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保育士が休み過ぎかも…と悩んだら?判断の目安や職場での対処法を解説
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体調不良や家庭の事情などで欠勤が続き、「休み過ぎかな…」と罪悪感を抱いている保育士もいるかもしれません。職場が「休み過ぎ」と判断するかどうかは、休んだ日数だけでなく、休むタイミングや理由、連絡の仕方によっても変わります。この記事では、保育士が休みがちになる4つの原因や起こりうる影響、休み過ぎと見なされる目安を解説します。具体的な対処法も紹介するので、不安を和らげるヒントにしてみてください。
目次
保育士が休みがちになる4つの要因
保育士が仕事を休みがちになるのには、主に4つの原因があります。自身の状況と照らし合わせて、当てはまるものがないか確認してみてください。
1.体調不良が続いているため
保育士が休みがちになる理由の1つが体調不良です。保育現場では子どもたちと密に関わるため、感染症にかかるリスクが高まります。特に新人保育士として働き始めた1年目は免疫が十分に備わっていないこともあり、体調を崩しやすい傾向にあります。睡眠不足や生活リズムの乱れも重なり、風邪などの体調不良を繰り返してしまう場合も少なくありません。また、腰痛などの慢性的な不調に悩まされるケースも見られます。
2.ストレスが溜まっているため
ストレスが続くと「仕事に行くのが辛い」と感じ、休みがちになることがあります。保育士は、子どもと関わるだけでなく、保護者対応や書類作成、行事準備など多岐にわたる業務を日々担っています。また、職場の人間関係にも気を配る必要があり、知らず知らずのうちにストレスが蓄積していることも少なくありません。特に1年目は、環境の変化や経験不足による不安が重なり、精神的な負担が大きくなりやすい時期です。
3.仕事量が多く疲弊しているため
身体が疲れていると仕事への意欲が低下し、「休みたい」という気持ちが強くなる場合があります。人手不足の園では、一人あたりの業務負担が大きく、サービス残業が常態化していることも珍しくありません。十分な休憩が取れず仕事を持ち帰る日々が続くと、心身の疲労は深刻化します。その結果、休日にしっかり休養しても疲れが抜けにくくなり、欠勤が増えるという悪循環に陥ってしまうのです。
4.育児や介護など家庭の事情のため
子育てや介護といった家庭の事情も、保育士が休みがちになる要因の1つです。小さな子どもがいる場合は、急な発熱や体調不良、行事などでやむを得ず仕事を休まなければならない場合があります。こうした事情は誰にでも起こり得るものであり、決して特別ではありません。とはいえ、予定外の休みが続くと、周囲への申し訳なさから「自分は休み過ぎているのではないか」と不安を感じてしまうでしょう。
保育士が休み過ぎることで起こる影響
ここでは、保育士が頻繁に休むことで生じる影響について解説します。なぜ欠勤が増えることに不安を感じるのか、その理由や背景を掘り下げることで、気持ちが整理しやすくなるかもしれません。
信頼を失い評価が下がる可能性がある
保育士が休み過ぎると、園長や主任からの信頼を失い、職場での評価が下がってしまう可能性があります。保育の仕事はチームでの連携が不可欠です。誰か一人でも休んでしまうと、ほかのスタッフに負担がかかり職場の雰囲気が悪くなったり、業務が滞ったりすることがあります。たとえ保育の技術や知識が優れていても、自己管理が十分でなく見えることで、職場から「責任感が足りない」と見なされてしまうかもしれません。
休んだ分職場に顔を出しづらくなる
保育士の休みが続くと、「周囲に悪く思われていないか」「何か言われるのでは」といった不安や罪悪感から、出勤自体が大きなプレッシャーに感じられることがあります。同僚への申し訳なさから話しかけづらくなったり、職場の雰囲気に馴染みにくくなったりする場合もあるでしょう。こうした不安や戸惑いが重なると、「いっそ身を引いたほうが良いのかもしれない」と思い詰めてしまうこともあるようです。
給料が減る可能性がある
保育士が休み過ぎると、給料が減る可能性があります。有給休暇を使えば給料は保障されますが、付与される日数には限りがあるため、使い切ると一般的に欠勤扱いとなり、その分の給与は支給されません。また、有給休暇は原則として入社後6か月が経過してから付与されるので、入社直後に休む場合は注意が必要です。
ただし、業務外の病気やケガで4日以上仕事を休む場合は、条件を満たせば傷病手当金を申請できる可能性があります。
出典
厚生労働省「年次有給休暇の付与日数は法律で決まっています」(2025年9月8日)
全国健康保険協会「病気やケガで会社を休んだとき(傷病手当金)」(2025年9月8日)
保育士が休み過ぎと判断される目安
保育士の欠勤に関して、「何日から休み過ぎと見なされるか」といった明確な基準はありません。職場の方針や人員体制、上司の考え方によっては、1日〜数日(2〜3日程度)の欠勤で休みが多いと捉えられる場合があります。また、欠勤の日数だけでなく、休むタイミングや理由によっても周囲の受け止め方は変わるものです。以下のような状況では、職場側から休み過ぎと感じられやすいでしょう。
行事の前日や当日など重要な日に休む
人手が足りないタイミングで欠勤する
同じ理由での欠勤が何度も繰り返される
欠勤の連絡が直前で、対応に支障が出る
体調不良や家庭の事情などやむを得ない理由であっても、上記に該当する場合、計画性や仕事への姿勢を疑問視される可能性があります。職場ごとに価値観やルールは異なるため、自園の方針に沿った行動を心掛け、周囲との信頼関係を維持することが大切です。
休み過ぎた保育士が取るべき4つの方法
ここでは、休みが続いてしまったときに保育士が実践したい対処法を紹介します。自分に合った方法を選び、職場での信頼回復や自身の健康管理にお役立てください。
1.謝罪と感謝の言葉をしっかりと伝える
保育士が休み過ぎてしまった場合は、同僚や上司に対して誠意を持って謝罪し、フォローしてくれたことへの感謝を伝えることが重要です。「ご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした」「サポートしていただき、本当にありがとうございました」という一言があるかないかで、周囲の印象は大きく変わります。謝罪や感謝の気持ちが伝わらないと、「休み過ぎても当然と思っているのでは」と不満や誤解を招く可能性があるため注意が必要です。
2.体調管理や休日の過ごし方を見直す
保育士の休みが多くなってしまう原因が体調不良にある場合は、日々の生活習慣を見直すことが大切です。「睡眠をしっかり取る」「栄養バランスの取れた食事を心掛ける」「無理のない範囲で体を動かす」など基本的な健康管理を意識することで、体調が安定し休みを減らせる可能性があります。
また、手洗いやうがい、水分補給など日常的な感染症対策も欠かせません。休日は趣味を楽しんだり気分転換になる時間を持ったりして、心と体の両方をリフレッシュさせましょう。
3.心身に不調がある場合は早めに対処する
保育士が精神的な不調やストレスが原因で休みがちになっている場合は、1人で抱え込まずに専門機関や相談窓口の利用を検討してみてください。厚生労働省の「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳」では、ストレスチェックやセルフケアに関する情報を確認できます。少しの行動が自分の状態に気づくきっかけになるかもしれません。
また、身体的な不調が続いている場合も、「そのうち治るだろう」と我慢せず、早めに医療機関を受診することが大切です。適切な治療を受けることで体調が整えば、それだけ早く元気な日常を取り戻せます。
出典
厚生労働省「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳」(2025年9月8日)
4.欠勤することに罪悪感を持ち過ぎない
保育士の休みが続くと、つい自分を責めてしまいがちですが、まずは心と体を休めることを優先しましょう。保育士が心身ともに健康でいることは、長く働き続けるために欠かせません。体調が優れない状態で無理に出勤すると、回復が遅れるだけでなく周囲に感染症を広げてしまうリスクもあります。子どもたちの健康を守るためにも、体調が悪いときはきちんと休むことが保育士として責任ある行動といえるでしょう。
保育士が職場で「休み過ぎ」と言われたら
保育士が同僚や上司から「休み過ぎ」と指摘された場合は、どのように対応すれば良いのでしょうか。ここでは、適切に対処するためのポイントを解説します。
仕事に真摯に向き合う姿勢を見せる
保育士が同僚や上司から「休み過ぎ」と言われたら、まずはその言葉を真摯に受け止め、謝罪しましょう。そのうえで、出勤した際には仕事に真剣に取り組み、休んだ分の遅れを取り戻すことが重要です。積極的に業務に取り組み、「何か手伝えることはありますか?」と周囲に声をかけることで、徐々に信頼を取り戻せるでしょう。体調を崩して再び休むことにならないよう、できる範囲で努力を続けることが大切です。
連絡内容が適切だったかを振り返る
保育士が休み過ぎと指摘された場合は、以下の点に注意して連絡ができていたか、改めて確認することが重要です。「ご配慮いただき恐縮です」「ご迷惑をおかけして大変申し訳ありません」といった謙虚な言葉を添えるのも忘れないようにしましょう。
誠意が伝わる説明を心掛けたか
保育士が園長や上司に休みの連絡をする際は、誠意が伝わるように伝え方を工夫することが大切です。単に「体調が悪いので休みます」と話すのではなく、「熱が〇〇度あります」「医師から安静にするよう言われました」といった具体的な情報を付け加えることで、相手も状況を理解しやすくなります。
また、いつごろから仕事に戻れそうか、見通しを伝える配慮も必要です。「明日また様子を見て連絡します」「医師の診断では〇日程度の休養が必要とのことです」など、園側が人員配置を計画しやすい情報を提供しましょう。連絡手段は就業規則にもよりますが、メールやメッセージではなく電話をかけるのが一般的なマナーとされています。
保育園の都合を考え早めに連絡したか
保育の仕事は、個人の裁量で完結する職種とは異なり、職員全員の連携が不可欠です。誰か一人が休むと、ほかの保育士がその分の業務をカバーしなければなりません。そのため、欠勤の連絡は可能な限り早く行うことが重要です。
たとえば、前日の夕方に体調不良の兆候を感じたら、その時点で「明日の体調次第ではお休みをいただくかもしれません」と伝えておきましょう。これにより、園側は代替の保育士を探したり、ほかの職員の業務を調整したりする時間を確保できます。急な欠勤であっても、できるだけ時間に余裕を持って連絡を入れる配慮が大切です。
職場環境が合わない場合は転職する
休み過ぎている原因が職場環境にある場合は、転職も選択肢の1つです。休みを取ることに理解がない職場は、安心して長く働ける場所とはいえないかもしれません。人間関係のストレスや過剰な業務量、保育方針の不一致などが原因で心身の不調が続いている場合、環境を変えることで状況が改善する可能性があります。
転職を考える際は、自分がどのような環境で働きたいかを明確にすることが大切です。休みやすい雰囲気や適切な業務量、子育てへの理解、十分なサポート体制など具体的な条件を整理してみましょう。保育士は需要の高い職種なので、あなたに合う環境を見つけるチャンスは十分にあります。健康を最優先に自分のペースで転職活動を進めてみてください。
仕事を休み過ぎてしまった保育士によくある質問
ここでは、仕事を休み過ぎてしまった保育士によくある質問を紹介します。
子どもの熱で仕事を休み過ぎた場合、職場でどう思われますか?
子どもの看病のための欠勤は、一般的に理解されやすい理由の1つです。しかし、あまりにも休む回数が多い場合や、休んで当然という態度が見えると周囲からよく思われない可能性があります。面接で「子育てに理解がある」と説明されていても、実際には休みづらい雰囲気がある場合もゼロではありません。保育士が職場を選ぶ際は、内部事情をしっかり把握したうえで、子育てとの両立が可能かどうかを見極めることが大切です。
保育士1年目が体調不良で休むのはよくあることですか?
保育士1年目が体調不良で休むのはよくあることです。なぜなら、子どもたちから感染症をもらいやすいうえ、新しい環境でのストレスや疲労が重なりやすいためです。経験を積むうちに自然と体が丈夫になり、体調を崩しにくくなるという声も聞かれるので、無理をせず自分のペースで乗り越えていきましょう。
保育士が体調不良で仕事を休む際の基準はありますか?
保育士が体調不良で仕事を休む際の明確な基準はありません。ただし、一般的に発熱や嘔吐などの症状がある場合は、子どもや同僚に感染を広げるリスクがあるため出勤を控えるべきと考えられています。また、発熱がなくても、「強い倦怠感で体が思うように動かない」「めまいやふらつきがあり保育中の対応に不安がある」といった場合は、安全面を考慮して休養を取るのが賢明です。
まとめ
保育士は、体調不良や家庭の事情など、やむを得ない理由で仕事を休むことがあります。休み過ぎと捉えられる明確な基準はありませんが、職場によっては数日休んだだけでも指摘されるようです。休み過ぎと判断されないためには、休むタイミングや連絡の仕方にも気を配る必要があります。また、休むたびに過度な罪悪感を抱いてしまう場合は、転職を視野に入れるのも1つの選択肢といえるでしょう。
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執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。