最終更新日:
保育士がパートで働く場合の仕事内容は?
- #働き方
- #転職の基本
- #保育士

「保育士がパートで働く場合、どのような仕事内容になる?」と気になるかもしれません。保育園で働くパートの保育士の主な仕事内容は、保育業務や保育室の掃除・片付けなどです。 この記事では、保育園で働くパート保育士の仕事内容や、正社員保育士との違いをまとめました。保育士がパートで働くか悩んだ際の判断方法も解説しているので、参考にしてみてください。
この記事のまとめ
-
保育園で働くパート保育士の主な仕事内容は子どもの見守りや片付けなど
-
パート保育士のメリットは正社員より業務負担を軽減しやすいこと
-
パート保育士は柔軟な対応力や指示を聞いて素直に行動できる力が求められる
目次
保育士がパートで働く場合の仕事内容は?
保育園で働くパート保育士の主な仕事内容は、子どもの見守りや生活全般のサポートなど、保育業務です。職場や状況によっても異なりますが、パートの保育士は正社員保育士の補助として、以下のような仕事内容を任されます。
子どもの活動や遊びの見守り
食事やトイレの介助
寝かしつけ
保育室の掃除やおもちゃの消毒
行事の準備や運営
保育士の仕事内容において、雇用形態による明確な線引きはありません。パート保育士は、日によって仕事内容が違ったり、突発的な業務を任されたりすることもあるようです。クラス担任が休んだ際は、代理として保護者対応や事務作業を任される可能性もあります。
パート保育士の仕事内容は勤務時間で異なる
パートの保育士は、勤務時間によって仕事内容に違いが出るようです。ここでは、働き方別にパート保育士の仕事内容を解説します。
短時間パートで働く場合の仕事内容
短時間パートで働く保育士は勤務時間が短いぶん、仕事内容の範囲も限定されやすいでしょう。短時間勤務のパート保育士のなかには、「早番のみ」「遅番のみ」のように勤務時間が固定された働き方をしている方もいます。
たとえば、早番で働く場合は、開園の準備や登園時の保護者対応、園児の迎え入れなどがメインの仕事内容になるようです。中番で働くパート保育士は、クラス担任と一緒に保育業務に入り、役割分担して対応することになるでしょう。遅番で働く際は、延長保育に対応し、片付けや掃除なども任されるかもしれません。
長時間パートで働く場合の仕事内容
長時間のパートで働く場合は、正社員の保育士と同じような業務を任されやすくなります。保育業務全般や行事の準備など、幅広い業務に対応できるスキルや経験が求められるでしょう。また、長時間パートで働く方は、正社員の保育士が休んだ際に代理として、クラス担任や保護者対応を任されることもあるようです。普段から正社員保育士の動きを見て、突発的な業務にも対応できる準備や心構えをしておくことが大切になるでしょう。
パート保育士と正社員保育士の仕事内容の違い
保育士の仕事内容のなかでも、責任が重く重要な業務はパートではなく正社員が任されることが多いようです。たとえば、指導案や保育記録の作成は、子どもたちの発達に関わる重要な業務になるため、クラス担任や主任保育士などの正社員が担当します。
また、「外遊びで転んでケガをした」「食欲がなさそうで給食を残した」といった保護者への大切な連絡事項は、パートではなく正社員が伝えることになるでしょう。パート保育士と正社員保育士の違いは、「保育士はパートから正社員になれる?目指し方やメリット、転職のコツを解説」の記事でも解説しています。
パート保育士の仕事内容に関するメリット
保育園で働くパート保育士の仕事内容は、正社員に比べて業務負担を軽減しやすいことがメリットです。ここでは、パート保育士の仕事内容に関する主なメリットを紹介するので、参考にしてみてください。
正社員保育士に比べ残業や持ち帰り仕事が少ない
パートの保育士は、一般的に勤務時間内で対応可能な仕事内容を任されるため、残業や持ち帰りの仕事が少ない点はメリットです。保育士は、イレギュラーな業務や繁忙期などにより残業や持ち帰り仕事が発生する場合もありますが、基本的には正社員が対応することになるでしょう。残業がなく決まった時間に帰宅できれば、育児や介護と両立しやすかったり、プライベートを充実させやすかったりします。また、精神的・体力的な負担の軽減にもつながるかもしれません。
一般的に責任の重いクラス担任や役職は任されない
パート保育士は一般的にクラス担任や役職に就かないため、正社員に比べて責任の重い仕事を任されにくくなることはメリットです。正社員の保育士は、クラス担任や主任保育士に就く可能性があり、クレームや緊急時の対応・判断を任され、精神的な負担を感じることもあるかもしれません。一方、パートの保育士であれば、重要な場面での対応方法や判断は正社員保育士に相談したり、代わってもらったりできます。責任の重い仕事がプレッシャーになる方は、パート保育士のほうが精神的な負担を感じにくいでしょう。
パート保育士の仕事内容に関するデメリット
パートの保育士は、主に正社員保育士の補助業務を任されるため、職場や仕事内容によってはスキルを磨きづらいこともあるようです。ここでは、パート保育士の仕事内容に関するデメリットを紹介します。
日によって仕事内容が異なる
パートの保育士は、日によって担当するクラスや仕事内容が変わることに、デメリットを感じるかもしれません。たとえば、パートの保育士は、突発的に普段担当していないクラスを任され、業務の流れを掴んだり子どもの性格を把握したり、臨機応変に動いたりすることに大変さを感じる場合があります。「コツコツと経験を積み重ねたい」「仕事を覚えるまで時間が掛かる」といった人は、パートより正社員としてクラス担任になったほうが働きやすい可能性があります。
クラス担任や役職のスキルを磨けない
保育士としてキャリアアップしたい方や転職を検討している方は、パート保育士のクラス担任や役職のスキルが磨けないデメリットに注意が必要です。クラス担任を経験しないと、保育業務以外の事務作業や保護者対応などのスキルを磨きにくくなります。また、転職時にはクラス担任や主任保育士などの経験がアピールポイントになるため、正社員保育士としてスキルを磨いておいたほうが有利になるでしょう。
パート保育士の仕事に必要なスキル
パートの保育士は、柔軟な対応力や正社員保育士との連携スキルなどが求められます。ここでは、パート保育士の仕事に必要なスキルをまとめました。
柔軟な対応力
パートの保育士は、毎日業務が変わったり突発的な仕事内容を任されたりするため、柔軟な対応力が求められるでしょう。たとえば、パートの保育士は正社員保育士の急な休みにより、補助業務ではなくクラス担任として、子どもたちに製作や歌を教えるといった仕事を任される場合もあります。そのため、普段から正社員保育士の仕事内容を把握し、分からないことは質問しながら、柔軟に対応できるスキルを身につけていくことが重要です。また、初めての業務にも意欲的に取り組む姿勢を大事にすると、柔軟な対応力を身につけやすくなるでしょう。
気配り・配慮ができるスキル
パート保育士の仕事内容では、気配りや配慮ができるスキルも重要です。パート保育士が、正社員保育士の手が回っていない仕事を察知してサポートできると、職場全体の業務は円滑に進みます。たとえば、普段の様子を把握しておくと、「クラス担任が保護者対応で忙しそう」「◯◯ちゃんが元気がない」といった、いつもと違った状況に気づきやすくなり、必要な行動を考えやすくなるでしょう。なお、指示された業務以外で必要そうな仕事を見つけた場合は、適切なサポートができるように正社員保育士に声を掛けて指示を仰ぐことがポイントです。
正社員保育士との連携スキル
パートの保育士は、正社員保育士と密にコミュニケーションを取りながら業務を円滑に進めるため、連携スキルが必要になります。正社員保育士は自分が担当する業務で忙しく、パート保育士へ細かい指示をする余裕がないこともあるため、自ら報連相や声掛けをして連携してくことが大切です。また、正社員保育士とうまく連携するためには、「話を最後まで聞く」「具体的に話す」「相手の意見を否定しない」など、コミュニケーションの基本も見直してみましょう。
指示を聞いて素直に行動できる力
指示を聞いて素直に行動できる力も、パートの保育士として働く際に必要な能力です。パート保育士は、正社員保育士から「明日休みなので、◯◯ちゃんの保護者に◯◯の連絡をしてほしい」といった細かい指示を受けることもあります。正社員保育士の指示を正確に理解し行動できれば、サポート役として業務が円滑に進めることに貢献できるでしょう。また、指示の内容が理解できなかったり、分からないことがあったりする場合は、曖昧なままにせず質問して解消したうえで行動することが大切です。
パート保育士の給料・時給は仕事内容に見合っている?
パート保育士の給料や時給が仕事内容に見合っているかは職場によるものの、保育士資格を持っていることで、無資格で働く求人よりは高くなる可能性があります。政府統計の総合窓口e-Statの「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、短時間労働者として勤務する保育士1時間当たりの所定内給与額は1,370円です。
パート保育士の給料・時給について詳しくは、「パートの保育士の平均時給は?給料を左右する要因や上げる方法を解説」や「パート保育士のボーナスはいくら?平均額や年収アップを目指す方法を解説」の記事を参考にしてみてください。
時給は地域によっても差があるため、より待遇の良い求人を希望する場合は、保育士向けの転職エージェントを利用するのがおすすめです。保育専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」では、スキルや経験、希望条件などを丁寧にヒアリングしたうえで求人をご紹介します。保育業界に詳しいプロのキャリアアドバイザーから、転職活動に関する手厚いサポートを受けることが可能なため、お気軽にご相談ください。
出典
総合窓口e-Stat「令和6年賃金構造基本統計調査」(2025年11月20日)
保育士がパートの方がいいか悩む場合の判断方法
保育士が「正社員よりパートの方がいい?」と悩んだ際は、キャリアプランやプライベートの事情などをもとに検討してみましょう。ここでは、保育士がパートで働くか悩む場合の判断方法を解説します。
今後のキャリアプランを見据えて検討する
パートの保育士として働くかどうかは、今後のキャリアプランを見据えて検討することが大切です。たとえば、ある程度経験を積みキャリアアップを目指したい場合は、正社員保育士として働いたほうがスキルを磨き経歴を高めやすくなります。一方、保育士の経験が浅く、どのような園が自分に合っているか悩んでいる場合、まずはパートとして現場を経験してから正社員を目指すのも手です。保育士としてのキャリアのなかで現在地を把握し、将来を見据えてパートか正社員か検討しましょう。
プライベートの事情に合わせて働き方を選択する
子育てや介護などプライベートの事情によりフルタイム勤務が難しい場合は、パートのほうが希望条件に合った求人を探しやすくなります。しかし、将来的な計画や家族の事情などにより、「待遇の良い職場で働きたい」「貯金したい」といった場合は、正社員で働いたほうが良いかもしれません。保育士資格は一生モノであるため、一時的にパートで働いたり、将来的に正社員に復帰したりすることも可能です。
パートか正社員か迷っている方は、「保育士はパートの方がいい?正社員との違いや働き方のメリット・デメリット」の記事も参考にしてみてください。
保育士がパート求人を探す際のポイント
ここでは、保育士が自分に合ったパート求人を探すためのポイントを紹介します。パートとしての就職・転職を検討している保育士の方は、以下のポイントをおさえて求人を探しましょう。
求人情報で労働条件をよく確認する
パートの保育士は、職場によって必要な資格や勤務時間、給与、仕事内容などに大きな違いがあるため、労働条件をよく確認しましょう。具体的には、パート保育士の求人には、「朝番に入れる方を募集中」のように、特定の勤務時間に限定されるものもあります。「週3日~」「保育士資格必須」といった応募条件も確認しておきましょう。また、パートの場合は福利厚生や社会保険の対象外となることもあるため、事前に詳細な情報を聞いておくことが重要です。
園見学により職場の雰囲気を把握する
可能であれば、事前に園の見学をさせてもらい、職場の雰囲気を把握しましょう。園見学では、職員や子どもたちの雰囲気、保育環境などを自分の目で確認できます。職員の方へ疑問や不安なことも質問できるため、職場への理解を深めてミスマッチを防ぎやすくなるでしょう。
求人情報や公式Webサイトの採用情報には、「園見学可能」と記載されている場合があります。園見学OKか分からない場合でも、電話で求人を見た旨を伝え相談してみると、応募前や面接時に見学させてもらえるかもしれません。
保育業界専門の転職エージェントに相談する
求人の探し方や選び方に迷う場合は、保育業界専門の転職エージェントに相談してみましょう。保育業界専門の転職エージェントでは、希望条件をもとにおすすめの求人を紹介してもらえます。また、扱っている求人の労働条件や仕事内容、職場環境なども詳しく教えてもらえるため、疑問点や不安なことを相談しながら、転職活動を進められるでしょう。
パートの保育士求人を探している方は、保育業界専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」をご利用ください。レバウェル保育士では、地域に特化したプロのアドバイザーが、あなたにあった求人をご紹介します。求人については、運営方針や職場の雰囲気などを取材しているため、職場のリアルな情報収集が可能です。「パート保育士として働くか迷っている」「求人の詳しい仕事内容を知りたい」なども、お気軽にご相談ください。
パート保育士の仕事内容に関連する質問
ここでは、パート保育士の仕事内容に関連する質問についてQ&A形式で答えます。
パート保育士が立ち位置に悩む理由は?
パートの保育士は、正社員保育士から仕事内容について指示があるものの、状況によっては柔軟な対応が求められるため、自分の立ち位置に悩むかもしれません。「片付けを任されているけど、子どもが泣いていて離れられない」「担任が席を外しているときは、保護者対応して良い?」など、イレギュラーな場面では判断に迷う場面もあるでしょう。パート保育士が自分勝手に判断するとトラブルに発展する恐れがあるため、立ち位置に迷った際は正社員保育士に相談して指示を仰ぐことが大切です。
「パート保育士なのに」と悩む場合、割り切る方法はある?
パート保育士なのに残業が多い、責任の重い仕事を任されるなどと悩む場合は、園長や主任保育士などに相談してみましょう。今の働き方や仕事内容などが契約内容と乖離している場合、遠慮せずに現状の課題を伝え、改善できる部分がないか話し合うことが大切です。
また、どうしても今の職場で解決できない場合は転職を検討してみましょう。転職により、職場環境や待遇が改善すれば、働くモチベーションが上がる可能性もあります。詳しくは、「保育士が「パートなのに」と感じる場面とは?仕事が割に合わない際の改善策」の記事でも解説しているので、参考にしてみてください。
パート保育士の仕事内容を踏まえた志望動機の例文はどんな?
パートの求人に応募する際は、仕事内容を踏まえて活かせる経験やスキルをアピールしましょう。以下に、保育士がパート求人に応募する際の志望動機の例文を紹介します。
貴園を志望した理由は、前職の認可保育園での経験を活かし、フリー保育士として貢献していきたいと思ったからです。前職では、認可保育園で正社員保育士として5年間勤務しました。育児との両立を理由に、パートへの雇用形態の変更を希望していましたが、前職では空きがなかったため転職活動しています。
貴園では、フリーの保育士がさまざまなクラスに入り、保育業務を担当するとお聞きしました。前職でのクラス担任の経験を活かしながら、フリー保育士として保育業務が円滑に進むように貢献していきたいです。
パートの働き方を選んだ理由を交えると、採用担当者は応募者の状況を把握しやすくなるでしょう。詳しくは、「パート保育士の履歴書の書き方を例文付きでわかりやすく解説!」の記事で解説しています。
まとめ
保育園で働くパート保育士の仕事内容は、子どもの遊びの見守りや生活全般のサポートなどです。勤務時間帯によって仕事内容は変わり、早番なら開園準備や登園対応、遅番なら延長保育や片付けなどを任されるでしょう。正社員と比べると、クラス担任や指導案作成など責任の重い仕事は少なく、残業や持ち帰り仕事も抑えられるのが特徴です。
パートの保育士は、日によって仕事内容が変わったり突発的な業務を任されたりすることもあり、柔軟な対応力が求められます。正社員と連携するスキルも必要になり、周りをよく見て気配りしながら業務を進めることが重要です。保育士がパートと正社員どちらで働くか悩んだ際は、レバウェル保育士にご相談ください。転職を迷っている段階でのキャリア相談も受け付けています。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。














