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保育士の持ち帰り仕事について解説!違法になるケースや負担を減らす方法
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保育士のなかには、「持ち帰り仕事が多くて大変!」「違法になる?」と悩む方もいるかもしれません。持ち帰り仕事は、職場から指示されたり残業代が支払われていなかったりすると、違法になる可能性があります。 この記事では、保育士の持ち帰り仕事について、発生する背景や違法になるケース、減らす方法などをまとめました。「持ち帰り仕事が多くて辞めたいときは?」といった疑問にも答えます。
この記事のまとめ
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保育士は保育業務の忙しさや人手不足により、持ち帰り仕事が発生する
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よくある保育士の持ち帰り仕事は、事務作業や製作物の作成、行事の準備など
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保育士が持ち帰り仕事に悩んだら、上司への相談や転職の検討をする
目次
保育士の持ち帰り仕事が発生する背景
保育士は、日中の保育業務の忙しさや人手不足などから、持ち帰り仕事が発生することがあります。保育士の仕事のなかでは、子どもの見守りやサポート、保護者対応が優先されるため、次の日の準備や事務作業などが後回しになり、持ち帰り仕事になるかもしれません。また、職場の慣習により、勤務時間内に終わらない作業は、持ち帰り仕事で対応するのが当たり前になっている園もあるようです。
よくある保育士の持ち帰り仕事の内容
ここでは、保育士が持ち帰りする主な仕事内容について解説します。どのような仕事が持ち帰り仕事になりやすいのか、チェックしてみてください。
保育の記録や書類作成などの事務作業
保育の記録や指導計画、園だよりの作成などは、勤務時間中に終わらず持ち帰り仕事になることもあるようです。年度替わりの時期は、新しいクラスの計画や入園に関する書類のやり取りで事務作業が増え、持ち帰り仕事で対応しないと終わらないこともあるかもしれません。
書類の作成は、保育中のスキマ時間や午睡中などに進めることもあるようですが、子どもを見守りながら作業すると、思い通りには進まないでしょう。事務作業は持ち帰り仕事にしたほうが、一人で集中して進めやすいと思う方もいるようです。
壁面装飾や製作物の作成
保育士の持ち帰り仕事には、保育室の壁面装飾や子どもたちが行う製作物の準備などが含まれることもあります。季節に合わせて保育室の飾りつけをしていたり、製作の活動が多かったりする保育園では、業務負担が大きく持ち帰り仕事になるかもしれません。保育室の飾りつけで喜んでほしい、製作活動で発達を促したいなど、子どもたちへの強い思い入れから持ち帰り仕事で頑張っている保育士もいるでしょう。
発表会や運動会など行事の準備
行事に関する準備は、規模が大きかったり子どもの人数が多かったりすると時間が掛かり、持ち帰って作業する保育士もいます。発表会の衣装作りや小道具の準備、運動会の装飾やプログラムの作成など、行事に向けた準備はやることが多く、勤務時間内に終わらないこともあるようです。
保育園によっては、毎月何かしらのイベントや行事が開催されており、準備が大きな負担になる可能性もあります。発表会や運動会など、力を入れている行事の前には、持ち帰り仕事をしないと間に合わない場合もあるでしょう。
保育士の持ち帰り仕事が違法になるケース
保育士の持ち帰り仕事に対して、賃金や残業代が発生していないと違法になる可能性があります。厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン(p.1)」によると、「労働時間とは、使用者の指揮命令下に置かれている時間」です。持ち帰り仕事について、上司から指示されたり、はっきり言われていなくとも暗黙のうちに考えや意志を示されたりした場合、労働時間に該当する可能性があります。つまり、職場から持ち帰りを指示されたケースは、労働時間として扱われ賃金が発生しなければ違法です。
また、「労働基準法 第三十二条」によると、「使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間につき40時間を超えて労働させてはならない」とされています。1週間に40時間を超える場合は、時間外労働として残業代が支給されなければいけません。持ち帰り仕事が労働時間にあたり、残業になる場合は、残業代が支払われないと違法になります。
出典
厚生労働省「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(2026年4月2日)
e-GOV法令検索「労働基準法」(2026年4月2日)
保育士が持ち帰り仕事を減らす方法
業務の進め方を見直したり、苦手なことに対してアドバイスをもらったりすれば、保育士の持ち帰り仕事を減らせることもあるようです。ここでは、保育士が持ち帰り仕事を減らす方法を3つ紹介します。
業務に優先順位を付けて対応する
保育士が持ち帰り仕事を減らすには、重要度と緊急性を考慮して業務に優先順位を付けてみましょう。締め切りがある書類や日程が決まっている行事の準備は、逆算してスケジュールを立てておくのもコツです。子どもたちの午睡中や、保育補助が見守っている間に、少しずつ進める作業も決めておくと効率化につながります。業務に優先順位を付け、スケジュール管理すれば、持ち帰ってまでする仕事なのかどうかも判断しやすくなるでしょう。
壁面装飾や行事の物品は毎年使いまわす
壁面装飾や行事の準備物は、1から作るのではなく再利用すれば業務負担を減らせます。季節の壁面装飾は、ラミネートして大事に取っておくと数年間使いまわせるかもしれません。行事の小道具や衣装も保管場所を確保し、次回使えるよう整理しておくことが大切です。
また、製作の下準備では、型紙やデザインを保存しておけば、作り直す際の時間短縮になります。製作のアイディアを考えるのに時間が掛かる方は、「製作アイデアの記事一覧」を参考にしてみてください。
苦手な業務は得意な保育士にアドバイスをもらう
保育室の飾りつけや園だよりのデザインなど、苦手なことは得意な同僚や先輩からアドバイスをもらうのも手です。壁面装飾の作り方を聞いたり、ほかのクラスの園だよりをベースに作らせてもらったりと、業務を効率よく進めるためには得意な人の真似をするとスキルが身に付くかもしれません。
また、園全体の作業や行事の準備における業務分担の場面では、得意なことを引き受けると仕事をスムーズに進められます。PC作業が得意であればプログラムの作成、裁縫が得意であれば衣装作りなど、保育士それぞれの強みを活かした分担により園全体の業務を効率化できるでしょう。
持ち帰り仕事や残業が少ない職場の特徴
ここでは、持ち帰り仕事や残業が少ない職場の特徴を解説します。転職を検討している方は、参考にしてみてください。
保育士の人数や配置
保育士の人数が多かったり、配置に余裕があったりする職場は、一人ひとりの業務負担が軽減されている可能性があります。保育補助あるいはフリーの保育士がいる場合、遊びや午睡の見守りを任せられれば、クラス担任をもつ保育士が連絡帳を記入できたり事務作業を進められたりすることもあるようです。入園に関する書類や保護者向けのお知らせなどを補助してくれる事務員がいる園では、保育士が本来の保育業務に集中しやすいでしょう。
行事やイベントの開催頻度
行事やイベントが少ない保育園では、準備による持ち帰り仕事の負担を軽減できる可能性があります。年間行事予定は保育園のWebサイトに掲載されていることがあるため、いまの職場と比較してみましょう。運動会や発表会のような大きな行事が開催されない、小児病棟の保育施設や病児保育の求人を検討するのも1つの選択肢です。
0~2歳児のみを対象とした小規模保育園も、年齢的な理由から行事の内容が限られていることがあります。子どもの定員が少ない保育園では、行事があったとしても人数が少ないぶん保育士の業務負担が軽減されることもあるようです。
労働時間の管理方法
タイムカードやICカードといった勤怠管理システムを導入している園は、保育士の労働時間が適切に管理されやすくなります。勤怠管理に対する意識が高いと、持ち帰り仕事やサービス残業などが禁止される可能性もあるでしょう。勤怠管理システムを導入すると、残業時間も明確になります。求人情報には平均残業時間が掲載されていることがあり、その時間が少ない職場では、業務負担軽減に向けた工夫がされているかもしれません。
ICTシステムの導入・活用状況
連絡帳や保育記録のアプリ、園児の登園管理システムなどICTシステムの活用により、業務の効率化が進められている保育園では、持ち帰り仕事が少なくなる可能性があります。ICTシステムが活用されていると、手書きの手間が減ったりデータで管理されたりして、事務作業の時間が削減されやすくなるようです。保育園によっては、Webサイトや求人情報でICT導入をアピールしていることがあるため、確認してみましょう。
保育士が持ち帰り仕事が多くて辞めたいときは?
保育士が持ち帰り仕事を辞めたいと悩んだときは、上司に相談したり転職を検討したりしましょう。ここでは、保育士が持ち帰り仕事を辞めたいときの対処法を紹介します。
上司やほかの保育士に相談する
仕事量が多かったりサポートが不足していたりして持ち帰り仕事が発生している場合は、上司に相談してみましょう。勤務時間内に仕事が終わらない状況は、職場に知ってもらうことが大切です。上司に相談すれば、仕事量を減らしたり保育補助を付けてサポート体制を整えてくれたりする可能性もあります。
また、持ち帰り仕事に関する同じ悩みをもつ保育士がいれば、職場に対して一緒に改善を求めるのも手です。「みんな大変なのは同じ」とあきらめるのではなく、持ち帰り仕事は職場全体の問題として解決策を見つける姿勢が重要になります。
保育士専門の転職エージェントに相談する
いまの職場に相談しても持ち帰り仕事が改善されない場合、転職を検討するのも選択肢の1つです。保育士専門の転職エージェントは保育現場の内部事情に詳しく、表面的な求人情報では分からない「実際の職場環境」を把握できる可能性があります。持ち帰り仕事が禁止されていたり、業務負担改善に取り組んでいたりする職場の情報を得ながら、求人選びが可能です。
持ち帰り仕事に悩んでいる方は、保育業界専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」にご相談ください。レバウェル保育士では、保育士の働き方や転職活動に詳しいプロに、キャリア相談ができます。転職するか悩んでいる段階での相談も可能なため、お気軽にお問い合わせください。
保育士の持ち帰り仕事に関するよくある質問
ここでは、保育士からの持ち帰り仕事に関するよくある質問に答えます。公立保育園で働く場合や休日に持ち帰り仕事をするリスクについて、参考にしてみてください。
保育士が持ち帰り仕事にストレスを感じたらどうする?
持ち帰り仕事によるストレスを感じたら、まず自分の業務の進め方を見直してみましょう。効率的な方法がないか、優先順位は適切か考えることが大切です。それでも改善が難しい場合は、上司や同僚に相談し、業務分担や効率化について話し合うことをおすすめします。なお、長期的なストレスは心身の健康に影響するため、必要に応じて専門家に相談したり、環境を変える選択肢も検討しましょう。
パート保育士が持ち帰り仕事をすることはある?
職場環境や仕事量、役割によっては、パート保育士が持ち帰り仕事をすることもあります。ただし、パートの場合は勤務時間や役割が限定されていることが多いため、正社員より持ち帰り仕事が発生する可能性は少ない傾向にあります。
パート保育士として働く場合は、雇用契約の際に業務範囲や勤務時間外の作業について確認しておくことが大切です。また、持ち帰り仕事が発生した場合は、適切な報酬が支払われるかどうかも確認しましょう。
保育士が残業や持ち帰り仕事に悩んだときは?
残業や持ち帰り仕事に悩んだ場合、まずは職場内での改善を検討しましょう。上司や同僚に相談し、業務の効率化や分担の見直しができないか話し合うことが大切です。園内での改善が難しく、「残業代が支払われない」「持ち帰り仕事を指示される」といった場合は、外部の相談窓口を利用する選択肢もあります。また、自身のキャリアを見直す機会と捉え、転職を検討することも1つの解決策です。
まとめ
保育士の持ち帰り仕事は、日中の保育業務の忙しさや人手不足から発生することが多いようです。よくある持ち帰り仕事には、保育記録や書類作成などの事務作業、壁面装飾や製作物の準備、行事の準備などがあります。上司から指示された場合は労働時間として扱われるため、賃金が発生しないと違法になるかもしれません。
持ち帰り仕事を減らすには、業務に優先順位をつける、壁面装飾は使いまわす、苦手な業務は得意な同僚にアドバイスをもらうといった工夫が効果的です。また、保育士の人数に余裕がある園や、ICTシステムを活用している園では、持ち帰り仕事が少ない傾向があります。どうしても改善されない場合は、専門の転職エージェントに相談してみるのも1つの選択肢です。転職を検討している方は、レバウェル保育士にご相談ください。いまの状況を丁寧にヒアリングし、あなたにあった求人をご紹介します。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。














