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保育士が複数担任制でストレスを感じる原因とは?負担を軽減するコツを解説

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ストレスで頭を抱える保育士の画像

複数担任制で働くことにストレスを感じていませんか?保育士が複数担任制で抱えるストレスを解消するには、担任同士で定期的な話し合いの時間を設け、日頃からこまめなコミュニケーションを心掛けることが大切です。 この記事では、保育士が複数担任制でストレスを感じる原因や、その対処法を解説します。複数担任制のメリットと、ストレスを軽減して働くコツも紹介するので、ぜひご一読ください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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保育士が複数担任制でストレスを感じる原因

保育士が複数担任制で働く場合、保育観の合わない保育士とペアになったり、職員間での情報共有が難しかったりすると、ストレスを感じるかもしれません。ここでは、複数担任制が保育士のストレスになる原因を解説します。

保育観の合わない保育士とペアになる

複数担任制では、保育観が合わない保育士とペアになる可能性もあります。保育観の違いは、チームで協力して保育を進めるうえで、避けては通れない課題です。

保育現場では、子どもへの声かけや対応、行事の進め方などで、保育士同士の価値観が異なる場合があります。保育観や方針の違いが積み重なると、お互いが自分のやり方を正しいと思い込み、ストレスや対立を生む場合もあるでしょう。

役割分担が曖昧でトラブルになる

複数担任制では、保育士間の役割分担が明確でないと、トラブルの原因になります。保育士の役割は、「リーダー」「サブ」「雑」の3つに分かれているのが一般的です。リーダーは全体の流れを見ながら、子どもたちの前に立って活動を進めます。サブはリーダーの補助をし、雑は雑務を担当するのが特徴です。

3つの役割の中で仕事量のバランスがとれていないと、ストレスが生まれやすくなります。たとえば、書類作成や保護者対応などの負担が誰か1人に集中してしまうと、不満がたまり、チームワークが崩れるかもしれません。

情報共有が難しい

複数担任制では、保育士同士の情報共有の難しさがストレスにつながります。子どもの様子や出席状況、職員会議の内容などの情報を共有できていないと、クラス運営がまとまらず、子どもへの対応に一貫性がなくなるかもしれません。

担任同士で報告・連絡・相談が適切に行われない場合、保護者対応でミスが生じ、不信感を与える原因にもなります。「伝えたつもりでも伝わっていなかった」という事態は、担任同士の信頼関係も損ない、お互いにストレスを生み出すでしょう。

先輩保育士の指導が厳しい

若手保育士が先輩保育士とペアを組んだ場合、先輩の指導の厳しさがストレスになる場合もあります。先輩保育士の否定的な言葉や威圧的な態度に萎縮し、保育の楽しさを見失う可能性もあるでしょう。

複数担任制では同じ保育室で先輩からの指導を受けるため、緊張感が続き、メンタル面での負担が大きくなりやすいです。複数担任制で先輩保育士が厳し過ぎると、若手の意欲を阻害してしまう可能性もあります。

後輩保育士をフォローするのが大変

複数担任制では、自分の業務をこなしながら後輩保育士にも目を向けてサポートする難しさに、ストレスを感じる保育士も少なくありません。教えたことを理解してもらえなかったり、何度も同じことを質問されたりすると、フォローする難しさを感じやすいようです。

ベテラン保育士は、忙しい保育業務の中で、自分の仕事以外に指導の時間を確保する大変さがあります。子どもたちの対応で手いっぱいの状況でも、後輩の成長のために時間を割かなければならず、焦燥感にかられる保育士もいるでしょう。

保育士の複数担任制にはメリットもある

複数担任制にストレスを感じる保育士もいますが、正しく機能すればメリットもあります。担任同士が協力し合うと、複数担任制にどのような魅力があるのか見ていきましょう。

  • 責任が分散され、精神的な負担を軽減できる

  • 複数の目で子どもを見守れるため、安全性が高まる

  • ほかの保育士の対応を見て、新しい保育の方法を学べる

  • 保護者対応を丁寧に行う時間を確保しやすい

  • 困ったことがあればすぐに相談しやすい環境がある

  • お互いに協力し合えば休みを取りやすい

  • 得意不得意に応じて業務を分担できる

複数担任制は互いの強みを活かした保育の実現ができ、保育士自身の成長にもつながります。保育の喜びや難しさを共有できる仲間がいるので、保育の質を高めながら働き続けやすいのが複数担任制の魅力です。

保育士が複数担任制のストレスを軽減して働くコツ

保育士が複数担任制でのストレスを減らすためには、日ごろからの工夫が必要です。ここでは、複数担任制でチームとして円滑に働くための方法を紹介します。

話し合いの時間を定期的に作る

保育士が複数担任制でのストレスを軽減するには、話し合いの時間を設けることが大切です。保育現場は日々バタバタしていて時間を作りにくいかもしれませんが、「毎朝○時に○分間ミーティング」といった具体的な時間とルールを担任同士で決めましょう。短い時間であっても、毎日続ければ互いの考えを理解し合う良い機会になります。

話し合いでは、子どもの様子や業務で気になることなどを手短に共有するのがおすすめです。担任同士で確実に話せる時間を作れば、コミュニケーションエラーによるミスや、お互いのやりにくさが減らせるでしょう。

こまめにコミュニケーションをとる

保育士が複数担任制でストレスを減らすためには、日常的なコミュニケーションを意識することが求められます。朝の準備時間に挨拶を交わしたり、子どもたちの午睡中に情報共有したりと、業務の合間を縫って積極的に声をかけるようにしましょう

日常から相手が話しやすい雰囲気づくりを心がけると、より円滑な関係が築けます。普段から密にコミュニケーションを取っていれば、子どもの急な体調不良や安全面に関わることなど、緊急時もスムーズに連携を取って協力し合えるでしょう。

相手に期待し過ぎない

保育士が複数担任制で感じるストレスを減らすには、相手に過度な期待をしないことが重要です。自分の基準で「積極的に動いてほしい」「しっかり計画を立ててほしい」と思うと、失望や不満を抱きやすくなります。

大切なのは、互いの保育スタイルや考え方、ペースを理解し、尊重する姿勢です。相手に完璧を求めるのではなく、お互いに足りない部分を補い合うパートナーとして認め合いましょう。ほかの保育士の良いところに目を向け、「この先生と組めて良かった」と感じられる点を見つければ、関係性が改善していくかもしれません。

保育観や価値観の違いを受け入れる

複数担任制でストレスを減らし働くためには、保育士それぞれの保育観や価値観を認め、受け入れる柔軟さが重要です。正しい保育は1つではないことを理解し、価値観の違いを否定的に捉えるのではなく、新しい視点を学べる機会と前向きに捉えましょう

保育の狙いや目標は担任間で事前に話し合い、ある程度統一しておくことも必要です。保育の方向性を共有しておけば、個々の保育スタイルに違いがあっても、一貫した保育が実現できるでしょう。

お互いに助け合う姿勢を持つ

保育士が複数担任制でストレスなく業務を進めるためには、互いに助け合う姿勢が必要です。自分の業務だけをこなすのではなく、チームとして子どもたちを支えていく意識を持ちましょう。相手が忙しそうなときには声をかけ、手伝いを申し出てみるのもおすすめです。

また、自分の負担が大きい場面では、相手に「手伝ってもらえますか」「一緒にやってもらえませんか」と素直に頼るようにしましょう。1人で抱え込まず、協力し合える関係性を築いていくと、互いの信頼感を高められます。

苦手な職員の悪口を言わない

複数担任制で人間関係にストレスを感じても、ほかの保育士の愚痴や悪口を言うのは避けましょう。悪口を言うと職場の雰囲気が悪化し、本人に伝われば関係修復が困難になるかもしれません。

どうしても気持ちを吐き出したい場合は、深呼吸をして気分を落ち着けたり、自分の感じたことを日記に書いたりして対処しましょう。園外の信頼できる人に相談するのも有効です。職場で良好な人間関係を築くには、相手の良い面に意識的に目を向ける努力が大切になります。

保育士が複数担任制のストレスを抱えた際の対処法

ここでは、複数担任制にストレスを感じたときの対処法を紹介します。自分にはどのような方法が向いているのか、参考にしてみてください。

1人で悩みを抱え込まず上司に相談する

複数担任制でのストレスを自分だけでは解決できないと感じたら、園長や主任など上司に相談するのがおすすめです。第三者の視点から客観的に状況を見てもらえば、新たな解決策が見つかるかもしれません。

上司に相談する際は不満を述べるのではなく、「子どものためにより良い保育をしたい」という前向きな姿勢で臨みましょう。具体的な状況や困っていることを伝え、可能であれば自分なりの解決案も提示すると、建設的な話し合いになります。

プライベートでリフレッシュできる時間を作る

保育士が複数担任制でのストレスを軽減するには、プライベートでのリフレッシュも必要です。「趣味の時間を持つ」「友人と会う」「体を動かす」など、自分なりのストレス発散法を見つけましょう。心身のバランスを整えれば、職場での問題に冷静に対処できるようになるかもしれません。

また、「仕事とプライベートを分ける」という意識も重要です。仕事の悩みを持ち帰らず、帰宅後は別のことに集中する時間を作りましょう。休日は思い切って保育のことを考えない日を設けるのも効果的です。

ストレスなく働ける保育園への転職を検討する

改善を試みても複数担任制でのストレスが変わらず、メンタル面での不調が続くようであれば、転職を検討するのも選択肢の1つです。自分に合った環境で働くと、心にゆとりを持って子どもたちと向き合えるかもしれません。
保育士が転職を考える際は、「現職で嫌だと感じていること」と「職場を変えて実現したいこと」を明確にしましょう。それらを踏まえて、職場見学や採用面接の場で、園の雰囲気・保育方針・職員の関係性などをよく確認することが重要です。

転職活動をする際、保育士専門の転職エージェントを利用すれば、自分に合った園を紹介してくれます。たとえば、「担任は一人制の園が良い」「少人数制の保育園で働きたい」といった具体的な希望も伝えられるので、複数担任制によるストレスから解放される可能性が高まるでしょう。

保育士の複数担任制によるストレスに関してよくある質問

ここでは、保育士の複数担任制によるストレスに関してよくある質問にお答えします。

嫌いな保育士とペアになってしまったらどうする?

複数担任制で「合わない」「苦手」と思う保育士とペアになったら、自分から心を開いてみるのがおすすめです。自分の考えや保育観を積極的に伝えると、相手も考えを共有してくれるかもしれません。お互いの考えを尊重し、少しずつ歩み寄ることでストレスの少ない関係を築きやすくなるでしょう。

ほかにも、ストレスを抑える方法を知りたい方は、本記事の「保育士が複数担任制のストレスを軽減して働くコツ」をチェックしてみてください。

複数担任制で1人の保育士に仕事が偏る場合の対処法は?

複数担任制で仕事の偏りを感じたら、率直に話し合いの場を設けましょう。「私だけが大変」という思いを伝えるのではなく、「より効率的に進めるにはどうしたら良いか」という視点で話し合うと建設的です。

具体的な業務の内容や量を可視化し、公平に分担する方法を一緒に考えましょう。自分の得意分野と相手の得意分野を活かした役割分担を提案するのも効果的です。それでも改善しない場合は、主任や園長に相談して調整してもらうことも検討しましょう。

まとめ

保育園の複数担任制では、保育観の違いや役割分担の曖昧さ、情報共有の難しさなどからストレスを感じる保育士も少なくありません。複数担任制では、定期的に話し合いの時間を設けたり、日常的なコミュニケーションを心掛けたりすることで状況が改善する可能性があります。お互いの価値観を尊重し、完璧を求め過ぎないことも大切です。

困ったときは1人で抱え込まず、上司に相談したり、プライベートでリフレッシュする時間を作ったりするのもおすすめです。状況が改善しない場合は、転職を検討するのも1つの選択肢になります。

複数担任制でストレスを抱えている保育士は、「レバウェル保育士」にご相談ください。「レバウェル保育士」は、保育観の違いや職場の人間関係でストレスを感じている方の相談に丁寧に対応します。

保育業界に特化した転職エージェントとして、あなたの希望に合った働き方ができる保育園を紹介することも可能です。一人担任制の園や、チームワークを大切にしている園など、あなたらしく働ける環境を一緒に見つけましょう。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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