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新人保育士の悩みや不安は当たり前!「向いてないかも」を乗り越える対処法

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初心者マークを持つ保育士のイメージ

新人保育士の中には、日々不安や緊張を感じ、自信を持てずに悩んでいる方もいるのではないでしょうか。理想と現実のギャップに戸惑い、「しんどい」「肩身が狭い」と感じているのは、決してあなただけではありません。この記事では、新人保育士が直面しやすい6つの壁や身に付けておきたい心構え、職場で良好な人間関係を築くコツを解説します。これから保育士を目指す方にも役立つ内容なので、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

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「レバウェル保育士」編集部

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目次

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新人保育士は「ついていけない」と感じて当たり前

保育現場では、子どもの予期せぬ行動や体調の変化、保護者とのやり取りなどに対して日々柔軟な対応が求められます。保育士として働き始めたばかりの1年目は、自分の未熟さを痛感したり、理想と現実の違いに悩んだりすることが少なくありません

活躍している先輩保育士も同じ道を通り今に至っています。「自分には向いていないのかも」と思う瞬間があっても、自分を責める必要はありません。2年目、3年目と経験を積むことで仕事に慣れ、やりがいや楽しさを感じられる瞬間が増えていくので、安心してくださいね。

新人保育士がぶつかりやすい6つの壁

保育士1年目は、誰もが悩みや不安に直面するものです。ここでは、新人保育士がぶつかりやすい6つの壁を紹介します。

1.子どもとの関わり方が分からない

新人保育士にとって、子どもとの関わり方に悩むのは自然なことです。実習での限られた経験だけでは対応しきれず、戸惑う場面も少なくありません。「子どもが話を聞いてくれない」「どう注意すれば良いのか分からない」といった悩みのほか、子どもの発達段階に合った言葉かけや援助の仕方も経験が浅いうちは難しく感じるものです。「もっと子どもたちと打ち解けたい」と願っても思うようにいかず、歯がゆさを感じることもあるでしょう。

2.先輩との人間関係がうまくいかない

新人保育士として働き始めると、子どもとの関わりだけでなく、職場の人間関係に悩まされることもあります。複数担任制の保育園では、先輩との距離感や接し方、チームでの連携に不安を感じる場合もあるでしょう。

また、現場が忙しく余裕がないと、日々のコミュニケーションがうまく取れず関係がぎこちなくなってしまうこともあります。中には理不尽な注意や嫌がらせのような対応を受け、職場に馴染めず苦しむケースもあるようです。

3.自分で判断して行動するのが怖い

自信が持てず、つい遠慮がちになってしまうのも新人保育士にありがちな悩みです。現場では、実習で経験しなかったような出来事が毎日のように起こり、とっさの判断を求められる場面も少なくありません。「この対応で合っているのかな?」「もし間違えたら、子どもに悪影響が出るかも…」と不安になり、なかなか行動に移せないこともあるでしょう

また、先輩に声をかけても業務を任せてもらえなかったり、空いた時間に何をすれば良いか分からず、手持ち無沙汰になってしまったりする場合もあります。

4.保護者とのコミュニケーションが難しい

保護者対応は、新人保育士にとって緊張する場面の1つです。子どもの様子をどう伝えたら良いのか迷ったり、急な質問や相談にどう対応すれば良いのか戸惑ったりすることも少なくありません。「経験の浅さを見抜かれているのでは…」という不安から、「何を話せば良いのか分からない」「うまく言葉が出てこない」「緊張して無言になってしまう」など、コミュニケーションに自信を持てないケースが多く見られます。

5.やるべきことが多過ぎて時間が足りない

保育士の仕事は、子どもと接することだけではありません。行事の企画・準備や環境整備、書類作成、保護者対応など日々の業務は多岐にわたります。新人のうちは一つひとつの業務にまだ慣れていないため、想像以上に時間がかかる傾向にあります。書類作成では、「この内容で本当に大丈夫?」「どこまで細かく書けば良いの?」と迷うことも。行事前には準備が重なり業務量が一気に増えるため、残業が続く場合もあるでしょう。

6.子どものケガで自己嫌悪に陥ってしまう

子どものケガや事故は、どれだけ注意していても完全には防ぎきれないものです。特に新人保育士は経験が浅いため、予測しにくい行動にすぐ対応できなかったり、危険に気づくのが遅れてしまったりすることがあります。担当する子どもがケガをすると、「もっと気をつけていれば…」「ちゃんと見ていなかった自分が悪い」と自責の念に駆られ、気持ちが沈んでしまうことも少なくありません

新人保育士が持つべき6つの心構え

ここでは、新人保育士が現場に立つ際に意識しておきたい心構えをまとめました。日々の保育をスムーズに進めるための参考にしてみてください。

1.子どもにとって最善のことを選ぶ

新人保育士に必要な心構えの1つは、「子どもにとって何が最善か」を判断基準にすることです。保育の正解は1つではなく、子どもの発達段階やそのときの状況に応じて適切な対応は変わります。子どもたちと信頼関係を築くには、クラス全体を一度に見るのではなく、一人ひとりと丁寧に向き合うことが大切です。子どもの小さな変化や成長に気づける観察力を磨き、子どもの気持ちに寄り添うことを意識しましょう。

2.子どもの安全を最優先する

保育現場において「安全」は何よりも優先されるべき要素です。保育室では常に全体が見渡せる位置に立ち、一人ひとりの様子にしっかりと目を配りましょう。また、自身の服装にも注意が必要です。金具やひも、ボタンなど子どもにとって危険になり得るものは避け、安全に配慮した身だしなみを行います。園に記録されているヒヤリハット報告書に目を通すと、過去に起きた危険な場面を知ることができ、安全への意識を高めるヒントになるでしょう。

3.先輩の業務の様子を観察して記録する

先輩保育士の動きを観察することは、新人にとって学びの機会となります。子どもへの声のかけ方や集団のまとめ方、保護者とのやり取りなど、現場ならではの発見が多くあるでしょう。「この行動の意図は何だろう?」と考えながら見ることで、理解が深まり自分の引き出しが増えていくはずです。

また、先輩保育士が行事の準備をいつから始めていたか、どのように業務を進めていたかなど、1年間を通した動きを記録しておくと、次の年度で役立てられます。

4.前向きにスキルを習得して成長につなげる

保育士として成長するためには、新しい知識や技術を自ら進んで吸収する姿勢が欠かせません。園の方針やルールをしっかり理解したうえで、先輩のやり方を見習いながら実際の保育に活かしましょう。園内外の研修に参加したり、保育雑誌や専門書から情報を得たりするのもスキルアップにつながります。「週ごとに遊びのバリエーションを増やす」といった具体的な目標を立てて挑戦し、うまくいかないときも工夫を重ねていくことが大切です。

5.保護者に自信を持って明るく対応する

新人保育士が保護者と接するときは、明るく前向きな態度を心掛けることが大切です。たとえ緊張していても、笑顔で挨拶し、はっきりとした声で話すことで信頼が高まります

保護者に子どもの様子を伝えるときは、「今日は元気でした」だけでなく「〇〇遊びを楽しみながらお友だちと協力していました」というように、具体的な内容にすると成長を感じてもらいやすくなるでしょう。不明な点があれば「確認しますのでお待ちください」と伝え、慌てずに先輩に相談することがポイントです。

6.自分なりのストレス発散方法を見つける

保育士としての毎日は、やりがいがある一方で、心や体に大きな負担がかかることもあります。新人のうちは慣れない業務や日々の緊張により、気づかないうちに疲れが溜まっていることも。無理を重ねると免疫力が下がり、体調を崩してしまう恐れもあるので、自分に合ったリフレッシュ方法を見つけてケアすることが大切です

「趣味に没頭する」「美味しいものを食べる」「友人と話す」など、どのような形でも良いので、自分を労わる時間を作りながら長い目で保育の仕事と向き合っていきましょう。

新人保育士が先輩や同期と良い人間関係を築くコツ

先輩や同期との関係がうまくいくと、毎日の仕事にも安心感が生まれます。ここでは、新人保育士が職場で円滑な人間関係を築くためのコツを紹介します。

挨拶や感謝など基本的なマナーを守る

職場で良好な人間関係を築くためには、挨拶や感謝をきちんと伝えることが重要です。朝の「おはようございます」や帰りの「お疲れ様でした」を明るく伝えるだけで、周囲の印象は変わります。先輩保育士に指導してもらったり手助けしてもらったりした際は、「ありがとうございます」と感謝の気持ちを言葉で伝えましょう。

また、時間を守ることも基本的なマナーの1つです。余裕を持って準備したり、提出物や連絡事項を期限内にきちんと済ませたりすることで、周囲からの信頼につながります。

先輩に積極的に報連相をする

報告・連絡・相談を行うことは、チームワークを保つうえで欠かせないスキルです。忙しそうな先輩に話しかけるのは勇気がいるかもしれませんが、コミュニケーションを避けるとトラブルを招く恐れもあります。「自分で何とかしなければ」と抱え込むより、「こういう場合はどうしたら良いですか?」と素直に聞くほうが成長にもつながるでしょう。

先輩も新人の気持ちが分からず不安に思うことがあるため、適切なタイミングで「少しお時間よろしいでしょうか?」と声をかけることが大切です。

悩みや不安は抱え込まず早めに相談する

新人保育士が悩みや不安を感じたときは、一人で抱え込まず、できるだけ早めに誰かに相談しましょう。「迷惑をかけたくない」「未熟に思われたくない」と感じて相談をためらう方もいるかもしれませんが、不安を口にするのは決して恥ずかしいことではありません

相談相手は、必ずしも直属の先輩でなくても構いません。話しやすい先輩や主任、園長など、自分が安心して話せる人を選びましょう。同期がいれば、悩みを共有することで気持ちが軽くなる場合もあります。相談する際は、具体的な状況や自分なりに考えた対応策も一緒に話すと、より実践的なアドバイスをもらいやすくなるはずです。

新人保育士が職場環境を見直すべきタイミング

理想の保育を実現するためには、自分に合った環境で働くことが大切です。ここでは、新人保育士が現在の職場環境を見直すタイミングを紹介するので、今の職場に違和感がある、または「辞めたい」と感じるほど辛い思いをしている方は、参考にしてください。

努力や経験では解決できない問題がある

新人保育士がどれだけ一生懸命頑張っても状況が良くならず苦しんでいる場合は、環境に問題があるのかもしれません。たとえば、「常に人手不足で無理な業務量を求められる」「園の方針と自分の保育観が根本的に合わない」「ハラスメントが横行している」などの職場では、どんなに努力しても報われにくいものです。

保育園は、職場ごとに方針も雰囲気も全く異なります。だからこそ、一度立ち止まって現在の環境が自分の成長につながっているかどうかを見つめ直すことが大切です。自分を責め過ぎず、環境を見直すのも前に進むための大切な一歩と考えましょう。

ストレスが溜まり限界に達している

毎日の仕事でストレスが積み重なり、体や心に不調が現れているなら、限界のサインかもしれません。主任や園長に相談しても改善が見られなければ、自分の健康を最優先に考え、転職することをおすすめします。転職を「逃げ」や「弱さ」と捉える必要はありません。むしろ、保育士の仕事を長く続けるための戦略的な判断といえるでしょう。あなたの健康が守られてこそ、子どもたちに質の高い保育を届けられるのです。

新人保育士に関してよくある質問

ここでは、新人保育士に関してよくある質問を紹介します。

仕事が辛いと感じている新人保育士へのメッセージはありますか?

仕事が辛いと感じるのは、真剣に保育と向き合っている証拠です。誰でも最初は戸惑い、失敗を経験しながら成長していきます。仕事でつまづきそうなときは、一人で悩まず同期や信頼できる先輩、家族、友人などに打ち明けてみましょう。周囲からのアドバイスを踏まえ、小さな成功体験を積み重ねて自分を認めてあげることで、少しずつ気持ちが楽になる可能性があります。

指導を受ける際に必要な心構えや新人保育士の基本は何ですか?

指導を受ける際に大切なのは、素直な気持ちで受け止めることです。たとえ厳しめの言葉であっても、感謝の気持ちを伝えましょう。分からない点があれば、「もう少し詳しく教えていただけますか」と質問することも重要です。また、指導された内容はメモを取る習慣をつけましょう。記録することで忘れにくくなり、同じミスの繰り返しを防げます。

保育士1年目の失敗に関する「あるある」を教えてください

新人保育士がつまずきやすい失敗には、以下の内容が挙げられます。

  • 先輩への報告、連絡、相談が足りない

  • 保護者の名前と顔が一致しない

  • 保護者への伝達内容に誤りがある

  • 優先順位がつけられず提出期限に遅れる

これらの失敗は誰にでも起こりうることです。この記事の「新人保育士が持つべき6つの心構え」では、新人保育士が保育の現場で自信を持って動けるようになるためのポイントを紹介しているので、参考にしてみてください。

まとめ

新人保育士として働き始めると、子どもとの関わり方や保護者への対応、職場の人間関係など、多くの壁にぶつかります。こうした悩みや不安は、あなただけのものではなく、誰もが経験するものです。保育士が現場で活躍していくには、子どもにとって何が最善かを常に意識し、安全を第一に行動することが求められます。周囲と積極的にコミュニケーションを取り、経験を重ねれば、少しずつ自信がついていくでしょう。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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