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派遣保育士の悩みとは?仕事内容や人間関係で抱えやすい?解決策と注意点

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先輩に注意される保育士

派遣保育士として働く中で「正社員の保育士に嫌われているのでは」と不安になったり、「思っていた業務内容ではなかった」といった悩みを抱えている方がいるかもしれません。派遣保育士は、業務の責任範囲や職場の人間関係に悩むことも珍しくないようです。 この記事では、派遣保育士の悩みや、正社員から嫌われる可能性がある要因を解説します。派遣保育士の悩みの解決策や勤務するメリット・デメリットも紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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派遣保育士の悩みとは

派遣保育士として勤務する中で直面しやすい悩みは大きく分けて3つあります。それは、仕事内容や給料・待遇面、人間関係に関する悩みです。ここでは、各悩みの具体的な内容を解説します。

仕事内容に関する悩み

派遣保育士は、責任のある業務を任せてもらえない場合があります。たとえば、行事の企画や担任業務などの重要な仕事は正社員が担当し、派遣保育士は補助的な役割にとどまることも珍しくありません。このことから、仕事にやりがいを持てないと感じる派遣保育士もいるようです。

派遣保育士は勤務する園ごとに業務のやり方や保育方針が異なり、それに適応するのが大変だと感じるケースも。同じ保育の仕事といっても、新しい職場のルールに慣れるまではストレスを感じる可能性があるでしょう。
また、派遣保育士は正社員との業務分担が明確でない場合もあり、それが悩みにつながる場合もあります。派遣保育士は「どこまでの業務を担当するのか」がはっきりしないと、責任の範囲が曖昧になり、不公平感を覚える場合があるようです。

給料・待遇に関する悩み

派遣保育士は時給制で働くのが一般的であるため、勤務時間がそのまま収入に直結します。そのため、派遣保育士はシフトの入り方や勤務時間によって月々の収入が大きく変わる可能性があり、安定した収入を得るのが難しい場合があるようです。

派遣保育士は昇給や賞与がなかったり、少なかったりする傾向にあり、長く働いても収入が変わりにくいのに不満を感じる場合もあるでしょう。派遣会社によっては福利厚生が不十分で、正社員の保育士よりも待遇面が制限されるケースもあります。
こうした派遣保育士の給料や待遇面の課題は、保育士の将来的なキャリアや生活を考えるうえで、不安につながることも少なくありません。

人間関係に関する悩み

派遣保育士は派遣という働き方の特性上、職場が変わるたびに新しい人間関係を築く必要があります。派遣保育士は、ときには短期間で職場の人と信頼関係を作らなければならず、負担に感じる場合があります。
また、派遣保育士はほかの職員と距離を感じることもあるようです。とくに園の中で自分だけが派遣保育士という場合、職場に馴染むハードルが高く、孤独感を抱くこともあるでしょう。

派遣保育士は正社員から嫌われる?考えられる理由とは

派遣保育士は正社員から嫌われやすいのでしょうか。ここでは、派遣保育士と正社員の間で、誤解が生じる可能性がある理由について解説します。

残業が発生しにくく定時で帰宅しやすいため

派遣保育士は契約で定められた時間で働くのが一般的であり、残業が発生しにくいというのが特徴です。一方で、正社員の保育士は行事の準備や会議、保護者対応などで定時に帰れることが少ない場合もあります。正社員の保育士にとっては、不公平に感じられることがあるかもしれません。正社員が忙しい時期に残業しているとき、派遣保育士が時間どおりに退勤する姿を見ると、「自分たちばかり負担を背負っている」と感じることも考えられます。

派遣保育士は契約の範囲内で働いているため、定時で帰ること自体に問題はありません。しかし、正社員の保育士と派遣保育士の間で業務量が異なるのが、職場の人間関係に影響を与える要因の1つになる可能性はあります。

正社員よりも重い責任を負わないため

派遣保育士は責任の重い業務を任されることが少なく、保育の補助的な業務を担当する傾向にあります。そのため、保護者対応や行事の準備、職員会議などの責任の重い業務は正社員の保育士が担うのが一般的です。この違いが正社員の保育士にとっては負担となり、不満を生む可能性があります。

行事の準備やクラス運営で多くの業務を抱えている正社員の立場からすると、「派遣保育士は同じ職場で働いているのに、責任の重さが違い過ぎる」と感じることも考えられるでしょう。保育園で問題が起こった際の対応も正社員が中心となるため、プレッシャーの面でも派遣保育士と負担の差が生じやすいようです。
派遣保育士として働く側からすれば、契約上の業務範囲が決まっており、むやみに責任の重い仕事を引き受けられないという事情もあります。こうした立場の違いが、正社員の保育士と派遣保育士との間に誤解を生む要因になり得るかもしれません。

派遣保育士の悩みを解決につなげるための方法

派遣保育士が自分の抱える悩みを解決したい場合、自分にできることを考え、必要に応じて周囲のサポートを活用することが大切です。ここでは、派遣保育士が悩みを解決する具体的な方法を紹介します。

職場のルールや雰囲気を把握する

派遣保育士は勤務先ごとに異なる環境で働くため、その園の保育方針やルール、職員同士の関係性をできるだけ早く理解する必要があります。園ごとに仕事の進め方や暗黙のルールが異なるため、初めのうちは積極的に職員の動きを観察し、不明点はすぐに確認しましょう。
派遣保育士が園の雰囲気を把握すると、どのような距離感で職員と関わると良いのかが見えてきます。最初から無理に馴染もうとせず、職員たちと少しずつ関係を築いていくと、職場での働きやすさが向上するでしょう。

自分の悩みの原因を整理する

派遣保育士は悩みを漠然と抱えたままだと、解決策を見つけるのが難しくなります。なんとなく抱えている不安がある場合は、自分が何に悩んでいるのかを整理しましょう。たとえば、「業務の範囲が不明確で働きにくい」「職場の人間関係に馴染めない」など、具体的な悩みの原因を明らかにすると何に対してアクションを起こすと良いかがわかります

「何が悩みなのか自分でもよくわからない」というときは、モヤモヤとした気持ちや心にひっかかることをノートに書き出したり、信頼できる人に話したりするのがおすすめです。派遣保育士は自分の気持ちを整理すると、冷静に現在の状況を見つめ直せるでしょう。

派遣会社に相談する

自分で悩みを解決できないときは、派遣会社の担当者に相談するのも1つの方法です。派遣会社は派遣社員の働きやすさをサポートする立場にあるため、職場環境の改善に向けてアドバイスをくれたり、契約内容を確認してくれる可能性があります。必要に応じて、派遣会社が勤務先の園との間に入って調整をしてくれる場合も。派遣保育士は1人で悩みを抱え込まず、派遣会社に相談してみるのもおすすめです。

転職で働き方の見直しを検討する

悩みが長期化して改善が見込めない場合は、思い切って派遣保育士から転職を考えるのも1つの選択肢です。派遣という働き方以外にも、正社員やパートとして直接雇用で保育士と働くという道もあります。派遣保育士を続ける場合も、自分に合った職場を見つけると、悩みを軽減できる可能性があるでしょう。その場合は、派遣会社に自分の希望条件を伝え、より働きやすい環境を探すのが有効です。

派遣保育士として勤務するメリット・デメリット

派遣保育士として働くことには、メリット・デメリットが存在します。ここでは、派遣保育士として働くメリット・デメリットをそれぞれ解説します。

派遣保育士として勤務するメリット

保育現場では職員同士の関係性が業務に影響する場合があります。派遣保育士は一定期間で契約が終了し、別の園に移るのが一般的なため、複雑な人間関係に関わる必要が少ないというのがメリットです。派遣保育士は担任を持つ機会が少なく、クラス運営や保護者対応などの負担が軽減される傾向にあります。そのため、派遣保育士は子どもと関わる時間を大切にでき、補助的な業務に集中できるケースが多いようです。また、派遣保育士は派遣先ごとに臨機応変な対応力が求められます。こうした経験を重ねることで適応力やコミュニケーション能力が磨かれ、どのような環境でもスムーズに働ける力が身につくでしょう。

派遣保育士として勤務するデメリット

派遣保育士は、新しい職場に入るたびに、「この園ではどのように動けば良いのか」と試行錯誤する必要があり、慣れるまでストレスを感じる場合があります。派遣保育士は職場の雰囲気を読みながら動かなければならず、気を張ることが多くなるかもしれません。
また、派遣保育士は直接雇用の保育士と比べて立ち位置が曖昧になり、職員同士の輪に入りにくい点もデメリットの1つです。派遣保育士が短期間のみ働く際は、周囲から「短期間で契約が終わる人」と見られ、積極的に関わってもらえないケースもあるようです。そのため、派遣保育士は頼れる人がいない場合もあり、心細さを感じやすい点が課題です。

派遣保育士が悩みを抱えないための注意点

派遣保育士ができるだけストレスを減らし、安定して働くためには、事前の準備や慎重な判断が必要です。ここでは、派遣保育士が勤務を始めたあとに「このようなはずじゃなかった」と後悔しないための注意点を解説します。

派遣会社は慎重に選ぶ

派遣保育士として働く際、どの派遣会社に登録するかが重要なポイントです。派遣保育士は、派遣会社によって紹介される園の種類や待遇、サポート体制が異なります。保育士が派遣会社を選ぶ際は、以下の点をチェックしましょう。

  • 紹介してもらえる保育施設

  • 仕事紹介の頻度

  • 給与や福利厚生

  • 研修制度の充実度

  • 担当者の対応の良さ

派遣保育士は派遣先でトラブルが発生した際、どれだけ派遣会社のフォローを受けられるかも重要です。Webサイトや口コミを参考にしながら、自分にとって働きやすい環境を提供してくれる派遣会社を選びましょう。

事前に勤務条件を確認する

保育士は派遣の仕事を引き受ける際、事前に勤務条件を細かく確認することが大切です。また、業務内容も確認しておくと、「思っていた仕事内容と違った」「勤務時間が合わなかった」といったトラブルを避けられる可能性が高まります。派遣保育士として働くときは、以下の点を確認しておくと安心です。

  • 勤務時間やシフトの融通が利くか

  • 担当する業務範囲

  • 残業の有無

  • 休憩時間

  • 交通費や手当の支給条件

自分が納得できる内容で派遣保育士として働けるよう、不明点は派遣会社に質問することが重要です。派遣会社に具体的な条件を確認すると、入職先で派遣保育士として働く際にギャップを感じにくいでしょう。

契約期間が終了したあとのことを考える

派遣保育士は契約期間終了後に、次の仕事をどうするのかを視野に入れておくことが大切です。契約が満了してから次の仕事を探すのではなく、早めに行動しておくと、新しい職場で勤務できるでしょう。派遣保育士が契約期間を終えたあとは、「同じ派遣会社に新しい派遣先を紹介してもらう」または「別の派遣会社にも登録してより良い条件の仕事を探す」などの選択肢があります。ほかにも、正社員やパートなどで働く方法もあるでしょう。契約期間が終盤の派遣保育士は、派遣会社への相談や転職活動の準備など、次のステップを考えておくのがおすすめです。

「派遣保育士の悩み」に関してよくある質問

ここでは、「派遣保育士の悩み」に関してよくある質問に、Q&A形式で回答します。

派遣保育士とパートに働き方の違いはある?

派遣保育士とパートの保育士の働き方に、違いはあります。派遣保育士は派遣会社との契約に沿って、派遣先の園に勤務するのが一般的です。一方、パートの保育士は勤務先の保育園に直接雇用されます。また、パートよりも派遣保育士のほうが時給は高い傾向にあり、それが魅力の1つといえます。ただし、派遣保育士は基本的に数ヶ月から最大3年程度までなど、決められた期間で勤務します。

派遣保育士を辞めるときの流れは?

派遣保育士は有期雇用契約のもとで働いているため、基本的には契約期間が終了するタイミングで退職するのが原則です。契約終了時であれば、円満に退職できる可能性が高いでしょう。
しかし、契約期間中にどうしても辞めたいという場合は、途中で退職できることもあるようです。e-Gov 法令検索の「民法新規タブリンク」によると、民法第628条に基づき、やむを得ない事情がある場合は雇用契約を解除できるとされています。やむを得ない事情の例は以下のとおりです。

  • 仕事を続けるのが困難な体調不良になった

  • ハラスメント被害がある

  • 契約時の内容と業務内容が違う

  • 家族の介護が必要になった

  • 急な引っ越しが発生した

派遣保育士が契約満了、または途中退職の場合、どちらも基本的な流れは共通しています。まずは、派遣会社の担当者に連絡・相談してください。途中で退職する場合、ほかの人を確保する必要があるため、少なくとも1ヶ月前には伝えましょう。派遣会社と相談し、派遣先の園に退職する意思を伝えます。派遣先の園の指示に従って、引継ぎが必要な場合は最終出勤日までに必要な業務を共有します。また、派遣保育士は退職後の給与の支払いや雇用保険・社会保険の手続きについて、派遣会社に確認しておくと安心です。派遣保育士が仕事を辞めるときは、円満に退職できるよう適切に手続きを行いましょう。
仕事上の悩みや問題が解決できず、退職を検討している派遣保育士は、本記事の「派遣保育士の悩みを解決につなげるための方法」もぜひチェックしてください。

出典

e-Gov 法令検索「民法新規タブリンク」(2025年3月21日)

まとめ

派遣保育士は仕事内容や待遇、人間関係などで悩みを抱える傾向にあります。園ごとに保育の方針やルールが異なり、環境に慣れるのが大変だったり、正社員との業務分担が曖昧だったりする場合があり、「大変だ」と感じる方もいます。

また、派遣保育士は時給制で収入が変動しやすく、福利厚生が不十分な場合もあるため、安定した働き方を求める方には不安が残るかもしれません。勤務先が変わるたびに人間関係を一から築く必要があるのも、派遣保育士の負担になりやすいポイントといえるでしょう。こうした悩みを軽減するためには、職場のルールをしっかり把握したり、派遣会社に相談したりすることが大切です。

派遣保育士として働いた経験を活かし、より良い環境で働きたい保育士は、「レバウェル保育士」を活用して転職するのも1つの選択肢です。「レバウェル保育士」は今後のキャリアをプロのアドバイザーに相談できます。ほかにも、条件ヒアリングから模擬面接まで、あなたの転職専任のアドバイザーがトータルでサポートします。取材訪問を通じて、保育方針から職場の雰囲気まで情報を収集しているため、職場のリアルがわかります。書類の作成や事業所とのやりとりは、アドバイザーが代行するため忙しくても安心です。求人情報はLINEやメールでお届けします。サービスはすべて無料で利用できるので、「まずは求人を見たい」という方もお気軽にご利用ください。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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