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ベビーシッターとは?仕事内容や資格、働くメリット・デメリットを解説
- #働き方

「子どもと関わる仕事がしたいけれど、資格がなくても働ける仕事はある?」と考えたことはありませんか?ベビーシッターは、資格がなくても始められ、自由な働き方をしやすい仕事の1つです。 この記事では、ベビーシッターの仕事内容や保育士との違いを解説します。ベビーシッターとして働くメリット・デメリットもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
ベビーシッターとは
ベビーシッターとは、子どもの自宅や依頼者に指定された場所に訪問し、個別に子どもの保育を行う仕事です。ベビーシッターは依頼者の希望に応じて柔軟に対応できるため、保護者の仕事や急な用事、リフレッシュのためなど幅広い理由で利用されます。
子どもの見守りだけでなく、子どもの成長や発達を支えるのも、ベビーシッターの重要な役割です。ベビーシッターは家庭ごとの育児方針を尊重しながら子どもと関わるため、保護者と信頼関係を築くことも求められるでしょう。
ベビーシッターの仕事内容
ベビーシッターは、子どもの身の回りや遊びを支援したり、家事や保護者への連絡を行ったりします。ここでは、それぞれの仕事内容を具体的にまとめました。
子どもの身の回りのサポート
ベビーシッターは食事の介助やおむつ替え、入浴の補助など、子どもの年齢や成長に合わせたケアを行います。乳幼児の場合は、食事の際の誤飲や、午睡時の窒息を防ぐための配慮も重要です。ベビーシッターは、子どもの保育園や習い事への送迎を任されることもあり、移動中の安全確保も大切な役割の1つです。
遊びや学習の支援
ベビーシッターは子どもの年齢や興味に応じて、絵本の読み聞かせや工作などを取り入れ、想像力を育む機会を提供します。学習面では、子どもの宿題を見守ったり、読み書きや計算の練習をサポートしたりすることもあるでしょう。ベビーシッターは遊びと学びをバランス良く取り入れ、子どもが充実した時間を過ごせるよう工夫することが大切です。
家事代行
ベビーシッターは部屋の片付けや清掃、衣類の洗濯など育児に関わる家事をサポートする場合があります。子どもの食事やミルクの準備をベビーシッターが行うこともあるでしょう。ベビーシッターの家事代行の範囲は、依頼内容によって異なります。ベビーシッターが家事を依頼されるときは、育児を中心にした家事のサポートを依頼されるのが一般的です。
保護者への報告・連絡
ベビーシッターは、保育中の子どもの様子を保護者に伝えることも、大切な業務の1つです。ベビーシッターが子どもの食事内容や遊びの様子、体調の変化を伝えることで、保護者が安心して子どもを預けられるようになります。
また、ベビーシッターは子どもの成長や行動の変化に気づいたことがあれば、適切に保護者に報告することも重要です。ベビーシッターと保護者との連絡をスムーズにするために、連絡ノートやスマートフォンのアプリを活用する場合もあります。
ベビーシッターになるには
ベビーシッターになるために特別な資格は必要ありませんが、子どもの保育に必要な知識や経験が求められます。幼稚園や保育園、子ども向けの施設での勤務経験を活かすことはもちろん、未経験からベビーシッターを目指すことも可能です。ここでは、べビシッターに求められるスキルや取得すると有利な資格をご紹介します。
ベビーシッターに求められるスキル
ベビーシッターには、子どもの安全を守りながら成長を支えるスキルが求められます。具体的には、基本的な育児の知識や応急措置のスキルが必要です。べビーシッターが乳幼児を保育する場合は、誤飲や転倒などのリスクに対応できる能力も重要になります。
また、べビシッターは子どもとのコミュニケーション能力も必要です。べビシッターには子どもと信頼関係を築きながら、楽しく過ごせる工夫が求められます。べビーシッターは保護者と適切にやり取りをするための報告・連絡をする力も大切です。依頼ごとに異なる家庭の方針に合わせた柔軟な対応力も、ベビーシッターに欠かせない要素の1つになります。
取得しておくと有利な資格
ベビーシッターは資格がなくても活動できますが、「認定ベビーシッター資格」や「ベビーシッター技能認定」を取得しておくと信頼度が高まり、仕事の幅が広がります。
資格名 | 概要 |
認定ベビーシッター資格 | 公益社団法人全国保育サービス協会が認定する資格。取得することで、必要な職業倫理や専門知識、技術などが身につく。資格の取得には、実務経験と協会が実施する認定試験の合格が必要。 |
ベビーシッター技能認定 | ベビーシッター技能認定は、一般財団法人 日本医療教育財団が認定する資格。財団が承認した教育機関で所定のカリキュラムを修了し、修了試験に合格することで、ベビーシッターとしての技能が認定される。ベビーシッターに関わる基礎知識が学べる。 |
参照:公益社団法人全国保育サービス協会「ベビーシッター資格認定試験」
一般財団法人 日本医療教育財団「ベビーシッター技能認定」
これらの資格は、ベビーシッターに必要な専門知識を習得している証明になり、派遣会社への登録や個人活動の際に有利に働く可能性があります。積極的に保育に関する資格を取得することで、より安心して子どもを任せてもらえるベビーシッターを目指せるでしょう。
出典
公益社団法人全国保育サービス協会「ベビーシッター資格認定試験」(2025年4月1日)
一般財団法人 日本医療教育財団「ベビーシッター技能認定」(2025年4月1日)
ベビーシッターと保育士の違い
ベビーシッターと保育士は、どちらも子どもの保育を行う仕事です。しかし、2つの職業には、働く環境や資格の有無、対象とする子どもの年齢に違いがあります。
保育士は保育施設という公共の場で働き、0歳から未就学児までの子どもを同時に集団保育をするのが特徴です。保育士は集団生活の中で子どもに社会性や基本的な生活習慣を身につけさせる役割があります。
保育士になるには、国家資格である保育士資格が必要です。こども家庭庁の「保育士になるには」によると、保育士資格の取得には指定保育士養成施設を卒業するか、保育士試験に合格することが求められます。
ベビーシッターは、家庭や指定された場所などで子どもを個別に保育するのが特徴です。ベビーシッターは、おおむね0歳〜12歳までの幅広い年齢の子どもを対象にしています。
ベビーシッターは、決まったカリキュラムに沿って保育を行うのではなく、家庭ごとの方針に沿って子どもを支援する姿勢が必要です。ベビーシッターは夜間や休日の依頼もあり、短時間から長時間まで幅広い働き方ができる点も保育士との違いの1つになります。
出典
こども家庭庁「保育士になるには」(2025年4月1日)
べビーシッターとして働く3つのメリット
べビーシッターは自由度の高い働き方ができる点や子どもと深く繋がれる点が魅力です。また、職場の人間関係に左右されることが少ないのもメリットになります。ここでは、ベビーシッターとして働く3つのメリットを解説します。
1.柔軟な働き方ができる
ベビーシッターは勤務時間や働く場所を自由に選びやすいため、ライフスタイルに合わせた働き方が可能です。ベビーシッターは依頼ごとにスケジュールを調整できるので、フルタイムだけでなく、短時間勤務や週に数日の勤務も選択できます。休日や夜間、早朝の依頼もあるため、自分の得意な時間帯で仕事をすることも可能です。家庭との両立や副業として働きたい人にとって、無理のない範囲で勤務できるベビーシッターの働き方は、メリットの1つといえるでしょう。
2.子ども一人ひとりとじっくり向き合える
ベビーシッターは1対1または少人数の保育となるため、子ども一人ひとりにじっくりと向き合えます。そのため、子どもの性格や興味に合わせた遊びや学習を提供しやすく、より深く子どもと関われる点が魅力です。
ベビーシッターは子どもが安心して過ごせるよう、家庭環境に合わせた保育ができるのも特徴になります。長期的に同じ家庭で保育をする場合は、子どもの成長を見守る楽しさもあるでしょう。子どもと信頼関係を築きながら丁寧に関わりたい人にとって、ベビーシッターはやりがいを感じやすい仕事といえます。
3.人間関係のストレスが少ない
ベビーシッターの仕事は子どもと過ごす時間が中心であり、大勢のスタッフと協力して働く環境ではないため、人間関係のストレスが少ないのがメリットです。そのため、職場の人間関係に気を遣ったり、上司とのコミュニケーションが負担になるといった心配がほとんどありません。べビーシッターの仕事は、依頼ごとに保護者との関係が築かれるため、過度な干渉を受けることが少なく、自分のペースで働きやすいでしょう。
ベビーシッターとして働く3つのデメリット
ベビーシッターは依頼の状況によって収入に波があることや、保護者とのやり取りで気を遣うことがデメリットとして挙げられます。状況によっては、休憩時間が取りにくいこともあるようです。ここでは、べビシッターとして働く3つのデメリットを解説します。
1.収入が不安定な可能性がある
ベビーシッターは依頼ごとに仕事を受ける傾向にあるため、収入が安定しにくいというデメリットがあります。ベビーシッターとして個人で活動する場合は、依頼の数がそのまま収入に直結するので、安定した収入を得るには継続的に依頼を受ける工夫が必要です。
派遣会社に登録している場合も、毎月一定の仕事があるとは限らないことから、月ごとの収入に差が生じます。ベビーシッターは時給制が一般的なため、勤務時間によって収入が左右されることもあるでしょう。
2.保護者対応に気を遣う
ベビーシッターは、保護者から細かい指示があったり、育児に対する考え方の違いを感じたりすることもあるでしょう。子どもの体調不良や予期せぬトラブルが発生した際、ベビーシッターは適切な判断を求められ、保護者へのスムーズな報告や相談が必要です。こうした保護者対応を1人で対応する点が、ベビーシッターの仕事の大変さになります。
3.休憩時間を確保しにくい
ベビーシッターは決まった休憩時間が確保されていない場合もあり、子どもの状況に応じて対応する必要があるため、休憩を取るのが難しい傾向にあります。乳幼児を保育する場合、ミルクやおむつ替えなどのケアが途切れず、常に子どもの安全を見守ることが必要です。
ベビーシッターは子どもが午睡をしている間も様子を見守ったり、依頼された家事を行ったりすることから、思うように休憩を確保できないかもしれません。保護者から長時間の依頼を受けたときに交代要員がいないと、1人で子どもを見続けることになり、体力的にも負担がかかります。
ベビーシッターに関してよくある質問
ここでは、べビシッターに関してよくある質問に、Q&A形式でお答えします。
ベビーシッターの求人はどこで探せば良い?
ベビーシッターの求人は、ベビーシッター専門の派遣会社やマッチングサービスに登録して探す方法があります。未経験者の場合は、いきなりフリーランスを目指すのではなく、研修制度が整っている派遣会社に登録するのも1つの選択肢です。
ほかにも、求人サイトや転職エージェントを活用してベビーシッターの求人を探す方法があります。求人サイトでベビーシッターの求人を検索すると、複数の求人情報を比較することが可能です。
ベビーシッターは交通費を支給される?
ベビーシッターの交通費が支給されるかどうかは、雇用形態や契約内容によって異なります。会社に所属する場合は交通費を支給される傾向にありますが、上限額や実際の支給体制は会社によって違うため、事前の確認が必要です。
個人でベビーシッターとして活動する場合や業務委託契約の場合は、交通費は自己負担になることもあります。そのため、依頼を受ける前に交通費を含めた料金設定を行ったり、依頼主と交通費の負担に関して交渉したりすることが重要です。
まとめ
ベビーシッターは、子どもの身の回りのサポートや学習の支援、家事代行など多岐にわたる役割を担う仕事です。ベビーシッターは保育士と異なり、子どもへの個別対応が中心で、家庭ごとのニーズに応じた柔軟な保育が求められます。ベビーシッターは資格がなくても働けるため、未経験から始めやすい点が魅力です。一方で、ベビーシッターは収入が不安定になりやすいことや保護者とのコミュニケーションに気を遣う場面があること、休憩時間が確保しにくいといった課題があります。
「ベビーシッターに興味はあるが、安定した働き方をしたい」という場合は、「レバウェル保育士」に相談してみませんか?「レバウェル保育士」は、資格がなくても子どもと関わりながら働ける保育補助や学童指導員といった求人をご紹介することが可能です。
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執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。