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【2026年】保育士の借り上げ社宅制度の条件や金額・メリットを解説!

  • #保育士
社宅と書かれたブロック、電卓、ミニチュアの建物のイメージ

「保育士の借り上げ社宅制度とはどのような制度?」「廃止される噂って本当?」と気になる方もいるのではないでしょうか。借り上げ社宅制度は毎年補助の内容が見直しされるので、常に最新情報を掴む必要があります。 この記事では、2026年度からの変更点や利用条件、補助上限額などを中心に、借り上げ社宅制度の概要をまとめました。制度利用を踏まえて転職を考えている保育士は、ぜひ参考にしてみてください。

この記事のまとめ

  • 借り上げ社宅制度では、法人が借りた物件に住んで家賃補助を受けられる

  • 2026年1月時点では、保育士の借り上げ社宅制度が廃止される予定はない

  • 利用条件や補助上限額は自治体や法人によって異なるので注意しよう

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「レバウェル保育士」編集部

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目次

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【2026年最新】保育士の借り上げ社宅制度とは

保育士の借り上げ社宅制度とは、保育園を運営する事業者が保育士に提供する住居を借り、自治体が家賃や管理費の一部を補助する仕組みを指します。「保育士宿舎借り上げ支援事業」とも呼ばれており、保育士の人材確保と働きやすい環境の整備を目的としている制度です。保育士が住居費の補助を受給できるのは、自治体に借り上げ社宅制度の申請をしている法人に限られます。

借り上げ社宅制度がなくなるかどうかの見通し

保育士の借り上げ社宅制度が廃止されるのか、いつまであるのかという予定は、いまのところありません。制度の内容は毎年見直しが行われており、年々縮小傾向にあるのも事実です。借り上げ社宅制度は保育士の就業継続支援促進を目的としているため、保育園の待機児童や人材不足といった課題が解消されれば、将来的に廃止を検討される可能性もあり得るでしょう。

保育士の借り上げ社宅制度の条件や金額は?

保育士が借り上げ社宅制度の利用を検討する際は、条件や上限額について知っておく必要があります。今後もルールが変わる可能性があるので、常に最新情報をチェックするようにしましょう。

利用条件は採用日から起算して5年以内の常勤保育士

2025年度・2026年度の借り上げ社宅制度の対象となる保育士は、採用された日から起算して5年以内の常勤と定められています。利用の対象となる期間は、「2024年度に7年→6年」「2025年度に6年→5年」と、段階的な見直しがされているのが現状です。なお、自治体によっては条件の基準を独自に設定している場合があります。

保育士向けの借り上げ社宅制度は1人1回に変更

事業の見直しにより、保育士の借り上げ社宅制度の利用は1人1回に限定されています(2026年度最新)。借り上げ社宅制度の利用後に退職した場合、やむを得ない事情を除き、再度事業の対象者になることはできません。今後、運用の変更を受けて各自治体もこのルールを適用していくことが考えられます。

借り上げ社宅制度の上限額は7万5,000円

2026年度の保育関係予算概算要求によると、借り上げ社宅制度の補助基準額は、「1人あたり月7万5,000円」を上限としています。2025年度では月額8万2,000円を上限としていたため、金額が大きく下回ることになりました。

利用条件と同様に、補助金の条件は自治体によっても異なります。ただし、7万5,000円の上限額を超えている自治体は、2026年度に向けて調整が入る可能性が高いので注意しましょう。自治体ごとの補助基準額は、「自治体が実施している保育士向けの借り上げ社宅制度の例」で触れているので、ぜひ参考にしてみてください。

出典

こども家庭庁「令和8年度保育関係予算概算要求の概要新規タブリンク」(2026年1月16日)
こども家庭庁「令和7年度保育関係予算概算要求の概要新規タブリンク」(2026年1月16日)
こども家庭庁「令和6年度保育関係予算概算要求の概要新規タブリンク」(2026年1月16日)

【状況別】保育士の借り上げ社宅制度を利用できる?できない?

ここでは、保育士が借り上げ社宅制度の利用対象となるかどうかを、状況別に解説します。制度の見直しによって要件が変化する可能性もあるため、あくまでも現時点での内容であることを踏まえてご確認ください。

【パート】勤務状況によっては対象になる可能性あり

保育士の借り上げ社宅制度は、雇用形態にかかわらず、勤務の時間や日数の条件を満たすことで利用できる可能性があります。たとえば、千葉県千葉市や岩手県盛岡市の場合、補助対象者が「1日6時間以上かつ月20日以上勤務する者」と明確に定められています。制度の具体的な利用可否については、勤め先や転職予定の職場に問い合わせましょう。

出典

千葉市「千葉市保育士等宿舎借り上げ支援事業新規タブリンク」(2026年1月16日)
盛岡市「保育士宿舎借上げ支援事業について新規タブリンク」(2026年1月16日)

【同棲】対象外となる可能性あり

保育士の借り上げ社宅制度は、単身者向けの内容となっているのが一般的です。同棲しながら利用したい場合は、制度の対象外となる可能性があるでしょう。ただし、法人や自治体が定めている規約によっては、同棲をしながら補助金を受けられることもあるようです。

【結婚】配偶者に関する条件が設けられている可能性あり

結婚する場合は、法人や自治体ごとに、配偶者に関する条件を設けている可能性があります。たとえば、以下のような状況にある場合、借り上げ社宅制度を利用できないかもしれません。

  • 世帯主が配偶者になっている

  • 配偶者側が住宅手当や家賃補助を受けている

  • 世帯主よりも配偶者のほうが高い収入を得ている

配偶者の状況が影響することもあるため、結婚後の制度利用を検討している方は詳細をよく調べましょう。

【産休・育休】在籍中であれば適用される可能性あり

産休や育休に入る際は、保育士として在籍していれば継続利用が適用される場合があります。たとえば、神奈川県川崎市の場合、保育士が施設に在籍している限り、産休・育休で休職していても借り上げ社宅制度を利用し続けることが可能です。(※2022年の情報のため、変更される可能性もあり)

法人の規定によっては、産休・育休に入ると補助金の交付が停止され、家賃が全額負担になる場合もあるようです。利用できる・できないを自分で判断せず、幅広く確認を取るようにしましょう。

【転職・退職】利用できなくなる可能性あり

保育士が転職・退職する場合は、借り上げ社宅制度を利用できなくなる傾向にあります。勤めている保育園を辞めるタイミングで、住んでいる部屋から退去しなければならない可能性が高いです。退職後の引っ越し先は、余裕を持って探すことが望ましいでしょう。
2026年度以降は「保育士向けの借り上げ社宅制度は1人1回に変更」で触れているとおり、受給可能期間が残っていたとしても、自治体を問わず利用できなくなるといえます。

住宅手当との違いは?借り上げ社宅制度を利用するメリット

借り上げ社宅制度と住宅手当は、居住地の選び方や税金のかかり方に違いがあります。この項では、保育士が借り上げ社宅制度を利用するメリットについてまとめました。

住宅を探す手間が省ける

職員が物件を選んで補助を受けられる住宅手当と異なり、借り上げ社宅制度は法人が保育士に住居を貸し出すのが一般的なため、膨大な選択肢のなかから部屋探しをするのを避けられます。具体的には、複数の不動産会社を利用したり、内見のために休日を使ったりする手間を省くことが可能です。ある程度限定された条件で自分に合った物件を見つけたいという人にとっては、悩む時間を減らせるのもポイントといえるでしょう。

借り上げ社宅制度は税金がかからない

保育士が借り上げ社宅制度を利用する際は、非課税になる点がメリットです。住宅手当が給料に足されると税金や社会保険料が高くなるのに対し、借り上げ社宅制度の補助額は給料から天引きされるためそれらの影響を受けません。同じ金額の補助を受けていたとしても、課税されない借り上げ社宅制度のほうが、費用の負担を軽減しやすいといえます

借り上げ社宅制度なら手元にお金が残りやすい

借り上げ社宅制度は家賃だけでなく、初期費用や更新料の負担が少ない場合もあります。法人側に負担してもらえる金額は所得税が発生しないことから、自分の手元にお金が残りやすいといえるでしょう。
家賃以外で受けられる補助の具体的な内容については、「保育士が借り上げ社宅制度とあわせて受けられる補助」の項目で触れているので、ぜひご覧ください。

注意点はある?借り上げ社宅制度を利用するデメリット

保育士が借り上げ社宅制度のある職場に転職する際は、メリットだけでなくデメリットも理解しておくことが重要です。自分にとってデメリットとなりそうな要素を踏まえ、制度の利用を検討しましょう。

賃貸物件の自由度が低くなる

保育士の借り上げ社宅制度は、「保育園側が契約している物件から選ぶ」「勤務地から徒歩または自転車で通える範囲を選ぶ」といった条件を設けているのが一般的です。法人の意向に従う必要があるので、部屋探しのこだわりが強い人にとっては自由度の低さがデメリットになるかもしれません。制度を利用する際は、物件を自由に選べるかどうかも調べておくのが望ましいでしょう。

保護者や職員と生活エリアが近くなる

借り上げ社宅制度を利用して勤務先の近くに住む場合、保育園で担当している子どもやその保護者、同僚などと生活圏内でばったり会う可能性があります。勤務時間外に知り合いとの遭遇を避けようとすると、遠回りして帰宅したり自宅から離れた場所で買い物をしたりしなければならないかもしれません。仕事とプライベートのメリハリをつけたい人にとっては、日々の過ごしにくさを感じることも考えられるでしょう。

利用期間の制限や違約金の負担が生じることがある

借り上げ社宅制度では、保育士として採用されてから5年以内という利用期間が定められています。利用可能な期間を過ぎてしまうと、賃貸物件から退去もしくは全額自己負担になる点がデメリットです。借り上げ社宅制度を使って家賃が高い部屋に住んでいると、その後の負担が大きくなる可能性があります。
契約内容によっては、短期の解約や年度途中の退職で違約金を請求される場合もあるので注意が必要です。

保育士が借り上げ社宅制度とあわせて受けられる補助

保育士が借り上げ社宅制度を利用するときは、引っ越しの費用や賃貸契約の初期費用、更新料などの補助を受けられる場合があります。以下でそれぞれの詳細をまとめました。

引っ越しにかかる費用

自治体や法人によっては、引っ越し費用の補助を出してもらえる場合があるようです。5万円~10万円のように職場ごとの上限額は異なりますが、一部でも補助を受けられれば引っ越しにかかる費用を節約できます。なお、引越業の繁忙期は料金が倍になることもあるので、余裕をもって費用の準備をしておきましょう。

賃貸契約に関する初期費用

保育士の借り上げ社宅制度では、雇用元が物件の契約者となるため、敷金・礼金・仲介手数料などの初期費用を補助してもらえる可能性があります。敷金・礼金・仲介手数料は、それぞれ家賃の1~2ヶ月分となっているのが一般的です。これらの金額を全額もしくは一部負担してもらえると、大きな支出を回避できるでしょう。

賃貸物件の更新料

借り上げ社宅制度では、賃貸物件の更新料も補助の対象となっていることがあります。個人で契約する場合、賃貸物件の更新料は家賃2ヶ月分ほどが相場となっており、2年ごとに請求されるのが基本です。更新料の出費を抑えられれば、生活における経済的な負担を削減できます

保育士が借り上げ社宅制度のある求人を探すには

ここでは、保育士が借り上げ社宅制度を導入している職場の探し方を紹介します。転職を成功させたいと考える方は、ぜひ参考にしてみてください。

知人や転職サイト経由で調べる

実際に借り上げ社宅に住んでいる保育士の知人がいれば、紹介制度を利用できるかもしれません。福利厚生だけではなく生活エリアや労働環境についても質問がしやすいので、応募前に向き不向きを判断できるのもメリットといえます。

転職サイトを使って保育士求人を探すときは、「社宅あり」「家賃補助あり」「住宅手当あり」などの項目にチェックを入れて絞り込みましょう。ただし、借り上げ社宅制度の利用条件については求人情報に記載されていない場合もあります。詳細が不明のときは、保育園のWebサイトを見たり園見学時に聞いてみたりして、制度利用が可能かどうかを確認しましょう。

転職エージェントに相談する

保育士が借り上げ社宅制度のある求人を探すときは、転職エージェントに相談するのも手です。転職エージェントで仕事探しをすれば、求人票に借り上げ社宅制度の記載がなくても、導入状況や実績について聞いてもらえる場合があります。採用面接や職場見学では確かめづらい内容も、エージェント経由の問い合わせなら情報を提供してもらえるでしょう。気になる求人があれば、面接対策や条件交渉にも応じてもらうことも可能です。

自治体が実施している保育士向けの借り上げ社宅制度の例

この項では、これまでに実施された自治体による保育士の借り上げ社宅制度の例を紹介します。2026年度には情報が更新される可能性があるので、あくまでも制度を理解するための参考として内容をご確認ください。

東京都練馬区の場合

東京都練馬区では、保育士の確保と離職防止を目的として、宿舎借上げ支援事業補助金の交付を行っています。補助対象経費は、賃借料・共益費(管理費)・礼金・更新料などです。補助基準額は一戸当たり月額8万2,000円となっています。

神奈川県横浜市の場合

神奈川県横浜市では、月々の賃借料・共益費・管理費などの一部を補助しています。市が定める要綱上の補助基準上限額は、8万2,000円です。対象とする保育士は、「月120時間以上保育に従事している者」をはじめ複数の要件を満たす旨が記載されています。

出典

横浜市「保育士宿舎借り上げ支援事業新規タブリンク」(2026年1月19日)

埼玉県さいたま市の場合

埼玉県さいたま市では、新設園と既設園で経費の補助額が異なります。新設園の場合は、対象経費から本人負担額を差し引いた金額(1戸あたり月額上限7万2,000円)の8分の7が補助額です。既設園の場合、対象経費から本人負担額を差し引いた金額(1戸あたり月額上限7万2,000円)の16分の13が補助額となっています。

出典

さいたま市「保育士宿舎借り上げ支援事業を実施しています新規タブリンク」(2026年1月19日)

大阪府大阪市の場合

大阪府大阪市では、次のような要件を定めています。2016年8月以降に採用された保育士の場合、補助上限月額は6万9,000円です。そのうち、現在勤務する保育園に採用される前の1年間に市内の保育園で勤務経験がある方は、補助上限月額が5万1,000円となっています。

出典

保育士の借り上げ社宅制度に関してよくある質問

ここでは、保育士の借り上げ社宅制度に関するよくある質問に、Q&A形式で回答します。

借り上げ社宅制度を利用する場合は家賃の振り込みが必要?

保育士が借り上げ社宅制度を利用するときは、家賃の支払いを法人側が担当してくれる傾向にあります。家賃が上限額以上の場合は、給与から天引きされるのが一般的です。保育士側が家賃を振り込んだり、口座から引き落としの手続きをしたりする必要がないことも、制度を利用するメリットといえるでしょう。

東京都の借り上げ社宅制度はいつまで受けられますか?

借り上げ社宅制度がなくなるかどうかの見通し」で触れているように、東京都においても制度がいつまで残るのかは断言できません。2026年度も引き続き利用できるため、すぐに廃止されることはないでしょう。この先も借り上げ社宅制度が継続されるかどうかは、最新情報を追って判断することが重要です。

求人票に借り上げ社宅制度の関連項目がない場合は?

求人票に借り上げ社宅制度についての記載がないときは、保育園のWebサイトや採用の特設ページをくまなく見てみましょう。調べても情報がない場合は、保育士に特化した転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職エージェントでは、借り上げ社宅制度が利用できるかどうかを確認しながら転職活動を進められます。非公開求人も取り扱っているので、幅広い選択肢のなかから希望にあった求人を見つけられますよ。

まとめ

保育士の借り上げ社宅制度は、家賃や管理費の一部を補助してもらえる制度です。2026年時点では廃止の予定はありませんが、内容は毎年見直されています。2026年度の利用対象となるのは、採用から5年以内の常勤保育士で、補助上限額は月額7万5,000円です。
借り上げ社宅制度は部屋探しの手間が省け、税金もかからない点がメリットとして挙げられます。一方で、物件の自由度が低く、生活圏でプライベート時にも知り合いに会いやすいのがデメリットです。利用を踏まえて転職する際は、自治体や法人によって条件が異なることを念頭に置く必要があります。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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