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学童指導員に向いている人とは?大変さや働くメリットもあわせて解説!
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学童指導員に向いている人の特徴が気になる方もいるのではないでしょうか?学童指導員には、「子どもが好きで体力がある人」「状況に応じた柔軟な対応ができる人」「周囲との円滑なコミュニケーションができる人」などが向いています。この記事では、学童指導員に向いている人の特徴を詳しくまとめました。仕事の大変さやメリットについても解説します。
目次
学童指導員とは
学童指導員とは、小学生の放課後や長期休暇中に子どもたちの生活を支え、安全で安心できる環境を提供する仕事です。主に学童保育(放課後児童クラブ)で、宿題のサポートや遊びの見守り、生活指導などを行います。保護者が安心して働けるよう、子どもたちをサポートするのが特徴です。
学童指導員の仕事は、子どもが好きな方や教育・福祉に興味のある方にとってやりがいを感じやすいでしょう。ただし、安全管理やトラブル対応など、子どもを預かる責任も大きいため、柔軟な対応力が求められます。
学童指導員に向いている人の特徴
ここでは、学童指導員に向いている人の特徴をまとめました。自分の性格や特性がマッチするかどうかの参考にしてみてください。
子どもへの深い愛情を持って関われる
学童指導員の仕事は、子どもたちの個性や背景を理解し、一人ひとりに寄り添える人が向いているでしょう。愛情を持って接することは、子どもたちの言動の裏にある気持ちを察する力にもつながります。問題行動の背景にある不安や寂しさを感じ取ったり、子どもたちの小さな成長や努力を見逃さずに褒めたりして、子どもたちの自己肯定感を育むのが大切です。
関係者と円滑にコミュニケーションを取れる
学童指導員は、周囲と円滑なコミュニケーションを取れる人に向いています。学童指導員の仕事は子どもたちとの関わりだけでなく、保護者や学校、ほかの指導員との連携も欠かせません。
たとえば、保護者に子どもの様子を伝えたり、学校と情報を共有したりする際は、的確な情報を伝える能力が求められます。自分の意見を明確にしつつ、他者の意見にも耳を傾けられる人が児童指導員として活躍できるでしょう。
子どもたちと元気に遊ぶ体力がある
体力に自信があり、子どものエネルギーに負けず楽しめる人は、学童指導員に向いている傾向があります。外遊びをはじめとした体を動かす活動が多いため、子どもの元気についていける体力は欠かせません。
また、夏休みや冬休みといった長期休暇中は、朝から夕方まで子どもたちと過ごす日もあるので、精神的な体力も重要です。子どもたちのエネルギーに圧倒されず、むしろそれを楽しめる人が活躍していけるでしょう。
自身の感情を冷静に保って対応できる
予想外の状況やトラブルにも落ち着いて対応できる人は、学童指導員に向いています。学童指導員として働いていると、子どもが注意を聞き入れてくれなかったり、反発するような態度を取ってきたりする場面も少なくありません。
ときには、悪気なく心ない言葉を投げかけられることもあるでしょう。
こうした瞬間に感情的になると、状況を悪化させてしまう恐れがあります。どのような場面においても落ち着いて物事を判断し、冷静に対応する姿勢が問われるでしょう。
子どもたちの変化に気づく観察力がある
子どもたちの小さな変化に気づける人も、学童指導員に向いているでしょう。「今日は元気がないな」「この子、最近この遊びに夢中だな」と、子どもたちのちょっとした変化に気づける観察力は、トラブルを未然に防いだり、より良い環境を整えたりすることにつながります。観察力のある人は、子どもたちの健全な成長と安全を守りながら活躍していけるかもしれません。
学童指導員の仕事の大変さ
学童指導員の仕事は、関係者と連携する作業が多かったり、自分の思うように仕事を進められなかったりする大変さがあります。この項では、学童指導員ならではの大変さについて確認してみましょう。
多くの関係者との調整
学童指導員の仕事は、保護者や学校の職員、同僚、上司など、さまざまな関係者との連携が必要になります。たとえば、保護者との信頼関係を築きながら要望や心配の声に耳を傾ける一方で、学童保育の方針とうまく噛み合わないと、板挟みになることも少なくありません。
学校では「集団での適応」を重視しますが、学童だと「個別の安心感」を優先する場面もあり、支援の方向性にギャップを感じる場合もあります。子どもを中心とした環境づくりを行うには、多くの人と丁寧に関係を築いていく力が求められるでしょう。
計画通りに進まない業務のストレス
学童保育の現場では、日々の活動にあわせて細かく計画を立てていても、その通りに進まないことも珍しくありません。たとえば、「外遊びを予定していたのに急に天気が崩れ、室内遊びに切り替えざるを得ない」状況や、「子どもが急に体調を崩したり、思わぬトラブルが起きたりして、計画そのものが中止になる」こともあるでしょう。
入念に準備していても、現場では「今子どもたちに必要なこと」を見極めて、臨機応変に対応する必要があります。このような予定外の連続が、学童指導員のストレスにつながる可能性も考えられるでしょう。
心身へのストレス
学童指導員の身体的な負担には、長時間立ちっぱなしで過ごしたり、子どもたちの活動に付き添ったりすることが挙げられます。運動系のプログラムでは体力の消耗が激しく、安全面も常に気を配る必要があるため、気づかないうちに疲れが溜まる場合もあるでしょう。
また、保護者からクレームがあると自分を責めてしまい、精神的なストレスを抱えやすくなります。同僚や上司との人間関係も良好に保たなければならないため、忙しい業務の合間にも周囲に配慮していく姿勢が求められるでしょう。
学童指導員として働くメリット
ここでは、学童指導員として働く中で感じられる主なメリットを紹介します。自分が希望する働き方が叶えられるかどうかの参考にしてみてください。
規則的な勤務時間で生活リズムを整えやすい
学童指導員の仕事は、勤務時間の変動が少ない傾向にあります。平日の勤務は子どもたちの放課後にあたる時間帯がメインとなるため、朝から夜遅くまで働くといった不規則なスケジュールになりにくいのがメリットです。
勤務終了時間は18時〜19時頃が一般的なので、生活リズムを保ちやすいといえるでしょう。職場によっては土曜日勤務が発生しますが、平日に比べて子どもの人数が少ないため、比較的落ち着いて働ける傾向にあります。
子どもの成長を間近で感じられる
学童指導員の仕事は、子どもたちが少しずつできることを増やしていく様子や、表情・言動が変化していく姿を身近で見守れます。たとえば、出会った頃は恥ずかしがっていた子が、少しずつ自分の話をしてくれるようになったり、「ありがとう」と素直に伝えてくれたりすると、指導員として勤務していて良かったと思えるでしょう。日々の関わりを通じて長期的に子どもたちの成長に寄り添えることは、仕事を続けるうえでのメリットといえます。
働きながら資格取得を目指せる
学童指導員は、働きながら関連資格を取得できるのも魅力の1つです。たとえば、「放課後児童支援員」をはじめとした児童福祉に関する資格では、現場での実務経験が評価されるため、日々の仕事が資格取得に役立ちます。
また、子どもの発達や心理、支援の方法などを実践的に学べるのもポイントです。施設によっては職員の資格取得を積極的にサポートしており、研修や受験費用の補助が受けられる場合もあります。こうしたバックアップ体制が整っている職場では、安心して学びに取り組めるでしょう。
学習のサポートもできる
学童指導員は、子どもたちの学習支援を行えるのもメリットです。小学校の学習範囲で得意な分野があれば、宿題やわからないことで困っている子どもの勉強をサポートしていけるでしょう。
また、ただ宿題を見守るだけではなく、「学ぶ楽しさ」や「知ることの面白さ」を伝えることも可能です。このような関わりが、子どもたちの学習意欲や自己肯定感を育むきっかけになることもあります。
学童指導員になるには?資格は必要?
学童指導員として働くには、必ずしも資格が必要というわけではありません。自治体や施設によっては、資格がない場合も応募できる求人があります。
ただし、正職員として安定的に働きたい場合や、より専門的な立場で活躍したいと考える場合は、「放課後児童支援員」の資格を取得しておくと有利です。放課後児童支援員は、都道府県が実施する認定研修の修了によって得られる資格で、一定の学歴や職務経験などの条件を満たすことで受講できます。一部の自治体では、学童保育施設ごとに一定数の有資格者の配置が求められているため、施設側からも必要とされる存在になれるでしょう。
学童指導員に向いている人に関してよくある質問
ここでは、学童指導員に向いている人についてよくある質問にお答えします。ぜひ参考にしてみてください。
学童保育の指導員が続かないと言われる理由はなに?
学童指導員の仕事は人手不足によって1人あたりの負担が大きくなりやすく、保護者対応に悩むことから、「仕事を続けられない」と思う場合があります。研修制度やサポート体制が整っていない職場では、未経験の方が戸惑いやすく、働きづらさを感じることも。子どもと関わることが楽しいと感じていても、職場の雰囲気や支援体制が合わなければ、長く続けるのが難しく感じられるかもしれません。
学童保育で子どもを叱るときってどうすればいい?
子どもを叱るときに大切なのは、「怒る」のではなく「伝える」という姿勢です。たとえば、子どもが危険な行動をしたときには、相手の気持ちに寄り添ったうえで、「○○すると誰かがケガしちゃうかもしれないよ」と理由を添えて伝えると理解しやすくなります。自分の対応に不安がある場合は、ほかのスタッフと連携して対応するのも手です。現状の悩みを一人で抱え込まず、チームで子どもを見守りましょう。
学童指導員の求人はどんなところを見て選ぶべき?
学童指導員の求人を探すときは、仕事内容だけでなく「人員体制」や「研修の有無」、「待遇」などを確認するのがポイントです。未経験の場合は、先輩職員のサポートが受けられるかどうかも働きやすさに直結します。可能であれば応募先の職場見学をし、施設の雰囲気が自分に合っているかを確認するのがおすすめです。
まとめ
学童指導員は子どもが好きで、深い愛情を持って接することができる人に向いている仕事です。子どもたちの気持ちに寄り添える観察力があり、保護者や学校との円滑なコミュニケーションがとれる人が活躍できるでしょう。
学童指導員の仕事は、子どもの成長を間近で感じられますが、天候による予定変更や突発的な出来事への対応など、臨機応変さも求められます。資格は必須ではありませんが、正職員として働きたい場合は放課後児童支援員の資格があると有利です。
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執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。