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保育士からベビーシッターへ転職は可能!必要資格や働くメリットを解説!

  • #保育士
眠る赤ちゃんのイメージ

保育士のなかには「ベビーシッターへの転職を検討している」という方がいるかもしれません。保育士からベビーシッターへの転職は、自分の経験を活かしつつ、新たな働き方ができる選択肢の1つでしょう。 この記事では、ベビーシッターの仕事内容や必要な資格、給料の違いを紹介します。保育士からベビーシッターに転職するメリット・デメリットや、向いている人も解説するので、ぜひチェックしてください。

保育士経験を活かせるベビーシッターとは

ベビーシッターとは、子どもの自宅や特定の場所に出向き、保護者に代わって子どもの保育や世話をする仕事です。ベビーシッターは、プライベートな環境で子どもと関わる点が特徴といえます。ベビーシッターが世話する子どもの対象年齢は、勤務先によって異なりますが、0歳から12歳までを対象としていることが多いようです。ベビーシッターには、子どもの発達や特性に合わせたケアが求められるため、保育の経験や知識が求められます。

ベビーシッターの仕事内容

ベビーシッターは、家庭ごとのニーズに応じて柔軟な保育を行うのが特徴です。ベビーシッターの主な仕事内容には子どもの遊びのサポートや食事の介助、お昼寝の見守りなど基本的な保育や世話以外にも、子どもの送迎や夜間のケアが含まれるケースもあります。また、保護者が安心できるよう、日々の様子を丁寧に伝えるのもベビーシッターの重要な役割です。

ベビーシッターには家庭環境や子どもの性格、発達段階に合わせて柔軟に対応するスキルや適切なコミュニケーション、細やかなサポートが求められます。保育士としての経験を活かすと、専門性の高い信頼されるベビーシッターとして活躍できる可能性が高まるでしょう。

保育士からベビーシッターを目指す際に役立つ資格

ベビーシッターとして働くために必須な資格はありません。しかし、保育士資格や幼稚園教諭免許状を所有していると、採用に有利な場合があるようです。保育士資格や幼稚園教諭免許状を保有していると、子どもの発達や安全管理に関する知識を持っていると評価されやすく、信頼感が高まります。これらの資格は、保護者に対する安心感を提供する要素にもなるでしょう。
また、ベビーシッターとしての専門性を高めたい場合は、下記のような民間資格を取得するのも1つの手です。

資格の名称 資格を取得する方法 特徴
認定ベビーシッター ・ベビーシッターの実務経験が必要

・研修を受講し、認定試験に合格する必要がある

・公益社団法人全国保育サービス協会が認定する資格

・ベビーシッターに必要な職業倫理や専門知識、技術などが身につく

ベビーシッター資格 ・認定教育機関などが行う教育訓練の全カリキュラムを修了する

・カリキュラム修了後、在宅で受験可能

・一般財団法人 日本能力開発推進協会が認定する資格

・子育てに関する基礎知識、ベビーシッターの基本姿勢などの専門知識と保育実践力を備えていることを証明する

ベビーシッター技能認定 ・承認を受けた教育機関で一般財団法人 日本医療教育財団が定めた所定の教育訓練ガイドラインに適合するカリキュラムにより技能を習得

・試験を受け、合格後に認定される

・一般財団法人 日本医療教育財団が認定する資格

・ベビーシッターに必要な知識や技能のレベルを評価、認定する

参照:公益社団法人全国保育サービス協会「ベビーシッター資格認定試験のご案内新規タブリンク」、一般財団法人 日本能力開発推進協会「ベビーシッター新規タブリンク」、一般財団法人 日本医療教育財団「ベビーシッター技能認定新規タブリンク

上記の資格は、ベビーシッターとしてのスキル向上や保護者からの信頼を強化するために役立つ可能性があります。保育士としての経験に加えて、個別保育のスキルを磨きたい方は民間資格を取得するのも1つの方法です。

出典

公益社団法人全国保育サービス協会「ベビーシッター資格認定試験のご案内新規タブリンク」(2025年8月1日)
一般財団法人 日本能力開発推進協会「ベビーシッター新規タブリンク」(2025年8月1日)
一般財団法人 日本医療教育財団「ベビーシッター技能認定新規タブリンク」(2025年8月1日)

保育士とベビーシッターの給料の違い

保育士とベビーシッターの給料にはどのような違いがあるのでしょうか。ここでは、保育士とベビーシッターの給料の違いを解説します。

保育士の給料

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査新規タブリンク」によると、保育士の想定される平均年収は406万8,100円とされています。なかには、保育士の仕事内容や責任の重さに対して低いと感じる方もいるかもしれません。
しかし、こども家庭庁の「処遇改善等加算I~IIIの一本化について (p.1)新規タブリンク」によると、政府は平成25年度以降より保育士の処遇改善を行っており、年収・給与は高くなっている傾向にあります。

出典

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査新規タブリンク」(2025年8月1日)
こども家庭庁「第8回子ども・子育て支援等分科会新規タブリンク」(2025年8月1日)

ベビーシッターの給料

職業情報提供サイト(job tag)「ベビーシッター新規タブリンク」によると、ベビーシッターの年収平均(全国)は、396万円となっています。ベビーシッターは、正社員として固定給を得る人もいますが、時給制で働くのが多いようです。ベビーシッターの時給平均(全国)は1,941円とされています。ただし、早朝や夜間の勤務、複数の子どもを保育する場合などは時給が高くなる傾向にあります。保育に関する資格や経験がある場合は、ベビーシッターとして勤務する際に専門性が評価され、相場以上の収入を得られる可能性もあるでしょう。

出典

職業情報提供サイト(job tag)「ベビーシッター新規タブリンク」(2025年8月1日)

保育士からベビーシッターへ転職するメリット・やりがい

保育士からベビーシッターへ転職するメリットは、個々の家庭に寄り添った保育ができる点だといえます。保育士は集団保育が基本ですが、ベビーシッターは一対一または少人数と向き合うため、より深く子どもの個性や成長に関われるのが魅力でしょう。ベビーシッターは家庭環境や保護者の希望に沿った柔軟な保育が求められるため、保育士として培った経験を活かしつつ、新たなスキルを磨ける可能性があります
また、ベビーシッターは勤務時間を自由に選びやすい点も魅力といえるかもしれません。自分の生活スタイルに合わせた働き方をしやすく、家庭やプライベートとの両立を目指したい方にもおすすめです。

ベビーシッターのやりがいは、保護者との距離が近く、感謝の言葉を受け取れる機会が多いことが挙げられます。子ども一人ひとりの成長を見守り、保護者と一緒に喜びを分かち合えるのは、ベビーシッターの仕事の魅力といえるでしょう。

保育士からベビーシッターへ転職するデメリット・大変さ

保育士からベビーシッターに転職すると、勤務時間が不規則になる可能性があります。ベビーシッターは夜間や早朝の依頼、急な要請に応える場合もあるため、体力的・精神的に負担を感じるケースも。また、時給制でベビーシッターとして働く場合、保育士のころと比較して収入が不安定になる可能性があります。ベビーシッターは時給制の傾向にあり、勤務時間や依頼状況によって収入が変動しやすく、安定した生活を望む方には不安材料となる場合があるかもしれません。

ベビーシッターの仕事は個別対応が求められるため「大変だ」と感じる方もいるようです。ベビーシッターは担当する家庭ごとに保育方針や期待が異なり、保育士とは異なるスキルが必要となる場合も。ベビーシッターは基本的に1人で対応するため、同僚や上司からの助けを得にくいので孤独感や責任の重さを感じる場合もあります。

保育士からベビーシッターへの転職に向いている人

保育士からベビーシッターに転職する場合、個別対応や柔軟な働き方に魅力を感じる方は向いている可能性が高いでしょう。ベビーシッターは少人数の子どもと関わるため、子どもの個性や成長段階に合わせた細やかなケアが求められます。そのため、子ども一人ひとりとじっくり向き合いたいと考える方に適しているといえます。

また、ベビーシッターは保護者との距離が近いため、コミュニケーション能力や信頼関係を築く力がある方も向いている可能性があります。家庭ごとのニーズや要望に柔軟に対応しながら、保育の専門性を発揮できる方は、保護者からも高く評価されやすい傾向にあります。ベビーシッターは時間制で勤務する場合が多いため、固定化した働き方にとらわれず、自分の生活スタイルに合わせて働きたい方にもおすすめです。勤務時間が多様なため、家庭との両立や自分のペースで仕事を進めたい方にも適しているでしょう。

保育士とベビーシッターに関してよくある質問

ここでは、保育士とベビーシッターに関してよくある質問に、Q&A形式で回答します。

保育士とベビーシッターの具体的な違いは何ですか?

保育士とベビーシッターの具体的な違いは、「資格が必要かどうか」にあります。保育士として勤務するには保育士資格が必要ですが、ベビーシッターに必須の資格はありません。
また、保育を行う環境と対応する子どもの人数にも違いがあります。保育士は、主に保育園で複数の子どもを対象に集団保育を行います。ベビーシッターは、子どもの家庭を訪問し、個別または少人数での保育が中心です。保育士とベビーシッターでは、働き方や保育のスタイルが異なるため、違いを理解しておくことが大切です。

保育士が副業する場合、ベビーシッターの求人は探せる?

保育士は副業としてベビーシッターの仕事を探せる可能性があります。保育士は保育士資格を保有しているため信頼度が高く、ベビーシッターとしても求められる人材だといえるでしょう。ベビーシッターは柔軟なシフト制で働ける場合もあり、空いた時間に短時間の依頼を受けたり、休日を利用して働いたりできる場合も。また、ベビーシッターの仕事内容は家庭内での保育が中心のため、保育士としての経験を活かしやすいでしょう。保育士が副業を行う際は、勤務先の保育施設で副業が認められているかを事前に確認し、本職に影響が出ないよう注意しましょう。

ベビーシッターの資格を取得しても意味がない?

ベビーシッターの資格を取得することには、十分に意味があるといえるでしょう。ベビーシッターとして働くために必須な資格ではありませんが、資格を保有していると、専門性や信頼性を示す可能性があります。ベビーシッターの資格を保有していると、採用されやすくなり、求人の幅が広がる場合も。また、資格を取得する過程で得られる知識やスキルは、ベビーシッターとして家庭ごとのニーズに対応する際に役立つでしょう。ほかの応募者との差別化を図れるだけでなく、自身のスキルアップにもつながります。

ベビーシッターの資格に興味がある方は、本記事の「保育士からベビーシッターを目指す際に役立つ資格」で詳しく解説しているので、ぜひご覧ください。

保育士からベビーシッターに転職するのは難しい?

保育士からベビーシッターへの転職は難しくない傾向にあります。保育士資格を保有し、子どもと関わってきた経験があるため、ベビーシッターとしても即戦力として評価されやすいでしょう。保育士として培った子どもの発達への理解や安全管理のスキルは、家庭内の保育でも求められるため、強みとして活かせる可能性が高いといえます。保育士からベビーシッターへの転職をスムーズに進めるためには、それぞれの仕事内容の違いを理解し、求人情報をしっかりリサーチすることが大切です。

まとめ

保育士からベビーシッターに転職する場合、各家庭に寄り添い、個別もしくは少人数で保育できる点が魅力といえます。また、自分の生活スタイルに合わせた働き方ができる点もメリットでしょう。保育士資格や子どもに関わってきた経験はベビーシッターとして働くうえでも強みとなり、信頼感の向上にもつながります。

ベビーシッターは収入が不安定な傾向にあり、家庭ごとに対応が必要なため、大変だと感じる場面があるかもしれません。ベビーシッターには民間の資格があり、取得すると、専門性を高められる可能性があります。保育士からベビーシッターに転職する際には、これまでの経験を活かしながら新たなスキルを磨き、さらに成長できるでしょう。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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