保育の仕事

最終更新日:

保育士は何歳まで働ける?定年や平均年齢、長く続けるポイントを解説

  • #保育士
公園で遊ぶベテラン保育士のイメージ

「保育士は何歳まで働けるのか」「定年や平均年齢が気になる」という方もいるのではないしょうか。保育士が何歳まで働けるかは、勤務先の定年や再雇用制度によって決まっています。 この記事では、保育士の定年や資格取得、求人の年齢制限、平均年齢を解説。保育士の平均年齢が低い理由や長く働き続けるためのポイントも紹介します。保育士で何歳まで働けるか不安な方は、ぜひ参考にしてください。

保育士は何歳まで働ける?

保育士が何歳まで働けるかは職場によって異なり、就業規則や契約書で確認できるでしょう。ここでは、一般的に保育士が何歳まで働けるかを私立・公立保育園別に解説します。

私立保育園で働く保育士の定年

私立保育園の保育士が何歳まで働けるかは、職場の定年や再雇用の制度によって異なります。なかには公務員保育士と同じく、60歳を定年として再雇用で延長できる場合もあるようです。なお、何歳まで働けるかは雇用形態や契約内容によっても異なるため、就業規則や契約書などを確認してみましょう。

公立保育園で働く保育士の定年

現在、公務員保育士(地方公務員)の定年は基本的に60歳です。しかし定年退職者が希望する場合、再任用職員として65歳まで勤務できます。

総務省の「地方公務員法の一部を改正する法律について(地方公務員の定年引上げ関係)p.2新規タブリンク」によると、公務員保育士(地方公務員)の定年は2024(令和6)年より段階的に引き上げられ、2031(令和13)年には65歳となります

保育士資格や求人の年齢制限

ここでは、保育士の資格や求人に関する年齢制限について解説します。保育士資格を取得しようと検討している方や転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

保育士資格取得の年齢制限

保育士資格を取得する際に、年齢の上限はありません。専門学校や大学を卒業したり保育士試験に合格したりすれば、資格を取得できます。そのため、年齢を重ねても資格取得のための時間や金銭的な余裕があれば保育士になれる可能性があるでしょう。

保育士求人の年齢制限

厚生労働省の「ハローワークインターネットサービス 年齢制限該当事由について新規タブリンク」によると、保育士に限らず募集・採用における年齢制限は法律により禁止されています。ただし、キャリア形成やノウハウ継承の観点から、例外的に年齢制限が認められることもあるようです

また、年齢制限ではありませんが、「40〜50代の女性がメインで活躍中」「20〜30代の保育士が多い職場」など実際職場に多い、または活躍している年代を伝える記載は認められています。保育士を採用する際にも、業務内容や職場のバランス、キャリア形成などの観点から年齢が選考の判断要素となる場合はあるでしょう。

保育士は何歳から働ける?

最短の例でいうと、18歳で高校卒業後に専門学校または短大の2年制の学科で保育士資格を取得すれば、20歳から働ける可能性があります。20歳から保育士の実務経験を積めば、実践的なスキルが早く身につくでしょう。
また、役職に就けるチャンスが早く訪れたり、経験を活かして若いうちに転職できたりする点もメリットです。

保育士の平均年齢は39.5歳

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査新規タブリンク」によると、保育士の平均年齢は39.5歳です。男女別の平均年齢は、男性保育士が37.0歳、女性保育士39.7歳となっています。

厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計調査 一般労働者 職種新規タブリンク」によると、全職種の平均年齢は44.1歳、男性が44.9歳、女性が42.7歳となっているため、保育士の平均年齢は比較的低い傾向です。

保育士の平均年齢が低い主な理由

前述したように、保育士の平均年齢は低い傾向にあります。ここでは、保育士の平均年齢が低い主な理由を2つ紹介します。

出産・育児により退職することが多いため

保育士は女性が多い職種であるため、出産を機に退職しその後復職しないと平均年齢が低くなるでしょう。もちろん、産休や育休を取得して復帰する場合もありますが、保育士は早番や遅番、土曜出勤があることから育児との両立が難しくなり退職する方もいるようです。

また、子育てと保育士の仕事を両立するために非正規雇用を選択する場合もあり、結果として年齢を重ねた正規雇用の保育士が少なく平均年齢の低さにつながる場合もあるでしょう。

年齢を重ねると体力的にきつくなるため

保育士は子どもを抱っこしたり、遊んだりする場面が多くありますそのため、年齢を重ねると体力的にきつくなり退職する方がいるので、平均年齢の低さにつながっているようです。腰を痛めたり体力的にきついと感じたりすると退職せざるを得ない状況になるでしょう。

保育士として長く働き続けるためのポイント

保育士の平均年齢は低い傾向にありますが、努力や工夫次第では長く働き続けられることも可能です。ここでは、保育士として長く働き続けるためのポイントを3つ紹介します。

体調管理・体力作りをする

保育士として長く働き続けるためには、日々の体調管理や体力づくりを大事にしましょう。保育園では子どもの間で風邪や感染症が流行しやすいため、保育士も手洗いうがいやマスクなどで予防対策を徹底する必要があります。

また、軽い運動やストレッチ、趣味などで日頃から体力づくりに取り組んでおくと体力低下を防げることも。体調や身体に不調を感じたら、無理せず休んだり病院を受診したりして早めに対処するのもポイントです。

ライフステージに合わせて働き方を変える

保育士として長く働き続けるためには、ライフステージに合わせて働き方を変えることを検討してみましょう。保育士は正規雇用だけでなく、パートやアルバイトなどで働ける場合もあるため、結婚や出産、育児や介護により短時間で働く選択もできます。
職場によっては、家庭の事情などにより雇用形態の変更に対応してくれる可能性もあるため、相談してみるのも1つの手です。

家庭と両立しやすい雇用形態や勤務時間を選択すれば、働き方が変わってもブランクを空けずに保育士としての経験を積みキャリア形成できるでしょう。

キャリアプランを見越して転職を検討する

保育士として長く働き続けたい方は、キャリアプランを見越して転職を検討してみましょう。職場によっては育児や介護を行う際に雇用形態の変更ができなかったり、役職に就きたいのに空きがなくてキャリアアップできなかったりするケースもあります。

そのため、保育士として働く意欲はあるものの職場環境により辞めることになった場合は、キャリアプランを立てて長く働き続けられる転職先を探してみましょう。たとえば、「乳児保育のスキルを磨きたい」「30代で役職を経験したい」など、転職する際にはキャリアプランを明確にしておくのが重要です。
また、キャリアプランをもとに、保育方針や評価制度、通勤の利便性などから長く働き続けられるかも検討してみましょう。

保育士で年齢や家庭の事情などを理由に転職を検討している方は、「レバウェル保育士」にご相談ください。「レバウェル保育士」では、専任のアドバイザーが今後のキャリアプランや働き方の希望条件をもとに、あなたに合った求人をご紹介します。サービスはすべて無料で利用できるため、お気軽にご登録ください。

「保育士は何歳まで働ける?」に関するよくある質問

ここでは、「保育士は何歳まで働ける?」に関するよくある質問に、Q&A形式で紹介します。

50歳からの転職で保育士として働ける?

スキルや経験、意欲次第では年齢関係なく採用している場合もあるため、50歳からの転職で保育士として働ける可能性はあるでしょう。ただし、人材育成の観点から若手を積極的に採用している場合もあります。そのため、園が求める人物像や役割、仕事内容をよく確認したうえで転職活動を進めましょう。

65歳以上の保育士求人はある?

保育士求人のなかには、65歳以上の方を募集している場合もあるようです。ただし、65歳以上の場合は、定年制度により正社員での入職はできないケースも。そのため、パートやアルバイトなど非正規雇用や保育補助のポジションで求人を探してみるのも1つの方法です。

保育士は70歳になっても働ける?

私立保育園では、定年に達していても再雇用で働ける可能性があります。また、パートやアルバイトなどの非正規雇用であれば働ける職場もあるでしょう。なお、公務員保育士の再雇用の年齢は段階的に引き上げられていますが、65歳までとなる予定です。

まとめ

私立保育園の保育士が何歳まで働けるかは、職場によって異なります。60歳を定年として、以後は再雇用で勤務できる場合もあるようです。一方、公務員保育士(地方公務員)の定年は基本的に60歳です。しかし、希望すれば再任用職員として65歳まで勤務できます。なお、公務員保育士(地方公務員)の定年は2024(令和6)年より段階的に引き上げられ、2031(令和13)年には65歳となります。

保育士資格を取得する際に、年齢の上限はありません。募集や採用においての年齢制限は法律で禁止されています。しかし実際に多い年代を記載することは認められており、転職する際に選考で年齢をみられる場合もあるでしょう。

保育士の平均年齢は39.5歳。全職種の平均年齢は44.1歳となっているため、保育士の平均年齢は比較的低い傾向にあるといえます。保育士は雇用形態や働き方によっては育児と両立しづらく退職する場合もあるため、平均年齢が低くなっているといえるでしょう。

保育士として長く働き続けるためには、体調管理や体力づくり、ライフステージに合わせた働き方を検討してみるのがコツです。キャリアプランを見据えて転職すれば、長く働き続けやすい職場と出会える可能性もあるでしょう。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

この記事をシェアする

  • Facebookでシェアする
  • Xでポストする
  • LINEで送る
  • はてなブックマークでブックマークする

保育士・幼稚園教諭の転職なら

レバウェル保育士
  • 非公開
    求人あり

  • LINEで
    気軽に相談

  • 面接対策
    ・条件交渉

転職サポートを受けてみる