保育士の転職

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保育士の転職後の給料は下がる?上がる?傾向や年収アップのポイント

  • #保育士
  • #給料
テーブルで給料袋を持つ女性の手元のイメージ

「転職したいけれど、給料が下がったらどうしよう…」と不安に感じている保育士の方もいるかもしれません。保育士の転職では、処遇改善手当の支給状況や経験年数の評価方法、園の経営状況などによって収入が変わることがあります。この記事では、保育士の転職で給料が上がるケース・下がるケースの違いを解説します。収入アップを実現する方法も紹介するので、安心して転職を進めたい方は参考にしてみてください。

この記事のまとめ

  • 保育士の転職後の給料は職場の条件によって大きく変わる

  • 給料アップを目指す際は、賞与や手当、昇給制度に注目する

  • 経験やスキルが給与に反映されないと年収が下がることもある

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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保育士の転職後の給料は下がるって本当?

保育士の転職後の給料は、下がる場合もあれば上がる場合もあります。経験年数が十分に評価されなかったり、勤務エリアが変わったりすると収入が下がることもあるでしょう。一方で、処遇改善手当が給与にしっかり反映されていたり、給与水準の高い園に転職したりすれば給料が上がる可能性も十分にあります。

とはいえ、一時的に給料が下がったからといって、転職が失敗とは限りません。評価制度や昇給制度が整っている園であれば、将来的に納得のいく収入を得られる可能性もあります。大切なのは、働き始めてから「聞いていた話と違う」「思っていた条件と違った」と後悔しないことです。そのためには、給与の仕組みを理解し、求人票の内容を正しく読み取る必要があります。

転職後に保育士の給料が上がりやすいケース

ここでは、転職後に保育士の給料が上がりやすい主なケースを紹介します。給料の増減は経験やスキル、転職先の条件によっても変わるので、あくまで参考としてご覧ください。

処遇改善手当が支給される場合

保育士が転職する際、処遇改善等加算をしっかり反映している認可保育園を選ぶと、給料が上がる可能性があります。処遇改善等加算とは、保育士の給料アップを目的として国から園に支給される補助金のことです。手当には「区分1(基礎分)」「区分2(賃金改善分)」「区分3(質の向上分)」の3種類があり、区分1・2はすべての職員が対象となります。

処遇改善等加算は国から園へ支払われるので、職員への配分方法や支給額は園ごとに差があります。転職先を選ぶ際は、単に「支給あり」という言葉のみで判断せず、実際に働いている保育士がどのくらい手当を受け取っているか、どのように分配されているかを直接確認することが大切です。

出典

こども家庭庁「保育新規タブリンク」(2026年2月20日)

転職前の経験が基本給や手当に反映される場合

前職でのキャリアを即戦力として評価してくれる園を選べば、給料アップが期待できます。中途採用の求人票で給与が「〇万円〜〇万円」と幅を持って記載されているのは、応募者の経験年数やスキルによって提示額が変わるためです。「前職の給与や経験、能力を考慮・優遇します」と明記されている園は、これまでの実績を給与に反映してくれる可能性が高いといえるでしょう。

納得のいく給与条件で転職するには、これまで担当してきた業務内容や実績、得意分野などを具体的に伝えることが大切です。保育士等キャリアアップ研修を受講・修了していれば、全国共通の客観的な評価指標となるため、転職時の強みになるでしょう。

大手法人など転職先の経営基盤が安定している場合

大手法人が運営する保育園は、比較的経営が安定しており、待遇改善が期待できる場合があります。「大手=必ず好条件」というわけではありませんが、複数の事業を手がけている法人は、賞与や福利厚生が充実している可能性があるでしょう。あわせて、企業内保育所も選択肢の1つです。企業内保育所とは、企業が従業員の子どもを預かるために設置する保育施設のことをいいます。直営型であれば親会社の給与体系が適用されることがあり、待遇面で有利になるかもしれません。

また、これまで認可外保育施設で働いていた場合は、認可保育園へ転職するのも手です。公的な補助を受けて運営されているため、安定した環境で働ける傾向があります。

転職後に保育士の給料が下がるケース

転職後の給料の変化は、多くの保育士にとって気になるポイントです。ここでは、給料が下がりやすい代表的なケースを紹介します。転職を迷っている方はお役立てください。

保育士経験が給料に適切に反映されない場合

転職先によっては、これまでの保育士や幼稚園教諭としての実績、あるいはパート勤務でのキャリアが給与に十分反映されないことがあります。たとえば、パートとして10年以上の経験を持つベテラン保育士であっても、転職先が正社員としての期間のみを評価対象にしている場合、新人同様の基本給からスタートとなるかもしれません。

また、前職で長年勤務し定期昇給を重ねてきた人も、昇給の実績が転職先で考慮されないと、収入が下がってしまう可能性があります。職場によっては試用期間中の給与が通常より低めに設定されているケースもあるでしょう。

時間外手当など各種手当が減る場合

保育士の転職では、時間外手当や役職手当の減少により、総支給額が下がることがあります。特に、残業の多い職場から少ない職場に変わる場合は注意が必要です。残業代を生活費の一部として見込んでいる場合は、家計に影響を与えるかもしれません。また、早番・遅番手当や土曜出勤手当など、前職で支給されていた手当がなくなることもあります。

とはいえ、残業や持ち帰り仕事が減ることで、心に余裕ができ「給料は少し下がったけれど、この働き方で良かった」と感じる人もいます。働きやすさや生活のバランスも、仕事の満足度には大切な要素といえるでしょう。

自治体独自の地域手当や上乗せ加算がなくなる場合

自治体独自の補助や手当も、保育士の給与に影響する大切な要素です。都市部では保育士不足を背景に給与水準が高めに設定されているため、地方へ転職すると給与上乗せや家賃補助(保育士宿舎借り上げ支援事業)などがなくなり、収入が下がる可能性があります

実際に、職業情報提供サイト(jobtag)「保育士新規タブリンク」によると、全国の保育士の平均年収は406万8,000円、東京都は422万3,000円、神奈川県は449万円です。ただし都市部は家賃や生活費も高く、手元に残るお金に大きな差が出ないこともあります。地方でも自治体独自の支援があれば高待遇になることもあるため、転職前に勤務地ごとの給与や手当をしっかり比較しましょう。

保育士の給料や年収はいくら?年齢・地域の違いや収入アップの方法を解説」の記事では、47都道府県の平均年収を一覧で紹介しています。

出典

職業情報提供サイト(jobtag)「保育士新規タブリンク」(2026年2月20日)

保育士が転職で給料をアップする方法

転職は働き方を見直すだけでなく、給料を上げるチャンスにもなります。以下では、保育士が収入を上げるために意識したいポイントを紹介します。

賞与や各種手当が整った職場に転職する

保育士が転職で給料アップを目指すなら、基本給だけでなく賞与(ボーナス)や各種手当の充実度にも注目することが大切です。賞与は支給回数だけでなく、支給月数や前年度の実績まで確認しましょう。「基本給の1.5〜2.5ヶ月分」のように幅があり額が固定されていなかったり、求人情報に「賞与年2回」と記載があっても状況によっては年1回になったりするケースも考えられます。

また、住宅手当や処遇改善手当、特殊業務手当などの有無も確認しておきたいポイントです。住宅手当があれば家賃負担を抑えられ、生活にゆとりが生まれます。転職前には年収・月給の総額だけに目を向けるのではなく、どのような項目で構成されているのかを確認する習慣をつけましょう。

キャリアアップと昇給が目指せる職場に転職する

長期的に収入を伸ばしたい保育士は、キャリアアップの道筋や昇給制度が整っている職場を選びましょう。役職に就けば役職手当が加わり、年収アップが期待できます。こども家庭庁の「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査 集計結果(p11)新規タブリンク」によると、私立保育園の場合、保育士と主任保育士の平均年収の差は約160万円です。

私立保育所 1人当たり給与月額(賞与込み)(①) 想定年収(①×12)
保育士 34万1,468円 409万7,616円
主任保育士 47万2,529円 567万348円
施設長 58万354円 696万4,248円

また、定期昇給の有無や頻度、昇給額も確認しておきたいポイントです。公立保育園では毎年昇給が行われるのが一般的ですが、私立保育園では園ごとに方針が異なります。数年昇給がないケースもあるため、事前確認が欠かせません。

出典

こども家庭庁「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査新規タブリンク」(2026年2月20日)

転職エージェントに給料の高い求人を紹介してもらう

保育士が転職で給料アップを目指すなら、転職エージェントに登録して、幅広い求人情報に触れるのがおすすめです。転職エージェントを利用することで、自分だけでは見つけにくい好条件の求人に出会える可能性が高まります。転職エージェントの強みは、一般に公開されていない「非公開求人」を扱っていることです。中には給与水準が高めに設定されている求人もあります。

転職エージェントのキャリアアドバイザーは保育業界の給与相場に詳しいため、経験やスキルに見合った給与の目安を教えてくれます。今の給与が適正かどうか、さらに収入アップが可能かどうかを客観的に判断できる点もメリットです。

保育園以外の職場への転職を視野に入れる

保育士が給料を上げるには、保育園以外の職場に目を向けるのも手です。乳児院や児童発達支援施設、児童養護施設など保育士資格を活かせる現場は多くあります。施設によって給与体系や働き方が異なるため、より好条件の職場に出会えるかもしれません。

また、「一度ほかの業界を見てみたい」「保育現場から少し離れてみたい」と思う場合は、一般事務や販売職に加え、テーマパークのスタッフやおもちゃメーカーの企画職、写真館のスタッフなど、子どもに関わる分野で活躍する道もあります。保育士として培ったコミュニケーション能力や対人スキルは、一般企業でも強みになるはずです。

私立から公立保育園(公務員)へ転職する

私立保育園から公立保育園(公務員)へ転職すると、キャリア次第で生涯年収を大きく伸ばせる可能性があります。こども家庭庁の「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査 集計結果(p11)新規タブリンク」によると、常勤保育士の給与は私立よりも公立のほうが高い水準にあります。役職が上がるほど差は大きくなり、主任保育士では年間約100万円以上、施設長でも約80万円近い差が見られるのが特徴です。

私立保育所 私立保育所 公立保育所 公立保育所
1人当たり給与月額(賞与込み)(①) 想定年収(①×12) 1人当たり給与月額(賞与込み)(①) 想定年収(①×12)
保育士 34万1,468円 409万7,616円 36万3,315円 435万9,780円
主任保育士 47万2,529円 567万348円 56万2,944円 675万5,328円
施設長 58万354円 696万4,248円 64万5,307円 774万3,684円

公立保育園の保育士は、地方公務員として採用されるため、給与体系が明確で定期昇給が安定している点が魅力です。年功序列の要素も強いので、勤続年数を重ねるほど着実に収入が増えていく仕組みになっています。ただし、公務員保育士として働くには、各市区町村が実施する公務員採用試験に合格しなければなりません。ほとんどの自治体では応募にあたって一定の年齢要件が設けられているので注意しましょう。

出典

こども家庭庁「幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査新規タブリンク」(2026年2月20日)

保育士の給料や年収の相場はどれくらい?

ここでは、保育士の給料や年収の目安を紹介します。転職を考える際は、保育業界の平均的な給与を知っておくことが大切です。現在の給与が業界平均と比べてどの位置にあるのかを確認することで、より納得のいく判断ができます。

保育士の平均的な給料や手取り

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号1新規タブリンク」によると、保育士のきまって支給する現金給与額は月額で27万7,200円です。年間賞与その他特別給与額を加えると、想定年収は406万8,100円となります。

きまって支給する現金給与額(①) 年間賞与その他特別給与額(②) 想定年収(①×12+②)
保育士 27万7,200円 74万1,700円 406万8,100円

実際に手元に残る手取り額は、額面の75〜85%が目安となります。上記の額面から社会保険料や所得税、住民税などを差し引くと、手取り額はおよそ21万円〜24万円程度になる計算です。なお、これらの数字は「平均年齢39.5歳、平均勤続年数8.6年」というデータに基づいた平均値です。実際の給与は、経験年数や地域、園の経営状況などによって異なるので、あくまで目安としてご覧ください。

出典

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況新規タブリンク」(2026年2月20日)

年齢や経験年数による年収の違い

保育士の年収は、年齢や経験年数に応じて上がる傾向があります。厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種 表番号5新規タブリンク」をもとに計算すると、20代前半の平均年収はおよそ335万円ですが、30代後半から50代前半になると平均で420〜430万円台まで増加します。主任や園長といった管理職に就くと、より高い給与が期待できるでしょう。詳細は「【2026年版】保育士の平均年収は?私立・公立や年齢などの条件別に解説」の記事で解説しているので、参考にしてみてください。

保育士が転職先を選ぶ際は、頑張りが給与に反映される明確な評価システムがあるか、また役職手当や資格手当などキャリアアップに応じた手当制度が整っているかといった点をチェックすることが重要です。こうした条件を踏まえることで、長期的に安心して働ける職場を見つけやすくなります。

出典

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況新規タブリンク」(2026年2月20日)

2026年現在の保育業界の動向と賃上げの背景

2013年から続く保育士の処遇改善は、2026年現在も着実に継続されています。こども家庭庁の「11月21日閣議後会見資料新規タブリンク」によると、2026年度は公定価格上の人件費が5.3%引き上げられる見込みです。2025年度には複雑だった処遇改善等加算も一本化され、事務負担の軽減とスムーズな給与還元が期待される仕組みが整いました。

一方で、この恩恵がどこまで個人の給料に反映されるかは、各園の判断に委ねられているのが実情です。現在は、経営情報の見える化が進み、専用サイト「ここdeサーチ」で園のモデル給与が公開されているケースも見受けられます。客観的なデータを活用しながら、今の待遇が適切かどうかを見極めましょう。

出典

保育士の転職後の給料についてよくある質問

ここでは、保育士の転職後の給料についてよくある質問を紹介します。

保育士が年収600万円を実現するにはどうしたら良いですか?

保育士が年収600万円を目指すには、公立保育園の主任や園長といった管理職になるのが有効です。また、ベビーシッターとして働く場合も、勤務時間や稼働日数、営業活動次第で高収入を目指せる可能性があります。とはいえ、年収600万円は日本人全体の中でも高めの水準のため、いきなり目指すのはハードルが高いかもしれません。まずは現実的なステップとして、年収500万円を目標にするのもおすすめです。「保育士が年収500万円を目指す方法と求人の探し方、注意点を解説!」の記事も参考にしてみてください。

保育士が転職で年収1,000万円を実現できる可能性はありますか?

保育士が転職によって年収1,000万円を目指すのは、かなり難しいといえます。この記事の「私立から公立保育園(公務員)へ転職する」で触れているとおり、保育業界内で比較的高収入とされる公立保育園の施設長であっても、1,000万円には到達していないのが現状です。とはいえ、複数の園を運営する法人の管理職や園長・理事長として経営に携わる立場になることで、高い給与を得られる可能性はあります。保育コンサルタントとして独立したり、保育関連の事業を起こしたりする道も考えられるでしょう。

保育士の給料が安いのは当たり前ですか?

保育士の平均賃金が全産業平均を下回っているのは事実ですが、当然のこととして受け入れて良いわけではありません。保育士は子どもの命を預かる専門職であり、責任の重さや必要なスキル・知識を考えれば、現在の給与水準が十分とは言い切れないでしょう。近年は、賃金の引き上げやキャリアアップに応じた給与体系の整備など、待遇改善に向けた取り組みも進められています。詳しくは、「保育士の給料が安いのは本当に当たり前?理由や年収の実態、改善策を解説」の記事で解説しているので、ぜひ一度目を通してみてください。

保育士の給料が低い理由は何ですか?

保育士の給与水準が伸びにくい背景には、保育業界特有の仕組みが関係しています。認可保育園の運営費は国や自治体からの補助金によって支えられており、限られた予算の中で人件費も配分されています。そのため、各園の努力だけで大幅な賃上げを行うことは容易ではありません。また、保護者の経済的負担を抑えるために保育料が公的に調整されていることも、園が独自に利益を伸ばしにくい要因となっています。

まとめ

保育士の転職後の給料は、上がることもあれば下がることもあります。収入アップを目指すためには、処遇改善手当が確実に支給されている職場や、賞与・各種手当が充実している園を選ぶことが大切です。昇給制度や評価基準が明確かどうかも確認し、将来を見据えて求人を選びましょう。一方で、保育士としての経験が給与に反映されない場合や、時間外手当といった各種手当が減る場合は年収が下がる可能性もあります。転職に不安を感じる方もいるかもしれませんが、丁寧に情報収集を行い、条件を一つひとつ確認していけば納得できる選択に繋がります。焦らず準備を進めていきましょう。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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