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保育士の手当の種類・相場は?処遇改善等加算や自治体の補助についても解説

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給料明細書と1万円札が置かれた画像

「保育士の手当にはどんな種類があって、いくらもらえるの?」と疑問をお持ちではありませんか?現在は園独自の手当だけでなく、国や自治体による支援制度も充実してきています。この記事では、保育士の主な手当の種類や相場に加え、手当を活かして収入アップを目指すコツを解説します。処遇改善手当の仕組みや自治体ごとの支援例も紹介するので、収入を増やしたい方や就職・転職を考えている方は参考にしてみてください。

この記事のまとめ

  • 保育士の手当には、職場・国・自治体の3つの支給ルートがある

  • 主な手当には、残業・資格・役職・住宅・通勤・特殊業務手当などがある

  • 職場選びの際は、支援が手厚い自治体や手当の支給条件が明確な園を探そう

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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保育士に支給される手当の種類

ここでは、保育士に支払われる手当の全体像について解説します。どのような仕組みで各手当が支給されているのか、その基本を整理していきましょう。

保育士の手当の支給元は主に3つ

保育士に支払われる手当の支給元は、大きく分けて「勤務先」「国」「自治体」の3つです。勤務先から支給されるものには、残業手当や役職手当、通勤手当などがあり、これらは一般的な職種とも共通する手当といえます。

国からの手当で代表的なのは、保育士の待遇向上を目的とした「処遇改善手当」です。また、各都道府県や市区町村といった自治体が、保育士の確保や離職防止を目的として独自の制度を設けているケースもあります。

手当の有無や支給条件は保育園によって異なる

保育士の手当は、勤務先によって内容や金額に差があります。これは、各園が独自の運営方針や就業規則に基づいて手当を設定しているためです。法律で支給が義務付けられている残業手当(時間外手当)などを除き、資格手当や役職手当、住宅手当、通勤手当といった多くの手当は、各園が任意で導入しています。

保育士が転職を検討する際は、基本給の高さだけでなく、どのような手当が支給されるのか、支給条件がどうなっているのかを確認する必要があります。

保育士の主な手当・相場金額の一覧

ここでは、保育士の主な手当とその相場をまとめました。保育園の運営形態や地域によって金額に違いがあるため、一般的な目安として参考にしてみてください。

手当名相場
残業手当固定残業代の有無や残業時間により異なる
資格手当月額5,000円~1万5,000円程度
特殊業務手当月額3,000円~1万円程度
役職手当月額3万円〜5万円程度(主任の場合)
住宅手当月額1万円~2万円程度
通勤手当距離や通勤手段により異なる
扶養手当月額5,000円~1万5,000円程度

このほか、園によっては被服手当(業務で使用する上履きやエプロン代など)や給食費の補助といった独自のサポートが用意されている場合もあります。これらは各園が自由に設定できる「法定外福利厚生」にあたり、手厚い職場を選ぶほど日々の出費を抑えやすくなるでしょう

また、自治体の「宿舎借り上げ支援事業」を活用している園では、上記の住宅手当の相場を大きく上回る家賃補助を受けられる可能性もあります。

保育士の主な手当の詳細

ここでは、上記で触れた手当について詳細を見ていきます。園ごとに名称や細かな規定は異なりますが、概要を理解しておくことで求人をチェックしやすくなるはずです。

残業手当

残業手当(時間外手当)とは、法定労働時間(原則1日8時間・週40時間)を超えて働いた場合に支給される手当のことです。保育の現場では、行事の準備や書類作成などで残業が発生する場合があります。こうした時間外の勤務に対しては、通常の25%増しの割増賃金を支払うことが法律で定められています。

職場によっては、「固定残業代(みなし残業代)」として、あらかじめ一定時間分の残業代を給与に含めているケースもあるでしょう。この場合も、規定の時間を超過して勤務した際は、別途手当を支払うことが義務付けられています。

出典

労働基準監督署「しっかりマスター 割増賃金編新規タブリンク」(2026年6月17日)

資格手当

資格手当とは、保育士資格を持つ職員に対して支払われる手当のことです。支給額の相場は月額5,000円〜1万5,000円ほどですが、園によっては基本給の中に組み込まれているケースもあります。また、保育士資格だけでなく、幼稚園教諭や社会福祉士などの専門資格がプラスに評価されることも。資格取得の費用をサポートしてくれる園もあるので、自身のスキルを高めながら働きたい方は、チェックしたいポイントといえるでしょう。

特殊業務手当

特殊業務手当とは、行事の企画や準備、運営など、保育士の負担が増える業務に対して支払われる手当のことです。支給額の相場は月額3,000円〜1万円ほどで、資格手当と同じように基本給の中に組み込まれている場合もあります。名称は園ごとに異なりますが、給与明細では、「特殊業務手当」や「特殊勤務手当」と記載されるのが一般的です。

役職手当

役職手当とは、園長や副園長、主任保育士などの管理職に支払われる手当のことです。主任保育士の場合、月額3万円〜5万円程度が相場となっています。

近年は国の制度により、職務分野別リーダーや専門リーダーといった新たなポジションも誕生しました。これらのポストについては、園独自の役職手当ではなく、国の処遇改善手当から支給される仕組みになっています。

住宅手当

住宅手当とは、保育士の住居費をサポートする目的で支給される手当のことです。園独自の家賃補助の場合、相場は月額1万円〜2万円程度となっています。

都市部では、「保育士宿舎借り上げ支援事業(借り上げ社宅制度)」を取り入れている保育園もあります。こども家庭庁の「令和8年度保育関係予算の概要・参考資料(p11)新規タブリンク」によると、補助基準額の上限は月額7万5,000円です。この制度を利用できれば、毎月の住居費を大幅に抑えられるでしょう。

出典

こども家庭庁「保育対策関係予算の概要新規タブリンク」(2026年6月17日)

通勤手当

通勤手当は、自宅から職場までの移動にかかる交通費を補助するための手当のことです。一般的に、公共交通機関を利用する場合は定期代の実費が、マイカー通勤の場合は走行距離に応じた金額が支給されます。

支給のルールは園によって異なり、全額支給のところもあれば、「月〇万円まで」と上限が決められているところもあります。少し離れた園へ通勤する場合は、自身の交通費が上限内にしっかり収まるかをあらかじめチェックしておくと安心です。

扶養手当

扶養手当とは、子どもや配偶者といった扶養家族を持つ保育士に対して支給される手当のことです。支給額の相場は配偶者が月額1万円程度、子どもの場合は1人につき月額3,000円〜5,000円程度となっています。支給にあたっては、税法上の扶養に入っていることや、配偶者の年収が一定以下であることなどの条件が設けられているのが一般的です。

保育士の処遇改善手当とは?

保育士の処遇改善手当とは、保育業界で働く職員の賃金アップやキャリア形成の支援を目的に国が導入した制度です。この手当は「処遇改善等加算」と呼ばれ、区分1・区分2・区分3と3つの種類に分かれています。ここでは、こども家庭庁の「令和7年度以降の処遇改善等加算について新規タブリンク」を参考に、制度の全体像を解説します。

出典

こども家庭庁「子ども・子育て支援制度新規タブリンク」(2026年6月17日)

区分1(基礎分)

区分1は、保育士が経験を積むことで適切に昇給できる体制の整備や、働きやすい環境の構築を支援するための加算です。すべての保育士を対象としており、施設側が給与体系の整備や研修の実施といった環境改善に取り組むことで、補助金が支給されます。

加算率は、職員の平均経験年数に基づいて2〜12%の範囲で決定され、ベテラン層が多いほど高くなるのが特徴です。得られた補助金は、定期昇給などの賃金改善に充てることとなっています。

区分2(賃金改善分)

区分2は、保育士の給与を底上げするための加算です。すべての保育士を対象としており、加算された金額の半分以上を基本給や月々の手当に充てることが定められています。

加算率は、職員の平均経験年数に応じた6%または7%を基本に、1人あたり月額9,000円相当の賃金改善を行うための加算率を足して設定されます

区分3(質の向上分)

区分3は、保育士の技能や経験の向上に応じて賃金を引き上げることを目的とした加算です。キャリアアップ研修を修了したうえで、「職務分野別リーダー」「専門リーダー」「副主任保育士」などの役職に任命されると、手当が支給されます。

加算される金額は、職務分野別リーダーで月額5,000円、副主任保育士や専門リーダーで月額4万円とされています。園によって配分方法は異なりますが、自身の努力が給与アップにつながりやすい区分といえるでしょう。

自治体から支給される地域限定の手当

各自治体では、地域の保育士不足を解消し、長く働き続けてもらうことを目的に独自の手当を支給している場合があります。ここでは、その一例として、1都3県の中から4つの自治体を紹介します。

【東京都】江戸川区の保育士向け手当

東京都江戸川区の手当には、主に3つの特徴があります。

・最大で月額5万円の給与加算
・勤続5年で10万円の報奨金
・保育士宿舎借り上げ支援事業(最大月額8万2,000円)

江戸川区では、区独自の補助(1万円相当)と東京都キャリアアップ補助(4万円相当)を合わせた、月額最大5万円相当が給料に加算されます。常勤の保育士として勤続5年に達した翌年度には、10万円の報奨金も支給されるようです。

保育士宿舎借り上げ支援事業についても、補助上限額が月額8万2,000円と高く設定されており、毎月の住居費を抑えて働けるのが魅力です。

出典

江戸川区役所「保育士の仕事と暮らしを力強くサポートします!新規タブリンク」(2026年6月17日)

【千葉県】船橋市の保育士向け手当

千葉県船橋市の手当には、主に2つの特徴があります。

・月額4万6,430円の給与上乗せ+年額10万4,200円の賞与上乗せ
・保育士宿舎借り上げ支援事業(最大月額7万3,000円)

千葉県船橋市では、「ふなばし手当」として毎月4万6,430円が給与に上乗せされます。賞与がある園に勤務していれば、さらに年間で10万4,200円がボーナスに上乗せされます

また、船橋市にも保育士宿舎借り上げ支援事業が導入されており、1か月あたり最大7万3,000円の家賃補助を受けることが可能です。

【神奈川県】横浜市の保育士向け手当

神奈川県横浜市の手当には、主に2つの特徴があります。

・潜在保育士等への就労奨励金(5万円)
・保育士宿舎借り上げ支援事業(最大月額8万2,000円)

横浜市では、保育士資格を持つ人が「かながわ保育士・保育所支援センター」を通じて市内の保育所などに就職した場合、1人につき5万円が支給されます。保育士宿舎借り上げ支援事業の上限も、1か月あたり最大8万2,000円と高めです。

出典

横浜市役所「保育士になりたい方向けの取組新規タブリンク」(2026年6月17日)

【埼玉県】さいたま市の保育士向け手当

埼玉県さいたま市の手当には、主に3つの特徴があります。

・月額1万500円の給与上乗せ+年額6万7,500円の期末手当上乗せ
・さいたま保育士応援手当(年額2万1,000円)
・保育士宿舎借り上げ支援事業(最大月額7万2,000円)

さいたま市では、常勤保育士を対象として、月々の給与に1万500円、期末手当として年間に6万7,500円が上乗せして支給されます。加えて、経験年数が11年目までの常勤保育士であれば「さいたま保育士応援手当」として年額2万1,000円を受け取ることも可能です。

さいたま市も、保育士宿舎借り上げ支援事業が実施されており、1か月あたり最大7万2,000円の家賃補助が受けられます。

出典

さいたま市役所「保育士になるならさいたま市!新規タブリンク」(2026年6月17日)

保育士が手当で収入アップを目指すには?

ここでは、保育士が手当を活用して効率よく収入を増やすためのポイントを整理しました。国の支援制度を積極的に取り入れたり、手当の充実した職場を選んだりして、自身の希望に合う給与額を実現しましょう。

キャリアアップ研修を積極的に受講する

手当による収入アップを目指すなら、国が実施している「保育士等キャリアアップ研修」を受講するのが有効です。研修を通して専門知識やスキルが身につくだけでなく、職務分野別リーダーや副主任保育士、専門リーダーといったポジションに任命されれば、月額5,000円〜4万円の手当を受け取れる可能性があります。業務の幅が広がることで園内での評価も高まり、今後のキャリアの選択肢を広げるきっかけにもなるでしょう。

宿舎借り上げ支援事業(家賃補助)を利用する

都市部での就職や転職を考えているなら、前述した「宿舎借り上げ支援事業(借り上げ社宅制度)」の利用がおすすめです。家賃負担が大幅に軽減されるため、手取り額が増えるのと同様のメリットを得られます。

こども家庭庁の「令和8年度保育関係予算の概要・参考資料(p11)新規タブリンク」によると、この制度を利用できるのは、原則一人1回のみです。求人を探す際は「社宅あり」「住宅補助あり」といった条件で検索し、各園の利用規定を確認しましょう。

出典

こども家庭庁「保育対策関係予算の概要新規タブリンク」(2026年6月17日)

保育士の手当が充実している自治体を選ぶ

自治体独自の手当が充実しているエリアで働くのも、保育士が収入を増やすコツです。「支援が手厚いのは首都圏だけでは?」というイメージをお持ちの方もいるかもしれませんが、実際には地方であっても、引っ越し費用の助成や地域限定の応援手当などを設けているケースは少なくありません。

これらの支援策は年度によって内容が変わることもあるため、各自治体の公式Webサイトなどを通じて最新の動向をチェックしておくのがおすすめです。

手当の支給条件が明確な保育園へ転職する

「処遇改善手当がもらえない」「支給額に納得がいかない」と感じる場合は、手当の算出・支給基準がはっきりしている職場へ転職するのも1つの方法です。特に処遇改善手当は、配分方法が園の裁量に委ねられているため、園によって支給額に差があるのが現状です。もし今の職場の給与体系に疑問があるなら、より透明性の高い園を探してみましょう。転職エージェントを活用すれば、手当が整った園を丁寧に紹介してもらえるはずです。

保育士の手当に関してよくある質問

ここでは、保育士の手当に関してよくある質問を紹介します。

保育士の年度末手当はいつもらえる?

保育士の年度末手当は3月頃に支給されるのが一般的です。園によっては、国の処遇改善手当や賞与(ボーナス)の一部を年度末に一時金として支給するケースがあります。年度末手当の有無や支払われるタイミングは園によって異なるため、職場の就業規則を確認するか、園に直接問い合わせておくと安心です。

主任保育士に支給される手当の相場は?

主任保育士に支給される役職手当の相場は、月額3万円〜5万円程度です。ただし、手当の額は保育園の規模や運営母体によって異なるため、目安より高いこともあれば低いこともあります。求人票を見比べる際は、基本給とあわせて役職手当の内訳も細かく調べるのがおすすめです。

パートの保育士は処遇改善手当をいくらもらえる?

パート保育士の処遇改善手当の支給額は、職場の運用ルールによって差があります。時給に上乗せして支給する園もあれば、毎月数千円程度を別途支給する園もあるようです。支給条件や対象者については、「パート保育士の処遇改善手当はいくら?支給条件や対象者を解説」の記事でまとめているので、ぜひご一読ください。

まとめ

保育士の手当には、残業手当や資格手当といった一般的なものに加え、処遇改善手当や自治体独自の補助などさまざまな種類があります。処遇改善等加算の区分3では、職務分野別リーダーや副主任保育士といった役職に就くことで、給与アップも期待できます。職場を選ぶ際は、自治体の制度とあわせて、園ごとの規定をしっかり確認しましょう。配分方法や支給条件は施設ごとに異なるため、透明性の高い職場を選ぶことが大切です。

「今の園の手当は相場と比べてどうなの?」「手当が少なくて将来が不安…」といった悩みをお持ちの方は、レバウェル保育士にご相談ください。保育業界に精通したキャリアアドバイザーが、あなたの悩みに寄り添ってアドバイスします。処遇改善手当の配分実績や待遇改善に力を入れている園など、一人では集めにくい情報もお伝え可能です。安心して一歩を踏み出せるようサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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