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保育士の残業時間を減らす方法は?平均データや残業が少ない保育園の特徴も

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事務作業をする保育士のイメージ

保育士のなかには、残業が多く悩んでいる方もいるかもしれません。保育士は人手不足や行事の準備、事務作業などにより、残業が多くなることもあるでしょう。 この記事では、保育士の残業時間の実態や残業が多くなってしまう理由、増えやすい時期などを解説します。残業に悩んでいる方は、減らす方法と対策についても参考にしてみてください。

この記事のまとめ

  • 保育士の平均的な月の残業時間は3時間

  • 保育士は人手不足や事務作業、行事の準備などにより残業が多くなる

  • 保育士が残業を減らすコツは、業務の優先順位付けや作業時間の設定など

この記事を書いた人

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「レバウェル保育士」編集部

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保育士の残業時間の実態

ここでは、公的資料をもとに保育士の残業時間の実態を解説します。平均的な残業時間や保育士に及ぼす影響などについて、参考にしてみてください。

保育士の超過実労働時間数は平均3時間

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査新規タブリンク」によると、保育士の超過実労働時間数は平均3時間です。保育士の月間残業時間が3時間と聞くと少なく感じるかもしれませんが、あくまで平均のため、実際には個人や保育士の職場の状況によって差があります。また、計上されていない持ち帰りの仕事やサービス残業が存在している可能性もあるでしょう。

出典

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況新規タブリンク」(2025年12月22日)

保育士が退職する理由の18.6%は労働時間が長いため

保育士は、働くなかで残業について悩んでいる方が多いようです。「東京都保育士実態調査 結果の概要(p.9)新規タブリンク」によると、「仕事量が多い(23.1%)」「労働時間が長い(18.6%)」といった残業に関する退職理由の割合は高い傾向になっています。残業が多いと、体力的にも精神的にも負担を感じ、職場環境や働き方を変えたいと思うきっかけになるかもしれません。保育士の退職理由について詳しく知りたい方は、「保育士のよくある退職理由は?職場への伝え方・タイミング・例文も紹介」の記事を参考にしてみてください。

出典

東京都「東京都保育士実態調査 結果の概要新規タブリンク」(2025年12月22日)

保育士の残業が多くなってしまう理由

保育士は、人手不足や繁忙期などにより残業が発生しやすい職種です。ここでは、保育士の残業が多くなってしまう理由をまとめました。

人手不足で業務負担が大きい

保育士の残業が増える要因の1つに、人手不足が挙げられます。十分な人員が確保できていない保育園では、保育士1人あたりの業務負担が増えるでしょう。たとえば、人手不足の場合、日中は保育業務で忙しく、書類作成や事務作業が勤務時間外に持ち越しやすくなります。

「早番で定時を過ぎているけど、ほかの保育士が忙しそうで帰りにくい」といった状況から、結果的に長時間労働になることもあるようです。また、突発的に保育士が欠勤した場合は、ほかの職員のカバーが必要となり、より残業が発生しやすい状況になるでしょう。

事務作業が終わらない

事務作業は、保育士の残業理由になりやすい仕事の1つです。保育園によっては手書きで書類や園だよりを作成している場合があり、作業効率の悪さから時間が掛かることもあります。また、保護者の電話対応や子どもの午睡の見守りなど、ほかの仕事と同時進行で進めるときは、事務作業の優先順位が低くなり、結果的に残業で対応することもあるようです。デジタル化や事務作業に集中できる職員配置など、職場環境が整備されていない保育園では、残業が多くなりやすいでしょう。

イベントや行事関連の仕事量が多い

イベントや行事関連の準備・運営に関する仕事量が多いことは、残業の原因になるでしょう。一般的に保育園では、運動会や発表会に力を入れており、衣装づくりや装飾、会場の設営などで行事の前は残業が多くなることもあります。特に大規模な園の場合、園児が多い分、衣装や小道具などの製作に時間が掛かりやすくなるでしょう。また、行事の前は「ほかの保育士も頑張っているから」「子どもたちのためだから」といった雰囲気で、残業が常態化している職場もあるかもしれません。

残業するのが当たり前という雰囲気がある

園によっては、「残業するのが当たり前」という雰囲気が、長時間の残業の原因になっている場合もあります。特に、園長や主任保育士、先輩保育士が遅くまで働いている職場では、先に帰りにくい雰囲気になるでしょう。また、保育士の使命感や責任感から必要以上に頑張ってしまい、長時間労働につながるケースもあるようです。

保育士の残業が増えやすいといわれる時期

一般的な保育園では、行事の前や年度初めなどの時期が繁忙期となり、保育士の残業が増えやすいようです。ここでは、保育士の残業が増えやすいといわれる時期を解説するので、自分の状況と比べてみましょう。

イベントや行事の開催前

運動会や発表会などの開催前は、通常の業務に加えて行事の準備が必要になるため残業が増えやすくなります。秋から冬にかけては、運動会や遠足、芋掘り、発表会などの行事が立て続けに開催されやすく、残業の多い日が続くこともあるでしょう。行事のなかでも、運動会や発表会など保護者を招く場合は、案内状の作成や連絡調整も並行して行う必要があります。遠足や芋掘りなどは、外部とのやり取りを任されて、業務負担が大きくなるかもしれません。

入園・進級時期の年度初め

入園前や進級時期の年度初めは、保育室の整備や新たな備品の準備、保護者へのお便りの作成などにより、残業が多くなりやすい時期です。ロッカーの名前を張り替えたり、新しいクラスの掲示物を作ったり、細かい作業が多くなります。また、年度初めは、入園やクラス替えによる不安で、泣いたり保育士から離れなかったりする子もいるため、保育業務中にほかの作業ができず、残業が発生することもあるでしょう。

卒園式がある年度末

卒園するクラスを受け持っている保育士は年度末が忙しく、残業が多くなりやすいでしょう。卒園時のクラス担任は、小学校入学に向けた書類作成や連絡などを任されることもあります。卒園式前は、保護者や子どもたちに手紙を書いたり、お別れ遠足を企画したりすることもあるため、残業が多くなるかもしれません。また、卒園式に向けては、担当クラスに関係なく、プログラムの作成や会場の設営、装飾の準備に対応することも多いでしょう。

保育士が残業を減らす方法・対策

保育士は業務の進め方の見直しや職場への相談によって、残業を減らせる可能性があります。ここでは、保育士が残業を減らす方法や対策について解説するので、参考にしてみてください。

業務の優先順位を明確にする

保育士が残業を減らすには、業務の優先順位を明確にするのが重要です。基本的に、子どもの対応や保護者への連絡の優先順位は高く、事務作業や装飾づくりは低くなるでしょう。たとえば、朝や前日のうちに、やらなければならない事務作業や行事の準備などをリスト化し、重要度や期限を考慮して順位を付けます。優先順位が高い順に仕事を進めて、完了したものをチェックしていくと、いまやるべき業務が明確になり、残業を減らせる可能性が高まります。

時間を決めてから作業を始める

製作物や書類作成を効率良く進めるポイントは、「作業を開始する前に終わりの時間を決める」ことです。たとえば、保育室の装飾や園だよりのデザインなどは、自分のこだわりがあると長時間作業してしまうこともあるため、「1時間で終わらせる」「今日は30分だけ進める」のように、目安の時間を決めておくと残業を防ぎやすくなります。

また、優先順位が低いものであれば、「18時までに終わらなかったら、次の日に持ち越す」といった対応を決めておくのも手です。作業に掛ける時間や締め切りを設定しておけば、作業をスムーズに進める意識づけにもなるでしょう。

事務作業ではテンプレートや定型文を活用する

保護者へのお便りや園だよりを作成するときは、テンプレートや定型文を活用すると作業効率がアップします。定型文を使えば、一から文章を考えたり誤植を修正したりする手間が省けるでしょう。また、園だよりのデザインは、テンプレートを活用すると、デザインを考えて作るといった作業時間を短縮できます。毎年作成しているプリントであれば、前年のものを使い回して、今年用に必要な部分だけ書き換えるのも手です。

前に製作した装飾や衣装をリメイクする

製作物や行事の衣装づくりは、前年に使用したものをベースにリメイクする方法があります。衣装に関しては、サイズ調整をしたり飾りつけのみ変えたりして使えれば、一から作る手間を省けるでしょう。また、行事や保育室で使う装飾は、前年のものを保管して使いまわすのも手です。紙で作成したものはラミネートしておけば、毎年使い回しても、きれいな状態を保てるでしょう。

園長や主任保育士などに相談する

仕事の進め方を見直しても残業が減らせない場合は、園長や主任保育士などに相談してみましょう。任されている仕事内容や業務量によっては、自分の努力によって残業を減らすのが難しいこともあります。園長や主任保育士などに相談すれば、業務分担を工夫して調整してくれたり、進め方についてアドバイスをもらえたりするかもしれません。また、業務の効率化に役立つツールやアプリなどがある場合は、残業について相談する際に提案するのも1つの方法です。

残業が少ない職場への転職を検討する

いまの職場でどうしても残業に関する悩みが解決できない場合は、転職を検討するのも手です。「残業時間が多いにもかかわらず、上司に相談しても人手不足で仕事量が変わらない」「残業が当たり前の雰囲気で改善されない」といった状況は、自分の努力で解決するのが難しいといえます。残業が少ない職場へ転職すれば、働きやすい環境のなかで、保育士として長く働き続けられるでしょう。

残業で悩み転職を検討している方は、保育専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」にご相談ください。レバウェル保育では、求人に関する詳しい情報を収集しているため、職場の雰囲気や働いている人の声などを知ることが可能です。転職を迷っている段階の方も、お気軽にお問い合わせください。

保育士の残業が少ない職場の特徴は?

保育士が働く環境が整っていたり、ICTシステムが活用されていたりする職場では、残業が少ない可能性があります。ここでは、保育士の残業が少ない職場の特徴をまとめました。

職場の体制が整備されている

職員の働きやすい体制が整備された職場は、保育士の負担が軽減するため、残業は少なくなるでしょう。たとえば、業務マニュアルがしっかりと整備されている保育園では、新人や中途採用の保育士もスムーズに業務に馴染みやすいでしょう。また、マニュアルに基づいて業務を進めると、業務のスピードがアップする傾向にあります。ほかにも、保育補助や事務職員が配置されている保育園では、事務作業や行事の準備などの業務負担を減らしやすくなるようです。

労働時間の管理が徹底されている

保育士の残業が少ない職場では、労働時間の管理が徹底されている特徴があります。労働時間の管理がきちんとされている園では、保育士の勤務時間や休憩時間が守られやすくなります。たとえば、タイムカードなどで正確に保育士の労働時間を記録し、保育士に適切な残業代を支払う仕組みが整っていると、サービス残業や持ち帰り仕事が発生しにくくなるでしょう。転職時には、タイムカードや労働時間管理のアプリなど、どのような方法で勤怠管理がされているかが、チェックポイントになります。

ICTシステムを活用している

デジタル機器やアプリなどのICTシステムを活用して業務の効率化を図っている職場は、残業を減らして働ける可能性があります。たとえば、登園・降園時間や連絡帳などをアプリ管理している場合、記入やチェック作業などの時間を短縮することが可能です。また、園だよりや給食の献立表、保護者へのお知らせなども、アプリ上で一斉配信できるため、紙に印刷して配るといった手間も省けます。

行事の規模が小さく頻度も少ない

行事の規模が小さく頻度が少ない保育園では、保育士の残業も発生しにくくなるでしょう。保育園によっては、行事を園児だけでの開催にしたり、実施する季節のイベントを絞ったりして、保育士の業務負担軽減に取り組んでいる場合もあります。

また、保育園のなかでも、小規模な園は行事による業務負担が軽減しやすいようです。園児が少ないと、衣装や景品などの製作時間も短くなります。残業が少ない園を探したい方は、行事の規模や頻度もチェックポイントになるでしょう。

保育士に支払われる残業代

労働基準法では、法定労働時間を超える労働者に対して、必ず残業代を支払う義務があります

残業代が支払われる条件 割増率
法定労働時間である1日8時間、週40時間を超えたとき 25%以上
時間外労働が1ヶ月45時間、1年360時間などを超えたとき 25%以上
時間外労働が1ヶ月60時間を超えたとき 50%以上

東京労働局の「しっかりマスター割増賃金編(p.2)新規タブリンク」によると、法定労働時間の1日8時間、週40時間を超えると労働者に割増賃金が支払われます。ただし、変形時間労働制が導入されている場合は、注意が必要です。残業代の支給については、法律と合わせて、就業規則や雇用契約書なども確認してみましょう。

出典

東京労働局「パンフレット新規タブリンク」(2025年12月23日)

保育士がサービス残業した際の残業代は請求できる?

保育士のサービス残業が、職場の指揮命令によって対応している労働時間である場合は、残業代を請求できる可能性があります。残業代を請求する際は、上司からのメールや指示書などの証拠を残しておくことが重要になるでしょう。また、サービス残業が常態化している場合は、残業代が発生する状態で働けるように、職場と話し合うことが大切です。残業代の支給については、「保育士の残業代が出ないときは?請求する方法や未払いになる原因を解説」の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてください。

保育士の残業に関してよくある質問

ここでは、保育士の残業に関してよくある質問に、Q&A形式で回答します。

保育士は何時まで残業する?

保育士が何時まで残業するかは、その日のシフトや園の運営状況、時期などによって異なります。保育士の残業は月平均3時間といわれていますが、あくまで平均であり、職員配置が整っている園では残業がほとんどなかったり、逆に人手不足の園では残業が常態化していたりするかもしれません。詳しくは、この記事の「保育士の残業時間の実態」も参考にしてみてください。

保育士の残業代が出ないときはどうする?

サービス残業や持ち帰り仕事などにより残業代が出ない場合は、証拠を残し、契約書や就業規則、法律などを確認したうえで、園長や主任保育士などの管理者に相談しましょう。また、残業代の未払いについては、自治体の窓口に相談することも可能です。職場で残業代の未払いについて対応してもらえない場合は、自治体の窓口や労働監督基準署、弁護士など外部への相談を検討しましょう。

保育士は定時で帰れない?

保育士は仕事量の多さや人手不足などにより、定時で帰れないことも珍しくはありません。保育士が定時に帰れるかどうかは、個人の能力だけでなく、職場の環境や体制によるところも大きいといえます。職員配置が整っていたり、業務の効率化を進めていたりする保育園では、残業がなく定時で帰れる日が多くなるでしょう。残業が少ない職場を探している保育士は、本記事の「保育士の残業が少ない職場の特徴は?」を参考にしてみてください。

まとめ

保育士の平均的な月の残業時間は3時間ですが、実際には園の状況によって大きな差があります。特に人手不足による業務負担や、行事の準備・事務作業の多さは、残業の原因になるでしょう。また、イベント開催前や年度初め、年度末といった繁忙期には、残業が増える傾向にあります。

保育士が残業を減らすには、業務の優先順位付けや作業時間の設定、テンプレートの活用など、効率的な仕事の進め方を工夫することが大切です。ICTシステムを導入していたり、職場の体制が整備されていたりする園では、残業は少なくなる傾向があります。どうしても残業が多い場合は、上司への相談や転職も視野に入れて検討してみましょう。残業が少ない職場への転職を希望している方は、レバウェル保育士にご相談ください。保育士の転職事情に詳しいキャリアアドバイザーが、あなたにあった求人をご紹介します。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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