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保育補助は資格なしでも働ける?保育士や子育て支援員になる方法も解説

  • #保育補助
勉強をする保育士の画像

「保育補助の仕事は、資格がなくても働けるの?」と気になっている方もいるのではないでしょうか。保育補助は無資格で、特別な実務経験がなくても働けます。 この記事では、保育補助として働きながら取得できる資格の種類や取得方法、それぞれの資格を取得するメリットを解説します。保育の現場でステップアップを目指したい方は、ぜひ参考にしてください。

保育補助の仕事は資格なしで働ける!

保育補助は、資格がなくても働くことが可能です。必須の学歴や実務経験もないので、意欲があれば、保育補助として保育の現場で働けます。子育て経験のある方や、子どもと関わった経験がある方は、これまでの経験を活かして比較的スムーズに仕事に適応できるでしょう。

将来的にキャリアアップを目指したい方は、資格の取得を検討するのもおすすめです。資格があると給与アップや正社員雇用など、より安定した働き方ができる可能性が高まります。

保育補助におすすめの資格と取得方法

保育補助として働きながらステップアップを目指すなら、資格取得を検討してみましょう。保育補助が資格を取得するなら、「保育士」と「子育て支援員」がおすすめです。ここでは、それぞれの資格について解説します。

保育士資格

保育士は、児童福祉施設で保育を行うために必要な国家資格です。保育園では、クラス担任や指導計画の作成など、保育補助の仕事より裁量の大きい業務を任せられます。保育士資格は、子どもの成長・発達に直接関わる重要な役割を担える資格です。保育士資格を取得する方法は主に2つあります。

通信制や夜間コースがある指定保育士養成学校を卒業する

指定保育士養成施設は、卒業と同時に保育士資格を取得できるので、確実に保育士資格を取得したい方におすすめの方法です。保育士養成学校には、働きながら通える通信制コースや夜間コースを設けている学校もあります。2年〜4年程度のカリキュラムで、保育に必要な理論や実践を学ぶことが可能です。

保育補助として実務経験を積んで保育士試験に合格する

保育士試験に合格して、保育士資格を取得する方法もあります。厚生労働省の「保育士になるには?新規タブリンク」によると、保育士試験の受験資格は「短期大学卒業程度」です。最終学歴が高校卒業の方が保育士試験を受けるには、保育補助としての実務経験が2年以上かつ総勤務時間数2,880時間以上必要になります

保育士試験は筆記と実技に分かれており、8科目の筆記試験にすべて合格すると実技試験に進めます。実技試験では「音楽に関する技術」「造形に関する技術」「言語に関する技術」の3分野から2つを選んで受験するのが特徴です。保育士試験は独学で合格を目指すことも可能なので、保育士資格の取得費用を抑えたい方や、自分のペースで学びたい方に適した方法になります。

出典

厚生労働省「保育士になるには?新規タブリンク」(2025年9月5日)

子育て支援員

子育て支援員は、各自治体が実施する「子育て支援員研修」を受講すると取得できる資格です。子育て支援員は保育士ではないので、保育補助として保育園や学童保育で働きます。子育て支援員の資格を持つと、保育や子育て支援の現場で必要な基本的知識と技術を習得していることを認められるのが特徴です。

子育て支援員研修は、基本研修と専門研修の2段階で構成されています。専門研修は以下の4つのコースに分かれており、自分の希望する就業先に合わせてコースを1つ選択する仕組みです。研修を修了すると、「修了証書」が交付されます。

地域保育コース

地域保育コースは、小規模保育や家庭的保育、事業所内保育、一時預かりなどで働く保育補助者向けのコースです。11科目の共通科目を受講し、勤務先に合わせて専門科目を学びます。地域型保育または一時預かり事業のどちらかを選び、それぞれ6科目の受講が必要です。また、見学実習が2日間あります。

地域子育て支援コース

地域子育て支援コースは、地域の子育て家庭を支援する活動に携わりたい人のためのコースです。「利用者支援事業・基本型」「利用者支援事業・特定型」「地域子育て支援拠点事業」の中から自分の目指す分野を選んで学びましょう。利用者支援事業・基本型では9科目、利用者支援事業・特定型では5科目、地域子育て支援拠点事業では6科目を受講します。利用者支援事業・基本型のみ見学実習が1日あるのが特徴です。

放課後児童コース

放課後児童コースは、学童保育で子どもたちの放課後を支える仕事に就きたい人向けのコースです。全6科目を受講します。

社会的養護コース

社会的養護コースは、乳児院や児童養護施設というように、家庭に代わって子どもを養育する施設で働くための基礎を学ぶコースです。全9科目を受講します。

出典

東京都福祉局「トップページ新規タブリンク」(2025年9月5日)

保育補助におすすめの資格は保育士と子育て支援員どっち?

保育補助として働きながら資格取得を目指す場合、自分のライフスタイルや将来のキャリアプランに合わせて選ぶことが大切です。ここでは、保育士資格と子育て支援員、それぞれの資格がどのような人におすすめなのか、見ていきましょう。

保育士資格を取得した方が良い人

保育士資格は、保育のプロとして専門性を高めたい方におすすめです。保育士は国家資格なので、一度取得すれば全国どこでも働けます。将来、主任や園長といったキャリアアップを目指したい方に向いているでしょう。

保育士資格があれば保育園だけでなく、児童養護施設や放課後等デイサービスなど、活躍できる場所が広がります。保育士は正社員の求人が豊富なので、給与面も安定しやすいでしょう。保育士資格は、安定した給与を得ながら、長く仕事を続けたい人には魅力的な資格です。

子育て支援員を取得した方が良い人

子育て支援員の資格は、比較的短期間で取得できるので、すぐに保育の仕事に携わりたい方に適しています。研修を終えれば資格を取れるため、スピーディーに働き始めることが可能です。

子育て支援員の資格は、自分の育児経験を活かして働きたいと考えている方にも向いています。子育て支援員は、小規模保育施設や地域の子育て支援拠点といった幅広い場所で活躍でき、パートや短時間勤務などライフスタイルに合わせた柔軟な働き方がしやすいのがメリットです。

保育補助が資格を取得するメリット・魅力

保育補助が保育士資格や子育て支援員の資格を取得すると、業務の幅が広がったり、採用の際に有利になったりするのが魅力です。ここでは、資格を取得するメリットをそれぞれ紹介します。

保育補助が保育士資格を取得するメリット

保育補助から保育士になると、クラス担任や保育計画の作成、保護者対応など責任のある仕事も任されるようになります。子どもたちの成長により深く関われるので、仕事のやりがいも大きくなるでしょう。

保育士になれば雇用の安定性も高まります。保育士は人手不足のため、一度資格を取得すれば、長く働き続けやすい職種です。正社員雇用の可能性も広がり、キャリアの選択肢が増えます。

また、保育補助から保育士になると、収入面での向上が期待できます。保育士と保育補助の「1人当たりの給与月額」を下記にまとめました。

1人当たりの給与月額(私立) 1人当たりの給与月額(公立)
保育士 34万1,468円 36万3,315円
保育補助 23万4,395円 21万5,192円

保育士と保育補助の1人当たりの給与月額の平均は、公立で約15万円、私立で約10万円の差があります。長期的に見れば、保育士資格の取得にかかった時間や費用を十分に上回るリターンが期待できるでしょう。

出典

こども家庭庁「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査新規タブリンク」(2025年9月5日)

保育補助が子育て支援員を取得するメリット

保育補助が子育て支援員を取得すると、保育に必要な知識や技術が身につくので、子どもたちに適切な声かけや対応ができるようになります。子どもの発達や安全管理の基本を学ぶことで、自信を持って業務に取り組めるようになるでしょう。

子育て支援員の資格を有していれば、一定の保育知識・技術があることが証明されるので、転職時の選択肢が広がります。職場によっては、子育て支援員の資格を評価して資格手当を支給する場合もあるようです。

レバウェル保育士では、子育て支援員として活躍できる職場や、未経験から保育補助として働ける職場を紹介できます。資格を取得して転職を検討している方、ぜひ一度ご相談ください。

保育補助が取得したい資格に関してよくある質問

ここでは、保育補助が取得したい資格に関してよくある質問にお答えします。

無資格の保育補助が保育士資格を取得するのはしんどい?

保育補助として働きながら保育士資格を取得するのは、簡単ではありません。保育士試験を受験する場合も、指定保育士養成学校に通学する場合も、勉強と仕事の両立が必要になるので、しんどいと感じる人もいるでしょう。保育補助をしながら保育士を目指す際は、自分に合う方法を選択して、計画的に進めることが大切です。

シニアの保育補助も保育士資格を取得できる?

保育士資格の取得に年齢制限はありません。そのため、シニアの保育補助も保育士資格を取得できます。保育士は年齢不問の求人もあるので、資格取得後には保育士として活躍できるでしょう。保育士資格の取得方法は、本記事の「保育補助におすすめの資格と取得方法」を確認してみてください。

保育士と保育補助の仕事内容の違いは?

保育士と保育補助では、責任範囲や仕事内容に違いがあります。保育士は国家資格を持ち、クラス担任として保育計画を立てたり、保護者との連携を行ったりします。一方、保育補助は環境整備や給食の準備、着替えなど補助的な業務が中心です。園の方針によって、保育補助も子どもとしっかり関われる環境の場合もあれば、雑務中心の職場もあります。

まとめ

保育補助は資格がなくても始められるので、子どもと関わる仕事に興味のある方や、子育て経験を活かした仕事を探している方にぴったりです。将来的なキャリアアップを考えるなら、保育士資格や子育て支援員の資格取得を目指すことをおすすめします。

保育士資格を取得すると、長期的なキャリア形成に役立ったり、収入アップにつながったりするメリットがあります。子育て支援員は比較的短期間で取得でき、すぐに現場で役立つ知識が身につくので、保育補助として働くうえで強みになるでしょう。

「保育補助として働きながら、資格を取得したい」という方は、ぜひ「レバウェル保育士」にご相談ください。「レバウェル保育士」なら、子育て支援員として働ける職場や、未経験から保育補助として働ける求人を紹介します。キャリアアドバイザーが応募書類の添削や、面接対策もサポートするので、安心して転職活動を行えるのが特徴です。すべての機能を無料で利用できるので、気軽にご登録ください。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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