保育士が持つべきダブルライセンスとは？おすすめ資格と活かし方を紹介！

現場での実践力を高めたい保育士にとって、民間資格の取得はスキルアップやキャリアの幅を広げるチャンスです。ここでは、保育の専門性を深められるおすすめの民間資格を紹介します。

臨床発達心理士は、乳幼児期から老年期まで、発達の課題に寄り添い支援する心理専門職です。発達心理学に基づく支援を行い、対象者の自立性や社会性を育むことを目的としています。臨床発達心理士は、心理的な観点から発達支援を行う専門家で、保育園はもちろん、療育施設や放課後等デイサービスなどでも活躍できるでしょう。
なお、臨床発達心理士を目指すには、受験資格を得て一次審査と二次審査に合格する必要があります。受験資格を得る方法はいくつかありますが、効率的なのは発達心理学系の大学を卒業し、指定大学院を修了するルートでしょう。

ダブルライセンス取得には大学院への進学が必要になるので、キャリアプランを考慮したうえで決めることが大切です。

認定子育てアドバイザーは、子育てに悩む保護者に寄り添い、心理学的なアプローチでカウンセリングやアドバイスを行う専門資格です。特定非営利活動法人「日本子育てアドバイザー協会」が主催する民間資格で、家庭支援や地域活動、行政の相談窓口など、幅広いフィールドで活躍が期待されています。

なお、認定子育てアドバイザーの資格は、NPO法人日本子育てアドバイザー協会が実施する養成講座を受講し、認定試験に合格することで取得できます。特別な学歴要件はなく、比較的挑戦しやすい点が魅力です。

認定病児保育スペシャリストは、病気や体調不良の子どもに対して、適切な保育とケアを実践できる専門資格です。保育施設や病児保育施設などで、体調管理や服薬・水分補給のサポート、回復期の保育、緊急時の対応など、子どもと保護者の不安に寄り添いながら幅広く支援します。
なお、認定病児保育スペシャリストの資格は、一般社団法人日本病児保育協会が提供するオンライン講座の受講と認定試験の合格、一定時間の実習で取得可能です。高卒以上であれば誰でも受講でき、数ヶ月ほどで取得できるため、保育士がダブルライセンスを目指しやすい資格といえるでしょう。

保育カウンセラーは、子どもたちに関わるすべての人たちが円滑な関係を築けるように支援する専門職です。保育者として保育活動に携わりながら、保護者の間に立ち、相互のコミュニケーションをサポートすることで、勤務先の安定した運営に貢献できます。保育現場で求められる対人関係スキルや保育に関する理解を深められ、園長や主任保育士などのリーダー層だけでなく、幼稚園教諭や看護師なども幅広く取得している資格で、転職時のスキルアップやキャリア形成にも役立ちます。

なお、保育カウンセラーの資格は、公益社団法人全国私立保育連盟が主催する「保育カウンセラー養成講座」をすべて受講・修了し、書類およびレポートを提出して認定審査に合格することで取得できます。受講対象者は、保育や福祉、教育現場などで3年以上の実務経験がある18歳以上の方で、保育士資格の有無は問いません。

絵本専門士は、絵本に関する専門的な知識と高い読み聞かせの技術を持ち、子どもの発達を豊かに育む「絵本のスペシャリスト」です。絵本専門士は、絵本の歴史・子どもの心理・児童福祉などに関する知識をはじめ、読み聞かせや創作活動の技能、子どもを惹きつける感性を活かして、子どもの成長を支えます。保育や教育の現場で高い注目を集めている、国立青少年教育振興機構が認定する資格です。
なお、保育士が絵本専門士になるには、実務経験を3年以上積み、応募要件を満たしたうえで選考に通過し、絵本専門士養成講座を受講し、修了課題を提出して資格を取得します。