最終更新日:
乳児院で働くには?資格や求められるスキル・保育士の求人などを解説
- #働く場所

「乳児院で働くには資格が必要?」「具体的な条件はあるの?」と疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。乳児院で働くには専門的な資格が求められる傾向にありますが、職種によっては無資格であっても勤務できる場合があります。 この記事では、乳児院で働くために必要な条件を総合的にまとめました。乳児院で働く保育士の仕事内容や求人の探し方についても解説するので、ぜひご一読ください。
この記事のまとめ
-
乳児院は家庭の事情で家族と過ごせない子どもたちを養育する施設
-
乳児院で働くには専門資格が求められるが、職種次第では無資格で勤務できる
-
乳児院の保育士求人を探すなら、求人サイトや転職エージェントを利用しよう
目次
乳児院とはどのような施設?
乳児院は、家庭の事情で家族と一緒に生活できない子どもたちを、24時間体制で養育する児童福祉施設です。基本的には1歳未満の子どもが対象ですが、必要に応じて小学校就学前の乳幼児もサポートします。子どもたちが安心安全に過ごせるよう、家庭的な生活環境を提供することが特徴です。
乳児院の役割・機能
厚生労働省の「令和6(2024)年社会福祉施設等調査の概況 / 総括表」によると、乳児院の施設数・在所者数・従事者数は以下のようになっています。
| 施設数 | 在所者数 | 従事者数 |
|---|---|---|
| 147施設 | 2,545人 | 5,527人 |
参照:厚生労働省「令和6(2024)年社会福祉施設等調査の概況 / 総括表」
少子化が要因で以前は施設数が減少していましたが、社会情勢や家庭の複雑化、多様性などに対応するため、現在は増加傾向にあるようです。施設の目的は社会的養護から社会的養育に変化し、乳幼児に関する総合的な支援を行っています。
出典
厚生労働省「令和6(2024)年社会福祉施設等調査の概況」(2026年6月18日)
乳児院で養育する子どもたちの入所理由
こども家庭庁「児童養護施設入所児童等調査の概要」によると、子どもたちの入所理由には以下のような内容が多く挙げられます。
| 新規入所理由 | 割合 |
|---|---|
| 母の精神疾患等 | 24.6% |
| 母の放任・怠だ | 14.9% |
| 母の虐待・酷使 | 8.1% |
| 破産等の経済的理由 | 6.2% |
| 養育拒否 | 5.9% |
参照:こども家庭庁「児童養護施設入所児童等調査の概要(P.11)」
精神的な不安定さや虐待による保護、経済的な問題など、保護者による養育困難が原因として考えられます。家族と分かれて傷ついている子どもたちに向けて、専門性の高い心理的ケアを提供できることも、乳幼児の強みです。
出典
こども家庭庁「児童養護施設入所児童等調査の概要(令和5年2月1日現在)」(2026年6月18日)
乳児院で働くには?
乳児院で働くには、一定の資格やスキルが求められる場合があります。以下では、乳児院での勤務を目指すうえで知っておきたいポイントをまとめました。
乳児院で働くのに必要な資格
乳児院で働くには、以下のような資格が必要です。
医師免許
看護師免許
保育士資格
児童指導員任用資格
栄養士免許
調理師免許
家庭支援専門相談員としての勤務を希望する場合は、社会福祉士や精神保健福祉士の資格が求められます。資格を活かして専門職として活躍すれば、それぞれの分野で子どもたちを支援することが可能です。
出典
こども家庭庁「家庭支援専門相談員、里親支援専門相談員、心理療法担当職員、個別対応職員、職業指導員及び医療的ケアを担当する職員の配置について(令和5年2月1日現在)」(2026年6月18日)
乳児院は資格なしでも働ける?
保育補助や清掃員、調理補助などの職種であれば、資格なしで働ける場合があります。無資格者も応募可能な求人を調べたり、事業所に問い合わせたりしてみましょう。
子どもたちの養育に注力したい場合は、保育士資格が必要になるため注意が必要です。職場によっては、資格取得支援制度を導入している場合もあり、働きながら保育士資格の取得を目指せる可能性もあります。
乳児院で働く際に求められるスキル
乳幼児は言葉による表現が難しいため、表情やしぐさから状態変化を汲み取るスキルが必要です。複雑な事情を抱える子どもたちと向き合うことから、心理的な理解力や高いコミュニケーション能力も求められるでしょう。
また、子どもたちの特性や健康に関する知識を深めている姿勢も問われます。乳児保育に役立つ関連資格を取得したり、積極的に研修へ参加して専門知識に磨きをかけたりするのも有効です。
乳児院で働く保育士の仕事内容
乳児院で勤務する保育士は、乳幼児の養育が主な業務となります。授乳やおむつ交換、離乳食の介助など、子どもたちの生活援助を担うのが基本です。毎日の体温チェックや医療機関との連携といったように、健康管理にも取り組みます。
日誌の作成や記録、申し送りなど、子どもたちが安全に過ごせる環境作りに努めるのも、保育士の仕事です。また、保護者に向けた相談対応や里親支援など、個々の状況に合わせた育児サービスの提供も行います。
乳児院で働く保育士の働き方
この項では、乳児院で勤務する保育士の1日のスケジュールと、雇用形態について解説します。乳児院ではどのような働き方をするのかを確認してみましょう。
日勤・夜勤別の1日のスケジュール例
乳児院では24時間体制で子どもたちを見守るため、保育士が日勤と夜勤を組み合わせたシフトで勤務します。実際の業務の流れは職場によって異なることから、以下のスケジュールはあくまでも一例として参考にしてみてください。
【日勤の流れ】
| 時間 | 主な業務内容 |
|---|---|
| 6:30 | 出勤・夜勤からの申し送り |
| 7:00 | 子どもたちの起床介助、排泄介助、朝食介助 |
| 8:00 | 着替えの介助、散歩や遊びなどの対応 |
| 11:30 | 昼食介助、排泄介助 |
| 12:30 | 交代で昼休憩 |
| 13:30 | 寝かしつけ、書類作成 |
| 15:00 | おやつの介助 |
| 16:00 | 自由遊びの見守り |
| 17:00 | 夜勤への申し送り・退勤 |
日勤の保育士は7時頃から17時頃まで、子どもたちのお世話をします。状況によっては、医療機関への付き添いや保護者面会の対応も行うでしょう。
【夜勤の流れ】
| 時間 | 主な業務内容 |
|---|---|
| 16:30 | 出勤・日勤からの申し送り |
| 17:00 | 自由遊びの見守り |
| 18:00 | 夕食の介助、排泄介助 |
| 19:00 | 入浴・着替えの介助 |
| 20:00 | 排泄介助、寝かしつけ、子どもたちの就寝 |
| 21:00 | 子どもたちの安全確認、事務作業 |
| 24:00 | 交代で仮眠や休憩、子どもたちの見守り |
| 5:00 | 朝の準備、事務作業 |
| 7:00 | 日勤への申し送り・退勤 |
夜勤の保育士は17時頃から7時頃まで、夕食や入浴の介助、就寝準備などを担当するのが基本です。夜間は定期的な見守りをし、夜泣きする子どもを寝かしつけたり、授乳やおむつ替えに対応したりします。
乳児院で働く保育士の雇用形態
乳児院では、正職員・パート・アルバイト・派遣など、さまざまな雇用形態で保育士として勤務できます。正職員の場合は、夜勤を含むシフト制が一般的です。パート・アルバイト・派遣などの場合は、日勤のみで勤務できる求人が展開されているでしょう。目指したいキャリアや希望の生活スタイルに合わせて、働き方を選択することが可能です。
乳児院で働くのに向いている保育士の特徴
ここでは、乳児院で働くのに向いている保育士の特徴をまとめました。自分の性格や仕事をするうえでの特性と照らし合わせながら、向き不向きを判断する参考にしてみてください。
忍耐強く子どもと向き合える人
子どもが泣き止まなかったり、食事が進まなかったりする場面であっても、一人ひとりの歩みに寄り添い、根気強く見守れる人が乳児院の保育士に向いています。複雑な家庭事情を抱える子どもたちのなかには、愛着形成に時間がかかったり、情緒が不安定になったりすることもあるようです。そのため、日々の小さな変化や成長を見逃さず、焦らずじっくりと向き合える忍耐力が求められます。
チームで働くのが得意な人
乳児院で保育士として働くには、チームで連携していける協調性も大切です。日勤・夜勤の引き継ぎや申し送りをする際に、適切な情報共有ができると、周囲からの信頼を得られるでしょう。
また、乳児院では保育士だけでなく、看護師や栄養士、心理士などの多職種と協力して子どもたちへの支援に努めます。お互いの専門性を尊重して働ける人は、乳児院での勤務に向いているでしょう。
体力に自信がある人
体力に自信がある人は、乳児院で保育士として働くのに向いているでしょう。小さな子どもをお世話する乳児院では、おんぶや抱っこ、入浴介助などで子どもの身体を支えたり、一緒に遊んだりする機会が多いからです。また、24時間体制のシフト勤務で夜勤も含まれるので、不規則な生活リズムに対応できることも求められます。日頃から健康管理に気を配り、体力を維持できる人なら、乳児院で長期的に活躍していけるでしょう。
臨機応変な対応ができる人
子どもたちの急な体調変化や情緒不安定、面会時のトラブルなど、乳児院では予期しない場面が発生する可能性があります。マニュアル通りにいかない状況においても、冷静に対処する判断力が重要です。一人ひとりの個性や発達段階を理解しながら、適切な関わり方を追求する柔軟性が求められるでしょう。
乳児院の保育士求人を探す方法
「乳児院で働くにはどのように求人を探せば良い?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。この項では、乳児院の保育士求人を探す方法を3つ紹介します。
乳児院のWebサイトで採用情報を確認する
乳児院の保育士求人を探す際は、働きたい施設のWebサイトを調べましょう。乳児院の数は保育園に比べると少ないため、「東京都 乳児院」「渋谷区 乳児院」というように、エリアを限定して検索するのも手です。
Webサイトに採用情報が掲載されていれば、雇用形態や勤務条件などの詳細に目を通します。また、施設の理念や特徴、日々の活動内容も確認できるため、自分の希望する働き方とマッチするかどうかを確認しましょう。
保育士向けの求人サイトで探す
保育士向けの求人サイトなら、乳児院を含む幅広い求人情報を効率的に探すことが可能です。勤務地・給与・雇用形態などの条件で絞り込み検索ができるので、自分の希望に合った求人を見つけやすくなります。
また、求人サイトでは複数の乳児院を比較検討できるのもメリットです。会員登録をすれば新着求人の通知を受け取れることから、求人を見逃してしまうリスクを減らせるかもしれません。
保育士向けの転職エージェントに相談する
乳児院の求人を探すなら、保育士専門の転職エージェントに相談するのもおすすめです。転職エージェントでは、一般公開されていない非公開求人も多数保有しており、自分では見つけられない好条件の求人を紹介してもらえる可能性があります。
キャリアアドバイザーによる履歴書の添削や面接対策、労働条件の交渉なども受けられるため、転職活動をスムーズに進められるでしょう。乳児院の特徴や転職時に活かせる経験についても詳しくアドバイスしてもらえるため、安心して転職活動に取り組めます。
乳児院で働くことに興味があるものの、情報の掴み方が分からずに悩んでいる方は、転職支援サービスの「レバウェル保育士」にご相談ください。レバウェル保育士では、保育士のキャリア相談・求人紹介・選考対策など、効率的な転職活動をプロがサポートします。サービスはすべて無料で利用できるため、お気軽にお問い合わせください。
「乳児院で働くには?」と考えている方によくある質問
ここでは、乳児院で働く際によくある質問を、Q&A形式で回答します。
乳児院の給料は保育園よりも高いですか?
乳児院で働く保育士の給料は、保育園と同程度、もしくは少し上回る可能性があります。その理由は、24時間体制で養育を行うことから、夜勤手当が支給されるからです。また、安定した基盤で運営されている施設では、福利厚生面も充実している場合があります。乳児院で働く保育士の給料事情については、「乳児院の保育士は給料が高い?夜勤手当や賞与の相場・保育園との比較」の記事をご確認ください。
乳児院で働くには大学卒業の学歴が必要?
乳児院で保育士として働く際、必ずしも大学卒業の学歴は必須ではありません。保育士資格は、短期大学や専門学校であっても取得ができます。就職・転職活動で重要なのは、学歴よりも乳児院で働きたいという意欲です。
ただし、施設の方針や志望する職種によっては、4年制大学卒業を条件としている場合もあります。求人に応募する際は、募集要項にしっかりと目を通すようにしましょう。
乳児院で働くのに向いていない人の傾向はありますか?
短期間で成果を求める傾向が強い人や、規則的な生活リズムを重視する人は、乳児院での仕事に向いていないかもしれません。複雑な背景のある子どもたちに寄り添うため、感情的になりやすい人やストレス耐性が低い人は、疲弊しやすい可能性も考えられます。自分の性格や保育に対する価値観を見つめ直し、乳児院での働き方に適応できるかどうかを慎重に検討しましょう。
乳児院で働く際に役立つ資格はありますか?
チャイルドマインダーやベビーマッサージ、音楽療法士などの資格は、乳児院の業務で役立てられる可能性があります。子どもたちのケアに関する資格があると、就職・転職時に採用担当者からの評価を受けやすいかもしれません。専門性の向上やスキルアップを目指して、資格取得を検討してみるのも手です。
まとめ
乳児院は、家庭の事情で保護者と暮らせない子どもたちを24時間体制でケアする施設です。乳児院で働くには、保育士資格や看護師免許といった専門資格が必要となります。ただし、保育補助・清掃員・調理補助などの職種であれば、資格なしで勤務できる場合もあるようです。
乳児院の求人は、施設のWebサイトや保育士向けの求人サイト、転職エージェントなどで探せます。効率的に転職先を探すなら、保育士に特化した転職支援サービスを提供しているレバウェル保育士にご相談ください。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。











