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保育士の目標設定!経験年数別の例文やポイント・自己評価の方法を解説
- #保育士

保育士は、「どのような目標を立てたらいい?」と悩むかもしれません。保育士が目標を立てるときは、いまの課題や園の方針などを踏まえて、具体的な行動をイメージすることが大切です。また、経験年数によっても、求められる目標の内容は変わってくるでしょう。 この記事では、保育士の目標設定の仕方や経験年数別の例文をまとめました。目標管理シートでの自己評価の方法や、保育士が目標を立てる意味も解説します。
この記事のまとめ
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保育士は自分の課題や園の方針を踏まえて目標を設定する
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保育士が目標を立てるときは具体的な行動もイメージするのがポイント
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目標管理シートでの自己評価は、振り返りや次の目標設定に役立つ
目次
保育士の目標設定の仕方は?
保育士が目標設定するときは、自分の現状を把握したり、園全体の方針を見直したりする必要があります。ここでは、保育士の目標設定の仕方について、基本的な流れに沿って解説するので、参考にしてみてください。
1.自分の現在地を把握して課題や反省点を見つける
目標を設定するときは、まず最初に現在の役割や仕事内容など、自分の現在地を把握します。その後、いまの役割や仕事内容のなかで、実施できていることや改善点、課題を客観的に分析しましょう。子どもや保護者の対応、職員との連携、業務効率など、さまざまな角度から目指すべき方向を考えてみます。また、保育日誌や会議記録、行事後の反省点などを振り返ると、具体的な課題が見えてくるかもしれません。
2.園全体の方針やチームの目標を見直し紐づける
保育士は、園やチームの保育方針なども踏まえて、個人の目標を設定しましょう。保育方針やチームの方向性に沿った形で個人の目標を設定すると、働きぶりが園から評価されやすくなります。また、自分で設定した目標の達成に向けた努力や行動が、チーム全体の成果につながるかもしれません。個人の目標達成により園全体に貢献できると、やりがいや仕事へのモチベーションアップにもつながるでしょう。
3.達成可能かつ現実的な目標に言語化する
自分の課題を見つけたり園の方針を見直したりしたら、達成可能かつ現実的な目標に言語化してみましょう。あまりにも高過ぎる目標は達成するまでに時間が掛かり、モチベーションの低下につながる恐れがあるため、現実的な目標にするのがポイントです。たとえば、1年や半年などを期限として、実現可能な範囲で少しずつステップアップしていく目標を立てます。達成できたら、次は一段階上の目標を設定するといった流れにすれば、着実にスキルアップしていけるでしょう。
4.目標と併せて具体的な期限や数値も設定する
目標を立てるときは、具体的な期限や成果に関する数値などを設定することも重要です。具体的な期限や数値を設定すると、達成できているかどうかを自己評価しやすくなるでしょう。たとえば、「◯個以上実行する」「◯週間続ける」「◯ヶ月で達成する」などのように設定しておくと、普段の保育活動のなかで進捗が確認しやすくなります。また、期限を決めると、目標達成に向けた行動計画が立てやすくなることもメリットです。
【1年目】新人保育士が意識したい目標例
1年目の新人保育士は、背伸びせずに基本を大切にした目標を設定しましょう。以下は、1年目の新人保育士を対象とした目標の例文です。
■業務全般
・保育業務の基本を習得し、スムーズにこなせるよう努力する
・月末に課題や反省点を挙げ、次月は改善できるように取り組む
・分からないことを積極的に質問し、知識を増やし続ける
・報連相(報告・連絡・相談)を徹底し、信頼される保育士を目指す
・社会人としての礼儀や言葉遣いを身につける
■子どもや保護者対応に関すること
・4月中にすべての子どもと保護者の名前を覚え、安心感を与えられる存在になる
・保育理念である「家庭的な雰囲気」を意識して子どもと関わる
1年目は基本的な業務を覚え、新しい環境に慣れることが大切です。まずは、「報連相(報告・連絡・相談)」や「分からないことを質問する」といった、仕事の基本を身につける目標を設定しましょう。また、新卒で社会人経験がない場合は、「マナー」「礼儀」「言葉遣い」といった点を目標にするのも手です。
【2年目】スキルアップを目指す目標例
2年目の保育士は、1年目の経験を振り返りながら、より具体的で実践的な目標を設定してみましょう。以下は、2年目の保育士を対象とした目標の例文です。
■業務全般
・1年目の反省点である「事務作業の効率化」を意識して、月の残業を◯時間以内に減らす
・ほかの保育士の行動をよく見て、先輩や新人のサポートをできるようにする
・保育記録や連絡帳の質を向上させて、会議での的確な情報発信を目指す
・自己研鑽のために研修や勉強会に参加し、保育の知識や技術を向上させる
■子どもや保護者対応に関すること
・子ども一人ひとりの個性や成長段階を理解し、適切な関わり方を意識する
・送り迎え時のコミュニケーションから、保護者との信頼関係を深める
・子どもの行動を予測しながら、危機管理能力を高める
2年目の保育士は、1年目の反省点や改善点を目標に設定すると、成長を実感しやすくなります。また、1年目で培った基本的なスキルを、さらに磨くといった目標を設定するのも手です。尊敬する先輩保育士の姿を想像して、それに近づけるような目標にするといった考え方もあるでしょう。
【3~6年目】中堅保育士に求められる目標例
3~6年目の中堅保育士は、クラス運営や後輩育成だけでなく、園全体に目を向けた目標を設定する場合もあります。以下は、3〜6年目の保育士を対象とした目標の例文です。
■業務全般
・後輩保育士の指導や育成に力を入れ、スムーズな業務継承を図る
・チームとしての連携を強化し、クラス運営をより効率的に進める
・園の方針に基づいた保育計画を立案し、実践する
・進行中のプロジェクトや行事のまとめ役として円滑な運営を行う
・園内での課題解決に積極的に関与し、改善策を提案や実行する
■子どもや保護者対応に関すること
・乳児保育のリーダーとして、ほかのクラスの子どもの様子や変化も把握する
・子どもが自ら考え行動できるようにサポートする
・保護者との信頼関係を深め、保育園と家庭をつなぐ橋渡し役になる
中堅の保育士は、これまでの経験を活かしながら、成長していく姿勢が求められます。役職を目指したり専門性を向上したり、キャリアアップを視野に入れた目標を設定しましょう。
【7~10年目】リーダーや主任保育士としての目標例
7~10年目のリーダーや主任保育士の目標には、園全体の保育の質向上につながる内容が求められるでしょう。以下は、7~10年目の保育士を対象とした目標の例文です。
■業務全般
・副主任へのキャリアアップを目指し、3ヶ月ごとに1分野のキャリアアップ研修を受講し、専門性を高める
・研修で得た最新の知識やスキルを日々の保育現場に取り入れ、ほかの保育士にも共有する
・現場の改善点を毎週1つ見つけてチームで共有し、より良い保育環境づくりに向けて意見を出し合う機会を設ける
・園全体を見渡し、困っている職員や体調が優れない職員に声をかけ、フォロー体制を整える
■子どもや保護者対応に関すること
・クラス担任から保育での悩みや課題をヒアリングして、必要に応じてサポートに入る
・入園を検討している保護者に対して、保育方針や魅力を丁寧に伝え安心感を与える
リーダーや主任などの役職に就いている場合は、目標設定において、保育士の育成やマネジメント、職場の雰囲気づくりといった、保育の質向上も意識する必要があります。園全体の現状や課題などに目を向け、広い視野をもって目標設定し、実行力のあるリーダーを目指しましょう。
保育士の目標設定で押さえておきたいポイント
ここでは、保育士の目標設定で押さえておきたいポイントを解説します。目標が思い浮かばない、考え方が分からないといった方は、参考にしてみてください。
自分の保育観を大切にできる目標か検討する
自分が大切にしている子どもとの関わり方や仕事の進め方など、保育観をもとに目標を設定すると、達成に向けて取り組みやすくなるでしょう。たとえば、「子ども一人ひとりに寄り添うことを大事にする」という保育観を持つ保育士が、「就学に向けてクラスのまとまりを大切にする」といった目標を立てると、保育観とのズレによりジレンマを感じるかもしれません。この場合、「個々の行動をよく観察し、就学に向けて必要なサポートを考える」といった目標であれば、保育観を大切にした目標になるでしょう。
担当するクラスや子どもの状況も踏まえて考える
子どもたちに関する目標を設定するときは、担当するクラスの状況を踏まえて考えるのが望ましいでしょう。「初めての発表会を控えている」「トイレトレーニングをしている子が増えた」など、いまの活動や状況から課題を挙げると、具体的な目標を設定しやすくなります。また、目標を決めるときは、「ポジティブな声掛けにより、子どもたちの負担にならないトイレトレーニングを実施する」のように、子どもたちにどのようなサポートができるか考えてみましょう。
大きな目標だけでなく小さな目標も設定する
1年間の目標を立てる場合は、段階的な小さな目標も設定するのがポイントです。1ヶ月・3ヶ月・半年などの期間を区切って、スモールステップとなる小目標を決めると、達成に向けて必要な行動が分かりやすくなるでしょう。
たとえば、「後輩保育士の指導・育成に力を入れ、スムーズな業務継承を図る」といった大きな目標に対しては、「後輩保育士への声掛けを大事にして、質問しやすい雰囲気を作る」「必要に応じてフォローしながら、実践形式で仕事を覚えられる環境を整える」といった、取り掛かりやすい目標設定が可能です。小さな目標の達成による成功体験があれば、最終的な目標達成までモチベーションを保ちながら取り組めるでしょう。
具体的な行動をイメージしながら目標を立てる
目標は立てるだけでなく、達成に向けて具体的な行動もイメージしながら考えることが大切です。「1年目の反省点である「事務作業の効率化」を意識して、月の残業を◯時間以内に減らす」といった目標に対しては、「保育の記録は30分以内で作成する」「クラスだよりはフォーマットを使って作成する」など具体的な行動が挙げられます。目標に対して、日々実践できる具体的な行動をいくつか挙げておけば、目標達成に近づくでしょう。
上司や同僚のアドバイスを参考にする
目標がなかなか考えられないときは、上司や同僚などともに働く職員から業務上でアドバイスされたことを思い出してみましょう。上司や同僚からは、客観的な視点から課題や改善点を見つけアドバイスしてくれているはずです。自分では気がつかなかった課題や改善点から目標を立てれば、新たなスキルを身につけるチャンスになるかもしれません。また、機会があれば先輩保育士に、「どのように目標を決めているか」と実際に質問を投げかけてみるのも手です。
【保育士向け】目標管理シートでの自己評価方法
目標設定で決めた期限が過ぎたら、自己評価をして達成度を確認しましょう。自己評価方法には、以下のような目標管理シートの活用がおすすめです。
■目標管理シート
目標:笑顔やポジティブな声掛けにより、子どもたちが安心できる環境づくりに取り組む
期間:4月
取り組んだこと:朝の自由遊びの時間に、子どもの話を聞く時間を意識的に設けた
子どもの様子:休みの日の出来事を、自分から話してくれる子が増えた
結果:会話を重ねるにつれ、子どもたちとの距離が縮まった
今後に活かすこと:子どもたち同士の会話も活発になるようにサポートしたい
目標管理シートでの自己評価は、次の目標設定に活用できます。自分の頑張りや成長、課題などを具体的に振り返る機会になるでしょう。
保育士が目標を立てる意味や重要性は?
保育士が目標を立てると、モチベーションアップやスキルアップにつながるメリットがあります。ここでは、保育士が目標を立てる意味や重要性についてまとめました。
仕事に対するモチベーションアップにつながる
目標設定は、仕事に対する達成感やモチベーションをアップさせる重要な要素です。具体的な目標が定まると、達成に向けて必要な行動が分かりやすくなり、スムーズに業務に取り組めるでしょう。大変な仕事や課題があっても、目標を達成するために必要な過程であると思えば、意欲が湧くかもしれません。
また、目標に向けて進捗をチェックすると、「何がうまくいっているか」「何を改善すべきか」を把握できるため、ゴールに向けて必要な行動を継続しやすくなることもメリットです。
スキルアップの指標になる
具体的な目標は、スキルを向上する指標になるでしょう。課題としていることから目標を設定すると、自分が成長するには何が必要か明確になり、スキルを伸ばせる可能性が高まります。また、目標を達成するためには、新たなスキルを身につけたり経験を積んだりする必要があるため、自分が理想とする保育士像に近づけるはずです。いまの自分に合った目標を設定すれば、勉強会や研修だけでは身につけられない、保育士としての強みを持てるようになることもあるでしょう。
人事評価の面談で役立つ
目標と達成に向けた取り組みや結果は、人事評価の面談時に役立ちます。保育士の仕事は、子どもたちの成長を支える仕事であり、営業職のように結果を数値化することは難しいでしょう。そのため、半年や1年などの目標設定と自己評価があると、仕事に対する熱意や目的意識が伝わりやすくなり、人事考課の際に役立つ可能性があります。目標とともに自分の努力を具体的にアピールできれば、昇給や賞与アップ、昇進につながることもあるでしょう。
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保育士の目標についてよくある質問
ここでは、保育士の目標についてよくある質問にQ&A形式で答えます。
ベテラン保育士が目標を設定するときの例は?
ベテラン保育士が設定する目標の例は、「園全体を見渡し、クラス担任や保育補助のサポート体制を整える」「保育士から業務に関する悩みや課題をヒアリングしたうえで、改善に向けて取り組む」などです。ベテラン保育士は、自分自身の課題だけでなく、園全体の保育の質向上に対する目標設定が求められるでしょう。詳しくは、この記事の「【7~10年目】リーダーや主任保育士としての目標例」で解説しているので、参考にしてみてください。
保育士が年間目標を立てるときの例文は?
年間目標を立てるときは、前年の反省点や課題などをもとに考えるのがポイントです。たとえば、「1年目の反省点である「保護者との信頼関係構築」を意識して、送迎時のやり取りを丁寧に行う」のように目標を立てます。また、1ヶ月や3ヶ月、半年ごとに小さな目標も立てておくと、着実にステップアップしたうえで目標達成につながるでしょう。
フリー保育士の目標はどのように設定する?
フリー保育士の目標は、担当している仕事内容を踏まえて、クラス担任や園全体のサポートに関する目標を設定してみましょう。たとえば、「クラス担任が休んだ際、円滑に業務に取り組めるように、保育の仕方や子どもたちとの関わり方を身につけておく」「園全体の子どもと積極的にコミュニケーションを取り、好きなことや日々の様子を把握しておく」などです。フリー保育士は幅広い仕事を任される立場ですが、目標においては課題や反省点などから具体的なものを設定しましょう。
まとめ
保育士の目標設定は、専門性の向上とキャリアアップの道筋を示す重要なステップといえます。目標を立てるときは、まず自分の現在地を理解し、園の方針も考慮しながら、具体的で達成可能な目標を設定することがポイントです。経験年数によって目標の内容も変わってきて、1年目は基本的なスキルの習得、2年目以降はさらなる専門性の向上、中堅以降は後輩の指導やリーダーシップの発揮などが求められます。
目標設定には、自分の保育観を大切にしながら、担当クラスの状況も踏まえることが重要です。また、大きな目標だけでなく、小さな目標も設定して段階的に達成を目指すことで、モチベーションの維持やスキルアップにつながります。目標管理シートを活用した自己評価や振り返りも、着実な成長につながる重要な取り組みといえるでしょう。職場の環境や人間関係などにより目標達成が難しく、転職を考えている方は、レバウェル保育士にご相談ください。キャリア相談や求人紹介、選考対策など、転職活動に関する手厚いサポートが受けられます。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。













