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保育士の面接で「質問はありませんか?」と聞かれた際に好印象を与える例文
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保育士の面接でよく聞かれる「質問はありませんか?」という質問。この逆質問は、仕事への意欲や理解度、コミュニケーション力をアピールできる大切なチャンスです。とはいえ、「何を聞けばいいのか分からない」と戸惑う方も多いのではないでしょうか。この記事では、逆質問で好印象を与えるための回答例やNG例、質問が思いつかないときの対処法も解説します。面接に不安がある方も、ぜひ参考にしてください。
目次
保育士の面接で「質問はありませんか?」と聞かれる理由は?
面接の最後に「質問はありませんか?」と聞かれるのは、ただの形式ではなく、保育士の意欲や人柄を見極めるための大切な質問です。この質問を通じて、面接官が見ている主なポイントは次の3つです。
意欲があるか
理解度は十分か
コミュニケーション力があるか
ここで「特にありません」と答えてしまうと、「関心がない」「準備不足」といったマイナスの印象を与えてしまう可能性があります。逆質問は、自分をアピールするための貴重なチャンスです。面接前に2〜3個は質問を準備しておくことで、余裕をもって受け答えできるでしょう。
「質問はありませんか?」でアピールに繋がる逆質問例
逆質問をうまく活用すれば、面接官に好印象を与えることができ、採用の後押しにもつながるでしょう。ここでは、アピールにつながる逆質問の例文を紹介します。
仕事内容に関する逆質問例
仕事内容に関する質問をすることで、保育業務への関心や、入職後の具体的なイメージを持っていることをアピールできます。以下の例文を参考にしてみてください。
「新人保育士が、現場で先輩職員に相談することが多いのはどのような場面ですか?」
「配属後のクラス人数や年齢構成について教えていただけますか?」
「1日の保育の流れや、職員間での分担について伺ってもよろしいでしょうか?」
「保護者対応の中で、特に気をつけていることはありますか?」
「行事やイベントの準備は、どのような体制で行われていますか?」
このような質問をすることで、園の保育内容への理解を深めると同時に、実務に対する関心の高さをアピールできます。また、面接官から得られる情報は、入職後のミスマッチ防止にも役立つでしょう。
保育園の方針・雰囲気に関する逆質問例
園の方針や雰囲気に関する質問では、園の理念や保育観に共感し、長く働きたいと考えていることを示せるでしょう。以下の例文を参考にしてみてください。
「職員間のコミュニケーションで大切にされていることはありますか?」
「大切にしている保育理念について、具体的にお伺いしてもよろしいでしょうか?」
「日々の保育で、職員の創意工夫を取り入れる場面はありますか?」
「新しく入った職員の方が、園に馴染みやすくなるための工夫などはありますか?」
「園の特色である○○について、もう少し詳しく教えていただけますか?」
これらの質問は、単に情報を得るだけでなく、「この保育園で働きたい」という熱意を伝える効果があります。また、園の方針や雰囲気が自身に合っているかを見極めるヒントにもなるでしょう。
入職後の成長・働き方に関する逆質問例
自己成長に関する質問は、長期的なキャリアビジョンを持っていることをアピールできます。向上心が高く、長く働く意欲があることを示しましょう。以下の例文を参考にしてみてください。
「Webサイトで新人研修制度に触れられていたのですが、実際にどのような流れで実施されるのか詳しく伺えますでしょうか?」
「1日でも早く戦力になりたいのですが、入社後に最も意識して取り組むべきことは何ですか?」
「定期的な振り返りや評価制度などがあれば教えてください」
「先生方のスキルアップのために、どのような研修や勉強会の機会がありますか?」
「保育士としてのキャリアパスについて、どのような可能性がありますか?」
これらの質問は、あなたが「単に就職先を探している」のではなく「保育士として成長したい」という意欲があることを示します。園側もやる気のある人材を求めているため、好印象を与えられるでしょう。
人間関係・職場環境に関する逆質問例
保育士の仕事はチームワークが欠かせません。日々の保育や行事準備、保護者対応など、職員同士の連携がスムーズであるほど働きやすくなります。「どんな人とどのように働くのか」が不安になりやすいため、逆質問を通じて職場環境を具体的にイメージできるようにしましょう。以下の例文を参考にしてみてください。
「職員同士の連携や情報共有は、どのように行われていますか?」
「他の職種(看護師・栄養士など)との協力体制について伺いたいです」
「チームで困難な場面に対応するとき、どのようにサポートし合っていますか?」
「保育の悩みや課題を共有するような場はありますか?」
これらの質問は、チームワークを大切にする姿勢を示すと同時に、働きやすさを確認する意味もあります。「人間関係がぎすぎすしていないか」と直接的に聞くのではなく、上記のような前向きな表現で質問しましょう。
面接官・園長などへの逆質問例
面接官自身に対する質問は、相手への敬意と関心を示すことができます。相手の経験から学ぼうとする姿勢をアピールしましょう。以下の例文を参考にしてみてください。
「園長先生が保育士として大切にされていることは何ですか?」
「保育士として働く上で、特に意識されていることを教えていただけますか?」
「新人保育士にどのようなことを期待されますか?」
「先生がこちらの園で働こうと決めた理由をお伺いしてもよろしいですか?」
「園を運営するうえで、大切にされていることがあれば教えてください」
「この園の魅力や、他園と違うと感じる点があれば教えてください」
このような質問をすることで、面接官との距離が縮まり、面接がただの採用の場ではなく、互いを知るための対話へと変わります。園で大切にされている価値観や雰囲気が伝わってくることで、自分自身がそこで気持ちよく働けるかどうかを見極めるヒントになるでしょう。
逆質問の回答が思いつかないときの答え方【例文あり】
面接で「質問はありますか?」と聞かれたとき、準備していた質問をすべて聞いてしまった、または緊張で頭が真っ白になってしまったということがあるかもしれません。ですが、ここで「ありません」と答えてしまうのはもったいないことです。質問が浮かばないときのために、以下の例文を参考にして事前に準備しておきましょう。
「ご説明の中で疑問点はすべて解消いたしました。ありがとうございます。お話を聞いて、ますますこちらの園で働きたいという気持ちが強くなりました。」
「丁寧にご説明いただき、ありがとうございます。さらに園のことを深く理解できたと感じています。」
「本日のお話の中で、不安に思っていた点も解消しました。ありがとうございます。実際に働く中でまた疑問が出てきた際には、ぜひご相談させてください。」
このような一言を添えるだけで、面接官に「きちんと話を聞いてくれている」「前向きに働こうとしている」という印象を与えることができます。逆質問が浮かばなくても、事前にこうした表現を準備しておくことで、落ち着いて対応できるでしょう。
保育士面接での「質問はありませんか?」に答える際の注意点【例文あり】
ここでは「質問はありませんか?」に答える際の注意点を解説します。逆質問を考えるうえでは、どのような質問を選ぶべきか、またどのような答え方が印象を悪くしてしまうのかを把握することが重要です。面接の最後まで好印象を保つためのコツをお伝えするので、ぜひ参考にしてみてください。
「特にありません」で終わらせない
「特にありません」と答えるのは避けたほうが無難です。逆質問をしなかったからといって必ず不採用になるわけではありませんが、「特にありません」と伝えると、面接官には「この応募者は志望度が低いのでは」とマイナスの印象を与えてしまう恐れがあります。逆質問は、応募先への熱意や関心を示す大切な場面なので、質問がない場合でも「お礼」や「意気込み」といった気持ちを添えて伝えてみましょう。
【NG例】
「特に質問はありません」
「今すぐには思い浮かびません」
【OK例】
「本日のお話で御社のことがよく理解できましたので、現時点で質問はありません。
本日の面接で、ますます御社への志望度が高まりました。引き続きよろしくお願いいたします」
このように一言加えるだけで、関心と前向きな姿勢を面接官に印象付けることができます。
調べれば分かる質問は避ける
面接で逆質問をする際は、「ホームページや募集要項を見れば分かる内容」をそのまま質問するのはNGです。事前の情報収集が不十分だと思われてしまい、準備不足の印象を与えてしまいます。
【NG例】
「開園時間は何時からですか?」
「年間行事のスケジュールはどんなものがありますか?」
「園の保育理念を教えてください」
【OK例】
「ホームページで拝見した延長保育の取り組みについて、保護者の方との連携で特に意識されている点があれば教えていただけますか?」
「年間行事のうち、職員が特に力を入れて準備している行事があれば教えていただけますか?」
「園の保育理念について拝見しましたが、実際の保育の中ではどのような場面でその理念を特に大切にされていますか?」
このように、「事前に調べた情報をもとにした質問」をすると、園への関心の高さと準備力の両方をアピールできます。「知っている内容を前提にした深掘りの質問」にすることで、面接官に好印象を与えられるだけでなく、園との相性もより具体的に見極められるでしょう。
「はい・いいえ」で終わる質問は避ける
面接の逆質問では、「はい」「いいえ」で答えられる単純な質問ではなく、相手が具体的に話しやすい内容を意識しましょう。クローズドな質問(=答えが限定される質問)は、会話がすぐに終わってしまい、自身の関心やコミュニケーションスキルが伝わりにくくなってしまいます。
一方、オープンな質問(=説明を促すような質問)であれば、相手の考えや園の雰囲気などもより深く知ることができます。「どのように」「なぜ」「具体的に」といった言葉を使うように意識して、対話を広げていきましょう。
【NG例】
「研修制度はありますか?」
「保護者対応はありますか?」
「異動はありますか?」
【OK例】
「新人保育士への研修やサポート体制について、どのような流れで行われていますか?特に力を入れている点があれば教えてください」
「保護者対応の中で、職員の皆さんが大切にされていることは何ですか?」
「異動がある場合、どのようなタイミングや理由で行われることが多いですか?」
このように、具体的なエピソードや背景を尋ねる質問にすると、園の実態をよりリアルに把握できます。また、自身も「働くイメージ」をつかみやすくなるため、面接の場をより有意義な場に変えられるでしょう。
ネガティブな聞き方はしない
職場の課題や問題点が気になるのは当然ですが、それをストレートに尋ねると、「ネガティブな人」「批判的な姿勢」と受け取られてしまう可能性があります。採用面接では、あくまで前向きな姿勢を意識しつつ、知りたいことを上手に聞き出す工夫が大切です。以下のように、表現を変えてみましょう。
【NG例】
「人間関係が悪いと聞いたのですが…」
「離職率が高いのはなぜですか?」
【OK例】
「職員の皆さんが気持ちよく働けるよう、園で工夫されている点があれば教えていただけますか?」
「園として、これから改善や強化していきたいと考えている点はありますか?」
このように、気になる点も「ポジティブな方向から尋ねる」ことを意識し、不安を解消しつつ、好印象も残せる質問を心掛けましょう。
条件面の質問は聞き方に配慮する
給与・残業・休日などの待遇面の質問は、働くうえで非常に重要な情報ですが、聞き方を誤ると「条件だけを重視している」と思われる可能性があります。園の方針や職場環境にも関心を持っていることが伝わるように、質問の切り口を工夫しましょう。
【NG例】
「有休はいつから取れますか?」
「残業は多いですか?」
「何時に帰れますか?」
【OK例】
「小さな子どもがいるため、急な発熱などで休みが必要になる場面もあるかと思います。職員間でフォローし合える体制は整っていますか?」
「保育の記録や会議など、勤務時間内に行える体制は整っていますか?」
「家庭との両立を考えているのですが、職員の皆さんは普段どのようなスケジュールで働かれているのでしょうか?」
また、初回の面接では待遇の詳細な交渉は控えるのが無難です。まずは保育への意欲や園との相性を見てもらうことに集中し、条件確認は内定後や最終面接などのタイミングで行うようにしましょう。この配慮が、誠実な印象にもつながります。
とはいえ、「残業の実態はどうか」「休みは本当に希望通り取れるのか」など、直接は聞きづらいものの働くうえで重要なこともあるでしょう。そのようなときは、転職エージェントを通じて質問する方法もあります。転職エージェントなら、あなたの代わりに保育園へ確認してくれるため、選考への影響を心配する必要がありません。働く前に知っておきたい待遇や園の内部事情がある場合は、ぜひ「レバウェル保育士」へご相談ください。あなたの不安を解消し、安心して働ける職場探しをサポートします。
保育士面接で「質問はありませんか?」と聞かれたときのよくある質問
ここでは、保育士面接で「質問はありませんか?」と聞かれたときによくある質問にお答えします。ぜひ参考にしてみてください。
新卒で何を質問すればよいか分かりません…
新卒の場合は経験がないことを前提に、学ぶ姿勢や意欲を伝える質問が効果的です。以下のような質問がおすすめです。
「新人保育士が最初に戸惑いやすいことは何ですか?」
「新卒の保育士に対して、最初はどのようなサポートがありますか?」
「保育士として成長するために、特に大切にすべきことは何だと思われますか?」
「園の先生方が、子どもたちとの関わりで大切にされていることは何ですか?」
このような質問は、「これから学んでいきたい」という謙虚さと、「しっかり成長したい」という意欲の両方をアピールできます。また、園の保育方針や新人育成についての考え方を知る機会にもなるでしょう。
中途の場合、どんな逆質問が好印象ですか?
中途採用では、即戦力として期待されることが多いため、自分の経験をどう活かせるかに焦点を当てた質問が好印象です。「前職との違いに戸惑わないよう、あらかじめ理解しておくべき園の特徴はありますか?」といった質問は、実務経験をふまえた前向きな姿勢が伝わります。
また、「これまでの経験を活かすために、入職後すぐに意識すべきことがあれば教えてください」という聞き方も、柔軟性や協調性をアピールできるでしょう。自分を押し出しすぎず、園に合わせようとする姿勢がポイントです。
面接が不安なときはどうすればいい?
面接への不安を減らすためには、準備が大切です。まずは応募先の保育園のWebサイトや求人情報をよく読み、園の方針や特徴を理解しておくことから始めましょう。そのうえで、逆質問をあらかじめ2〜3個考えておくと、面接の終盤で慌てずに済みます。
どうしても緊張してしまう方は、信頼できる人に模擬面接をお願いしたり、転職エージェントを通じて面接対策のアドバイスをもらうのもおすすめです。不安があるのは当然ですが、「準備してきた姿勢」は必ず評価されます。自分の思いを言葉にできるよう、焦らず準備を重ね、自信をもって面接に臨めるようにしましょう。
まとめ
面接の最後に聞かれやすい「質問はありませんか?」は、あなたの関心や意欲をアピールできる大切な場面です。事前に園の情報をよく調べたうえで、保育方針や日々の業務、現場の雰囲気など、具体的な質問を2〜3個用意しておくと良いでしょう。「特にありません」と答えるのは避け、積極性をアピールする機会として活用するのがおすすめです。
面接で「質問はありませんか?」と聞かれても、何を聞けばよいか分からず不安…という方は、ぜひ「レバウェル保育士」にご相談ください。「レバウェル保育士」では、面接対策のサポートも充実しており、あなたの状況や希望に合わせた逆質問の例文づくりも一緒に考えます。さらに、保育方針や職場の雰囲気など、求人票だけでは分からない情報もお伝えするので、自信を持って面接に臨めます。「面接が不安で一歩が踏み出せない…」「転職するかまだ迷っている…」という方も、まずはお気軽にご相談ください。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。