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保育士の転職時期はいつ?求人が多い時期や理想的なスケジュールを解説
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「保育士として転職するなら、いつがいいの?」と気になっていませんか?保育士の転職時期は、年度の区切りが良いタイミングを目指すのがおすすめです。 この記事では、保育士におすすめの転職時期や理想的なスケジュールを解説します。ケース別に保育士が転職するタイミングの決め方も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
この記事のまとめ
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保育士は転職時期を4月にするとスムーズに働き始められる
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保育士の求人数は10~12月にピークを迎える
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法的には保育士は年度途中であっても退職できる
目次
保育士の転職時期は4月がおすすめ!
保育士が転職をするなら、4月に入職を目指すのがおすすめです。ここでは、4月入職がおすすめの理由をまとめました。
新年度から働き始められる
4月は新年度のスタートであり、保育の現場も一新される時期です。クラス担任の配置換えや年間行事の計画も一からスタートするタイミングであり、新しい職場にスムーズに溶け込みやすいでしょう。業務の流れも新年度の最初から学べるので、徐々に仕事に慣れられます。
4月は同時期に入職する保育士も多いため、一人で不安を抱えることなく、新人同士で励まし合いながら働き始められる点も心強いポイントです。新しい環境に順応する時期をほかのスタッフと共有できると、精神的な負担を軽減できるかもしれません。
求人が多いので選択肢が広がる
転職時期を4月にすると、ほかの時期と比べて保育士の求人数が多いのが魅力です。4月は保育園が新年度に向けて人員を調整する時期なので、求人数が増えます。求人数が多いと、それだけ自分の希望に合った職場を見つけやすくなるでしょう。
勤務地や労働条件、保育方針など、自分の希望により近い環境を選べる可能性が高まります。人気の保育園も4月入職の募集が出るので、通常では応募が難しい園に挑戦するチャンスです。
面接で退職理由を伝えやすい
保育士が年度途中に退職するとクラス運営に影響を与えるので、面接時に退職理由を詳しく聞かれる傾向にあります。年度末の退職であれば、園のルールに従って意向調査を経て退職したことが伝わるため、採用担当者にネガティブな印象を与えにくいでしょう。
転職時期を4月にすれば、退職理由を細かく追求されにくいので、面接での質問にも答えやすくなります。面接で前職での退職理由を質問されても、「年度末の区切りが良い時期に新たなキャリアをスタートさせたかった」といった、前向きな回答をすれば、納得してもらいやすいでしょう。
現在の職場に迷惑を掛けにくい
保育士は転職時期を新年度にして年度末に退職をすると、職場に迷惑を掛けにくく、園長や同僚との関係を良好に保ちながら、円満に退職できる可能性が高まるでしょう。年度末は区切りが良いタイミングなので、担任交代や業務引き継ぎをスムーズに行えます。
保育園では、9月から12月ごろに次年度の意向調査が行われるのが一般的です。新年度の準備が始まる前に退職の意向を伝えれば、園側も次年度の体制を調整する時間が確保できます。
子どもや保護者への負担を減らせる
転職時期を4月にすることで、子どもや保護者の混乱を防ぐことが可能です。保育士が年度途中で退職すると、子どもたちは突然の変化に戸惑い、不安定になる可能性があります。しかし、年度末に退職すれば、進級のタイミングと重なるので、子どもたちも新しい保育士への移行を自然に受け入れやすくなります。新年度から担任が変わることは珍しくないので、年度末の退職は保護者にも理解されやすいでしょう。
保育士が転職活動を始める時期はいつがベスト?
保育士が転職活動を始めるのに理想的な時期は、希望する入職時期によって異なります。ここでは、現役のキャリアアドバイザーへのヒアリングをもとに、転職活動を開始するのにベストな時期をまとめました。
保育士に人気の転職時期は10~12月
保育士の転職活動が最も活発になるのは、10~12月の期間です。こども家庭庁の「【R7.4】有効求人倍率」によると、10〜12月は翌年4月入職に向けた求人が急増し、12月ごろにピークを迎えます。特に社会福祉法人の保育園は、10月ごろから募集を開始するところが多いので、早めに転職活動を始めると選択肢が広がるでしょう。
10月から転職活動を始めれば、年内に転職先が決まる可能性が高まります。内定が年内に出れば、現在の職場での引き継ぎ期間にも余裕ができるでしょう。秋ごろから転職活動を始める保育士が多くライバルも増えるので、早めの準備が重要です。
出典
こども家庭庁「保育」(2025年9月18日)
ライバルが少ない転職時期は5~9月
5~9月は転職活動を本格化させていない保育士が多い傾向にあるので、ライバルが比較的少ないという利点があります。採用活動が早い企業では、5月ごろから翌年4月入職の求人を出し始めるようです。特に株式会社運営の保育園は、7月ごろから募集を始める傾向があります。
早めに転職先が決まると、次年度の就業について話し合う意向調査の時期に、退職の意思を伝えられるのがメリットです。計画的な早めの行動が、理想の職場への転職を成功させる秘訣です。
1月以降も転職はできる
保育士は1月以降の転職も可能です。急な欠員や内定者のキャンセルなどにより、年明けに新たな求人が出る場合もあります。3月から転職活動を始めたとしても、現職の退職交渉がうまく進めば、4月入職で転職できる可能性もあるでしょう。
1月以降は選べる求人数が減少する傾向にありますが、希望の条件や地域にこだわりがあるなら、諦めずに求人をチェックし続けることも大切です。転職エージェントを利用すれば、キャリアアドバイザーに転職の悩みを相談でき、より多くの選択肢から選べます。
4月入職を目指す保育士の理想的な転職スケジュール
4月入職を目指す保育士は、余裕を持ったスケジュールで進めることが重要です。ここでは、理想的な転職スケジュールを4つの期間に分けて解説します。
【7~9月】転職活動の準備を始める
7~9月は、本格的な転職活動の前の準備期間です。転職したい理由を整理し、新しい職場に求める条件を明確にしておくことが大切になります。給与や勤務時間、保育方針など、譲れない条件と妥協できる条件を分けて考えましょう。
履歴書や職務経歴書の準備も始めておくと、スムーズに転職活動を始められます。職務経歴書では、これまでの経験や得意な保育活動、保有資格などをアピールできるようにまとめておくのがおすすめです。また、保育士向けの転職サイトやエージェントに登録して、情報収集を始めましょう。
【10~11月】希望に合う求人に応募して面接を受ける
10~11月は、実際に求人を探して応募する時期です。転職サイトや転職フェアを活用して、自分の希望条件に合う保育園を見つけましょう。可能であれば、保育園見学に行くのも効果的です。実際の保育環境や雰囲気を確認することで、自分に合っているかどうか判断しやすくなります。
希望に合う求人が見つかったら、応募しましょう。応募できたら、面接対策もしておくことをおすすめします。よく聞かれる質問や園の特色に合わせたアピールポイントを整理しておくと、面接で自信を持って答えられるでしょう。
【11月~翌年1月】内定が出たら退職意向を伝える
応募から内定までは、通常1週間から1ヶ月程度かかります。10月に転職活動を始めていれば、11月ごろには内定が出る可能性が高いでしょう。内定が出たら、余裕を持って引き継ぎや退職手続きを進めるためにも、12月中には退職意向を伝えておくのがおすすめです。退職の意思を伝える際は、感謝の気持ちを忘れずに、誠意を持って話すことが円満退職への近道になります。転職先との連絡も密に取り、必要な手続きや提出書類を確認しておきましょう。
【2~3月】引き継ぎをして新しい職場への入社準備をする
2〜3月は、現職での引き継ぎと新職場への準備を並行して進める時期です。引き継ぎでは、担当している子どもたちの性格や家庭環境、保護者との関わり方などの情報を後任に伝えることが重要です。担任業務以外にも、行事やイベントの準備・運営方法なども忘れずに伝えましょう。
同時に、転職先に提出する書類の準備や必要な手続きも進めます。4月入職に向けて必要なことを確認して、早めに準備しておくと安心です。
保育士は年度途中に転職できる?
保育士は、年度途中の転職も十分可能です。ここでは、年度途中の転職について解説します。
4月以外も保育士は転職できる
年度の途中であっても、保育士の転職は可能です。人手不足に悩む保育園では、常に人材を求めている場合もあります。今の職場で体力的・精神的に限界を感じているなら、4月入職にこだわらず、年度途中での退職も選択肢の1つです。自分の健康を守ることは、長く保育士として働くためにも重要なポイントです。
法令検索e-Govの「民法」によると、第627条で、退職の2週間前までに申し出れば退職できると定められています。就業規則に退職の申し出期限が記載されている場合は、それに従うのが理想的ですが、最終的には自分の意思で退職することが可能です。ただし、できるだけ園や子どもたちに配慮した形で退職を進めることが望ましいでしょう。
出典
e-Gov「民法」(2025年9月18日)
年度途中に転職した場合の入社時期
年度途中で転職する場合、新しい職場は入社時期について柔軟に対応してくれる傾向にあります。引き継ぎの状況や園の事情にもよりますが、転職先との話し合いで決められるでしょう。ただし、年度途中の転職は早く入職できる人ほど採用されやすいので、応募から入職までは通常1〜3ヶ月程度を見込んでおくのがおすすめです。
年度途中に転職する場合は、退職手続きや引き継ぎにかかる期間も考慮して、現実的なスケジュールを立てることが大切になります。レバウェル保育士を利用すれば、年度途中に入職できる求人も紹介できるので、より自分のペースで転職活動を進められますよ。
保育士が職場に退職意思を伝える時期
保育士が円満退職するには、退職意思を伝えるタイミングが重要です。4月入職を目指す場合は、9〜12月に行われる次年度の意向調査の際に伝えましょう。年度途中の退職を考えている場合は、就業規則に記載されている期限までに、直属の上司に退職の相談を持ち掛けるのが望ましいです。
いずれの場合も、余裕を持って退職の意思を伝えれば、後任となる保育士の採用や業務引き継ぎがスムーズに行えます。これは、子どもたちや保護者への配慮にもつながる大切な対応です。
【ケース別】保育士が転職するタイミング
保育士の転職時期は、個々の状況によって最適な選択が異なります。経験年数やライフステージによって考慮すべきポイントが変わってくるので、自分の状況に合わせた判断が必要です。ここでは、それぞれのケース別に理想の転職時期を見ていきましょう。
1~2年目の保育士
保育士としての経験が浅い1~2年目で「仕事がうまくできない」「自信がない」という理由だけで転職を考えると、次の職場でも同じ悩みに直面する可能性があります。入職当初は仕事を覚えることが多く、目の前のことで手一杯になりやすい時期です。焦らず着実に仕事を覚えていく気持ちの切り替えも大切になります。
ただし、体調やメンタルに影響が出ていたり、ハラスメントを受けたりしている場合は別です。自分の健康を守ることを最優先に考え、無理せず転職を検討しましょう。転職に不安がある方や今後の働き方に悩んでいる方は、専門のキャリアアドバイザーに相談すると、客観的なアドバイスが得られます。今後の働き方に不安がある方は、レバウェル保育士にご相談ください。
出産・育児を考えている保育士
出産・育児を考えている保育士は、転職先で産休・育休を取るか、今の園で取ってから転職するかで悩むかもしれません。転職先で産休・育休を取る場合、子育てと両立しやすい職場を多くの選択肢から探せるのが利点です。しかし、厚生労働省の「Ⅳ育児・介護休業等に関する労使協定の例」によると、労使協定が締結されている場合、勤続1年未満の労働者は育休の対象から除外されることがあるため注意してください。
今の園で産休・育休を取るメリットは、人間関係の土台があるので体調不良時の休みや業務調整などの理解を得やすい点です。一方で、出産後の転職は子育てとの両立のため条件が限られ、選択肢が狭まることも考慮しましょう。短時間勤務制度も、労使協定により勤続1年未満の労働者が対象から除外される場合があり、労働時間を減らすためにはパート勤務になる可能性もあります。どちらを選ぶか迷う場合は、レバウェル保育士にキャリア相談してみてください。
出典
厚生労働省「育児・介護休業等に関する規則の規定例」(2025年9月19日)
40代以上の保育士
一般的に年齢が上がるほど転職は難しくなる傾向がありますが、40代以上の保育士であっても経験やスキルをしっかりアピールできれば、即戦力として評価される可能性は十分あります。働き方に悩んでいるのであれば、今年度末の転職を視野に入れ、まずは情報収集から始めましょう。
40代以上の保育士は、これまでの豊富な経験や保育スキルが強みです。たとえば、若手保育士の指導や保護者対応のノウハウ、行事の企画運営能力などを具体的にアピールすると、採用担当者に自分の価値をしっかりと伝えられます。年齢による不安がある場合は、レバウェル保育士に相談し、アピール方法や注意点についてアドバイスを受けるのがおすすめです。
保育士の転職時期に関してよくある質問
ここでは、保育士の転職時期に関してよくある質問にお答えします。
働きながら転職活動をするのは大変?
保育の仕事は体力的にも精神的にも負担が大きいので、働きながらの転職活動は大変と感じる人も少なくありません。しかし、転職サイトやエージェントを活用すれば、効率良く転職活動を進められます。たとえば、スマホで隙間時間に求人をチェックしたり、休日に転職エージェントに相談したりすることも可能です。計画的に進めれば、働きながら無理なく転職活動ができるでしょう。
転職活動していることを勤務先の保育園に言わない方が良い?
基本的には、内定が出るまで転職活動していることを職場の人に伝えない方が無難です。転職活動中であることが知られると、「もうすぐ辞めるかもしれない人」として扱われ、人間関係に変化が生じる可能性があります。
転職先が決まって内定が出たら、本記事の「保育士が職場に退職意思を伝える時期」を参考にして、職場に退職の意思を伝えましょう。
まとめ
保育士の転職時期は4月入職がおすすめですが、年度途中の転職も十分可能です。転職を成功させるには、早めの準備と計画的な行動が重要になります。4月入職を目指すなら、前年の秋ごろから動き始めるのが理想的です。転職時期や活動開始の時期は、個々の生活環境や希望の働き方によって最適な選択が異なるので、自分の状況に合わせて判断しましょう。
また、退職の意思は園のルールに従って早めに伝え、円満な形で退職することが大切です。転職に不安を感じる場合は、専門のキャリアアドバイザーに相談することで、客観的なアドバイスや情報を得られます。自分のキャリアプランや生活スタイルを見据えて、転職時期を見極めましょう。
転職時期に悩む保育士は、レバウェル保育士に相談するのがおすすめです。レバウェル保育士なら、4月入職の求人はもちろん、年度途中の求人も幅広く紹介できるので、あなたの希望に合わせた転職プランを提案できます。また、退職時期の調整や引き継ぎのタイミングなど、保育現場特有の悩みにもキャリアアドバイザーが丁寧にアドバイスするのでご安心ください。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。