保育の資格

最終更新日:

保育士試験の免除制度とは?ケース別の免除内容や申請方法・注意点を解説

  • #保育士試験
試験を受けている女性のイメージ

保育士試験の受験を控えている方は、免除制度について気になるかもしれません。保育士試験には、過去に一部科目に合格した場合や、幼稚園教諭免許・社会福祉士などの資格を持っている方に適用される免除制度があります。 この記事では、保育士試験で免除の対象となる、「一部の科目合格」「幼稚園教諭免許状」「社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士」といった、3つの項目に分けて解説します。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士のお仕事探しならレバウェル保育士 登録する バナー

保育士試験の科目免除とは

保育士試験では、「合格になった科目が再受験する際に免除される」「保有している免許・資格によっては免除される科目がある」といった、主に2つのパターンの科目免除制度があります。合格科目の免除制度を利用すると残りの科目に集中できるため、試験対策の負担が軽減するといった点がメリットです。また、幼稚園教諭免許や社会福祉士などの資格を持っている方も、保育士資格取得に掛かる負担を減らせます。

【保育士試験】一部科目合格による免除

ここでは、一般社団法人全国保育士養成協議会の「免除制度について新規タブリンク」「筆記試験合格科目における 合格科目免除期間延長制度について新規タブリンク」をもとに、保育士試験の一部科目合格による免除の内容や期間について解説します。免除の手続きや必要書類についてもまとめたので、参考にしてみてください。

一部科目合格による免除内容

保育士試験では、以下のようなパターンで一部科目合格による免除制度を利用できる場合があります。

【例1】前期の筆記試験で全9科目中、7科目合格した。後期の筆記試験で免除制度を利用し残りの2科目を受験・合格後、実技試験も合格して保育士資格を取得。
【例2】前期の筆記試験ですべての科目合格後、実技試験は不合格となった。後期は筆記試験に関して免除制度を利用し、実技試験のみ再受験・合格後、保育士資格を取得。

保育士試験の筆記は全部で9科目あり、各科目で合否が判定されます。すべて合格しなければ、次の実技試験に進めません。「1回ですべての試験対策をするのが大変…」といった方は、この免除制度を利用して段階的に筆記試験の合格を目指すのも1つの方法です。

免除される期間

保育士試験の合格科目には、「合格した年を含めて3年間」といった免除期間が定められています。たとえば、令和8年前期試験で合格した科目は、令和10年後期までが免除期間です。仮に免除期間を最大限利用する場合は、合格した回も含めて最大6回チャレンジできる可能性があります。免除期間を過ぎた科目は、再受験する必要があるため計画的に合格を目指しましょう。

合格科目免除期間延長制度

合格科目免除期間延長制度とは、保育園や認定こども園などで働きながら保育士資格取得を目指す方向けに、合格科目の有効期間(通常3年間)を最長5年まで延長できるものです。対象施設は、保育所や認定こども園、幼稚園、小規模保育事業などのほか、一定の基準を満たす認可外保育施設や児童養護施設など幅広く指定されています。

勤務条件は「何年間延長したいか」で異なります。たとえば、5年間延長したい場合は、対象期間内に「2年以上かつ2,880時間以上の実務経験」が必要です。4年間延長したい場合は、「1年以上かつ1,440時間以上の実務経験」が必要になります。対象施設において児童などの保護に従事することで免除申請ができます。複数施設の合算や勤務見込での申請も認められているので、気になる方は事前に確認しておきましょう。

免除の手続き・必要書類

郵送で再受験の申請をする場合は、一部科目合格となったときに発行された「筆記試験結果通知書」または「一部科目合格通知書」のいずれかが必要になります。紛失した場合は、「通知書紛失届」で手続きしましょう。なお、保育士試験をオンラインで受験申込しており、過去の合格科目がマイページにデータとして記録されている場合は、書類をアップロードする必要はありません。

合格科目免除期間延長制度の手続きでは、「合格科目免除期間延長申請用勤務証明書」を提出します。勤務先に記入してもらう必要があるため、「筆記試験合格科目における 合格科目免除期間延長制度について新規タブリンク」で詳細を確認したうえで職場に依頼しましょう。

出典

一般社団法人全国保育士養成協議会「保育士試験を受ける方へ新規タブリンク」(2026年7月8日)

【保育士試験】幼稚園教諭免許状所有者の科目免除

ここでは、一般社団法人全国保育士養成協議会の「幼稚園教諭免許状所有者の免除について新規タブリンク」をもとに、保育士資格取得を目指す幼稚園教諭向けに、科目免除の内容や手続きについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。

幼稚園教諭免許状所有者の免除内容

幼稚園教諭免許状を持っている方が保育士試験の筆記を受ける際は、「保育の心理学」と「教育原理」の2科目が免除対象です。また、実技試験も免除となるため、筆記の7科目に合格すれば保育士資格が取得できます。なお、大学や短大、専修学校などの卒業以外の方法で幼稚園教諭免許状を取得した場合は、受験申請前に保育士試験事務センターへ連絡が必要です。

指定保育士養成施設での修得科目による免除内容

幼稚園教諭免許状の所有者は、大学や短大などの指定保育士養成施設で対象の科目を履修(単位修得)していれば、筆記試験の免除科目をさらに増やせます。「指定保育士養成施設に通っていた」「卒業後に科目等履修生として、筆記科目に対応する授業を受けて単位を修得した」といった方は、学校に対してどの科目が免除となるか確認してみましょう。

幼保特例制度(実務経験)による免除内容

幼稚園教諭免許の所有者で、対象施設(幼稚園、保育所、認定こども園など)にて「3年以上かつ4,320時間以上」の実務経験がある方は「特例制度」を利用できます。この制度では、「保育の心理学」「教育原理」「実技試験」に加え、「保育実習理論」も免除対象です。さらに、養成施設で特例教科目を修得すれば、対応する残りの筆記試験科目も免除になります。

免除の手続き・必要書類

幼稚園教諭免許状を持っている方が免除の手続きをする際に必要な書類は、「幼稚園教諭免許状の写し」です。また、改姓・改名により現在の氏名と異なる場合は、あわせて「戸籍抄本等」が必要になります。免除のパターンによって、追加で以下のような書類も必要になるため、参考にしてみてください。

免除のパターン「幼稚園教諭免許状の写し」と「戸籍抄本等」に加えて必要な書類
幼稚園教諭免許状の所有による免除なし
指定保育士養成施設での科目履修による免除幼稚園教諭免許所有者保育士試験免除科目専修証明書の原本(単位を修得した学校が発行したもの)
幼保特例制度(実務経験)による免除実務証明書の原本(勤務施設が証明したもの)。特例教科目修得者の場合は、専修証明書の原本(特例教科目用)。認可外保育施設での勤務の場合は、特例制度対象施設証明書の原本。

参照:一般社団法人全国保育士養成協議会の「幼稚園教諭免許状所有者の免除について新規タブリンク

申請書類の詳細については、必ず一般社団法人全国保育士養成協議会の最新情報を確認しましょう。

出典

一般社団法人全国保育士養成協議会「保育士試験を受ける方へ新規タブリンク」(2026年7月8日)

【保育士試験】社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の科目免除

社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の資格を持っている方も、保育士試験の科目免除制度を利用できます。一般社団法人全国保育士養成協議会の「社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士 資格所有者の免除について新規タブリンク」をもとに解説するので、参考にしてみてください。

社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の免除内容

社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士のいずれかの資格を持っている人は、保育士試験の筆記で「社会的養護」「子ども家庭福祉」「社会福祉」の3科目が免除されます。また、指定保育士養成施設で対応する科目を履修・単位修得していれば、追加でほかの筆記科目や実技試験の免除を受けることが可能です。どの科目が免除対象になるかどうかは、単位を取得した学校へ直接確認しましょう。

免除の手続き・必要書類

社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士が、対象となる3科目の免除のみを希望する場合に必要な書類は、各資格の「登録証のコピー」です。もし記載されている氏名が旧姓である場合は、現姓とのつながりが確認できる「戸籍抄本等」が別途必要になります。

養成施設での単位修得による追加免除も受ける場合は、登録証のコピーに加え、学校が発行する専用の「保育士試験免除科目専修証明書」の原本を提出します。一般的な「成績証明書」では申請できないため注意してください。なお、初めて受験する方は別途受験資格の確認書類(卒業証明書など)も必要です。

出典

一般社団法人全国保育士養成協議会「保育士試験を受ける方へ新規タブリンク」(2026年7月8日)

保育士試験の科目免除の注意点

保育士試験で科目免除の制度を利用する場合は、必要な手続きや免除期間に注意が必要です。ここでは、注意点をまとめたので、一般社団法人全国保育士養成協議会「保育士試験を受ける方へ新規タブリンク」の最新情報と併せて参考にしてみてください。

事前に免除申請に必要な手続きを確認する

保育士試験の科目免除を受けるときは、「自分がどの科目免除の対象となるのか」「どの書類の提出が求められるのか」を確認しましょう。卒業した学校に記入してもらう書類は、発行までに時間が掛かることもあるため、スケジュールに余裕をもって準備することが重要になります。必要書類に不足や不備がないよう、チェックリストを作成するのもおすすめです。

免除期間に注意する

保育士試験の科目免除には有効期限があるため、必要書類の準備や試験対策などは計画的に進めましょう。また、一般社団法人全国保育士養成協議会の「特例制度について(幼稚園教諭免許状を有する者における保育士資格取得特例)新規タブリンク」によると、幼稚園教諭免許状所有者の特例制度は、「令和11年度末まで」の期間限定となっています。免除期間が過ぎると、再受験の負担が大きくなるため注意しましょう。

保育士資格取得後の求人探しは、保育専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」にお任せください。求人紹介や選考対策など、専任の担当者が転職活動をマンツーマンでサポートします。

出典

一般社団法人全国保育士養成協議会「保育士試験を受ける方へ新規タブリンク」(2026年7月8日)

保育士試験の免除に関してよくある質問

ここでは、保育士試験の免除に関するよくある質問にQ&A形式で答えます。

保育士試験の科目が免除になった場合、受験費用は変わる?

保育士試験で免除制度を利用し再受験する場合も、受験費用は変わりません。一般社団法人全国保育士養成協議会の「筆記試験・実技試験のいずれかに受験する科目(分野)がある方新規タブリンク」によると、クレジットカード決済は13,054円、コンビニエンスストア決済は12,975円です。

なお、幼稚園教諭免許状所有者などで筆記試験・実技試験がすべて免除される場合は、クレジットカード決済は2,479円、コンビニエンスストア決済は2,587円の受験費用で、保育士資格が取得できます。

出典

一般社団法人全国保育士養成協議会「保育士試験を受ける方へ新規タブリンク」(2026年7月8日)

看護師免許や教員免許の所有者は保育士試験を免除される?

看護師免許や教員免許を所有していても、保育士試験の科目免除は適用されません。そのため、通常のルートで保育士試験の筆記・実技ともに合格する必要があります。なお、保育園では看護師を募集している場合もあります。子どもの体調チェックや健康管理、ケガの応急処置などがメインの仕事にはなりますが、保育に携われる機会もあるため看護師として保育園で働くのも1つの方法です。

保育士試験の実技が免除される条件は?

幼稚園教諭免許状を持っている方は、実技試験の免除対象です。社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士のいずれかを有し、指定保育士養成施設にて実技試験に対応する教科目を修得している場合も免除となります。また、地域限定保育士試験を受ける場合は、実技試験の代わりに「実技講習会」を受講することで、実技試験の免除(代替)が可能です。

まとめ

保育士試験では、「過去に一部科目に合格した」「幼稚園教諭免許状や社会福祉士などの資格を持っている」といった規定の条件を満たすと免除制度が利用できます。合格科目の免除は3年間有効で、保育園や認定こども園などでの勤務条件を満たすと最長5年まで延長可能です。幼稚園教諭免許を持つ方は2科目と実技試験が免除され、社会福祉士などの福祉系資格保有者は3科目が免除されます。

免除を受けるには事前の申請が必要で、資格証明書や勤務証明書などの書類提出が求められます。学校に発行してもらう証明書は時間が掛かることもあるため、余裕をもって準備しましょう。転職活動については、保育専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」にご相談ください。「未経験歓迎」や「年齢不問」といった求人のご紹介も可能です。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェントサービス「レバウェル保育士」が運営するメディアです。編集部には、元幼稚園教諭・保育士資格者のメンバーも在籍。現役保育士さんや保育学生さん、保育士資格の取得を目指す方に向けて、仕事や働き方、キャリア、転職に関するお役立ち情報を発信します。保育士・幼稚園教諭の転職サポート実績をもとに、記事を通して不安や悩みが少しでも解消される状態を目指し、皆さまのキャリア選択を支援します。

この記事をシェアする

  • Facebookでシェアする
  • Xでポストする
  • LINEで送る
  • はてなブックマークでブックマークする

保育士・幼稚園教諭の転職なら

レバウェル保育士
  • 非公開
    求人あり

  • LINEで
    気軽に相談

  • 面接対策
    ・条件交渉

転職サポートを受けてみる