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保育士の産休・育休の期間や取得条件は?給料や申請の流れ・注意点も解説
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保育士のなかには、産休・育休の取得条件や手当について気になる方もいるのではないでしょうか。産休は出産するすべての労働者が取得できる制度です。一方で育休は、状況によりパートや契約社員などの保育士の方は対象外となることもあるため注意しましょう。 この記事では、保育士の産休・育休の取得条件や支給される手当などを解説します。保育士が産休を取りにくいのかどうかや、産後の働き方なども参考にしてみてください。
この記事のまとめ
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産休はすべての労働者が取得することが可能な制度である
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育休は労働条件によって対象外となることもあるので注意が必要
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産休・育休中は、給付金や社会保険料の免除などが受けられる
目次
保育士の産休・育休の取得条件や期間は?
産休は出産予定日の6週間前から取得でき、育休は原則1歳未満の子どもを養育する労働者が取得できる制度です。ここでは、保育士が取得できる産休と育休について詳しく解説します。
産休の取得条件と期間
産休は「産前休業」と「産後休業」のことを指し、労働基準法に基づき、出産するすべての労働者が取得できます。e-GOV法令検索の「労働基準法 第六十五条 第六十六条」によると、産前休業と産後休業を取得できる期間は以下のとおりです。
| 産休の種類 | 取得できる期間 |
|---|---|
| 産前休業 | ・出産予定日の6週間前から取得可能 ・双子以上の場合は14週間前から取得可能 ・出産当日も産前休業になる |
| 産後休業 | 出産日の翌日から8週間は就業禁止で産後休業となる(ただし、産後6週間が経過して本人が請求し、医師が支障がないと認めた業務には就業可能) |
参照:e-GOV法令検索「労働基準法 第六十五条 第六十六条」
妊産婦の方が産休前に請求を行った場合、職場は制限を超えた労働を課すことができません。具体的には、以下のような業務が禁止の対象となります。
1日8時間、週40時間以上の労働
時間外労働
休日の労働
深夜業
産休は勤務先の保育園に規定がない場合も、申し出ることが可能です。妊娠により体調が悪かったり、保育業務が体力的にきつかったりする場合は、上記の規定に従って職場に相談してみましょう。
出典
e-GOV法令検索「労働基準法」(2026年6月29日)
育休の取得条件と期間
育休には、「育児休業制度」と「産後パパ育休制度(出生時育児休業制度)」といった制度があります。ここでは、それぞれの取得条件と期間をまとめました。
育児休業制度
育休とは、育児・介護休業法に基づいて原則1歳未満の子どもを養育する労働者が取得できる「育児休業制度」のことです。e-GOV法令検索の「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第五条」によると、育休は1歳に満たない子どもを養育している人が、取りたい期間を事業者に申し出ると取得できます。丸々1年取らないといけない制度ではありません。
子どもが1歳以降、保育所に入れないなどの特別な事情がある場合の措置として、子どもが1歳6ヶ月に達する日まで育休期間を延長できます。また、子どもが1歳6ヶ月の時点で、保育所に入れないなどの一定の要件を満たす場合は、最長で2歳に達する日まで期間を延長することも可能です。
出典
e-GOV法令検索「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(2026年6月29日)
産後パパ育休制度(出生時育児休業制度)
育休には、主に男性を対象とした「産後パパ育休制度」もあります。厚生労働省の「働きながらお母さんになるあなたへ(p.8)」によると、産後パパ育休制度(出生時育児休業制度)は、出生後8週間のうち、4週間までを2回に分割して休業できる制度です。出産した女性は産後8週間が産後休業期間になるため、この制度は主に男性(配偶者)や養子を育てる女性が利用対象となります。
出典
厚生労働省「働きながらお母さんになるあなたへ」(2026年6月29日)
保育士は産休・育休を取りにくい?
条件を満たしていれば、すべての保育士に産休・育休を取得する権利があります。しかし、保育現場の「保育士が配置基準ギリギリで人手不足」「担任制による代替要員を確保する難しさ」といった状況により、産休や育休を取りにくいと思う保育士もいるかもしれません。保育園によっては育休取得の前例が少ない場合もあり、妊娠のタイミングを考えてしまったり、産休に入りにくいと感じたりすることもあるでしょう。
パートや派遣の保育士も産休・育休を取れる?
産休は、パートや正社員といった雇用形態にかかわらず、出産するすべての労働者が取得可能です。一方、育休取得には条件があり、「子どもが1歳6ヶ月に達するまでに労働契約が満了し更新されないことが明らかである」というケースは対象外となります。非正規雇用で勤務している方は、契約更新のタイミングに注意が必要です。
派遣で働く保育士は雇用主が保育園ではなく派遣会社となるため、産休や育休を取得したい場合は派遣会社に相談しましょう。
保育士の産休・育休制度に関する給料や手当

原則的に産休・育休中は通常の給料は支給されませんが、条件を満たすと手当や給付金が出たり、社会保険料が免除されたりします。ここでは、保育士の産休・育休制度に関する給料や手当についてまとめました。
出産手当金
出産手当金は、出産のために仕事を休み、その期間に給料の支払いを受けなかった場合、職場の健康保険や共済組合から支給されます。出産手当金の対象者や支給金額などは、以下のとおりです。
| 出産手当金の給付内容 | 詳細 |
|---|---|
| 対象者 | 会社の健康保険、公務員などの共済組合の被保険者本人 |
| 対象期間 | ・出産日(実際の出産が予定日後のときは出産予定日)以前42日(多胎妊娠の場合98日)から出産の翌日以後56日目までの範囲内で、会社を休んだ期間 ・出産日は産前の期間に含まれる ・出産が予定日より遅れた場合、その遅れた期間も支給対象 |
| 支給額 | ・1日につき被保険者の標準報酬日額の3分の2に相当する額(1円未満四捨五入)。標準報酬日額は、標準報酬月額の30分の1に相当する額(10円未満四捨五入) ・仕事を休んだ日に給与の支払いがあって、その給与が出産手当金の額より少ない場合は、出産手当金と給与の差額が出産手当金として支給 |
参照:厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト 出産手当金」
標準報酬月額とは、基本給や役職手当、通勤手当、残業手当など労働の対償として職場から現金または現物で支給されるものです。また、賞与も標準報酬月額の対象となります。
健康保険や共済組合などの加入期間が12ヶ月に満たない場合は、「支給開始日の属する月以前の継続した各月の標準報酬月額の平均額」と「加入している健康保険組合の全被保険者の標準報酬月額の平均額」を比較し、いずれかの低い額で計算されます。その3分の2が、休業1日あたりに支給される額です。
出典
厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」(2026年6月29日)
出産育児一時金
出産育児一時金は、職場の健康保険や共済組合の被保険者および被扶養者の出産時に支給されます。厚生労働省の「働く女性の心とからだの応援サイト 出産育児一時金」によると、支給額は1児の出産につき50万円です。多胎児を出産したときは、胎児数分だけ支給されます。なお、産科医療補償制度に加入していない医療機関や助産院などで出産した場合の支給額は48.8万円です。
出典
厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」(2026年6月29日)
育児休業給付金
育児休業を取得した方が一定の要件を満たすと、雇用保険から育児休業給付金が支給されます。厚生労働省の「働く女性の心とからだの応援サイト育児休業給付金」によると、育児休業給付金の支給条件は以下のとおりです。
1歳(または1歳2ヶ月、支給対象期間の延長に該当する場合は1歳6ヶ月または2歳)に満たない子を養育するために育児休業を取得する被保険者の方
育児休業開始日前2年間に、「賃金支払基礎日数が11日以上ある(または就業時間数80時間以上)完全月」12ヶ月以上ある方
過去に基本手当の受給資格の決定を受けたことがある方は、基本手当の受給資格決定を受けた後のものに限る
育児休業給付金は、育児休業を開始した日から起算した1ヶ月ごとの期間で支給されます。支給単位ごとの支給額の計算方法は、「休業開始時賃金日額×支給日数×67%(ただし、育児休業の開始から6ヶ月経過後は50%)」です。最初の6ヶ月は手取りの約8割、それ以降は手取りの約6割になります。
出典
厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」(2026年6月29日)
出生時育児休業給付金
出生時育児休業給付金は、出生時育児休業(産後パパ育休制度)を取得した方が一定の要件を満たすと雇用保険から支給されます。厚生労働省の「働く女性の心とからだの応援サイト 出生時育児休業給付金」によると、対象者や支給要件などは以下のとおりです。
| 出生時育児休業給付金の給付内容 | 詳細 |
|---|---|
| 対象者 | 雇用保険の被保険者で、出生時育児休業(産後パパ育休制度)を取得し、一定の要件を満たした方 |
| 支給要件 | ・育児休業開始日前2年間に、賃金支払基礎日数が11日以上ある(または就業時間数80時間以上)完全月が12ヶ月以上ある ・休業期間中の就業日数が最大10日(または80時間)以下である ・期間を定めて雇用される方の場合は、子の出生日から8週間を経過する日の翌日から6ヶ月を経過する日までに、その労働契約の期間が満了することが明らかでない |
| 支給額 | 休業開始時賃金日額×休業期間の日数(28日が上限)×67% |
参照:厚生労働省「産前・産後休業中、育児休業中の経済的支援」
父親が休業期間も給付金がもらえるため、経済的な負担を気にせず育児に専念できるでしょう。
出典
厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」(2026年6月29日)
出生後休業支援給付金
出生後休業支援給付金は、一定条件を満たしたうえで両親ともに14日以上の育児休業を取得すると、育児休業給付金または出生時育児休業給付金に加えて支給されます。厚生労働省の「働く女性の心とからだの応援サイト 出生後休業支援給付金」によると、対象者や支給要件などは以下のとおりです。
| 出生後休業支援給付金の給付内容 | 詳細 |
|---|---|
| 対象者 | 雇用保険の被保険者で、出生時育児休業(産後パパ育休)または育児休業を取得し、一定の要件を満たした方 |
| 支給要件 | ・被保険者が育児休業給付(出生時育児休業給付金または育児休業給付金)の受給資格者である ・被保険者が、子の出生の日から起算して8週間(産後休業をした場合は16週間)を経過する日の翌日までの期間内に同一の子について出生時育児休業(産後パパ育休)または育児休業を通算14日以上取得した ・被保険者の配偶者が、出生の日から起算して8週間を経過する日の翌日までの期間内に同一の子について出生時育児休業(産後パパ育休)または育児休業を通算14日以上取得している、または配偶者の休業を要件としない場合に該当している |
| 支給額 | 休業開始時賃金日額×支給対象日数(28日が上限)×13% |
参照:厚生労働省「産前・産後休業中、育児休業中の経済的支援」
社会保険料の免除と合わせることで、28日間は手取り10割の収入がカバーされる仕組みになっています。
出典
厚生労働省「働く女性の心とからだの応援サイト」(2026年6月29日)
社会保険料の免除
厚生労働省の「産前・産後休業中、育児休業中の経済的支援」によると、産前・産後休業中と育児休業中は、社会保険料の支払いが免除されます。社会保険料の免除を受けたとしても、健康保険の給付が通常どおり継続されるため、病院や薬局の窓口負担は産休前と変わりありません。
また、免除された期間分も将来受け取る年金額に反映されます。産休・育休中の社会保険料免除については、年金事務所や健康保険組合などへの申し出が必要なため、職場を通して手続きしてもらいましょう。
出典
厚生労働省「産前・産後休業中、育児休業中の経済的支援」(2026年6月29日)
保育士が産休・育休を取得する流れ
保育士が産休・育休を取得する際は、就業規則を確認したり上司に相談したりして職場の流れに沿って進めます。ここでは、保育士が産休・育休を取得する一般的な流れを紹介するので、参考にしてみてください。
1.勤務先の上司や園長に報告・相談
保育士が産休や育休を取得する際は、園長や主任保育士などに妊娠を報告します。その際、出産予定日や産休・育休の取得希望と予定期間を伝えると、手続きが円滑に進むでしょう。産休・育休の取得者が出ると、職場は代わりの人を採用したり人員配置の変更を検討したりするため、可能な限り早めに伝えることが重要です。
職場への妊娠報告は、安定期に入る12〜16週ごろが一般的です。つわりをはじめとする体調不良や業務の負担が不安な場合は、妊娠8〜10週ごろに上司へ報告すると、妊娠中の働き方について早めに相談できます。妊娠期間の体調は個人差があるため、無理をせずに主治医とも相談しながら仕事を調整しましょう。
保育士が上司に妊娠を報告する際の例文
以下は、保育士が妊娠したことを上司へ報告する際の例文です。
〇〇園長、お時間をいただきありがとうございます。私事で大変恐縮なのですが、このたび妊娠いたしまして、出産は〇月を予定しております。体調が少し不安定なため、安定期より少し前のこのタイミングで報告させていただきました。日々の保育や行事の準備など、周りの先生方にご迷惑をおかけしないよう、業務の引継ぎや分担について、相談しつつ計画を立てて進めたいと考えています。
今後の働き方や産休に入る時期などに関しては、園長のご意見を伺いながら進めさせていただけますでしょうか。
まずは園長に、今後の働き方について相談したいことがある旨を伝え、相談する機会を設けてもらったうえで、妊娠を報告しましょう。
2.産休・育休の申請手続き
産休・育休の申請手続きの方法は勤務先によって異なるため、園長や主任保育士、事務員などに確認しましょう。産休・育休の取得に必要な申請は、保育士自身が記入して職場に提出する書類と、勤務先の保育園が手続きを進めるものがあります。産休の取得時期をいつにするのかは、出産予定日の6週間前の時期で希望を決めておきましょう。
必要書類は記入方法や提出期限を確認したうえで、不備がないよう手続きを進めることが重要です。
3.職員への周知と業務の引継ぎ
保育士は産休に入る前に、職員へ休みに入ることを伝え、業務を引き継ぎます。職場全体へ妊娠や産休に入る旨を伝えるタイミングは、自己判断せずに上司と相談したうえで決めましょう。
産休・育休を取得する期間の後任者が決まったら、業務内容を引き継ぐための資料を作成します。引継ぎ資料には、子どもの発達面や関わり方、保護者対応、行事の進捗などを分かりやすくまとめておくのがポイントです。
保育士が職員への挨拶で感謝を伝える挨拶文の例
保育士が産休に入る前には、職員に向けて挨拶の場を設けてもらえるかもしれません。以下は、産休前の最終出勤日に、職員に向けて感謝を伝える挨拶の例文です。
私事ではございますが、このたび、出産準備のため◯月◯日より産休をいただきます。出産予定日は◯月◯日です。これまで多くのサポートをいただき、本当にありがとうございました。おかげさまで、無事に業務を続けられました。
しばらく業務を離れるため、皆さまにご迷惑をおかけいたします。復帰後はさらに努力し、職場に貢献できるよう努力いたします。今後ともよろしくお願いいたします。
保育士が上司や同僚に産休・育休の挨拶をする際は、これまでの指導やサポートへの感謝を述べることが大切です。個人的に話す機会もあれば、あらためて感謝の気持ちを伝えると丁寧な印象につながるでしょう。
4.保護者への周知
保護者へ産休に入ることを周知する際も、園長や主任保育士などにタイミングや伝え方を相談しましょう。保護者への報告方法は、保護者会や園のおたよりというように、状況に応じて決定されます。
保育士から保護者に向けた挨拶・おたよりの文例
保育士が産休前に保護者に向けたおたよりの文例は、以下のとおりです。
保護者の皆さまへ
私事ではございますが、このたび、出産準備のため〇月〇日より産休をいただくことになりました。これまで温かく見守ってくださったことに、感謝いたします。産休中は後任の〇〇先生をはじめ、職員一同が責任をもって保育を行いますのでご安心ください。復帰後にまたお会いできるのを楽しみにしています。今後ともよろしくお願いいたします。
保育士が保護者におたよりで産休・育休の挨拶をする際は、出産準備で休業する旨を簡潔に伝え、不安を与えないよう配慮するのがポイントです。休業期間と後任者に関して具体的に伝え、これからも変わらない保育を続けていく旨を説明しましょう。産休・育休中の対応だけではなく、感謝の気持ちを添えると好印象です。
5.子どもたちへの周知
産休に入ることは、担任をしているクラスやよく関わる月齢の園児など、子どもたちにもお知らせします。保護者に周知したあと子どもたちに伝えたり、同じタイミングで報告したりして、間接的に伝わらないように配慮しましょう。
保育士から子どもたちへ直接伝える際の例文
保育士が園児たちに産休を伝える際の例文は、以下のとおりです。
今日はみんなに大切なお話があります。今、先生のお腹の中に赤ちゃんがいます。なので、〇月〇日から赤ちゃんを産む準備のために、しばらく保育園をお休みすることになりました。お休みの間は◯◯先生にバトンタッチします。◯◯先生やほかの先生たちと、楽しく過ごしてくれるとうれしいです。少しの間会えなくなるのは寂しいけれど、いつもみんなのことを応援しているよ。
子どもたちへ伝える際は、園児の年齢に合わせて温かな言葉で伝えることが大切です。乳児クラスは言葉の意味をすべて理解するのは難しいため、絵本やぬいぐるみなどを用いて、分かりやすく伝えてみてください。
保育士が産休前の働き方で注意したいこと
保育士が産休に入る前は、体調に関する問題を早めに相談したり、引継ぎを計画的に行ったりする必要があります。ここでは、保育士が産休前の働き方で注意したいことをまとめました。
体調・体力的な不安は早めに上司に相談する
妊娠中に子どもの抱っこや課外活動、行事への参加などが難しいと感じるときは、早めに上司へ相談しましょう。事前に相談すれば、業務内容を調整してくれたり、保育補助のサポートをつけてもらえたりするかもしれません。
また、健康面の問題で仕事に支障が出る場合は、医師の判断で「母性健康管理指導事項連絡カード」を発行してもらえる可能性もあります。「母性健康管理指導事項連絡カード」とは、働く妊産婦が医師から通勤緩和や休憩などの指導を受けた際、指導内容を職場に正確に伝えるためのものです。母性健康管理指導事項連絡カードが提出された場合、事業主は記載内容に応じた適切な措置を講じる必要があります。
出典
厚生労働省「母健連絡カード(母性健康管理指導事項連絡カード)について」(2026年6月29日)
後任保育士への引継ぎは計画的に行う
後任が決まったら、産休に入る日から逆算し計画的に引継ぎを進めましょう。後任の保育士のシフトやスケジュールを確認したうえで、引継ぎする日や流れを決めることがポイントです。たとえば、「最初の週は書類やマニュアルの整理や共有」「次の◯週間で合同保育」「次の◯週間で完全に業務を引き継ぐ」といったように、段階的に行うと効率良く進められます。
産休に入るギリギリではなく、余裕をもって引継ぎをすれば、後任の保育士から質問や相談を受ける時間が作れるかもしれません。計画的に進めることで、安心して休業期間を迎えられるでしょう。
職場への感謝の気持ちを示す
産休前、サポートを受けながら業務を進めたり後任の保育士に引き継ぎしたりする際は、感謝の気持ちを示すことが大切です。妊娠中は見えないところで周囲に負担を掛けていることもあるため、休業により周囲に与える影響はきちんと理解しておきましょう。産休前の働きぶりは、育休が終わり職場復帰する際の働きやすさにつながるかもしれません。職場に負担を掛けることが増えてしまっても、誠実な姿勢で業務に取り組み、感謝の気持ちを伝えれば、理解を得やすくなるでしょう。
感染症対策など体調管理に気を付ける
妊娠中の保育士は、子どもたちのなかで流行する感染症にかからないように注意する必要があります。妊娠中は母子感染や重症化などのリスクも考えられるため、マスクや手洗いによる感染症対策を徹底しましょう。子どものおむつを変えたりトイレを掃除したりする際は、手袋を着用するのも手です。また、熱や風邪症状などで体調に変化を感じたときは、早めに病院を受診して医師に相談してください。
感染症対策以外にも、腰痛やお腹の張りがあって不安なときは、「重いものを持たない」「走るのは避ける」など仕事中の行動にも注意しましょう。
保育士が押さえておきたい産休・育休明けの働き方
保育士は、産休・育休が明ける前に、今後の働き方について検討する必要があります。ここでは、産後に職場復帰する際の働き方をまとめました。
今の職場に復職する場合
保育士が育休明けに現在の職場で復職する場合、時短勤務を選んだり雇用形態を変更したりする選択肢があります。以下でそれぞれのポイントを確認してみましょう。
フルタイムか時短勤務かを選択する
保育士は育休明けに、フルタイムか時短勤務か働き方を検討する必要があります。「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第二十三条」によると、「事業主は3歳未満の子を養育する男女労働者に対し、短時間勤務制度(1日原則として6時間)を設けなければならない」とされています。雇用期間や契約内容にもよりますが、パートや契約社員などの非正規雇用も、時短勤務を申し出れば取得できるかもしれません。
また、厚生労働省の「2025年4月から「育児時短就業給付金」を創設しました」によると、育児時短就業中に支払われた賃金の10%相当額が支給される制度もあります。一般的に時短勤務は勤務時間が短い分フルタイムより給料は下がりますが、育児時短就業給付金によってキャリアを途切れさせず、経済的な不安を減らせるのがメリットです。
「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第十七条 第十九条」では、フルタイムの方も子どもの小学校入学前までは、残業や深夜業(午後10時から午前5時まで)が制限される法律もあります。フルタイムか時短勤務かは、子どもや家族、生活環境、経済面などを考えたうえで検討しましょう。
出典
「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(2026年6月29日)
厚生労働省「2025年4月から「育児時短就業給付金」を創設しました」(2026/06/29)
雇用形態の変更を検討する
正社員として働きながら子育てするのが難しい場合は、職場に相談するとパートに雇用形態の変更ができるかもしれません。シフト制が多い正社員の保育士は、日によって勤務時間が変わったり、土曜出勤があったりして子育てと両立しづらいこともあるようです。
パートであれば、「勤務時間は中番がメイン」「出勤は週に3〜4日」といった契約ができることもあるため、仕事と育児を両立しやすくなるかもしれません。パートに雇用形態を変更する際は、すぐに転職先を探すのではなく、今の職場に相談してみましょう。
退職を考える場合
今の職場を辞める場合は、新しい職場へ転職するか一時的に子育てに専念するか検討する必要があります。育休明けに退職を考えている方は、どちらの選択肢が自分に向いているかを考えてみましょう。
仕事と育児が両立しやすい職場に転職する
産休・育休後に同じ職場へ復帰せず、子育てしながら働きやすい職場へ転職するのも選択肢の1つです。たとえば、転職して通勤時間が短くなれば、子どもの保育園への送り迎えが楽になったり、育児に掛ける時間が長くなったりするでしょう。子育て中の保育士が多い職場なら、子どもの体調不良による急な休みや早退に対して、協力体制が整っているかもしれません。
「保育士自体は続けたいけれど、現在の職場では両立が難しそう…」という場合は、悩みが解決できることを希望条件に、転職先を探すことが重要です。産後の働き方に不安がある方や子育てと両立しやすい職場を探している方は、保育士向けの転職エージェントを利用するのがおすすめです。
保育士向けの転職支援サービス「レバウェル保育士」では、保育業界に精通したプロのキャリアアドバイザーが、今の悩みや希望条件を丁寧にヒアリングしたうえで求人をご紹介します。転職するか迷っている段階での相談も可能なため、お気軽にお問い合わせください。
子育てに専念し保育士のキャリアを一度止める
子育てに専念したい方は、保育士のキャリアを一度止める道もあるでしょう。保育士資格は一生モノのため、いったん子育てに専念しても将来的に復職しやすいのが強みです。また、保育園によっては「ブランク可」「復職支援あり」といった求人も展開されているため、復職のハードルが高くないかもしれません。
子育て経験は保育業務や保護者対応など保育士の仕事に活かせるため、アピール次第ではブランクがそれほど懸念されないこともあるでしょう。ブランクに対して不安に思う方は、「保育士がブランクから復職するには?必要な準備や働き方、成功事例を解説」の記事も参考にしてみてください。
保育士の産休や育休に関してよくある質問
ここでは、保育士の産休や育休に関してよくある質問に答えます。産休を早めに取りたい場合や、出産が予定日より遅れたときの給付金について知りたい方は、参考にしてみてください。
保育士の産休はいつから取れる?早めに取りたいときは?
産休は「出産予定日の6週間前から」と法律で決められているため、それより早めに取得したいときは、有給を使ったり職場に相談したりする必要があります。妊娠による体調不良や体力面などで問題がある場合は、担当の医師に相談すると「母性健康管理指導事項連絡カード」を書いてもらえるかもしれません。妊娠中の働き方について悩んでいる方は、この記事の「体調・体力的な不安は早めに上司に相談する」も参考にしてみてください。
出産日が予定日より遅れたらお休みや給付金はどうなる?
出産が予定日より遅れた場合であっても、出産当日までの日数分は産前休業として扱われ、給付金が支給されます。また、産後休業や育児休業の期間や給付金に関しても、取得要件に変わりはありません。産休や育休に関する期間や給付金については、この記事の「保育士の産休・育休制度に関する給料や手当」で紹介しています。
産休を取得した保育士はいつから復職できる?
「労働基準法 第六十五条」によると、基本的に産後8週間は就業できないとされていますが、産後6週間を経過した女性が請求し、医師が支障がないと認めた場合は復職できます。最短6週間で復職することは可能ですが、産後は体力回復まで時間が掛ったり体調が不安定だったりすることもあるため、きちんと医師と相談したうえで復職時期を検討しましょう。
出典
e-GOV法令検索「労働基準法」(2026年6月29日)
復職後の保育園に自分の子どもを預けられる?
育休明けの保育士が勤務先の保育園に自分の子どもを預けて働くことは可能です。母子同園と呼ばれているもので、「送迎の時間が短縮できる」「子どもの体調不良時に様子を見に行きやすい」といったメリットがあります。ただし、自治体や園の規則で不可能な場合もあるので、現在の職場や転職先に確認しておきましょう。
育休明けに保育士を辞めることは可能?
育休は同じ職場に復帰することが前提の制度ですが、法律上辞めることに問題はありません。やむを得ない事情や明確な理由があれば、退職する選択肢もあります。ただし、引き留められたり、円満に退職しづらかったりする点には注意が必要です。働き方に悩む方は、職場に相談して無理のない形で復帰する方法もあります。もしくは、育児が落ち着いてから復職するという選択肢もあるでしょう。
まとめ
保育士の産休制度は、労働基準法に基づきすべての労働者に適用されます。出産予定日の6週間前から取得でき、出産後は8週間の産休を取ることが可能です。給与面では、出産手当金として標準報酬日額の3分の2相当額が支給され、社会保険料も免除されるため、経済的な負担や心配を減らせます。育休は、子どもが1歳になるまで取得できる制度で、条件を満たすことで最長2歳まで延長が可能です。育休中には、育児休業給付金として給与の67%(6か月経過後は50%)が支給されます。
保育士が産休・育休を取得する際は、早めに職場へ妊娠を報告し、現在の体調面や業務の相談、産休のタイミングなどを相談しましょう。産休に入ることは、保護者や子どもたちへも、適切なタイミングでしっかりと報告します。また、職場への報告後は業務の引継ぎや保護者への説明など、計画的に準備を進めることが大切です。
育休明けは、状況に応じてフルタイムか時短勤務、転職か育児に専念するかといった働き方を検討しましょう。子育てと仕事の両立に悩む方は、ぜひ保育業界専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」にご相談ください。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。













