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保育士が園内研修で学びたいことを一覧で解説!スキルアップにつなげよう
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「保育士向けの園内研修にはどのようなものがあるのか」と知りたい方もいるのではないでしょうか。園内研修は、保育士がさまざまなスキルを磨く学びの機会です。研修の内容は、保育の基礎から専門的な知識、マネジメントスキルなど多岐にわたります。 この記事では、保育士が園内研修で学びたいことや身につけたいスキルを解説。園内研修を受けると得られるメリットや学ぶ際のポイントも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
保育士が園内研修で学びたいこと・身につけたいスキル
園内研修は、保育士がさまざまなスキルを磨ける貴重な機会です。研修を通じ、新しい保育の知識や実践的な技術を学ぶと、子どもたちへの関わり方がより充実したものになるでしょう。
ここでは、保育士が園内研修で学びたいことや、身につけたいスキルについて紹介します。
1.歌・音楽・ダンス・リトミックの指導法
歌や音楽、ダンスやリトミックなどの研修では、ワークショップ形式や実践型のものが多く、実際の保育に役立つ指導法を学べます。歌や音楽、ダンスやリトミックは、子どもたちの表現力やリズム感を養う大切な要素といえます。なかには、簡単な楽器を使った遊びを取り入れる工夫など、実践的な指導スキルを磨ける研修もあるようです。
また、ダンス指導研修では、振り付けを覚えるだけでなく、子どもが楽しく表現できるようなポイントも学べるようです。こうしたスキルを身につけると、日々の保育に音楽やダンスをより自然に取り入れられるようになり、子どもたちの創造力や協調性を養うことにもつながるでしょう。
2.工作・描画・遊びの実践アイデア
子どもの年齢や発達に応じた工作や描画、遊びについて学べる研修は、保育の幅を広げる貴重な機会になるでしょう。創作活動を通じ、子どもの個性を引き出す方法や適切な声かけ、指導の仕方をトータルで学べるため、日々の保育にすぐ活かせる実践的なスキルが身につくでしょう。
また、ペープサート(紙人形劇)やパネルシアター(パネル布を舞台としてイラストを貼り剥がしする遊び)という出し物は、ついマンネリ化しがちなもの。しかし、研修を通じて専門家から新しい演出方法や効果的な見せ方を学ぶと、子どもたちを引き込む工夫ができるようになるでしょう。ワークショップ形式の研修では、実際に制作しながら学ぶため、すぐに実践できるアイデアを習得できるのも魅力です。
3.絵本の選び方・読み聞かせテクニック
絵本や紙芝居の読み聞かせは、子どもたちの想像力や言葉の発達を促す大切な活動といえます。研修では、プロの指導を受けながら、選書のポイントや子どもへの声かけの工夫など、基本的なスキルを学べます。
また、子どもたちがより主体的に関われるような読み聞かせの方法や、物語の世界に引き込む表現の仕方など、実践的なテクニックを身につけられる研修もあるようです。研修を通じて、日々の保育にすぐ活かせるスキルを学び、より魅力的な読み聞かせを目指しましょう。
4.運動・体操・ヨガを取り入れた保育
研修では、専門的な知識をもとに楽しく安全に体を動かす指導法を学べるため、日々の保育に役立つ可能性があります。
また、近年では子ども向けのキッズヨガも注目されており、柔軟性や集中力を養う活動として取り入れる園も増えています。こうした研修を通じて、子どもたちが運動を楽しみながら心と体の健やかな成長を促すスキルを修得できるでしょう。
5.食育の基本と実践方法
食育は、子どもたちの健康や食への関心を育むのに欠かせない取り組みといえます。研修では、年齢に応じた食育指導の方法や食の大切さを伝える基本的な考え方を学べます。
また、農と食のつながりを深める活動やアレルギーに関する知識と対策など、実践的な内容も含まれることが多く、日々の保育に活かしやすいのが特徴です。季節ごとの食育や年間を通じた取り組み方についても学ぶ機会もあるため、子どもたちが健康的な生活を送るうえで役立つでしょう。
6.障がい児支援の基礎と対応法
障がいのある子どもへの支援は、特性に応じた対応が必要です。研修では、最新の研究や実践をもとに、子ども一人ひとりに合った支援の方法を学べます。
また、接し方や指導の仕方を具体的に学ぶと、保育の現場で役立つ実践的なスキルを修得できます。子どもが安心して成長できる環境を整えるために、研修を通じて支援の幅を広げていきましょう。
7.乳児保育のポイント
乳児期は月齢や発達の段階や個人差によって細かな対応が求められるため、専門的な知識が必須といえます。研修では授乳や睡眠、生活リズムの整え方など、乳児ケアの基本を学べるほか、SIDS(乳幼児突然死症候群)の予防対策についても理解を深めることができます。こうした学びを通じ、乳児の健やかな成長を支えるスキルを修得しましょう。
8.発達心理学の基礎と実践
子どもの心と身体の発達に関する知識は、保育の現場でも重要視されています。研修では、こうした発達心理学の基礎を学び、子ども一人ひとりに寄り添った対応や保育方法が身につきます。
また、乳児期のコミュニケーションを助けるベビーサインや、幼児の心の成長を理解するための幼児心理に関する研修も人気が高まっています。子どもの発達を深く理解し、より良い関わり方を学ぶと、さらに保育の質を向上できるでしょう。
9.コミュニケーションスキル向上法
保育の現場では、子どもや保護者、保育士間の円滑なコミュニケーションが欠かせません。研修では、傾聴の技術や適切な声かけの方法や信頼関係を築くスキルを学びます。
また、職場での円滑な人間関係を築くためのコーチングや上司・同僚・後輩との対話術、自分のメンタルを守るためのセルフケアやアンガーマネジメントに関する講座も人気が高まっています。
10.マネジメント・リーダーシップ研修
園長や主任保育士、副主任保育士、専門リーダーなどの役職に就く保育士には、組織をまとめるマネジメント力やリーダーシップが必要です。研修では、会議を円滑に進めるためのファシリテーションスキルやハラスメント防止のための適切な対応を学べます。
また、新人職員の教育・育成、組織の健全な運営に欠かせないコンプライアンスを修得する場合もあります。こうした研修を通じて、より良い職場環境づくりやチームの成長を支えるスキルを身につけていきましょう。
11.防災・事故対応の基礎知識と実践
保育園では、地震や水害などの災害対策に加え、日常の事故防止や発生時の対応が求められます。園内研修では、災害時の避難訓練の進め方や応急処置の基礎、不審者対応など、安全管理の知識を修得できます。
また、感染症や熱中症への対策、近隣トラブルの未然防止など、園全体のリスクマネジメントについても学びます。
保育士が園内研修で得られる5つのメリット
園内研修は保育士同士の意見交換が活発になり、職場のチームワーク向上にもつながります。ここでは、保育士が園内研修を受けることで得られる5つのメリットについて詳しく解説します。
1.専門知識が深まりスキルアップを実現できる
研修では、乳児保育や障がい児保育、食育・アレルギー対応など、多岐にわたる保育分野の知識を学べます。自分が担当するクラスに役立つ内容や、興味のある分野を深く学ぶと、より専門性の高い知識や実践的なスキルを習得できるでしょう。
2.最新の保育方法に対する理解を深められる
保育現場は常に変化しているため、最新の保育理論やトレンドを学ぶ必要があります。近年注目されている非認知能力(忍耐力・協調性・自制心など)の育成やアクティブラーニング、発達支援における新しいアプローチなど、専門的な知識を深める機会にもなるでしょう。また、多様な家庭環境に対応する保育の在り方など、現代のニーズに即した学びを得られるのも魅力です。
3.やりがいやモチベーションを向上できる
研修を通じて新たな知識や技術を修得すると、子どもたちへの関わり方に変化が生まれ、やりがいや充実感につながる可能性があります。また、保育士として働くモチベーションや成長意欲が高まるきっかけになる場合もあるでしょう。
4.ほかの保育士とのコミュニケーションが増える
研修では、グループワークや数人で話し合う場面もあるようです。そのため、研修を通じてほかの保育士とのコミュニケーションが増える可能性があります。また、研修が終わった後にほかの保育士と学んだことなどを話す機会があるかもしれません。
5.転職活動で有利になる場合も
研修で得た知識や技術は、修了証として形に残ることが多く、転職活動の際に強みとなる場合も。役職付きの求人に応募する際には、必要なスキルを習得している証明となり、有利になるケースもあるようです。研修を積極的に受けると、キャリアアップの選択肢を広げることにもつながります。
園内研修で学ぶ際に押さえておきたい5つのポイント
園内研修は、保育の知識や技術を深める貴重な機会です。学ぶ際には、受け身で参加するのではなく、保育士として今後どのように活かせるかを意識しましょう。
ここでは、保育士が園内研修で学ぶ際に押さえておきたいポイントについて解説します。
研修内容を事前にしっかりチェックする
研修を効果的に活用するためには、事前に内容を確認し、学ぶべきポイントを把握しておくことが大切です。研修のテーマや目的を理解しておくと、自分にとって必要な知識やスキルを意識しながら学べるでしょう。
また、事前に疑問点を整理しておくと、研修中に積極的に質問しやすくなり、より深い学びにつながります。事前準備をしっかり行うと、研修の時間を有意義に活用できるでしょう。
自分の課題を明確にして目的意識を持つ
研修を受ける際には自分の課題を明確にし、目的意識を持つことが重要です。なんとなく参加するのではなく、「どのスキルを伸ばしたいのか」「日々の保育でどのような悩みを解決したいのか」を考えておくと、より実践的な学びにつながります。
また、学んだことを自分の保育にどう活かせるかを意識しながら受講すると、理解が深まるでしょう。
学んだことを現場でどう活かすかを考える
研修でただ知識を得るだけでなく、「この内容を自分の保育にどう取り入れられるか」を考えながら受講すると、より実践的な理解につながるでしょう。
たとえば、新しい保育技術や子どもとの関わり方を学んだ場合、実際のクラスでどのように応用できるのかをイメージすると、スムーズに実践できる可能性が高まります。
研修後の振り返りをしてスキルを定着させる
研修を受けた後は振り返りを行い、試したことや課題を記録しておくと、スキルアップにつながります。学んで終わりにせず、「研修でどのような知識や技術を得たのか」「現場でどう活かせるか」を整理すると、スキルの定着につながります。また、実践した結果を記録し、うまくいったことや改善が必要な点を振り返ると、保育の質が向上するでしょう。
保育士が園内研修で学びたいことについてよくある質問
ここでは、保育士が園内研修で学びたいことについてよくある質問に回答します。園内研修に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
保育士が園内研修に参加する際テーマはどう選べば良い?
園内研修のテーマを選ぶ際は、保育士がどのようなことに悩んでいるかアンケートを実施するのがおすすめです。アンケートを実施する場合、園内研修で受けてみたいテーマを保育士に自由に記述してもらう、またはある程度絞り選んでもらう方法があります。
保育士が園内研修で学んだことを実践で活かすには?
研修後はできるだけ早く振り返りを行い、「どの内容が現場で活かせるか」「どのように取り入れると効果的か」を整理しましょう。実際に試した結果を記録し、成功した点や改善点を振り返ると、より効果的に保育に活かせるでしょう。
また、同僚と意見を交換すると、さまざまな視点から活用のヒントを得られる場合も。必要に応じて、研修の内容を全員で話し合う機会を設けると、保育の質が全体的に向上する可能性があります。
まとめ
園内研修は、保育士がさまざまなスキルを磨ける貴重な機会です。音楽や歌、ダンス、工作や運動から食育、乳児教育、発達心理など保育現場で活かせるさまざまな研修があります。研修に参加すると、専門的な知識が増えたり、最新の保育方法が学べたりするなどのメリットがあります。また、保育士として働くやりがいやモチベーションがアップする場合もあるようです。
研修を受けた後は「どのような知識や技術を得たのか」「現場でどう活かせるか」を振り返り整理すると、スキルが定着するでしょう。
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執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。