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ブラック保育園 6つの特徴とは?保育士が注意したい見分け方を解説

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疲れた様子の保育士のイメージ

保育士の中には、「ブラック保育園に勤めていて辛い」という方もいるのではないでしょうか。我慢をして働き続けると、心身の健康を損なう可能性もあります。 この記事では、ブラック保育園の6つの特徴や、気になる見分け方を詳しく解説します。ブラック保育園に勤めている方向けに対処法も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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ブラック保育園の6つの特徴

長時間労働や低賃金など過酷な労働環境を強いる保育園は、一般的にブラック保育園といわれます。ブラック保育園は、その職場環境の劣悪さから一斉に離職者が出ることも珍しくありません。まずは、ブラック保育園の特徴を6つに分けて見ていきましょう。

1.労働時間が長く休憩が取りづらい

ブラック保育園の代表的な特徴は、労働時間が長過ぎることです。人手不足でシフト調整ができない場合、週5日勤務にもかかわらず1日10時間以上の勤務を組まれることもあるでしょう。また、勤務中も常に仕事に追われて休憩時間を取れない状況が当たり前化する場合もあります。

2.給料が安くサービス残業が常態化している

残業申請ができず、サービス残業が横行している職場もブラック保育園の特徴だといえます。仕事量が多く、持ち帰り仕事が当たり前になっていることが、ブラック保育園ではよくあるようです。 職業情報提供サイト(job tag)「保育士新規タブリンク」によると、保育士の平均年収は約396万円ですが、仕事量に対して給料が見合っていないと感じる場合、ブラック保育園の可能性が高いでしょう。悪質な場合、最低賃金よりも低い金額で働いていることもあります。

出典

職業情報提供サイト(job tag)「保育士新規タブリンク」(2025年5月9日)

3.有給休暇を取得しにくい

ブラック保育園では、「希望休がほとんど通らない」「業務が忙しく申請しづらい」といった理由から、有給休暇を満足に取れない傾向にあります。上司から嫌味を言われたり、仕事に支障が出るからと有給取得を却下されたりする場合があるでしょう。また、休日出勤したにも関わらず振替休日が認められないといった場合もあるようです。

4.保育士の人数が不足している

ブラック保育園の問題の根幹に、慢性的な人手不足があることも少なくありません。ブラック保育園の中には名義貸しを行い、実際には勤務していない保育士を配置にカウントして基準を満たしているように偽装しているところもあるようです。

配置基準を満たしていない職場では、保育士の疲労やストレスが蓄積するのはおろか、子どもの安全が脅かされる可能性もあります。

5.人間関係や雰囲気がギスギスしている

人手不足によって保育士の余裕がなくなれば、人間関係や雰囲気もギスギスしていきます。ブラック保育園では、その余裕のなさからいじめや派閥争いなどが起こることもあるようです。保育士同士もお互いをフォローする余裕がなく、雑務を押し付けたり人前で叱責したりと人間関係が悪化する可能性があります。

6.保育士の改善要望が通らない

ブラック保育園では、悪質な労働環境に対して理事長や園長などに改善要望を伝えても、意見が通らなかったり、提案を受け入れられなかったりする傾向があります。独裁的な雰囲気で、自分の意見が言いにくい職場にも注意が必要です。業務や環境を改善するために、率直な意見を言い合える職場が理想といえるでしょう。

ブラック保育園の見分け方

保育士がブラック保育園かどうかを見極めるには、どのような点に注目すれば良いのでしょう。ここでは、求人票・職場見学・面接という3つの状況に分けて、ブラック保育園を見分ける方法を解説します。

求人票でチェックするポイント

ブラック保育園を避けるには、求人票の内容や募集状況をしっかり確認することが大切です。求職する際には下記をチェックし、参考にしてください。

求人の募集頻度は高くないか

求人を探す際は、まず募集サイクルを確認しましょう。「頻繁に募集を行っている」「同じ求人が長期間掲載されている」といった保育園はブラック体質の可能性があります。求人の募集頻度が高いのは、それだけ人が定着しにくく、離職率の高い職場であるということです。また、求人の掲載期間が長い場合は、条件の悪さから人が集まっていない可能性があります。求人サイトで求人を調べる際は、募集状況を注意深く確認しましょう。

記載内容に曖昧な表現はないか

求人票では、具体的な数字がしっかりと明記されているかも確認しましょう。「詳細が掲載されていない」「曖昧な表現でぼかしている」という場合は、意図的に情報を隠している可能性があります。以下の内容はもちろん、延長保育や早朝・夜間保育、振替休日の取得有無などもチェックすることが大切です。

  • 業務内容

  • 保育方針や理念

  • 勤務体制

  • 残業時間

  • 給与体系

  • 福利厚生

  • 有給休暇の取得率

また、固定残業制(みなし残業制)で長めの残業時間が設定されている場合は注意が必要です。固定残業制では、事前に残業時間の上限と残業代を決め、上限に達するまでは全員に決まった残業代を支払います。そのため、残業時間が長めに設定されている場合、慢性的に残業が多い可能性が考えられます。

固定残業代込みで月収が高く見える求人もありますが、実際はほかの園で残業した方が給料が高くなるケースもあります。より正確に給料を比べたい場合は、固定残業代を引いた金額で求人を比較するようにしましょう。

職場見学でチェックするポイント

続いて、保育士が職場見学を行う際にチェックしたい点を紹介します。職場見学はブラック保育園を見極めるのに有効な手段といえます。以下を参考に、保育士の人数や年齢層も確認すると良いでしょう。

保育士や子どもが生き生きとしているか

保育園の職場見学では、表情や雰囲気を通して保育士や子どもたちの様子を観察することが大切です。保育士が疲弊していたり、口調が威圧的であったりする場合は、人員に余裕がなくブラック化している可能性があります。見学中に保育士の怒鳴り声が聞こえる場合は、注意が必要です。

安全・衛生管理が行き届いているか

保育園の職場見学では、清潔さや安全面への配慮もチェックしましょう。整理整頓がされておらず乱雑であったり、掃除が行き届いておらず不衛生な環境であったりする場合は、安全で快適な保育環境とはいえません。誰が、いつ、どのような手順で行っているのかといった管理体制にも目を向け、職員間の役割分担も確認することが大切です。

面接でチェックするポイント

最後に、保育士が面接を受ける際にチェックしたい点を紹介します。面接官の態度には保育園のカラーが表れるため、シビアな目でブラックかどうかを判断しましょう。

質問に対する面接官の回答は的確か

本来、面接とは求職者と保育園のすり合わせの場です。しかし、ブラック保育園は明確な情報を明かさない傾向にあります。「質問の回答を曖昧にする」「質問や話を途中で遮る」など、面接官とのコミュニケーションに違和感を覚える場合は、ブラックな環境を隠している可能性があるでしょう。

面接では、1日あたりの残業や勤怠管理の方法、年間行事の数や保育士の平均勤続年数などを確認してください。また、認可外の場合は有資格者の割合など細部まで確認し、不安や疑問点を面接時に解消することが大切です。

面接官の態度に不自然さはないか

面接官の態度が高圧的だったり、横暴だったりする場合は注意が必要です。逆に、距離感が近すぎる態度にも警戒しましょう。感情がフラットで適切な距離感を保つ面接官かどうかを確認してください

ブラック保育園は、常に人手が不足していることが多いため、面接で「早く人材を確保したい」という心理が働く傾向にあります。そのため、その場で採用を言い渡される可能性もあります。もちろん、即採用だからといって必ずしもブラック保育園とは限りませんが、特に「働くかどうか今すぐに返事がほしい」など、こちらの都合を無視して急かされる場合は警戒したほうが良いといえます。

「今の職場はブラック保育園かも」と感じたときの対処法

保育士の中には、「今の職場はブラック保育園かも」と疑っている人もいるかもしれません。過酷な労働環境に悩んでいる場合は、以下の対処法を試してみましょう。

外部の相談窓口を活用する

職場環境を個人で改善するには限界があるものです。適切で専門性の高い対応を行うためにも、以下のような外部の相談窓口を活用すると良いでしょう。

サービス名 特徴
総合労働相談コーナー新規タブリンク
  • さまざまな分野の労働問題が対象
  • 全国379か所に設置
  • 面談もしくは電話で相談可能
福祉保育労新規タブリンク
  • 1986年に結成された全国組織の労働組合
  • 福祉職場の職員の不安や悩みが対象
  • メールや電話で相談可能
みんなの人権110番新規タブリンク
  • さまざまな人権問題が対象
  • 面談もしくは電話で相談可能
  • 面談は法務局および支局で実施
法テラス新規タブリンク
  • 法的トラブルに関する総合案内所
  • 国によって設立された公的な機関
  • メール、電話、チャットで相談可能
こころの耳相談新規タブリンク
  • 働く人のメンタルヘルスに関するサイト
  • 厚生労働省が委託運営
  • 電話、SNS、メールで相談可能
保育士・保育所支援センター新規タブリンク
  • 保育士の就職に関して相談可能
  • 各センターは地方自治体に設置
  • サポート内容はセンターごとに異なる

ほとんどのサービスで電話相談が可能なため、悩みを打ち明けるだけでも気持ちが楽になることもあるでしょう。外部の人だからこそ、気軽に話せることがあるかもしれません。ブラックな職場に悩んでいる方は、一度相談してみてはいかがでしょうか。

転職エージェントに相談する

転職エージェントは、転職活動全般を支援しています。ほかの職場の状況などについても詳しいので、今の職場がブラック保育園なのか客観的な視点で教えてもらうことができます。もしブラックだとしたら、具体的にどの条件がほかより悪いのかについてもわかります。より条件が良い職場を紹介してもらうこともできるので、情報収集も兼ねて相談してみると良いでしょう。

保育士が転職エージェントに相談する際は、保育士専門の転職エージェントがおすすめです。レバウェル保育士は、保育現場ならではの悩みに深く寄り添って話を聞いてくれるので、職場の人に打ち明けにくい悩みも相談しやすいですよ。

ホワイトな職場に転職をする

我慢して心身に不調をきたす前に、思い切ってホワイト保育園に転職するのも手です。「年度途中なので退職するのを言い出しづらい」「退職するのを伝えたら引き止められるかも」などの理由から気が進まないかもしれませんが、自分に合う環境に身を置いたほうが今後の保育士人生にとっても有益でしょう。

保育士がブラック保育園を避けて転職するコツ

ブラック保育園を避けて転職するには、前述のとおり情報収集が不可欠です。しかし中には「面接で踏み込んだ質問をしにくい」「求人情報だけではブラックかどうか判断できない」という人もいるかもしれません。その際は、転職エージェント経由で詳細を確認するのがおすすめです。勤務条件だけではなく、自分の保育観に合った職場を紹介してもらえるため、働くモチベーションも維持しやすいでしょう。気軽に電話やLINEで相談してみたい人は、下記のボタンからお問い合わせください。

ブラック保育園に関して保育士からよくある質問

ここでは、ブラック保育園に関して保育士からよくある質問を紹介します。

保育園の園長で高圧的と思われる人の特徴は何ですか?

保育士に対して「パワハラに該当するような言動を取ること」が挙げられます。たとえば、「怒鳴る・罵倒する」「特定の人をえこひいきする」などがその例です。中には、子どもたちの前で所構わず叱責する園長もいるようです。

保育園にもホワイト企業はありますか?

もちろん、保育士を大切にしているホワイト保育園も存在します。ブラック保育園とホワイト保育園には、それぞれ特徴があるため、事前に把握しておくことが大切です。この記事では、「ブラック保育園の6つの特徴」を解説しています。

ホワイト保育園の特徴は何ですか?

ホワイト保育園の特徴には、「給料や残業代が確実に支給される」「福利厚生が充実している」「年間休日数が多い」などが挙げられます。ホワイト保育園では、適宜業務の見直しを行ったり、保育士の配置を手厚くしたりして、環境を整えているようです。

まとめ

ブラック保育園とは、労働時間が長く休憩が取りづらかったり、保育士の人数が不足していたりと、過酷な労働環境で働かざるを得ない保育園のことを指します。転職活動において園見学に消極的であったり、労働条件が現実離れしていたりする場合は、ブラック保育園を疑ったほうが良いかもしれません。

「現在ブラック保育園に勤めているため、転職したい」という方は、レバウェル保育士にご相談ください。レバウェル保育士では、取材訪問や入職後のアンケートから、現場のリアルな声を聞くことができるため、ブラック保育園を回避して転職することが可能です。サービスはすべて無料のため、ぜひレバウェル保育士で新しい一歩を踏み出しましょう。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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