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乳児院はきつい?保育士として働く際のやりがいと大変さを解説

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ミルクをあげる女性保育士のイメージ

保育士のなかには、「乳児院で働くのはきつい?」と転職するか迷う方もいるでしょう。乳児院の保育士は、不規則な働き方になる大変さがありますが、子どもの成長に深く関われるやりがいもある仕事です。 この記事では、乳児院で働く保育士が「きつい」と感じることや離職理由を解説します。乳児院で働くか迷ったときの対処法も紹介しているので、転職を考えている保育士の方は参考にしてみてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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乳児院で保育士として働くのはきつい?

乳児院で働く保育士は、夜勤や幅広い仕事内容により、「きつい」と感じる場合もあります。しかし、子どもの成長に寄り添える喜びや支援に携われるやりがいもあるため、先入観で選択肢から外す前に、乳児院の基本的な情報を知ることが重要です。ここでは、乳児院で働く保育士の仕事内容や「やりがい」について解説します。

乳児院とは

全国乳児福祉協議会の「乳児院とは新規タブリンク」によると、乳児院とは保護者の病気や経済的な困窮など事情により家庭で育てられない乳児を一時的に受け入れ、24時間365日体制で支援する児童福祉施設です。乳児院では、保育士や看護師、栄養士、心理士、医師などの専門知識をもった職員が子どもの生活をサポートします。

乳児院では、子どもの健全な成長と発達を支援しながら、家庭への復帰や里親委託に向けた取り組みも実施されています。乳児院のなかには、地域の子育て支援や育児相談などの機能を持っている施設もあるようです。

出典

全国乳児福祉協議会「乳児院とは新規タブリンク」(2025年5月26日)

乳児院で働く保育士の仕事内容

乳児院で働く保育士は、主に0〜2歳児の生活全般をサポートします。具体的な業務は、授乳や食事、排泄、入浴の介助、遊びや運動を通じた発達支援などです。保育士は、子どもの様子を観察・記録し、看護師や心理士と連携しながら健康管理や心理的ケアも担当します。また、保護者支援や里親との連携など、子どもを取り巻く環境づくりに関わることもあるようです。

乳児院で働く保育士の「やりがい」

乳児院で働く保育士は、子どもと深く関わりながら成長を見守れます。保育士は子どもと関わる時間が長くなるため、成長する姿が間近で見られたり信頼関係が築けたりして、乳児院で働くやりがいやモチベーションにつながるようです。

また、乳児院で働く保育士は、保護者支援や里親委託にも貢献できます。支援してきた子どもが保護者や里親と暮らせるようになると、養育してきたことへの達成感につなげられるでしょう。

乳児院で働く保育士が「きつい」「大変」だと感じること

乳児院で働く保育士は、働き方や求められる役割の幅広さなどに、きつさを感じる可能性があります。ここでは、乳児院で働くなかで保育士が「きつい」「大変」と感じる可能性があることをまとめました。

不規則な勤務時間や夜勤

乳児院は24時間365日体制で子どもたちをケアする施設のため、保育士も日勤・夜勤の交代制で働くことになります。日勤・夜勤のシフト制による不規則な生活リズムは、体調管理が難しく体力的な負担になるかもしれません

夜勤では、夜泣きや安全に睡眠できているかなど、常に気を配る必要があります。また、休日出勤や祝日勤務もあるため、プライベートな時間の確保が難しく「仕事がきつい」「大変」だと感じる方もいるようです。

幅広い仕事内容

乳児院の保育士は、子どもの支援だけでなく、生活環境の整備や記録作成、他職種との連携などをこなすため、「きつい」「大変」だと感じやすいかもしれません。仕事内容の幅広さにともない、家事的な業務や心のケア、保護者支援など、求められるスキルもさまざまです。

また、2つ以上の作業を同時に行ったり、短時間で切り替えながら進めたりと、マルチタスクへの対応力が問われる場合もあります。慣れないうちは、複数の業務を同時進行で行うことに、戸惑いや大変さを感じることもあるでしょう。

責任の重さ

乳児院で働く保育士は、子どもの安全を守ったり成長を支援したりすることへの責任から、「きつい」「大変」だと感じる可能性があります。乳児院で受け入れる子どもの安全を守るためには、食事や遊びを見守ったり睡眠の体勢を確認したり、基本的に目が離せません。

また、乳児院で働く保育士は、保護者に代わって養育する立場として、大きな責任が伴います。子どもの健全な発達に向けて、養育したり健康の管理をしたりすることは、精神的なプレッシャーを感じる場合もあるようです。

心に傷を負っている子どものケア

心に傷を負った子どもの精神的なケアは、特別な配慮や専門的なスキルが必要なため「きつい」「大変」だと感じるかもしれません。乳児院には、虐待や複雑な家庭環境など、さまざまな事情を抱えた子どもたちが入所しています。愛着形成に課題がある子どもとの関わりや、トラウマを抱えた子どもへの対応は、保育士自身も精神的な負担を感じる可能性があるでしょう。また、子どもたちの背景にある困難な状況を理解し、支援を考えることに難しさを感じることもあるようです。

乳児院で働く保育士が辞めたいと思う理由

ここでは、乳児院で働く保育士が辞めたいと思う主な理由を紹介します。乳児院によっては、給料の低さや業務負担の大きさが辞めたい理由になるかもしれません。

給料が低く感じるから

乳児院で働く保育士は、仕事内容や責任の重さに対して、給料が割りに合っていないことが「辞めたい理由」になる可能性があります。心理的なケアや親子関係のサポートなど専門的なスキルが求められる割に給料が低いと、不満に感じるかもしれません。ほかの保育施設での勤務経験がある方は、前職の仕事内容や給料と比較して辞めたいと思ってしまう場合もあります。

人手不足による業務負担が大きいから

乳児院によっては、人手不足による保育士の業務負担が大きく、辞めたい理由になる可能性があります。人手不足の乳児院では、最低限の職員で業務内容を割り振り、効率良く仕事を進めたり残業で対応したりしなければいけません。

人手が足りないと、子どものケアや保育の質が下がることに、悩む場合もあるようです。人手不足で残業が多くなったり、働きづらさを感じたりすると心身の疲労が蓄積し、離職を考えるきっかけになるかもしれません。

休みが取りづらいから

乳児院で働く保育士は、急な休みや有給が取りづらいことが「辞めたい理由」になる場合もあるようです。乳児院の保育士はシフト制による勤務になるため、職場によっては、連続した休暇の取得や希望する日程での休暇取得が難しいことがあります。

また、人手不足の影響で、急な勤務変更や休日出勤を求められる場面もあるかもしれません。プライベートな予定が立てづらく、友人や家族との時間が取りにくいことから、ワーク・ライフ・バランスの面で転職を考える保育士もいるようです。

幅広い年齢の子どもと関わりたいから

乳児院は主に0〜2歳児を対象としているため、より幅広い年齢の子どもたちと関わる機会を求めて転職を考える保育士もいます。一般的な保育園や認定こども園では、0〜5歳児を保育しているため、長期的に子どもの成長に関われたり、幼児保育のスキルを磨けたりすることがメリットです。「さまざまな年齢の子どもたちと関わる経験を積みたい」という保育士としての向上心が、乳児院を辞めたい理由になることもあるでしょう。

乳児院へ転職するか迷ったときはどうする?

ここでは、乳児院への転職を迷っているときの対処方法について解説します。転職する際の希望条件や乳児院で働くのに向いている人の特徴などから、慎重に検討してみましょう。

働き方や待遇などの希望条件を明確にする

乳児院への転職を検討する際は、働き方や待遇などの希望条件を整理することが大切です。給与や勤務時間、休日数、通勤時間、職場の雰囲気などの優先したい条件を明確にしましょう。

また、研修制度の有無や身につけられるスキルなど、キャリア形成の面から希望条件を考えるのも手です。自分の希望条件をリストアップし、乳児院の求人情報と照らし合わせれば、より具体的な判断材料になります。

乳児院で働く保育士に向いている人の特徴から検討する

乳児院への転職に迷ったら、働くのに向いている人の特徴からも検討してみましょう。乳児院で働く保育士に向いている人の主な特徴は、以下のとおりです。

  • 忍耐強く子どもと向き合える人

  • 責任感が強い人

  • チームで働くのが得意な人

  • 臨機応変な対応ができる人

  • 冷静な対応ができる人

子どものケアや生活全般のサポートは思うような結果が出ないこともあるため、忍耐強く向き合う力が必要になります。保護者に代わって子どもを支援するため、強い責任感も問われるでしょう。

また、乳児院の仕事は、看護師や心理士などほかの職種の人と連携する場面が多いため、チームで働くのが得意な人におすすめです。幅広い仕事内容に対して柔軟な対応ができたり、緊急時に落ち着いて行動できたりする人も、乳児院で働く保育士に向いているかもしれません。

小規模保育園や児童養護施設なども検討する

転職時の希望条件によっては、小規模保育園や児童養護施設など、乳児院以外の選択肢も視野に入れると、より良い判断ができる可能性があります。たとえば、乳児保育に携わりたいことが乳児院で働きたい理由の場合、0〜3歳児を受け入れている小規模保育園においても希望を叶えられるかもしれません。

また、生活全般のサポートや心のケアに携わりたい方は、児童養護施設への転職を検討するのも手です。児童養護施設では、1歳から18歳まで幅広い年齢の子どもたちの支援に関われます。保育施設や児童福祉施設の特徴や仕事内容を比較検討すれば、自分の希望条件に合った職場が見つかるかもしれません。

保育士向けの転職エージェントに相談する

乳児院への転職を迷っている場合は、保育士向けの転職エージェントに相談するのがおすすめです。保育士向けの転職エージェントでは、保育業界の転職事情に詳しいプロに相談できます。また、乳児院の求人に関して、詳しい職場環境や待遇などの情報を得られることもあるようです。

乳児院への転職を迷っている方は、保育業界専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」へご相談ください。レバウェル保育士では、プロのアドバイザーが希望条件を丁寧にヒアリングし、あなたに合った求人をご紹介します。すぐに転職するつもりがない方の利用も歓迎しているので、乳児院への転職に関する不安や疑問などがありましたら、お気軽にご相談ください。

「乳児院で働くのはきつい?」と悩む保育士によくある質問

ここでは、「乳児院で働く保育士はきついのでは?」と不安に思う方のお悩みに回答します。乳児院への転職を迷っている方は、働くメリットや必要な資格について参考にしてみてください。

乳児院で働く保育士のメリットは?

乳児院で働く保育士の主なメリットは、「専門性を高められる」「やりがいを感じられる」などです。乳児院で働く保育士は、看護師や心理士など他職種との連携を通じて、子どもの心理的なケアや親子関係のサポートなど専門的なスキルを身につけられます。また、保護者に代わって子どもを支援するため関わりが深くなり、子どもの成長に「やりがい」や「喜び」を感じやすくなるようです。

乳児院で働く際に必要な資格は?

乳児院では、求人によって保育士や看護師、栄養士などの国家資格が必要な場合があります。また、家庭支援専門相談員や心理療法担当職員、施設長として働く場合は、学歴や実務経験などの条件を満たした任用資格が必要です。なお、保育補助の職員や事務員として働く場合は、資格が問われない可能性もあります。

まとめ

乳児院で働く保育士は、日勤と夜勤による不規則な働き方や対応する仕事の多さに、「きつい」「大変」だと思う場面もあるようです。また、乳児院では、心に傷を負った子どもの精神的なケアが必要になるため、保育士にも特別な配慮や専門的なスキルが求められることから、「きつい」と感じるかもしれません。

一方で、乳児院で働くと子どもとの関わりが深くなるため、成長に喜び・やりがいを感じやすくなります。乳児院で働くか迷ったときは、働き方や待遇などの希望条件や向いている人の特徴などから慎重に検討しましょう。また、保育施設ごとの特徴や仕事内容について理解を深めて比較検討すれば、自分の希望条件に合った職場が見つかるかもしれません。乳児院への転職に関する疑問や不安は、保育業界専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」にご相談ください。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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