最終更新日:
保育士なのに担任になれない理由は?次のクラス発表までにできることを解説
- #悩み
- #保育士

「保育士なのに担任になれない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。実力不足で担任になれないのではと不安や焦りを感じてしまうのは、誰にでもあることです。この記事では、保育士が担任になれない主な理由と、担任を任されるためにできることをまとめました。また、担任になるチャンスを掴める求人の探し方も触れているので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
担任になれないのはなぜ?保育士が悩む5つの理由
保育士が担任になれない理由には、人員配置の都合や経験年数、スキル面などが挙げられます。ここでは、主な理由を5つ見ていきましょう。
1.園全体の人員配置の都合
担任を任されない理由の1つに、園全体の人員配置による都合が挙げられます。たとえば、すでに各クラスの担任が正社員で埋まっている場合や、若手保育士を指導できるベテランの先生が不足している場合などです。
このような状況では、自身の実力とは関係なく、やむを得ずフリーの役割を任される可能性があります。職場側の都合で担任になれなくても、気持ちを切り替えて仕事と向き合うようにしましょう。
2.保育士としての経験年数が浅い・ブランクがある
保育士としての経験が浅かったり、ブランクがあったりする場合は、すぐに担任になれない可能性があります。これは、園側が将来的に安心して担任を任せられるよう、段階的に経験を積んでほしいという意図があるためです。1年目はあえて担任を持たせず、先輩の保育方法やクラス運営の良い点・悪い点を学んだりする機会を与えている場合もあります。
3.コミュニケーションや連携に課題がある
保護者対応に不安があったり、職員間の連絡・報告・相談がスムーズにできなかったりすると、担任を任せるのが難しいと判断されてしまうこともあります。担任として働く際は、保護者の方との連携や、ほかの先生方とのチームワークが重要です。日頃の会議での発言内容や、先生同士のコミュニケーションの取り方も、知らず知らずのうちに評価されている場合があるでしょう。
4.担任の仕事に必要な能力が不足している
担任の仕事を進めるうえで課題があると園から判断されている場合、現段階では担任になれない可能性があります。保育士が担任として働くには、子どもたちの発達状況に配慮した観察力やスケジュール通りに物事を進められる計画力、トラブルに対応する柔軟性などが必要です。スキル面が不足している自覚がある方は、日々の業務経験を積み重ねて成長していく姿勢が求められるでしょう。
5.園全体の管理など担任以外の役割を求められている
経験を積んだベテラン保育士ほど、担任以外の重要な役割を期待されている場合があります。たとえば、管理職として事務作業をメインに取り組んだり、フリーの立場で手が回っていないところをサポートしたりすることが挙げられるでしょう。
状況によっては、新人保育士を担任に配置し、新任の担任をベテランのフリー保育士が臨機応変に手助けすることで、クラス運営がスムーズに進むことも。実力が認められているからこそ、あえて担任にしないというケースも考えられるでしょう。
担任を任されるタイミングに明確な基準はない
保育士が担任を任されるタイミングに明確な基準はなく、園の方針や子どもの年齢、職員の状況などによって変動します。保育園では子どもの年齢に応じて保育士の配置基準が定められており、担任の人数も園によって異なるのが実情です。
年齢 | 保育士1人当たりの子どもの数 |
0歳児 | 3人 |
1歳児 | 6人 |
2歳児 | 6人 |
3歳児 | 15人 |
4歳児 | 25人 |
5歳児 | 25人 |
参照:e-GOV法令検索「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準 第33条2項」
担任の配置は、職員の体制や経験値も考慮して決められます。「経験年数を重ねているのに担任になれない」と悩む保育士は、必ずしも決まったタイミングでなれるわけではないことを理解しておきましょう。
出典
e-GOV法令検索「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(2025年8月6日)
保育士が担任を任されるためにできること
担任になれないと悩んでいる保育士は、現在の働き方を担任になるための準備期間と捉えると見えてくるものがあります。ここでは、担任を任されるためにできることを確認しましょう。
フリーだからこそできる経験を積む
フリー保育士の立場は、特定のクラスに縛られず、複数のクラスや年齢の子どもたちと関わることが可能です。ほかの先生による声かけの仕方やクラスのまとめ方を間近で観察し、自分の保育に取り入れられるように意識しましょう。フリーだからこそ得られる経験を、今後の担任業務に活かせるようにすることが大切です。
積極的に行動して成長意欲をアピールする
将来的に担任を目指したい保育士は、「言われたことだけをやる」のではなく、自ら考えて行動することが重要です。任せられた業務をどうすれば効率的にできるか、子どもたちの安全や楽しみのためにできる工夫はないかを考えてみましょう。こうした積極的な意欲は、周りの先生や園長先生に「この先生に担任を任せたい」と思ってもらうきっかけになります。
担任経験のある先生に相談する
担任になりたい保育士は、担任経験のある先生に直接質問してみるのもおすすめです。担任になるために必要なことや疑問に思っていることをリスト化し、相手の時間があるときに聞けば、具体的なアドバイスを回答してもらえるかもしれません。また、指導を求めることで、学ぶ姿勢があることを示せるでしょう。
スキルアップのための研修に参加する
保育士が担任を目指すときは、園外の研修や勉強会へ積極的に参加し、保育に関する専門知識を深めましょう。スキルアップのために外部研修に参加する旨を伝えておくと、職場によっては自己成長に取り組んでいると判断してもらえる可能性があります。また、研修で学んだ内容を日々の保育やクラスの遊びに取り入れれば、、新しい知識を実践に活かそうとしていることをアピールできます。
担任を希望していることを伝える
担任になりたいという意志がある場合は、その気持ちを園に伝えることが大切です。どんなに意欲があっても、自分の中だけで思っているだけでは園側に伝わらず、評価や配置に反映されない場合もあります。面談の機会を利用したり、園長先生に直接相談したりと、自分の希望を伝えられるタイミングを狙いましょう。
園の体制を見極めて必要であれば転職も検討する
努力を続けても状況が変わらない場合、自身の能力ではなく、園の体制に問題があるのかもしれません。もし今の園で担任になるのが難しいと感じるなら、自身の力を必要としている職場を探してみるのも、前向きな選択肢の1つです。複数担任制を導入している園なら、担任になれるチャンスを得られるかもしれません。
担任になるチャンスがある保育園求人の探し方
保育士が転職によって「担任になりたい」という希望を叶えるには、担任を募集している保育園を探したり、キャリアアップがしやすい職場を見つけたりすることが大切です。とはいえ、幅広い求人情報から自分に合った園を見つけるのは簡単ではありません。担任になれる見込みのある求人を探すなら、保育士専門の転職エージェントに相談するのも手です。
保育園の中には「担任を任せられる人材が不足している」と悩み、エージェントに直接募集の相談をする園もあります。そのため、一般には公開されていない「担任になれる可能性が高い求人情報」を紹介してもらえる可能性があるでしょう。転職エージェントではマンツーマンで求職活動をサポートしてくれるため、教育体制が充実している求人を絞り込むことが可能です。
担任になれないと悩む保育士に関するよくある質問
ここでは、担任になれないと悩む保育士が抱える質問に、Q&A形式で答えます。ぜひ参考にしてみてください。
担任を任される園に転職する際の求人の見方や注意点は?
担任になれないという現状から脱したい保育士は、求人情報に担任を募集している旨があるか、複数担任制の記載があるかを確認しましょう。担任補助の求人と混同しないよう、募集要項に見落としのないように注意することが必要です。保育士としての経験が浅い場合は、新人も担任として活躍できるかどうかを選考で質問してみるのも一つの手といえます。
担任を任されないのは実力がないから?と落ち込んでしまいます
保育士が担任を任されない理由は、必ずしも実力がないからではありません。「担任になれないのはなぜ?保育士が悩む5つの理由」で触れているように、園の体制や人員配置を考えての判断である可能性もあります。もし実力に課題があると感じているなら、フリーの期間を成長のチャンスと捉えてスキルアップに励みましょう。
まとめ
保育士が担任になれない理由は、園の人員配置や経験年数など、さまざまな要因が関係しています。個人の実力に関係なく、園側の都合によって配置されない場合もゼロではありません。将来的に担任になりたいと考えている方は、先輩職員に疑問点を相談したりスキルアップに向けた研修を受けたりと、現在できることに注力しましょう。努力を続けても状況が変わらない場合は、熱意を評価してくれる職場や担任を目指しやすい環境を探してみるのも1つの方法です。
「担任になれない…」「このままのキャリアでいいのかな…」と悩んでいる方は、保育業界専門の転職支援サービスレバウェル保育士にご相談ください。レバウェル保育士では、専任のキャリアアドバイザーがあなたの悩みに寄り添い、解決のヒントや今後の選択肢を一緒に考えます。ぜひあなたの希望に合った職場を一緒に見つけていきましょう。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。