保育士の転職

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保育士の求人票の見方とは?確認しておきたいポイントや注意点を解説

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  • #転職の基本
求人票と虫眼鏡のイメージ

保育士で「求人票の見方がよくわからない」という方もいるのではないでしょうか。保育士が転職を考える際には、求人票の内容を正しく理解するのが重要です。しかし、保育士向けの求人票を見ても、どこに注目すれば良いのかわかりにくい場合もあるでしょう。 この記事では、求人票の見方を保育士向けに解説します。求人票に記載されている応募資格や給料、福利厚生などの見方と確認したいポイントを紹介するので、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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保育士における求人票とは

求人票とは、企業や施設が保育士を募集する際に掲載する書類のことです。厚生労働省の「求職者の皆様へ新規タブリンク」によると、求人票に最低限明示する必要がある労働条件は以下のとおりです。

  • 保育施設の名称

  • 業務内容

  • 契約期間

  • 試用期間

  • 勤務地

  • 就業時間

  • 休憩時間

  • 休日

  • 時間外労働

  • 賃金

  • 受動喫煙防止措置

  • 加入保険

求人票は、保育士が働く環境を知るための大切な情報源です。求人票には、上記の項目以外にも、応募資格や福利厚生などの情報が記載されている場合もあります。保育士は複数の求人票を比較し、自分に合った職場を選ぶことで、安心して長く働ける環境を見つけられるでしょう。

保育士における求人票の応募資格の見方

求人票の応募資格欄には、応募に必要な資格や経験が記載されているのが特徴です。応募資格の欄では、「未経験者歓迎」「経験者優遇」などの条件が書かれている場合があり、自分の経験にあった求人を選ぶ基準になります。

未経験者歓迎の求人であれば、研修制度やサポートが整っている可能性が高く、保育士として初めて働く人も安心です。
経験者優遇の求人では、即戦力として期待されるため、前職での経験をどのように活かせるかを考えて応募するのが重要です。また、なかには無資格の場合も保育補助として働ける求人もあります。

保育士における求人票の給料の見方

「求人票に記載されている給料の見方がよくわからない」という保育士もいるのではないでしょうか。ここでは、求人票の給料の見方を解説します。

基本給と月収の違いとは

まずは、基本給と月収の違いを理解しておくのが大切です。基本給とは、各種手当を含まない給与のベースとなる金額のことです。一方、月収は基本給に固定手当や変動手当を加えた月々の総支給額を指します。固定手当とは、役職手当や住宅手当などの毎月支払われる手当のことです。変動手当は、時間外手当(残業代)やインセンティブなど月によって変動する手当です。

保育士の基本給が低めに設定されている場合、手当の有無によって月収が大きく変動する可能性があります。そのため、求人票に記載されている基本給と手当の内容をしっかりと確認しましょう。

月収と手取りの違いとは

手取りとは、月収から税金や社会保険料を差し引いた額のことです。手取り額は人によって異なりますが、月収の約75%〜85%程度が一般的とされています。たとえば、月収20万円の保育士の手取りは約15万〜17万円です。

固定残業代とは

固定残業代とは実際の労働時間に関係なく、毎月決まった額が支給される残業代のことです。たとえば、求人票に「固定残業代(20時間分)4万円を含む」と記載されている場合は、20時間までの残業代4万円があらかじめ給与に組み込まれています。固定残業代がある場合は、残業時間に関わらず毎月決まった額が支給され、固定残業時間を超過して労働した場合は追加で残業代が支払われる仕組みです。

求人票に固定残業代と記載されている場合は、何時間分の残業代が含まれているのかを確認しましょう。求人票に固定残業代があると書かれている場合は、長時間労働が前提になる可能性もあるため、慎重にチェックするのが大切です。

求人票の給料を確認する際の注意点

求人票を見るときは、給与の内訳を把握することが大切です。支給される基本給や各種手当を確認し、実際に受け取れる額をイメージしましょう。求人票に書かれている月収から手取り額を計算し、生活できる金額かどうかを考えておくと、転職後のミスマッチを防げる可能性が高まります。求人票に記載されている手当の支給条件や残業の有無も確認しておくと、転職後のリアルな収入を予想しやすくなるでしょう。

保育士における求人票の休日・休暇の見方

保育士が長く働き続けるためには、適切に休める環境を選ぶのが大切です。ここでは、求人票の休日・休暇の見方を解説します。

休日とは

休日とは労働者が働かなくても良い日を指します。厚生労働省鳥取労働局の「労働時間・休日・休暇に関するルール新規タブリンク」によると、使用者は労働者に毎週少なくとも1回、あるいは4週間を通じて4日以上の休日を付与する必要があります。これを法定休日といいます。法定休日以外で保育園が独自に定めた休日は、所定休日です。
求人票の休日欄では、法定休日と所定休日を合わせた日数が記載されているのが一般的です。

出典

厚生労働省鳥取労働局「労働時間・休日・休暇に関するルール新規タブリンク」(2025年6月25日)

休暇とは

休暇とは、労働者が特定の理由で休みを取得できる制度のことです。休暇には法律で定められた法定休暇と、保育園が独自に設定する法定外休暇があります。厚生労働省の「モデル就業規則 令和5年7月 (p.38)新規タブリンク」によると、代表的な法定休暇は以下のとおりです。

  • 年次有給休暇

  • 産前産後休暇

  • 生理休暇

  • 育児・介護休業

  • 子の看護休暇

法定外休暇は保育園が独自に設ける休暇のことで、求人票には「誕生日休暇あり」「年末年始休暇あり」のように記載される場合があります。法定外休暇として、下記のような休暇を設けている園もあるようです。

  • 慶弔休暇

  • 病気休暇

  • 夏季休暇

  • リフレッシュ休暇

保育士が求人票を見るときは、どのような休暇を取得できるのかチェックしましょう。

出典

厚生労働省「モデル就業規則について新規タブリンク」(2025年6月25日)

求人票の休日・休暇を確認する際の注意点

求人票の休日欄を確認する際は、「完全週休2日」と「週休2日」の違いに注意しましょう。「完全週休2日」は毎週必ず2日間の休日があることを示します。一方で、「週休2日」は1ヶ月で少なくとも1回は2日休める週があるという意味です。求人票に「週休2日」と記載されている場合は、実際にどの週に休めるのか確認する必要があります

求人票に記載されている年間休日を確認するのも大切です。休みが多い職場を希望する保育士には、年間休日120日以上の職場がおすすめです。また、求人票に有給休暇の取得率の記載されている場合は、取得しやすい環境かどうかチェックしておきましょう。保育士は求人票の休日・休暇の内容をしっかりと読み解き、自分の働き方に合う職場を見つけるのが重要です。

保育士における求人票の福利厚生の見方

転職先を探す際、福利厚生の充実度を重視している保育士もいるでしょう。福利厚生は法定福利厚生と法定外福利厚生に分けられます。ここでは、求人票における福利厚生の見方を解説します。

法定福利厚生とは

法定福利厚生とは法律で事業主に義務付けられている福利厚生のことです。社会保険(健康保険、厚生年金保険)や労働保険(雇用保険、労災)などが含まれます。一定の条件を満たした保育士は「社会保険」と「労働保険」に加入できます

厚生労働省の「従業員のみなさま 社会保険加入のメリットや手取りの額の変化について新規タブリンク」によると、社会保険の加入対象になるための条件は、以下のとおりです。

  • 週の勤務時間が20時間以上

  • 給与が月額8万8,000円以上

  • 2ヶ月を超えて働く予定がある

  • 学生ではない

求人票に「社会保険完備」と書かれている場合も、保育士の勤務時間によっては加入対象にならない可能性もあるため、注意が必要です。

法定外福利厚生とは

法定外福利厚生とは、保育園などが独自に提供する福利厚生のことです。法定外福利には、一例として下記のようなものが含まれます。

  • 通勤手当

  • 住宅手当・家賃補助

  • 給食費

  • 退職金

法定福利厚生は保育園ごとに異なるため、自分にとって必要な制度があるかどうかをチェックするのが大切です。

求人票の福利厚生を確認する際の注意点

求人票に福利厚生が記載されていても、必ずしも全員が利用できるとは限りません。たとえば、求人票に「退職金制度あり」と書かれていても、実際には勤続年数の条件が設けられているケースも。また、求人票に「交通費の支給あり」と記載されていても、全額支給されるとは限りません。交通費の支給上限があったり、自宅から勤務地までの距離によっては支給対象外となったりする可能性もあるでしょう。

そのため、保育士が求人票を見る際は福利厚生の内容だけでなく、条件や実績があるかどうかも確認するのがポイントです。

まとめ

求人票には給料や休日、福利厚生など保育士が働くうえで重要な情報が記載されています。求人票の給与欄では、「基本給」「月収」「手取り」の違いを理解し、固定残業代の有無を確認するのが大切です。求人票の休日・休暇欄では、法定休日や所定休日の違いや完全週休2日と週休2日の違いを把握し、年間休日数にも注目しましょう。

求人票に記載されている福利厚生には法律で定められた法定福利厚生と、保育園独自の法定外福利厚生があり、利用実績を確認するのも大切です。求人票は、保育士が職場の働きやすさを見極める重要な資料といえます。保育士が転職する際には求人票の内容をしっかりチェックし、自分に合った保育園を選びましょう。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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