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保育士が特に忙しい時期はいつ?多忙になる理由や負担軽減のコツも解説
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「保育士の業務が特に忙しくなる時期はいつ?」と気になる方もいるかもしれません。保育士が忙しくなるのは、年度の変わり目である3月〜4月と、大型行事が続く9月〜12月です。この記事では、これらの時期に忙しさが増す理由や、負担を減らすための工夫を解説します。「忙しさがつらくて働き方を見直したい」という方に向けて、転職の選択肢もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
目次
保育士が特に忙しい時期はいつ?
ここでは、保育士の仕事が特に忙しくなる2つの時期について紹介します。忙しさが増す理由についても、あわせて見ていきましょう。
卒園・進級・入園で慌ただしい3月~4月
保育士が特に忙しくなる時期の1つが、卒園や進級、新入園児の受け入れが重なる3月から4月です。この時期は、保育園にとっても一年の節目となります。3月は、卒園式の練習や記念品の製作、お別れ会の準備などが集中するタイミングです。同時に、在園児の進級に向けた準備も進めなければならず、保育士の業務量は一気に増加します。
また、4月になると、新入園児を受け入れるべく入園式の準備やクラス編成、保育環境の整備など、多くの対応が必要になります。保護者との連携にも力を入れながら、子どもたちが新しい環境に慣れていけるよう、丁寧にサポートしなければなりません。職員会議や書類作成などの事務作業も増えるため、保育士にとっては非常に多忙な時期といえるでしょう。
大型の行事が集中する9月~12月
運動会や生活発表会、クリスマス会など大規模な行事が続く9月から12月にかけても、保育士にとって非常に忙しい時期です。中でも運動会は、子どもたちの成長を保護者に伝える重要な機会であり、プログラムの構成や練習、当日の運営まで綿密な準備が求められます。
また、生活発表会では、音楽や劇の練習に加えて、衣装や小道具の準備にも多くの時間と労力がかかります。行事に関する保護者への連絡だけでなく、必要に応じて協力を依頼する場面もあり、細かな調整が欠かせません。
行事や活動が多い保育園は1年間を通して忙しい
前述のとおり、保育士にとって特に忙しくなりやすい時期は「3月〜4月」と「9月〜12月」です。しかし、季節ごとの行事や園外活動が頻繁に行われる保育園では、年間を通して常に忙しさを感じることもあります。以下に、行事スケジュールの一例をまとめたので、参考にしてみてください。
4月~6月 |
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7月~9月 |
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10月~12月 |
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1月~3月 |
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保育士の忙しさの度合いは、園の規模や運営方針によって異なります。そのため、就職・転職を考える際には、行事の頻度や業務体制について事前に確認しておくことが大切です。
忙しい時期に保育士が受ける心身の影響
保育士は忙しい時期になると、行事の準備と通常業務を両立させるために、残業や持ち帰り仕事が増える傾向にあります。ここでは、業務量の増加が保育士の心身にどのような影響を及ぼすのかについて解説します。
睡眠不足で疲れが溜まりやすい
忙しい時期の保育士は行事の準備や書類作成に追われ、夜遅くまで働くことが少なくありません。その結果、十分な睡眠が取れず、日中の集中力が落ちたり作業効率が下がったりする場合があります。
また、身体の疲れに加えて精神的な疲労も重なると、免疫力が落ちたり体調を崩したりする場合もあるでしょう。慢性的な疲労が続くと、子どもたちへの対応にも影響が出る可能性があるため、早めの休息やケアが大切です。
プライベートの時間が確保しにくい
保育士が忙しい時期に入ると、業務時間が長くなり、自分の時間や家族と過ごす時間が減ってしまいます。また、持ち帰りの仕事が増えると帰宅後も気が休まらず、リラックスするのが難しくなる場合も。趣味や友人との交流といったリフレッシュの機会も限られるため、ストレスが溜まりやすくなる傾向があります。
特に、仕事と育児を両立している保育士にとっては、自分の子どもと向き合う時間が十分に取れないことに強い葛藤を感じることもあるでしょう。
仕事のモチベーションが低下しやすい
保育士は忙しい日々が続くと、仕事へのモチベーションが下がってしまうことがあります。忙しさのあまり準備が不十分になり、「理想とする保育ができない」というもどかしさから、仕事への満足感が薄れてしまう場合も少なくありません。
また、子ども一人ひとりと丁寧に関わる時間が取れないことで、保育士としてのやりがいや喜びを実感しづらくなることもあります。こうした状態が長く続くと、心身の負担が積み重なり、将来的に離職につながる可能性もあるため注意が必要です。
保育士が忙しい時期を乗り越えるためのコツ
保育士が忙しい時期を乗り切るためには、仕事を効率よく進める工夫や周囲との連携が欠かせません。ここでは実践的なコツを紹介するので、忙しさに不安やストレスを感じている方は参考にしてみてください。
行事・イベントの準備を前倒しで進めておく
保育士が忙しい時期を無理なく乗り切るには、前年度の記録や反省点を活かして、効率的な準備計画を立てることが重要です。
たとえば、発表会の衣装作りや壁面装飾といった時間がかかる作業は、少しずつ前倒しで進めておくと本番直前の負担が軽減されます。過去のデータを活用し、作業内容を見える化すれば、従来よりもスムーズに仕事を進められるかもしれません。また、年間の行事計画を見直して、行事が重ならないよう調整することも効果的です。
チームで協力して負担を軽減する
保育士が忙しい時期をうまくやり抜くには、保育士同士の連携と協力が必要不可欠です。園全体で助け合う文化を築くことで、一人ひとりの負担軽減が期待できます。役割分担では、各自の得意分野を考慮することがポイントです。
また、定期的にミーティングを開いて進み具合を共有し、問題があれば早めに解決することも大切です。取り組むべき業務をリスト化してチームで共有し、助けが必要なときは遠慮せず声を掛けるようにしましょう。
セルフケアを意識して心の余裕を保つ
保育士が忙しい時期に心身の健康を保つには、わずかな時間でも自分を労わる意識を持つことが大切です。十分な睡眠や栄養バランスの取れた食事、適度な運動などの基本的な生活習慣は、健やかな毎日を支える土台となります。「自分のことはつい後回しにしてしまう」と感じる方も、無理のない範囲で、できることから始めてみましょう。
また、仕事とプライベートの境界線を明確にすることも、心を守るうえで有効な手段となります。自宅では可能な限り仕事から離れて、休息を取る時間を確保しましょう。オンとオフをしっかり切り替えることで、心にゆとりが生まれます。疲れやストレスが蓄積し限界を感じた際には、一人で抱え込まず信頼できる人に相談することも重要です。
忙しい時期を避けたい保育士におすすめの働き方
「忙しい時期の負担を軽減したい」と考えている保育士にとって、働き方の見直しは有効な選択肢の1つです。ここでは、繁忙期を避けやすい保育士の働き方を紹介します。
年間行事が少ない保育園に転職する
前述のとおり、保育士の忙しさの一因は年間行事の多さにあります。残業や持ち帰り仕事を減らしたいと考えている方は、必要最低限の行事に絞りつつ、保育の質を大切にしている園への転職を検討するのも1つの方法です。小規模保育園や企業主導型保育園などは、大規模な行事が少ない傾向にあるため、視野に入れてみるのも手かもしれません。
転職を考える際は、園見学や面接の場で年間行事予定表を確認し、行事の頻度や規模について質問することをおすすめします。また、希望する園が行事にどのような考え方を持っているか、準備にどの程度の時間をかけているかについても確認しておくと安心です。
業務効率化を重視する保育園に転職する
働きやすさを重視する保育士は、保育の質を保ちつつ業務の効率化に力を入れている保育園を選ぶのがポイントです。近年では、ICTの導入やペーパーレス化を進めることで、保育士の業務負担の軽減に力を入れている保育園もあります。こうした園では、働き方改革の推進も期待でき、無理のない働き方を実現しやすくなるでしょう。
転職活動の際は、園が導入している業務効率化の具体的な取り組みに加えて、残業時間の実態や持ち帰り仕事の有無なども確認しましょう。園見学や面接の際には、実際に働く保育士の様子や職場の雰囲気にも目を向けることが大切です。
正社員から非正規雇用に切り替える
ライフスタイルの変化や家庭の事情などで、これまでの働き方が難しいと感じる場合は、パートやアルバイト、派遣社員、契約社員などの雇用形態に切り替えるのも1つの選択肢です。週3〜4日勤務というように、自分のペースにあわせた働き方を選ぶことで、忙しい時期のストレスを軽減できるかもしれません。
また、非正規雇用の保育士は行事の中心的な役割を任されることが少ないため、準備や残業の負担が軽減される傾向にあります。勤務時間が短くなれば、プライベートとの両立もしやすくなり、心にゆとりが生まれるはずです。
「保育士の忙しい時期はいつ?」と気になる人によくある質問
ここでは、「保育士の忙しい時期はいつ?」と気になる人によくある質問を紹介します。
保育士の3月が特に忙しい理由は何ですか?
保育士の3月が特に忙しい理由としては、「年度の締めくくり」と「新年度の準備」が同時に進むためです。年度末には、卒園式の準備・実施に加え、卒園児へのアルバム作りや成長記録のまとめなど、1年間の集大成となる業務が集中します。また、新年度に向けては、新入園児の受け入れ準備やクラス編成の計画なども進めなければなりません。このように3月は保育と並行してさまざまな業務をこなす必要があるのです。
保育士の一日の中で忙しい時間帯はいつですか?
保育士の一日の中で特に忙しいのは、登園時間帯(朝7時〜9時ごろ)と降園時間帯(夕方17時〜18時ごろ)です。登園時には、子ども一人ひとりの健康状態を確認しながら保護者対応も行う必要があり、細やかな配慮が求められます。また、降園時には保護者への引き渡しとともに、その日の様子を丁寧に伝える必要があるため集中力が必要です。
まとめ
保育士の忙しい時期は、3月〜4月の年度替わりと、9月〜12月の行事シーズンです。これらの時期は業務量が増え、心身ともに負担が大きくなりやすいため、計画的な準備や周囲との連携、セルフケアが欠かせません。また、仕事と生活のバランスに悩んでいる場合は、行事の少ない園への転職や、非正規雇用への切り替えといった選択肢を検討することも大切です。現在の悩みや将来のライフプランにあわせて働き方を見直せば、保育士としてのキャリアを無理なく継続できるでしょう。
「毎日が手いっぱいで、このままで良いのか不安」「今の働き方を続ける自信が持てなくなってきた」という方は、レバウェル保育士にご相談ください。レバウェル保育士では、キャリアアドバイザーがあなたの悩みに寄り添い、一緒に解決策を見つけます。保育士の忙しさは園によって異なるため、第三者の視点を取り入れることで、新たな気づきや発見が得られるかもしれません。ぜひお気軽にお問い合わせください。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。