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保育士にはなるもんじゃない?そういわれる理由や解決策を解説!

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子供を抱っこする保育士のイメージ

「保育士になるもんじゃない」という言葉を聞いたり、実際に現場で感じたりした経験はありませんか?保育士は給与の低さや業務量の多さなどから、「辞めたい」と考える人も少なくありません。 この記事では、「保育士になるもんじゃない」といわれる理由や、後悔しないための転職術を解説します。保育士として働くことに不安を感じている方や、保育士を続けるか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

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「レバウェル保育士」編集部

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「保育士になるもんじゃない」という言葉を聞いたり、実際に現場で感じたりした経験はありませんか?保育士は給与の低さや業務量の多さなどから、「辞めたい」と考える人も少なくありません。

この記事では、「保育士になるもんじゃない」といわれる理由や、後悔しないための転職術を解説します。保育士として働くことに不安を感じている方や、保育士を続けるか迷っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

「保育士になるもんじゃない」と思う人は少なくない

東京都福祉局が行った「保育士就業継続の意向」の調査によると、就業中の保育士の約21.3%が「保育士を辞めたい」と考えています。「保育士になるもんじゃない」と思う人がいる背景には、保育士の労働環境や待遇が影響しているのかもしれません。

子どもたちの笑顔のために働きたいという思いで保育士を目指したものの、現実のギャップに苦しむ人も珍しくないでしょう。保育士として長く働き続けるには、職場選びや働き方への工夫が必要です。

出典

東京都福祉局「トップページ新規タブリンク」(2025年6月3日)

「保育士になるもんじゃない」といわれる理由

「保育士になるもんじゃない」といわれているのはなぜなのでしょうか。東京都福祉局の「保育士退職意向の理由」の調査によると、以下のような内容が挙げられています。

退職意向理由 割合
給料が安い 61.6%
仕事量が多い 54%
労働時間が長い 35.4%
職場の人間関係 30.1%
他業種への興味 28.9%
職業適性に対する不安 24.3%
保護者対応の大変さ 22.1%
健康上の理由 21.8%

参照:東京都福祉局「令和4年度東京都保育士実態調査報告書/調査結果の概要(p.20)」

ここでは、退職意向の理由も参考にしながら「保育士になるもんじゃない」といわれる理由を見ていきましょう。

出典

東京都福祉局「トップページ新規タブリンク」(2025年6月5日)

給料が仕事内容に見合わない

保育士は子どもの命を預かり、専門的な知識とスキルを要する仕事にもかかわらず、責任の重さに見合った報酬が得られないと感じる人も少なくありません。残業代が十分に支払われなかったり、持ち帰り仕事が発生したりすることで、実質的な時給が下がってしまう場合もあるようです。

「これだけ働いて、この給料?」と感じる瞬間が、「保育士になるもんじゃない」という思いにつながるのかもしれません。

保育以外の業務もあり仕事量が多い

保育士の仕事は、子どもと関わるだけではありません。連絡帳の記入や保育計画の作成、行事の準備、環境整備など保育の合間を縫って行う業務が多く存在します

書類作成や事務作業などは保育時間中にはできないため勤務時間内に処理できず、遅くまで残ったり、自宅へ持ち帰って対応したりする場合もあるようです。業務量の多さに疲弊してしまい、「保育士になるもんじゃない」と感じる人もいるでしょう。

残業が発生しやすく労働時間が長い

保育士は勤務時間外の労働が発生しやすいため、プライベートの時間を確保できず、心身ともに疲れてしまう場合があります。たとえば、イベント前や入園・卒園の時期は業務が増え、残業が続くこともあるでしょう。

残業が常態化している園では、「残業するのが当たり前」「時間を掛けることが子どもへの愛情」といった風習があり、帰りにくい雰囲気がある場合もあるようです。残業が続くと疲労が溜まりやすくなり、「保育士になるもんじゃない」と感じるかもしれません。

同僚や上司との人間関係がストレスになる

保育現場では、人間関係のトラブルが起きる場合があります。たとえば、保育方針や子どもへの接し方に関する考え方の違いから、先輩や同僚と衝突が生じることもあるでしょう。

世代間のギャップや、新人とベテランの間での意見の相違など、チームワークが求められる現場だからこそ生じる人間関係の難しさがあるようです。居心地の悪い職場環境は、日々の仕事へのモチベーションの低下につながり、「保育士になるもんじゃない」と考える要因になります。

保護者対応が大変だと感じる

保護者支援は保育の質を高めるうえで大切な要素ですが、時として保育士のストレスとなってしまうようです。保護者対応では、子どもの些細な怪我やトラブルに対して厳しい指摘を受けたり、園の方針や保育内容について理不尽な要求をされたりする場合もあります

保護者によって価値観や教育方針が異なり、その都度丁寧な対応や説明が求められるため、保育士の精神的な負担は大きくなります。保護者対応の難しさから、「保育士になるもんじゃない」と考える保育士もいるでしょう。

休憩が取りにくい

「保育士になるもんじゃない」といわれる背景には、休憩時間が十分に取りにくいという過酷な労働環境があります。保育士は子どもたちの午睡時間に休憩を取るのが一般的ですが、見守りが必要な園の場合は完全にリラックスできません

休憩時間中も、連絡帳の記入や配布物の準備といった事務作業に追われることもあるようです。また、保育士は休憩中も緊急時の対応に備えることから、外出を制限される傾向にあります。

感染症をもらいやすく体調管理が難しい

保育園は感染症が流行しやすい環境です。子どもは免疫力が発達していないため、風邪やインフルエンザなどにかかりやすい傾向にあります。保育士は子どもたちの鼻水を拭いたり、おむつを替えたりする場面もあり、感染リスクが高いといえるでしょう。

体調が優れないときも、代わりの保育士がおらず休めないという状況も珍しくなく、体調管理の難しさを感じる保育士もいます。頻繁に感染症をもらい、体調を崩しやすくなると「保育士になるもんじゃない」と考えるようになるかもしれません。

子どもの命を預かる責任がプレッシャーになる

保育士は子どもの命を預かる重要な仕事です。一瞬の目を離したすきに事故が起きないよう、常に緊張感を持って保育にあたる必要があります

怪我や体調不良などのトラブルが発生した際には、適切かつ迅速な判断と対応が求められます。また、アレルギーや持病のある子どもへの配慮は、ミスが許されません。勤務中は常に緊張感を持つ状況が精神的なプレッシャーとなり、「保育士になるもんじゃない」と感じる人もいるでしょう。

体力勝負で疲労が溜まりやすい

保育士の仕事は想像以上に体力を使います。子どもを抱っこしたり、追いかけたり、一緒に遊んだりする活動は体に負担がかかるものです。おむつ替えや着替え、食事の介助など中腰や前かがみの姿勢が続く業務もあるため、腰痛や肩こりなどの体の不調を訴える保育士も少なくありません。

子どもたちのエネルギッシュな動きに合わせて一日中動き回り、疲労が蓄積すると「保育士になるもんじゃない」と思うかもしれません。

大変だから保育士にはならない方が良い?

ここまで保育士の大変な面を紹介してきましたが、だからといって「保育士になるべきではない」というわけではありません。どのような仕事にも大変な面と魅力的な面があり、自分に合った職場環境であれば、充実感を持って働ける可能性は十分にあります。

重要なのは、保育士の仕事における現実をしっかりと理解し、自分の性格や価値観、働き方の希望と照らし合わせて判断することです。たとえば、子どもが好きで体力に自信があり、人間関係を大切にできる人は、保育士の仕事に向いているでしょう。

また、働く園によって環境や待遇は大きく異なります。「保育士になるもんじゃない」と感じる要因は、職場環境の問題という場合もあり、自分に合った職場を見つけることで解決できる可能性が高いでしょう。

保育士の仕事の魅力

「保育士になるもんじゃない」と考える人もいますが、保育士の仕事には、やりがいや魅力もあります。以下に保育士の仕事の魅力をまとめました。

  • 子どもの成長を間近で見られる喜びがある

  • 「先生大好き!」という素直な気持ちに触れられる

  • 行事や制作活動など創造的な仕事ができる

  • 子どもから学ぶことが多く、自分も成長できる

  • 保護者から感謝されたときの達成感がある

  • 社会的に意義のある仕事だという誇りを感じられる

保育士の仕事は子どもたちの成長を間近で支え、未来を育む仕事であり、上記で挙げた以外にも多くの魅力に満ちています。詳しくは「保育士がやりがいを感じるときは?魅力や大変なことも紹介」をお読みください。

「保育士になるもんじゃない」と後悔しないための転職術

「保育士になるもんじゃない」と後悔しないためには、転職活動に向けた入念な準備が必要です。自身の理想の働き方を見極め、職場選びでは以下で紹介している内容を考慮しましょう。

自分の理想の働き方や保育について考える

「保育士になるもんじゃない」と後悔しないためには、保育士として働く前に、自分がどのような環境で、どのような保育をしたいのかを考えることが大切です。たとえば、「子どもとじっくり関わりたい」「行事や制作を通して表現活動を楽しみたい」「小規模で家庭的な環境で業務に携わりたい」など、自分の希望や価値観を整理しましょう。

働き方についても、「残業の少ない環境を望む」「給与や福利厚生を重視する」「キャリアアップの機会を得たい」など、優先順位を明確にしておくと、理想の職場を探しやすくなります。保育士として働いた経験がなく、自分に合う職場をイメージできない場合は「レバウェル保育士」に相談すると、転職先を探すサポートを受けることが可能です。

ホワイトな条件の保育園を探す

ホワイトな条件の保育園は、保育士の働きやすさを重視し、長く働ける環境を整えている特徴があります。具体的には、残業時間が少なく有給休暇が取りやすい園や、休憩時間が確実に確保されている園がホワイトな職場といえるでしょう。

給与面では、基本給が業界水準を上回り、各種手当も充実している園を選ぶのがおすすめです。保育士の経験や資格に応じた昇給制度が整備され、賞与も年2回以上支給されるといった安定した収入が見込める条件は、転職先選びにおいて重要なポイントです。研修制度が充実し、キャリアアップをサポートする体制が整っているかどうかも確認しましょう。

園長の人柄や職場の雰囲気を確認しておく

保育園の雰囲気は、園長の人柄や方針によって左右されます。業務中に大変なことがあっても、周囲に相談できる環境があれば乗り超えやすくなるでしょう。

面接や見学の際には、園長の話し方や対応、職員同士のコミュニケーションの様子などをよく観察することが大切です。たとえば、面接で「困ったときはどのようにサポートしてもらえますか?」「新人教育はどのように行っていますか?」といった質問をすると、職場の雰囲気を知る手がかりになります。可能であれば実際に保育の様子を見学させてもらうと、より具体的なイメージがつかめるかもしれません。

転職後に「保育士になるもんじゃない」と思ったときの解決策

ここでは、転職後に「保育士になるもんじゃなかった」と感じたとき、働き方や職種を見直す方法を解説します。正社員以外の選択肢を探したり、保育士資格を活かせる他業種へチャレンジしたりと、視野を広げてみましょう。また、転職エージェントに相談し、より良い環境の「ホワイト保育園」を探すのも1つの手です。

正社員以外の働き方を検討する

現在、正社員として勤務していて「保育士になるもんじゃない」と感じているなら、働き方を変えると状況が改善するかもしれません。たとえば、パート・アルバイトであれば、勤務時間や日数を自分の体力や生活に合わせて調整しやすくなります。

派遣社員として働けば、職場環境が合わないと思ったら比較的簡単に職場を変えられるのがメリットです。短時間勤務や時短勤務制度を利用できる園もあるので、自分のライフスタイルに合った働き方を模索してみましょう

保育士資格を活かしてほかの業種や職種にチャレンジする

保育士として働く中で「保育士になるもんじゃない」と思ったら、保育経験を活かしてほかの業種や職種で活躍することを検討してみましょう。保育士資格は、保育園以外の場所でも活かせます。たとえば、児童福祉施設や学童保育、託児所で働くことが可能です。

保育士としての経験を活かして、保育関連の事務職や営業職、保育用品メーカーでの企画開発といった子どもと直接関わらない仕事に転職する道もあります。

転職エージェントを活用してホワイト保育園に転職する

「保育士になるもんじゃない」と感じるのは、職場環境に問題がある場合もあります。現在の職場環境が悪いと思ったら、保育士専門の転職エージェントを活用して、条件の良い園を探すのが効果的です。

転職エージェントは公開求人だけでなく非公開求人も持っており、あなたの希望に合ったホワイトな職場を紹介してくれます。面接対策や条件交渉のサポートもしてくれるので、より良い条件での転職を実現しやすいでしょう。

「保育士になるもんじゃない?」と考える際によくある質問

ここでは、「保育士になるもんじゃない?」と考える際によくある質問に、Q&A形式でお答えします。

「保育士は子どもと遊んでるだけ」って言われて腹が立ちます!

「保育士は子どもと遊んでるだけ」という言葉は、保育の専門性や仕事の大変さを理解していない人から聞かれます。保育士の仕事は「遊び」を通して子どもの発達を促し、社会性や創造性、情緒を育むという専門性の高い仕事です。

保育士の仕事は、子どもの安全管理や保護者支援、環境整備など見えない部分での業務も多いのが現実です。「保育士は遊んでるだけ」といった誤解を受けたときは、保育の専門性や日々の業務内容を具体的に伝えると、少しずつ理解を深めてもらえるかもしれません。

保育士が大変すぎると思う瞬間は?

保育士が大変すぎると思う瞬間として、保育観の違いから先輩や上司と軋轢が生じたときや、行事前の準備・運営が挙げられます。保育士は先輩と子どもへの接し方や指導方針が異なると、ストレスを感じることも少なくありません。

季節の行事や発表会などのイベントでは、通常業務に加えて準備や練習の時間を確保する必要があり、負担になりやすいようです。行事前は限られた時間で装飾や衣装作り、プログラム作成など多岐にわたる作業をこなさなければならず、心身ともに疲労が蓄積されやすい状況に陥ってしまうでしょう。

まとめ

「保育士になるもんじゃない」という言葉には、保育現場の厳しい現実が反映されています。給与の低さや労働環境の厳しさ、人間関係の難しさなど、課題は少なくありません。しかし、それは保育士という職業そのものの問題というより、職場環境や制度の問題である場合もあります。

保育士は、子どもの成長に関わる喜びややりがい、社会的意義を感じながら働ける魅力的な仕事です。保育士として働く際に大切なのは、自分に合った職場を見つけることや、無理のない働き方を選ぶことです。

「保育士になるもんじゃないという声を聞いて心配」「このまま続けていけるか不安」と感じている方は、「レバウェル保育士」を活用してみませんか?「レバウェル保育士」は保育業界に特化したエージェントサービスで、あなたの経験や希望に合わせてホワイトな保育園の求人を紹介できます。転職先の給与や待遇、職場の人間関係など細かな不安にも、アドバイザーが丁寧に対応しているので、一人で抱え込まず気軽にご相談ください。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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