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保育士が行事を休むのはNG?納得される休みの理由と仕事が優先になる状況
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保育士のなかには、「保育園の行事の日に休むのはあり?」と悩む方もいるかもしれません。体調不良や冠婚葬祭など、やむを得ない事情であれば、保育士が行事の日に休むことは理解されるのが一般的です。 この記事では、保育士が保育園行事を休むときに理解されやすい理由や、できる限り出勤したほうが良い状況も解説します。保育士が保育園行事にまつわる悩みを減らす方法も参考にしてみてください。
目次
保育士は保育園行事を休める?
保育士が保育園行事を休めるかどうかは、園の方針や行事の内容、自分の役割によって異なります。運動会や発表会などの規模が大きかったり保護者を招いたりする行事では、職員全員の人手が必要になる場合もあるでしょう。一方、季節のイベントや毎月開催されているお誕生日会など、通常の保育に組み込まれた行事であれば、シフト調整や有給休暇により休みの保育士がいることもあります。
やむを得ない事情であれば、大切な保育園行事であっても、休むことを理解してくれるのが一般的です。保育士が保育園行事を休む際は、事前に上司に相談したり早めに報告したり、なるべく職場への負担を減らす対応が求められます。
保育士が保育園行事を休むときに理解されやすい理由
体調不良や冠婚葬祭など、やむを得ない事情をきちんと説明すれば、保育園行事を休むことに理解を得られるでしょう。ここでは、行事を休むことに理解されやすい具体的な理由を解説しているので、状況に応じて参考にしてみてください。
病気や体調不良で出勤できない
体調不良で出勤できない場合は、保育園行事を休むことに対して、職場から理解を得られるのが一般的です。行事の運営に支障が出たりパフォーマンスが低下したりするような体調不良であれば、職場に迷惑を掛けないためにも休んだほうが良いでしょう。
感染症による体調不良の場合は、子どもたちやほかの職員への感染リスクがあります。無理して行事に参加するのではなく、病院を受診したり自宅で休養したりして、自分の体調を優先しましょう。
冠婚葬祭で休む必要がある
結婚式や葬儀など、人生の重要な節目となる冠婚葬祭は、保育園行事を休む理由として理解されやすいようです。結婚式は事前に日程が決まっていて仕事の調整も余裕を持ってできるため、行事の日も休みやすいといえます。葬儀は分かった時点で相談し、早退や遅刻などにより少しでも保育園行事に参加できる場合は、スケジュール調整を申し出るのも手です。冠婚葬祭で休む場合、職場によっては慶弔休暇という特別休暇が取得できることもあるため、就業規則を確認してみましょう。
自分の子どもの行事と被った
子育て中の保育士は、前もって伝えておけば、「子どもの重要な行事と日程が被った」という理由で職場の行事を休めるでしょう。ただし、自分が担任を持つクラスの大きな行事と重なった場合は、どちらを優先すべきか悩ましい判断を迫られることもあります。保育園によっては、子育て中の保育士が働きやすいように、子どもの行事の日は休めるような協力体制を整えている職場もあるようです。
保育士が保育園行事を優先したほうが良い状況
保育園行事で任されている役割や職員配置の状況によっては、休むと大きな負担を掛ける可能性があります。ここでは、保育士が保育園行事を優先したほうが良い状況についてまとめました。
クラス担任をしていて出勤が必要な行事の場合
クラス担任をしている場合、運動会や発表会など練習や準備に力を入れている行事は、できる限り休まないように調整しましょう。発表会や運動会においては、担任がいないと、子どもたちの意欲が下がったり不安になったりして、練習した成果を出しづらくなるかもしれません。また、保育園として大きな行事に担任が参加していないと、保護者から不信に思われる可能性もあります。
クラス担任としての責任を果たせるように、保育園行事には参加するのが基本であると認識しておくことが大切です。
行事の運営に関わる重要な役割を任されている場合
行事で重要な役割を任されている場合、調整できるのであれば、出勤することを優先しましょう。運動会の責任者や発表会の司会進行、音響担当など、運営や進行に関わる業務を任されている状況で休むと、職場は対応に困る可能性があります。役割によっては、行事の開催が難しくなることもあるかもしれません。
保育園行事で重要な役割を任されたときは、正社員やパートなどの働き方に関わらず責任を自覚し、なるべく休まないように日程調整や体調管理などに努めることが大切です。
卒園児のクラス担任で卒園式の場合
卒園児(年長クラス)の担任の場合、卒園式はできる限り休むことがないように努力しましょう。卒園式は子どもたちの保育園生活の集大成であり、担任として子どもたちを見送る重要な機会です。子どもたちや保護者に感謝を伝えたり激励の言葉を贈ったりすることは、大きな意味を持ちます。関わった人の思い出にも残りやすい、特別な行事の1つです。
卒園式の時期は、感染症が流行しやすくなるかもしれません。マスク着用やこまめな手洗いなど、自分だけでなく子どもたちも含めて感染症対策を徹底することが大切です。
職員配置に余裕がない場合
職員配置に余裕がなく、休むと運動会や発表会などの運営に支障が出る場合は、できる限り出勤しましょう。保育園によっては、最低限の職員配置で運営されており、正社員やパートなどの雇用形態に関わらず、保育園行事を休むことで運営に支障が出る場合もあります。特に小規模な保育園では、行事当日に休むことでほかの職員に負担がかかりやすくなるかもしれません。職員配置に余裕がない職場は、日程調整や体調管理などにより、保育園行事を休まないような努力が求められやすくなるでしょう。
保育士が保育園行事を休むときのポイント
保育園行事を休むときは、職場への負担を軽減できるように配慮することが大切です。ここでは、保育士が保育園行事を休むときの相談方法や対応のポイントを解説します。
休むことが想定される状況を相談しておく
年度の始めや入職時など、早い段階で保育園行事を休むことが想定される場合は、園長や主任に伝えておくことが大切です。「子どもの運動会と被りそう」「身内の結婚式と被る可能性がある」のように相談しておけば、休むことが確定した際にも職場からの理解を得やすくなります。
また、「今年は子どもが小学校に入学するので、入学式の日は休みたい」「妹の結婚式が秋ごろに予定されているので、運動会と被った場合は休みたい」のように伝えるのも1つの方法です。休みの希望を早めに伝えておけば、クラス担当や行事の役割分担を決める段階で配慮してもらえる可能性もあるでしょう。
予定が分かり次第休みの相談をする
保育園行事を急に休む場合は、予定が分かり次第、できるだけ早い段階で相談しましょう。休むことを早めに伝えれば、代わりの人員配置や運営に関する調整などに、時間的余裕が生まれます。
急な休みを申し出る際は、「休みたい」と伝えるのではなく事情を丁寧に説明することが大切です。たとえば、「◯日に子どもがインフルエンザに罹り、今朝、自分も発熱しました」のように、急な休みを理解してもらう努力をしましょう。
マニュアルや日ごろの情報共有でサポート体制を整える
保育園行事の準備を進めているにもかかわらず、どうしても休まなければいけない状況になった場合は、代わりに対応してくれる職員に向けてマニュアルの作成や情報共有をしましょう。たとえば、行事の段取りや子どもたちへの指示の仕方などは、誰が見て分かるようなマニュアルを作成しておくと安心です。普段は接点の少ない職員が代役になる可能性も考慮して、写真や図を入れるなどの工夫をすると良いでしょう。
また、日ごろから情報共有を心掛け、一人だけが把握している情報をなくすことも大切です。「この子はこういう特徴がある」「この場面ではこう対応すると上手くいく」といった情報を共有しておけば、自分がいなくても子どもたちが安心して行事に参加できる環境が整います。
行事の準備や後片付けなどに誠意をもって取り組む
保育士が行事を休むことになった場合は、当日参加できないぶん、準備や後片付けに積極的に携わり誠意を示しましょう。装飾やプログラム作成を引き受けたり、会場設営を手伝ったりするなど、行事に参加する気持ちで準備に取り組むことが大切です。また、リハーサルに参加して流れを把握したり、後日同僚から当日の様子を聞いたりして、来年度に生かせるように心掛けましょう。
事前の準備や後片付けで力を発揮し、チームの一員としての責任を果たせば、行事を休むことに対して同僚からの理解を得やすくなります。
必要に応じて子どもたちや保護者へ休むことを説明する
クラス担任の場合は、子どもたちや保護者に対して、行事を休む理由や代わりの対応についての説明をしましょう。クラス担任が保育園行事を休むと不安にさせてしまう可能性があるため、子どもたちや保護者へあらかじめ伝えておくことが大切です。
たとえば、子どもたちには「どうしても休めない用事があって、先生は運動会に参加できません。皆の頑張る姿を当日見れないのは残念だけど、応援しているよ!」と伝えます。保護者には、「大変申し訳ございません、プライベートの事情により運動会を欠席いたします。当日は〇〇先生が担当します。引継ぎは念入りにしておりますので、ご安心ください」のように、代わりの対応を説明することがポイントです。プライベートな事情をどこまで伝えるかは園の方針や状況によって異なるため、説明内容は上司と相談しましょう。
保育士が保育園行事にまつわる悩みを減らす方法
保育士は、保育園行事の開催日程や準備による残業などに悩むこともあるかもしれません。ここでは、保育士が保育園行事に関する悩みを減らす方法についてまとめました。
行事が少ない保育園で働く
保育士は、行事が少なかったり規模が小さかったりする保育園で働くと悩みを減らせるかもしれません。保育園によっては、保育士の労働環境改善のために、行事を簡略化しているところもあります。たとえば、通常の保育に組み込んで行事を開催したり、発表会への参加を幼児クラスに絞ったりしている場合、準備や運営の業務負担を減らしやすくなるでしょう。
行事の業務負担が少ない園で勤務するメリットは、普段の保育に専念できたり残業を減らしたりできる点です。年間行事予定や開催しているイベントなどは、保育園のWebサイトや求人情報で公開されていることもあります。転職する場合は、保育園行事の情報を収集したうえで応募するか考えるのも1つの方法です。
パートやアルバイトなどの雇用形態で働く
パートやアルバイトなど非正規雇用の場合、正社員の保育士に比べて行事の業務負担を減らしやすくなるでしょう。基本的にパートやアルバイトの保育士は、クラス担任のサポート役になるため、やむを得ない事情で行事を休んだ際も、職場へ掛ける負担は少なく済みます。
また、行事の開催にあたって人手が足りている場合、パートやアルバイトの保育士は不参加で問題ないこともあるでしょう。だたし、行事の規模や運営に必要な人手によっては、パートやアルバイトであってもイレギュラーな出勤が求められることもあるため、雇用形態を変更するときや採用面接時に確認しておくことが大切です。
自分の子どもと同じ保育園に転職する
子育て中の保育士は、行事に関する悩みを減らすために、自分の子どもと同じ保育園で働くという選択肢もあります。自分の子どもと同じ保育園で働けば、行事の日程が被って参加できない状況を回避することが可能です。保育園によっては、自分の子どもと同じ園で働ける「母子同園」をアピールしている求人もあるため、転職する際は1つの選択肢として検討してみる方法もあるでしょう。
レバウェル保育士では、経験豊富なキャリアアドバイザーが、あなたのライフスタイルや希望に合った求人を紹介します。年間行事予定や土日勤務の有無など、細かな条件での求人探しも可能です。転職するか迷っている段階での相談も可能なため、お気軽にお問い合わせください。
保育士が保育園行事を休むことに関するよくある質問
ここでは、保育士が保育園行事を休むことに関するよくある質問に答えます。保育園行事を休むと迷惑に思われるか、パートの場合は休めるかについて参考にしてみてください。
保育士が自分の子どもの行事で仕事を休むのは迷惑?
保育園行事を休む場合、早めに相談したり準備に積極的に取り組んだり、職場への負担を減らす配慮をすれば、上司や周りの職員も理解してくれるでしょう。保育の現場では同じように子育てしている同僚がいて、お互いの家庭事情を理解し合う文化が根付いている場合もあります。職場に迷惑を掛けないためには、やむを得ない事情で行事を休む場合であっても、誠実な対応を意識することが重要です。
パートの保育士も行事への参加は必須ですか?
パート保育士が保育園行事に参加するかは、職場や人手の状況によって異なります。運動会や発表会の運営で人手が足りていない場合、パート保育士の参加が求められるかもしれません。採用時に「土日の行事で出勤することはありますか?」「パートの保育士はどの行事のときに出勤になりますか?」のように、明確に確認しておくことで、後々のトラブルを避けられます。
まとめ
保育士が保育園行事を休むことが可能かは、状況によって判断が分かれます。体調不良や冠婚葬祭など、やむを得ない事情の場合は、保育園行事を休むことへの理解が得られやすいでしょう。一方で、クラス担任や重要な役割を任されている場合は、できるだけ参加するよう調整が必要です。
行事を休む際は、できる限り早めに上司に相談しましょう。園長や主任に休む理由を丁寧に説明し、マニュアル作成や引継ぎをしっかり行うことで、職場の負担を減らせます。また、上司に相談したうえで、子どもたちや保護者へ休むことを伝えておく配慮も大切です。
行事に関する悩みを減らすには、行事の少ない園への転職や自分の子どもと同じ園での勤務などが選択肢となります。保育士は、プライベートの事情に合わせて、働き方を見直すことも大切です。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。