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保育士試験の科目・出題内容は?難易度や日程・勉強する順番などを解説!
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保育士試験の筆記試験について、「各科目でどのような内容が出題されるのだろう」と気になる方もいるのではないでしょうか。筆記試験は、保育原理や社会福祉、子どもの保健などの9科目で構成され、科目ごとに合否が判定されます。 この記事では、保育士筆記試験の科目別の出題内容や合格点などをまとめました。難易度が高いとされる科目と試験対策方法も解説するので、ぜひ受験対策にお役立てください。
目次
保育士試験の科目・出題内容
保育士試験の筆記試験では、9科目からマークシート方式で出題されます。ここでは、一般社団法人全国保育士養成協議会の「保育士試験出題範囲」をもとに、保育士試験の科目別の出題内容をまとめました。
保育原理
保育原理の出題内容は、保育士として働くための基本的な考え方や基礎知識などです。保育園がどのような目的で存在し、子どもたちにどんな関わりをするべきかというルールの中心である「保育所保育指針」の内容が詳しく問われます。また、昔から現在に至るまでに保育がどのように変化してきたかという歴史や、保護者に対する子育て支援のあり方、現代の保育が抱える課題などの知識も必要です。
教育原理
教育原理は、子どもたちを育てる「教育」そのものの意味や目的などが問われる科目です。ルソーやペスタロッチといった歴史上の有名な思想家たちが残した教えや、日本の教育の歴史について理解を深める必要があります。また、教育基本法をはじめとする法律の知識や、幼稚園などで使われる指導計画の考え方、いまの時代に求められている生涯学習や子どもの教育課題についても出題範囲に含まれます。
社会的養護
社会的養護は、何らかの事情で家庭で暮らせない子どもたちを、社会全体でどのように守り育てるかが問われる科目です。乳児院や児童養護施設といった専門の施設、里親制度の仕組みなどが出題内容の中心となります。施設で働くスタッフの役割や子どもへの関わり方、児童虐待から子どもを守るための法律や手立て、一人ひとりの子どもの権利をどのように守るかといった知識も備えることが重要です。
子ども家庭福祉
子ども家庭福祉では、子どもとその家族が安心して生活できるように支援する仕組みについて問われます。出題内容は、子どもを守る基本的な法律である「児童福祉法」や、国のサポート制度や行政の取り組みなどです。ひとり親家庭や障害を持つ子どもへの支援、少子化を防ぐための対策や、児童相談所をはじめとする専門機関がどのように連携して家族を助けるかも学んでおく必要があります。
社会福祉
社会福祉は、子どもに限らず、高齢者や障害者など、手助けを必要とするすべての人々を支える「社会の仕組み」の知識が問われる科目です。生活に困った人を助ける生活保護や年金、医療保険といった社会保障制度の基礎が取り扱われています。困りごとを抱える人からの相談に乗る技術や、住み慣れた地域で誰もが自分らしく暮らせるようにするための福祉サービス、利用者の立場を守る制度について理解を深める必要があります。
保育の心理学
保育の心理学では、子どもが成長していく過程や、その心がどのように発達していくのかを問われます。赤ちゃんから大人になるまでの心と体の変化について、有名な心理学者の理論を交えながら理解していくことが必要です。また、乳幼児期における感情の芽生えや言葉の発達、友だちと関わる社会性の広がりなども出題範囲に含まれます。保育の心理は、子どもの気持ちに寄り添い、適切にサポートするための基礎になるでしょう。
子どもの保健
子どもの保健の出題内容は、子どもの病気や怪我、健康管理などです。未発達な子どもの身体について、熱が出やすい理由や脱水症状になりやすい特徴などを学ぶ必要があります。また、水疱瘡やインフルエンザといった感染症、アレルギーへの対応、園内での事故防止や応急手当の知識も問われます。子どもの保健は、日々の子どもたちの安全を守るために欠かせない分野です。
子どもの食と栄養
子どもの食と栄養では、子どもの健やかな成長に欠かせない食事や栄養について問われます。出題内容は、年齢に応じた必要な栄養素や、母乳から離乳食、幼児食へと進めていくための具体的な方法などです。食事を楽しむ気持ちを育む「食育」の進め方や、食物アレルギーを持つ子どもへの配慮、体調が悪いときや障害がある子どもの食事ケアなど、現場でそのまま役立つ食に関する知識を身につける機会になります。
保育実習理論
保育実習理論では、保育現場で実際に子どもたちと一緒に取り組む活動の理論や技術などが問われます。たとえば、出題内容は、音楽では楽譜の読み方や伴奏のコード、造形では折り紙や工作の知識、言語では絵本や童話の選び方や聞かせ方などです。また、保育園での一日の流れや指導計画の作り方、乳児院などの施設で行われる実践的な保育のアイデアについても理解を深める必要があります。
出典
一般社団法人全国保育士養成協議会「保育士試験とは」(2026年8月26日)
保育士筆記試験の科目別の合格点
保育士試験の筆記は、科目ごとに合否が判定されます。各科目の合格点は、満点の6割以上です。
| 試験科目 | 満点 |
|---|---|
| 保育の心理学 | 100点 |
| 保育原理 | 100点 |
| 子ども家庭福祉 | 100点 |
| 社会福祉 | 100点 |
| 教育原理 | 50点 |
| 社会的養護 | 50点 |
| 子どもの保健 | 100点 |
| 子どもの食と栄養 | 100点 |
| 保育実習理論 | 100点 |
参照:一般社団法人全国保育士養成協議会「試験日程・科目(後期)」
「教育原理」および「社会的養護」は、両科目とも満点の6割以上得点した場合、合格となります。どちらか片方が不合格となった場合は、もう片方の合格基準を満たした科目も、次回以降の試験で再受験しなければいけないため注意しましょう。
出典
一般社団法人全国保育士養成協議会「保育士試験を受ける方へ」(2026年8月26日)
保育士筆記試験の各科目の日程・時間割
2026年の保育士筆記試験は、前期が4月、後期が10月というスケジュールです。以下は、2026年後期の科目別の日程と試験時間です。
1日目(10月24日土曜日)
| 試験科目 | 入室時間 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 保育の心理学 | 10:50 | 11:00〜12:00 |
| 保育原理 | 12:50 | 13:00〜14:00 |
| 子ども家庭福祉 | 14:20 | 14:30〜15:30 |
| 社会福祉 | 15:50 | 16:00〜17:00 |
参照:一般社団法人全国保育士養成協議会「試験日程・科目(後期)」
2日目(10月25日日曜日)
| 試験科目 | 入室時間 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 教育原理 | 9:50 | 10:00〜10:30 |
| 社会的養護 | 10:50 | 11:00〜11:30 |
| 子どもの保健 | 11:50 | 12:00〜13:00 |
| 子どもの食と栄養 | 13:50 | 14:00〜15:00 |
| 保育実習理論 | 15:20 | 15:30〜16:30 |
参照:一般社団法人全国保育士養成協議会「試験日程・科目(後期)」
試験時間は、教育原理と社会的養護は30分、それ以外の科目は60分です。休憩時間は、基本的に20分設定されています。1日目の「保育の心理学」、2日目の「子どもの保健」終了後のみ、休憩時間が50分です。なお、2027年の筆記試験は、前期が4月17日(土)・18日(日)、後期は10月23日(土)・24日(日)に開催される予定です。
出典
一般社団法人全国保育士養成協議会「保育士試験を受ける方へ」(2026年8月26日)
保育士筆記試験の科目免除とは?
保育士筆記試験では、保有資格や過去の試験結果に応じた科目免除制度が設けられています。たとえば、幼稚園教諭免許の所有者は、「保育の心理学」と「教育原理」が免除対象です。幼稚園教諭としての実務経験があり、指定の単位を修得した方を対象とした特例制度を活用すれば、「保育実習理論」や筆記試験の全科目が免除となる場合もあります。ほかにも、社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士の保有者は、「社会的養護」「子ども家庭福祉」「社会福祉」の3科目が免除対象です。
また、保有資格に関係なく、過去の筆記試験で一部科目に合格した場合は、その合格実績は合格年度を含めて3年間有効となり、期間内の再受験の際に該当科目が免除されます。保育士筆記試験の科目免除については、「保育士試験の免除制度とは?ケース別の免除内容や申請方法・注意点を解説」の記事を参考にしてみてください。
保育士筆記試験で難易度が高いとされる科目
保育士試験の筆記には、独自の合否ルールや暗記量の多さ、出題内容の細かさから、受験者が苦手意識を持ちやすい科目があります。ここでは、保育士筆記試験で難易度が高いとされる科目と、その試験対策について解説します。
ニコイチ科目(教育原理と社会的養護)
教育原理と社会的養護の2科目は、受験者の間で「ニコイチ」と呼ばれています。教育原理と社会的養護は、どちらも問題数が10問と少なく、2〜3問のミスで不合格となってしまうため、丁寧な基礎固めが欠かせません。また、2科目同時に合格する必要性から、精神的なプレッシャーも感じる場面もあるでしょう。
教育原理
教育原理では、思想家とその理論について暗記するのが難しさがあります。多数の人物と著書を結びつける必要があり、正確な組み合わせを整理することが重要です。教育基本法などの穴埋め問題では、細かい言い回しの引っ掛けによる失点が、合否に直結します。
対策としては、重要人物とキーワードを一問一答や表で徹底的にセット暗記することです。あわせて「教育基本法」や「学校教育法」の重要条文(前文や目的など)を繰り返し読み込み、正確な文脈を頭に叩き込みましょう。
社会的養護
社会的養護の難しい点は、細かい数値データや最新の法改正・トレンドへの対応などです。施設ごとの職員配置基準や、児童虐待相談件数といった政府統計の数値が問われるほか、関係法令やガイドラインの改正が多いため、古い知識のまま受験すると失点のリスクが高まります。
試験対策では、「児童養護施設運営指針」や「里親養育指針」などの各種ガイドラインや配置基準を整理して覚えることが重要です。厚生労働省の最新資料で児童虐待の動向や統計数値の「増加傾向」などの全体像を把握しておくと、得点源になるかもしれません。
社会福祉
社会福祉は、出題範囲の広さと制度の複雑さから、難易度が高いといわれます。年金・医療・生活保護・障害者福祉などの幅広い分野において、実施主体や手当の対象者を正確に把握しなければなりません。また、長文の法律問題もあり、背景を理解していない選択肢に迷うこともあるようです。
対策としては、丸暗記に頼らず社会保障制度全体の仕組みを図やイメージで捉え、その歴史的背景とともに理解することから始めましょう。過去問を繰り返し解いたり、法改正に対応するため最新のテキストを活用したりすることも大切です。
保育士筆記試験で難易度が低いとされる科目
保育士筆記試験において、比較的難易度が低いとされる科目には「保育原理」や「保育実習理論」などが挙げられます。保育原理は、保育の基本理念や心構えといった直感的に理解しやすい内容が多く、出題範囲もほかの科目と比べて絞り込みやすいようです。
また、保育実習理論は、実務や身近な表現活動に関連する問題が多いためイメージが湧きやすく、比較的難易度が低く感じるかもしれません。どちらの科目も専門的な法令や制度の深い知識を問う問題が比較的少なく、基礎を丁寧に固めることで堅実に合格点を狙える科目といえます。
保育士筆記試験の科目はどのような順番で勉強すれば良い?
順序立てて学習を進めたい方は、基礎となる科目から勉強していくのがおすすめです。たとえば、以下のような流れで基礎から勉強していく方法があります。
1.保育原理:試験全体の基礎であり、出題内容が重複しやすい
2.子ども家庭福祉と社会福祉:共通の知識が多く連動して理解しやすい科目をセットで進める
3.教育原理と社会的養護:基礎が固まったら、じっくり時間をかけて難関のニコイチ科目に取り組む
4.保育の心理学、子どもの保健、子どもの食と栄養:保健や栄養に関連する科目に取り組む
5.保育実習理論:他科目で培った知識を応用する内容が多いため、全体の総仕上げとして最後に取り組む
基礎から順に固めることで、難しい科目の知識も定着しやすくなります。また、もし関連科目ごとに勉強したい場合は、以下のような流れで進めるのも手です。
保育の基礎的な科目:保育原理・教育原理・保育実習理論
福祉に関する科目:子ども家庭福祉・社会福祉・社会的養護
保健や栄養に関する科目:保育の心理学・子どもの保健・子どもの食と栄養
筆記試験は科目が多く出題範囲も広いため、計画的な順番で進めることが重要です。「保育士試験の科目・出題内容」を参考に科目の内容を把握したうえで、自分に合った学習計画を立ててみましょう。
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保育士試験の科目に関してよくある質問
ここでは、保育士試験の科目に関してよくある質問に、Q&A形式でお答えします。
保育士試験の科目別の合格率は?
保育士試験の科目別の合格率は、残念ながら公開されていません。なお、こども家庭庁の「保育士試験の実施状況(令和7年度)」によると、2025年の保育士試験の合格率は約19.4%でした。筆記試験では、9科目すべてで6割以上の得点が必要となるため、難易度の高さがうかがえるでしょう。
出典
子ども家庭庁「保育」(2026年8月27日)
保育士試験の科目別の必要な勉強時間は?
保育士試験の筆記対策では、100〜150時間程度の勉強時間が必要といわれています。科目別の勉強時間は、難易度や暗記量により配分しましょう。たとえば、難関科目といわれる「社会福祉」は15〜20時間、栄養素や離乳食の進め方など細かい暗記項目が多い「子どもの食と栄養」は15〜17時間程度の勉強時間が必要です。得意不得意や過去問を解いたときの結果などによっても、勉強時間の配分を調整しましょう。
まとめ
保育士試験の筆記は9科目あり、各科目満点の6割以上で合格です。教育原理と社会的養護は両方同時に合格する必要があり、特に難易度が高いとされています。効率良く試験対策するには、保育原理など基礎科目から始め、関連する科目をセットで学ぶことが重要です。各科目は保育現場で実際に必要となる知識が問われるため、暗記だけでなく制度の背景や仕組みを理解しましょう。
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執筆者
「レバウェル保育士」編集部
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