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保育士のペアの先生が怖い…悩みを軽減する対処法と改善しない場合の選択肢

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ベテラン保育士に怒られる新人保育士の画像

「ペアの先生が怖い」と感じている保育士は少なくありません。きつい言い方や冷たい態度、経験差からくるプレッシャーなど、人間関係のストレスで毎日が苦しくなってしまうこともあるでしょう。この記事では、ペアの先生に対して「怖い」と感じる理由やその背景、関係を少しでも良くするための対処法を紹介します。どうしても合わないときの選択肢についても解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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保育士が「ペアの先生が怖い」と感じる原因とは?

新人や若手の保育士が「ペアの先生が怖い」「合わない」と感じるのは、単なる性格の不一致だけが理由ではありません。職場での人間関係や保育観の違い、コミュニケーションのすれ違いなど、さまざまな原因があります。ここでは、保育士がペアの先生に対して「怖い」と感じてしまう主な理由を解説します。

威圧的な言動や態度にストレスを感じる

保育現場で「ペアの先生が怖い」と感じる原因の1つが、相手の威圧的な言動や態度です。プレッシャーを感じる場面には、子どもの前で強い口調で指摘される、ミスを大きな声で叱責される、表情や態度が厳しいなどが挙げられるでしょう。

新人保育士の場合、「こんなことも知らないの?」「前に教えたでしょう」と言われてしまうこともあるようです。また、無視されたり冷たい態度をとられたりすると、心理的な負担が大きくなってしまい、「怖い」「一緒に働くのがつらい」と萎縮する可能性もあります。このような状況が続くと、職場に行くこと自体が苦痛になり、保育の楽しさを見失ってしまうこともあるでしょう。

経験差による上下関係のギャップを感じる

ベテラン保育士と若手保育士の間には経験の差があり、「自分の意見を言いづらい」「すべて従わなければならない」と感じてしまうことがあります。この経験差が「先輩と後輩」という上下関係を生み出し、心理的な壁になる場合もあるでしょう。

また、新しいアイデアを提案しても「昔からこうやってきた」と却下されるなど、柔軟性のなさに悩む保育士も少なくありません。ベテラン側に悪気はなくても、自分の保育観を一方的に押し付けられているように感じたり、意見を受け入れてもらえない場面が続いたりすると、「一緒にいるのが苦しい」と思うようになります。

コミュニケーション不足や誤解が生じる

ペアの先生が「怖い」と感じる原因には、コミュニケーション不足から誤解が生じていることもゼロではありません。日々忙しい保育現場では、ペアの先生とじっくり話す時間が取れないこともあるため、お互いの考えや意図が十分に伝わらない場合も考えられます。

たとえば、質問があるのにペアの先生が忙しそうにしていると、つい話しかけるのをためらってしまうでしょう。そのまま確認をせずにいると、あとから「なぜ聞かなかったの?」と指摘され、気まずさを感じてしまうことがあります。ほかにも、自分より仕事が早くて慣れている先生が「一人でやった方が早い」と判断し、情報共有をあまりしてくれないという状況もあるようです。「怖そうだから避けよう」と先入観で距離を取ると、ますます関係が悪化してしまいます。結果として、情報共有が不十分になり、子どもへの対応にも影響が出てしまうことも少なくありません。

仕事の進め方や指導スタイルの違いに悩む

ペアを組んだ先生と保育スタイルの違いが大きいと、日々の業務でストレスを感じることがあるでしょう。たとえば、規律を重視するペアの先生と子どもの自主性を尊重したい若手保育士では、活動の進め方や指導方針が異なります。状況によっては「もっと厳しく言いなさい」「そんな甘やかし方では子どものためにならない」といった批判を受けることもあるようです。

また、準備や片付けなど、仕事の手順や優先順位の違いから、「なぜこうしないの?」と疑問を投げかけられる場合もあるでしょう。このような価値観の衝突が、日々のすれ違いや相手を怖いと思う気持ちにつながってしまいます。

ペアの先生が怖いときの保育士の対処法

ペアの先生に対して「怖い」と感じながら働くのは、心身ともに負担になります。ここでは、ペアの先生との関係に悩んだときに試してほしい対処法を紹介します。

怖いと感じる理由を言語化してみる

ペアの先生を怖いと感じるときは、「なぜ怖いと感じるのか」という理由を言葉にしてみましょう。「声が大きい」「表情が厳しい」「言い方がきつい」など、相手をどう思っているかを客観的に整理します。

ノートに書き出したり、信頼できる人に話したりすることで「いつも怖い」ではなく、「どんな場面で、どんな言い方をされたときに怖いと感じたのか」を具体的にまとめることが可能です。言語化すると、漠然とした不安が「特定の状況が苦手」といった明確な課題になり、対処法も見えやすくなります。

ペアの先生の言動の意図を考えてみる

強い口調や厳しい指導を受けて相手が怖いと思うときは、その言葉の裏にある意図を考えてみましょう。ペアの先生も、「より良い保育をしたい」「子どもたちのためになることをしたい」という思いから発言をしています。

たとえば、「もっとしっかりして!」という言葉には、「あなたならできる」という期待が込められているかもしれません。細かい指示も、トラブルを防ぐための配慮であることがあります。相手の言動を「攻撃」ではなく「別の形の思いやり」と捉えることで、心理的な距離を縮められるでしょう。

自分の行動に改善点がなかったか振り返る

ペアの先生との関係に悩むときは、相手だけでなく自分自身の行動に改善点がないかも振り返ってみましょう。報告・連絡・相談が不足していなかったか、指示されたことをきちんと実行できていたか、メモを取るなどの工夫ができていたかなど、冷静に分析することが重要です。もし改善点が見つかれば、素直に取り組む姿勢を見せることで、ペアの先生との関係が変わってくる場合もあります。

ペアの先生の違う一面を探してみる

「怖い先生」というレッテルだけで相手を見ていると、関係の改善はなかなか進みません。そこで意識したいのが、ペアの先生の「別の一面」に目を向けることです。たとえば、子どもと接するときの優しい表情や、保護者への丁寧な対応、行事準備での工夫など、「怖い」以外の側面を探してみましょう。

また、得意な分野や趣味などをきっかけに、会話を始めてみるのもおすすめです。「先日の製作活動、参考になりました」「○○の対応、とても勉強になりました」といった具体的なエピソードを交えて伝えると、心の距離も少しずつ縮まっていきます。相手を多面的に理解しようとする姿勢が、関係改善の第一歩になります。

ペアの先生の価値観を認めて歩み寄る

ペアの先生と保育の取り組み方や考え方が違うときは、「相手にも自分と同じように信念がある」と受け止めてみましょう。たとえば、「○○先生のやり方を見て、こういう工夫もあるんだとすごく勉強になりました。もしよろしければ、私が考えていたやり方についても少しご意見をいただけませんか?」というように、相手のやり方を肯定したうえで学ばせてもらう姿勢を示すと、自然と会話のキャッチボールが生まれやすくなります。

お互いのやり方を少しずつ取り入れて、ちょうど良いバランスを見つけられると、スムーズに保育業務を進められる可能性もあります。相手と意見をすり合わせ、「この考え方が素敵だな」と思える部分を見つけてみましょう。

挨拶と声かけを習慣にする

「ペアの先生が怖い」という気持ちを和らげるときは、挨拶やコミュニケーションを積極的に行いましょう。「おはようございます」「お疲れさまでした」といった声かけを笑顔ですれば、少しずつ関係性が変わっていくかもしれません。

また、「今日はこんなことがありました」「〇〇ちゃんがこんなことを言っていました」というように、日々の保育で気づいたことを共有するのもおすすめです。相手が忙しそうなときは無理をせず、タイミングを見て声をかけましょう。細やかな報告や相談を心がけることで、徐々に信頼関係が築かれていきます。

タイミングを見て落ち着いて話し合う

ペアの先生が怖いという気持ちから連携が思うように取れていないときは、タイミングを見て冷静に話し合うことも大切です。ペアの先生が怖くて話しかけづらいと感じたままだと、保育の連携に支障が出たり、必要な相談ができずにミスや不安が重なったりする場合もあります。「午睡中の分担があいまいで、毎日不安を感じながら見守りを行っている」「連絡帳の表現で注意されてから、何が正解か分からなくなっている」など、業務で困っている場面について協議する姿勢が大切です。

ただし、「感情的になっているとき」「子どもたちの前」「忙しい時間帯」は避けて、落ち着いて話せる時間と場所を選びましょう。相手と話すときは、「〇〇と言われて困っています」と伝えるのではなく、「〇〇のときはどうすればよいか教えていただけますか?」のように、前向きな言い方を意識します。自分本位ではなく、「より良い保育のために一緒に考えたい」という気持ちを伝えることが大事です。

悪口・陰口には加担しないようにする

職場で「あの先生は怖い」「厳しすぎる」といった会話があったとしても、悪口や陰口に加担するのは避けましょう。一時的に気持ちがスッキリしても、本質的な解決にはならず、陰口が広まると職場の雰囲気を悪化させる場合もあります。

もし周囲から「あの先生どう?」と聞かれたら、「確かに厳しいところもありますが、子どものことをよく見ていて勉強になります」など、ポジティブな面を伝えるよう心がけましょう。ペアの先生の悪口を聞いたときも、同調せずに話題を変えられると、働きやすい環境づくりにつなげられるかもしれません。

すべてを真に受けず、受け流す力も大事にする

ペアの先生の言動に毎回心を痛めていると、保育の仕事を続けるのがつらくなってしまいます。すべてを自分への否定と受け取らず、少し距離を置いて考えることも大切です。

たとえば、「今は忙しくて余裕がないのかもしれない」「疲れているのかな」と、相手の置かれている状況を想定してみましょう。自分への指摘は真摯に受け止めつつ、一方的な内容を受け流せるようにすると、気持ちのメリハリがつけやすくなるかもしれません。
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「ペアの先生が怖い…」関係が改善しないときの選択肢は?

一生懸命努力しても、ペアの先生との関係がうまくいかないこともあるでしょう。怖いから無理に我慢し続けるのではなく、自分を守るための選択肢を持っておくことも大切です。ここでは、ペアの先生との関係がどうしても改善しないときに取れる行動を紹介します。

上司や信頼できる先輩に相談する

ペアの先生とうまく仕事ができず、自分だけで解決するのが難しいと感じたら、園長や主任、信頼できる先輩などに相談してみましょう。職場に相談するときは感情をぶつけるのではなく、「子どもたちにとってより良い保育をしたい」という前向きな気持ちを伝えることが大切です。

困っている場面や具体的な状況を説明し、「どうしたらいいか、一緒に考えていただけませんか?」といった姿勢で話すようにしましょう。上司からアドバイスをもらえたり、間に入ってもらえたりすることで、ペアの先生との関係がよくなるきっかけになるかもしれません。

「合わない人もいる」と割り切って自分をいたわる

努力してもペアの先生が怖いという気持ちが払拭できないときは、「職場だけの関係である」と割り切る姿勢も大切です。互いの価値観や性格が根本的に異なる場合、都度感情に振り回されてしまうとストレスが増してしまいます。無理に親しくしようとするのではなく、いかに効率的に業務を進められるかに観点をおいて行動していけば、保育に集中しやすくなるかもしれません。職場以外の場所で自分を癒し、リフレッシュする時間を大切にしながら、心のバランスを保ちましょう。

クラス異動を検討・相談する

どうしてもペアの先生と関係改善が難しい場合は、クラス異動を検討してみるのも1つの選択肢です。年度途中での異動は難しい傾向にありますが、次年度に向けて園長や主任に相談してみましょう。相談する際は、「ペアの先生が怖い」という内容ではなく、「より良い保育環境のために」「自分の成長のために」といった前向きな理由を伝えるのがおすすめです。

異動が難しくても、一部の業務分担を見直すというように、部分的な調整ができる場合もあります。自分だけで悩まず、園全体の視点から適切な配置を考えてもらうことも大切です。

それでもつらいときは転職も選択肢に入れる

努力をしても状況が改善せず、心身の健康に影響が出るほどつらい場合は、転職を視野に入れましょう。保育士として長く働き続けるには、自分に合った職場を選ぶことが欠かせません。

転職を前向きな選択にするためには、「今の園のどこが合わないのか」「自分はどんな環境でなら力を発揮できるのか」を整理しましょう。次の職場を探すときは、面接で保育方針やチーム体制、職場の雰囲気などを具体的に質問することで、自分に合うかどうかを見極めやすくなります。つらい状況が続いても「保育の仕事が好き」という気持ちまで失わないよう、自分自身を大切にする選択をしましょう。

保育士のペアの先生が怖いときに関する質問

ここでは、保育士のペアの先生が怖いときに関するお悩みを、Q&A形式でお答えします。ぜひ参考にしてみてください。

厳しいベテラン保育士とペアを組んでいて保育がうまくいきません

厳しいベテラン保育士と協力するのが難しいときは、相手の経験から学べることを意識してみましょう。「これはなぜこうするのですか?」と理由を聞くことで、その背景にある保育観が見えてくることもあります。厳しい言い方の裏に、子どもへの責任感や保育への思いがある場合も考えられるでしょう。すぐに打ち解けるのは難しくても、「どうすれば気持ちよく連携できるか」を意識しながら接することが大切です。

複数担任がストレス…うまく連携できないときどうしたらいい?

複数担任制では、役割分担や保育観の違いが原因でストレスを感じやすくなります。業務をスムーズに進めたいときは、「どんなときに連携しづらいと感じるのか」を明確にしましょう。伝達ミスが多いのか、指示があいまいなのかによって、対処法も変わってきます。

また、声かけや報告のタイミングを工夫したり、簡単なメモで情報を共有したりとより良い関係が築けることがあります。感情的に反発するのではなく、「もっと良い連携ができれば、子どもたちのためにもなる」という前向きな気持ちで歩み寄ることが大切です。

まとめ

保育現場で「ペアの先生が怖い」と感じる原因には、威圧的な言動、経験差によるプレッシャー、コミュニケーション不足などが挙げられます。ちょっとした言動や価値観の違い、うまく話せない状況の積み重ねが、不安や緊張につながることもあるでしょう。このような状況を改善したいときは、相手の言葉の背景にある想いや、自分の接し方を見直してみることから始めてみましょう。挨拶や声かけなどを積極的に行うことで、関係を変えるきっかけになるかもしれません。それでもつらいときは、一人で抱え込まずに上司や信頼できる人に相談しましょう。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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