場合、祝日を加えると年間休日は120日程度です。週休2日制の職場に比べると、年間休日が多くなる可能性があるでしょう。

2.パート職員や保育補助など職員配置が整っている

保育士の業務をサポートしてくれるパート職員や保育補助などがおり、職員配置が整っている職場は休みを取りやすく年間休日が多い傾向にあります。パート職員や保育補助がいれば、保育士が休んだときの穴埋めもスムーズにできるため、体調不良による急な休みや有給休暇が取りやすくなるためです。

転職エージェントやハローワークを利用すると、職員の数や配置など、より詳しい職場環境を教えてもらえる可能性があります。求人情報や保育園のホームページだけでは職場環境がわからないこともあるため、ハローワークや転職エージェントを利用するのも検討してみましょう。

3.有給休暇の取得率が高い

有給休暇取得率が高い職場では、年間休日が多くなる傾向にあります。有給休暇の取得率は、休みが取りやすい職場環境の指標ともいえるためです。有給休暇取得率は、求人情報や公式ホームページで公表されていることもあります。

なお、情報が公開されていない場合、有給については直接聞きづらいこともあるため、ハローワークや転職エージェントに相談してみるのも1つの方法です。ハローワークや転職エージェントであれば情報を入手していたり、代行して質問してくれたりする場合もあります。

保育士の休みに関してよくある質問

ここでは、保育士の休みに関してよくある質問にQ&A形式で回答します。

保育士は土日休み?

一般的な保育園は土曜日も開園しているため、土日が休みになるかどうかはシフトによって異なります。ただし、パートやアルバイトなど、非正規雇用の場合や契約内容によっては土日休みになる場合もあります。

年間休日120日以上の保育士求人はある?

保育士求人のなかには、年間休日120日以上の職場もあるでしょう。たとえば、完全週休2日制の場合、祝日を入れると年間休日は120日ほどになります。年間休日120日以上の求人を効率的に探すなら、転職エージェントに相談するのも手です。

保育士が休み過ぎるとどうなる?

保育士が休み過ぎると、職場から体調や事情について心配されるでしょう。また、欠勤が長く続くと職場に負担をかけたり、評価が下がったりする可能性もあります。体調不良や家庭の事情など、やむを得ない理由は早めに職場に相談しましょう。

まとめ

一般的に保育士はシフト制で働くため毎週休みの曜日は変動し、日曜日や祝日は公休となるでしょう。有給休暇や産休育休、介護休暇は法律により定められています。また、職場によっては、夏休みや慶弔休暇などの法定外休暇を設けている場合もあります。

保育人材(正規職員)の平均年間休日数は、110.2日です。平均有給消化率で最も多いのは、40%以上60%未満(34.0%)。保育士は、行事開催による負担や人手不足により休みが少ないといわれる場合もあります。

保育士が希望の日に休みを取るためには、なるべく早めに相談したり繁忙期を避けたりするのがポイントといえます。また、年間休日が多い保育士求人を探すコツは、完全週休2日制や有給取得率が高い職場を探すことです。
ハローワークや転職エージェントに相談すると、有給取得率について情報を得られることもあるため、利用を検討してみましょう。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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