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一緒に組みたくない保育士と円滑に働くには?ストレスを減らす対処法を解説
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保育士として働いていると、「一緒に組みたくない」と感じる同僚に悩むこともあるかもしれません。どの職種であっても人間関係の悩みはつきものですが、チームワークが欠かせない保育現場では、特に日々のストレスにつながりやすいものです。この記事では、一緒に組みたくない保育士の特徴や円滑に働くための工夫、どうしても辛いときの対処法を解説します。「仕事に行きたくない…」と感じている方は、参考にしてみてください。
目次
保育士に一緒に組みたくない先生がいるのは珍しくない
保育現場で「あの先生とは一緒に組みたくない」と感じるのは特別なことではありません。保育士の仕事は子どもとの関わりに加え、同僚との連携や協力も欠かせないため、職場の人間関係が重視されます。スムーズなコミュニケーションのもと気持ちよく働けるのが理想ですが、長時間をともにする中で相性の合わない先生が出てくることもあるでしょう。
複数担任制の保育園では、日々のクラス運営を一緒に相談しながら進めていく必要があり、相手との関係性は仕事のしやすさに直結します。相性が悪い先生と組むと、業務の進行に影響するだけでなく心身の負担も大きくなりがちです。誰とペアを組むかによって1年間の働きやすさが変わるため、人選に対して毎年不安や緊張を感じる保育士も少なくありません。
一緒に組みたくないと思われる保育士の特徴
気を遣ったりやりづらさを感じたりする保育士には、いくつか共通した特徴があります。ここでは、「できれば一緒に組みたくない」と思われる保育士の特徴を紹介します。
協調性がなく自分本位で行動する
一緒に組みたくないと思われる保育士の特徴の1つに、協調性がないことがあります。保育士は常にチームワークが求められる職種のため、周囲と相談せずに独断で物事を進める先生は、ほかの保育士から不満を持たれやすい傾向にあります。また、「私のやり方が正しい」と考え、周囲の意見を受け入れない態度も保育の妨げとなりやすいです。
このような態度が続くと、保育の質にばらつきが生じるだけでなく、重大なミスやトラブルを引き起こすリスクも高まります。チームとしての連携が乱れることで、子どもたちにとって安全で安定した環境を維持することが難しくなってしまうのです。
仕事をほかの先生に押し付ける
責任感が乏しいことも、一緒に組みたくない保育士の特徴です。自分の担当業務をきちんとこなさず後輩や同期に押し付けたり、手を抜くことが習慣になっていたりする保育士がいるとチームの協力関係が崩れてしまいます。周囲の負担が増えるのはもちろん、真面目に働く先生たちの士気も下がってしまうでしょう。また、子どもたちのトラブルを見て見ぬふりをする態度も、職場の雰囲気を悪くし保護者からの信頼を損なう原因となります。
言い方や態度に威圧感がある
言葉や態度に威圧感がある保育士も、一緒に組みたくないと思われやすい存在です。言葉遣いがきつかったり、上から目線で話したりする人は、周囲に緊張感を与え、話しかけにくい雰囲気を作ってしまいます。特に感情の起伏が激しいと、指導を受けても「怖い」といった印象だけが残り、機嫌を伺うのに疲れてしまうこともあるでしょう。また、ほかの保育士のやり方を頭ごなしに否定するような姿勢も、人間関係の悪化につながります。
一緒に組みたくない保育士にはどう対処すべき?
苦手な保育士の言動をすぐに変えるのは難しいものです。もし、「一緒に組みたくない」というストレスを少しでも減らしたいなら、自分の接し方や考え方を見直すことが近道になる場合もあります。ここでは、苦手な保育士とうまく関わるためのヒントをまとめたので、無理せずできることから試してみてください。
笑顔で積極的にコミュニケーションを取る
一緒に組みたくないと感じる保育士との関係を改善するには、自分から積極的にコミュニケーションを取ることが大切です。最初は気後れするかもしれませんが、笑顔で挨拶したり、業務の相談をしたりすることで、少しずつ距離を縮められる可能性があります。
「〇〇先生ならどうしますか?」と意見を求めたり、「これ、手伝いましょうか?」と声をかけたりするなど、小さな歩み寄りから始めてみましょう。距離を取るよりも、関わり合うことで相互理解が深まる場合もあります。相手の態度が冷たくても、笑顔を忘れずに接することがポイントです。
苦手な面だけでなく良い面にも焦点を当てる
誰にでも長所と短所があるように、苦手だと感じる先生にも良いところがあります。子どもへの接し方や得意な活動、仕事への向き合い方など意識的に「いいな」と思える部分に目を向けてみましょう。
たとえば、「言い方はきついけれど、子どもに対する愛情は深い」「細かいところにこだわるのは、丁寧に仕事をしている証拠」といった気づきがあるかもしれません。良い面に目を向けるうちに、相手の行動の背景が少しずつ見えてきて、一緒に組みたくないという気持ちが和らぐ可能性もあります。
抱えている悩みや不安を正直に伝える
モヤモヤした感情が続くときは、勇気を出して自分の気持ちを伝えてみるのも1つの方法です。「最近、コミュニケーションがうまくいっていない気がして…」と穏やかな口調で率直な思いを話してみましょう。相手を責めるのではなく、「私はこう感じた」というように、自分の主観を中心に伝えるのがポイントです。その際は相手の話にも耳を傾けることで、自身の見直すべき点に気づける場合もあります。
また、無理に原因を聞き出そうとせず、自然な会話の中で少しずつ気持ちを伝えていくことで、わだかまりが解けていくケースもあります。
適度な距離感を保てばOKと割り切る
「一緒に組みたくない」と強く感じる相手には、無理に歩み寄ろうとせず、「必要な連携だけしっかり取れればOK」と割り切るのも1つの考え方です。業務に支障が出ないよう連絡事項はきちんと伝えつつも、プライベートな会話や余計な衝突を避けるなど、自分なりのバランスを見つけましょう。職場の保育士全員と深く関わる必要はないと考えることで、気持ちにゆとりが生まれるかもしれません。
自分を責めてストレスを抱え込まない
人間関係がうまくいかないと、「自分に何か問題があるのでは」と自己否定に陥りがちです。しかし、相性はお互いの問題であって、決してあなた一人の責任ではありません。自分を責めず、頑張っている事実をしっかり認めてあげましょう。
ストレスを感じたら、趣味や運動で気分転換をしたり、家族や信頼できる友人に話を聞いてもらったりするのがおすすめです。必要に応じて、職場以外の保育士仲間や専門家に相談することも検討し、一人で抱え込まないようにしてくださいね。
保育士の「一緒に組みたくない」が限界に達したら?
これまで紹介した方法を試しても、一緒に組むのが辛く感じ、我慢の限界を迎えることもあるかもしれません。ここでは、「もう無理かも」と感じたときの対処法をまとめたので、参考にしてみてください。
園長や主任に現状の悩みを相談する
ペアの先生との人間関係に限界を感じたときは、園長や主任に状況を相談してみましょう。相手の悪口にならないよう気をつけながら、「何があって、自分はどう感じているのか」を落ち着いて伝えることが大切です。「子どもたちのために、より良い保育環境を作りたい」という前向きな気持ちを添えると、理解を得やすくなります。
また、「どのような対応を望んでいるのか」「どのようにしたら解決できそうか」を事前に整理しておくと、話し合いがスムーズに進みやすくなります。自分の立場が気になる場合は、あからさまな動きにならないよう配慮しつつ、園長に現場の様子を見てもらうのも手です。
クラス配置の見直しをお願いする
状況が深刻な場合は、園長や主任に「クラス配置を見直していただけませんか」と相談するのも選択肢の1つです。ただし、年度途中での配置換えは、子どもたちや保護者に影響を及ぼすため、通常は推奨されません。人事発表後に担任構成が組み直されることになれば、周囲の先生たちから「なぜ急に配置が変わったの?」と疑問視され、かえって人間関係が複雑になる恐れもあるでしょう。
そのため、可能であれば、次年度のクラス配置を決めるタイミングで希望を伝えることをおすすめします。「どうしても一緒に組むのが難しい」との意向を園長に前もって伝えておけば、園としても円滑な人員配置を検討しやすくなるはずです。
人間関係が良好な職場に転職する
あらゆる努力をしても状況が改善せず、心身の健康にまで影響が出ているなら、転職を考える時期かもしれません。特にハラスメント行為に悩まされている場合は、自身のメンタルを一番に考えてください。保育士の仕事は需要が高く、より良い環境で働ける可能性は十分にあります。転職によって人間関係の悩みが解消され、また楽しく保育士の仕事を続けられるようになるかもしれません。
もちろん、転職先でも価値観の異なる先生と出会う可能性はゼロではありません。だからこそ、転職活動では転職エージェントを活用するなどして、事前に職場の内部事情をしっかり把握することが大切です。また、園の見学時に職員同士のコミュニケーションの様子を観察したり、面接時に職場の雰囲気について質問したりするのも有効です。
保育士が一緒に組みたくないと思われないコツ
ここでは、ほかの先生から「一緒に組みたくない」と思われないために、日ごろから意識しておきたいポイントを紹介します。ほかの先生に苦手意識を抱いているときは、相手も同じように「少しやりにくいな」と感じている可能性も。今の職場で関係を改善することはもちろん、将来転職した場合に良好な関係を築いていけるよう、お役立てください。
報告・連絡・相談をしっかり行う
「一緒に組みたくない」と思われないためには、報告・連絡・相談を丁寧に行うことが大切です。たとえ小さなことであっても、関係する先生に共有する習慣を身につけましょう。特に新人保育士で仕事に慣れていない時期は、報連相が不十分になってしまうことも。忙しい時間帯には「今、お時間よろしいでしょうか?」と確認したり、メモを活用したりするなど、相手の状況に配慮した伝え方を意識しましょう。また、必要なことを後回しにせず、適切なタイミングで伝えることも信頼関係を築くうえで重要です。
自分の言動がどう見られるかを意識する
言葉遣いや態度が、周囲にどのように映っているかを意識することもポイントです。忙しさや疲れから、つい無意識に出てしまう強い口調や険しい表情、ため息などが周りの先生に「一緒に組みたくない」という印象を与えてしまうことがあります。自分の態度に気づきにくいときこそ、一度立ち止まって振り返ってみましょう。
また、先輩の立場にある場合は、後輩に対する態度にも一定の配慮が求められます。丁寧な説明を心掛けたり、ちょっとした気配りを見せたりするだけで、相手に与える印象は大きく変わるはずです。
周囲の意見を受け入れて改善点を探す
自分の保育や仕事の進め方に固執せず、周りの先生の意見に耳を傾けることも重要です。アドバイスや提案があったら、まずは「ありがとう」と感謝の気持ちを伝えましょう。すべてを取り入れる必要はありませんが、柔軟に検討する姿勢を見せることで、「一緒に働きやすい」という印象を与えられます。
また、自分の仕事に対して振り返りの時間を持ち、「もっとこうすれば良かった」と改善点を探すことも大切です。ときには、「私の保育で何か気になる点があれば教えてください」と率直に尋ねてみると、自分の課題が見えてくることもあります。
一緒に組みたくない保育士に関してよくある質問
ここでは、一緒に組みたくない保育士に関してよくある質問を紹介します。
保育士同士のペアが合わない場合はどう解決したら良いですか?
ペアの相性が合わないと感じる場合は、相手の良い点に注目し、認める姿勢が重要です。また、定期的な話し合いの機会を設け、お互いの要望や改善点を率直に伝え合う場を作るのも、誤解やすれ違いを防ぐことにつながります。理想的なペア関係はひとまず脇に置き、仕事が円滑に回ることを最優先に考えるといった割り切り方も有効です。
保育士の複数担任制が合わないときの対処法はありますか?
複数担任制が合わないと感じる場合は、積極的なコミュニケーションを意識してみましょう。日ごろから感謝や共感の言葉を伝え合うだけで、チーム内の雰囲気は変わります。また、業務分担や責任範囲を明確にしておくことも重要です。お互いの役割をはっきりさせることで、余計な衝突を減らせるでしょう。それでも複数担任制への苦手意識が拭えない場合は、一人担任制の園へ転職するなど、働く環境自体を変えることも選択肢の1つです。
まとめ
保育の現場で「一緒に組みたくない」と感じる先生との関係に悩むのは、決して珍しいことではありません。「協調性に欠ける」「仕事を押し付けてくる」「言葉や態度に威圧感がある」などの特徴を持つ同僚との仕事は、精神的に大きな負担になることがあります。関係改善を図ったり上司に相談したりしても解決が難しい場合は、転職を含めた環境の見直しを視野に入れましょう。一人担任制の園など、自分の力がより発揮できる職場を選べば、仕事への前向きな気持ちを取り戻せるかもしれません。
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執筆者

「レバウェル保育士」編集部
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