保育士の転職

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男性保育士の転職の現状は?仕事探しのコツとメリット・デメリットも解説!

  • #保育士
スーツ姿の若い男性のイメージ

男性保育士で転職について悩んでいる方もいるのではないでしょうか。近年、保育業界では男性保育士の需要も高まっています。男性ならではの強みを活かせる職場も増えているため、新たなキャリアを築けるチャンスがあるといえるでしょう。 この記事では、男性保育士の転職市場の現状や転職後に得られるメリット・デメリットについて詳しく解説します。また、転職活動を行う際の重要なポイントや注意点も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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男性保育士の転職市場の現状は?

男性保育士の需要は年々高まっており、保育現場での役割も多様化しています。しかし、依然として保育士数の全体に占める男性の割合は低いのが現状です。男性保育士を求める声と人材の供給が完全には一致していないといえるでしょう。

そのため、転職を考える男性保育士にとっては、経験やスキルを活かせる場が広がっており、キャリアアップのチャンスも増えています。

男性保育士の割合

ここでは、保育士全体の男女比率に注目してみましょう。こども家庭庁の「保育士登録者数等(男女別)新規タブリンク」によると、2024(令和6)年4月1日時点での男性保育士は9万8,676人、女性保育士は179万9,343人男性保育士は全体の約5.2%を占めています

2024(令和6)年と10年前の2014(平成26)年を比較してみましょう。当時、男性保育士は5万4,423人、女性保育士は119万1,929人でした。男性保育士の割合は全体の約4.4%でした。男性保育士は10年で4万4,253人増え、0.8%増えています。

保育士は依然として女性が大多数を占めるものの、男性の存在感は高まっており、現場での活躍が期待されているといえるでしょう。

出典

こども家庭庁「保育新規タブリンク」(2025年6月26日)

男性保育士が必要とされる理由

前述しましたが、保育士は女性が大多数を占めています。しかし近年では、さまざまな職業において、幅広い視点や柔軟性が求められています。保育現場は女性が多い職場だからこそ、男性がいることで多様な価値観を子どもたちに提供できるといえるでしょう。
また、男性ならではのダイナミックな遊びを提供したり、重い荷物を運搬したりするなど、体力や力強さを活かせるのも必要とされる理由といえます。

男性保育士が転職を考える主な理由

男性保育士が転職を考えるきっかけには、仕事量が給料に見合わないと感じたり、人手不足による休暇取得の難しさなどが挙げられます
また、結婚など将来を考えた際に他業種との差を感じて転職を決意する人も少なくありません。そのほかにも、女性が多い職場特有の人間関係や子どもの命を預かる責任の重さなども理由として挙げられます。

男性保育士が転職で直面しやすい悩み

男性保育士が活躍する場は広がりつつあるものの、まだまだ課題も多く、転職活動中に感じる不安や悩みは少なくありません。ここでは、男性保育士が転職活動で抱えやすい悩みについて詳しく解説します。

転職先の選択肢が少ない場合もある

男性保育士が転職を検討する際には、選択肢が限られる場合があります。保育業界では、男性の採用枠が少ない園も存在し、希望条件を満たす職場が見つかりにくいケースも。
異業種では、未経験からのスタートになるため選択肢が狭まる場合も少なくありません。そのため、事前にしっかりと自己分析を行ったり、情報を収集したりして自分の経験やスキルが存分に活かせる転職先を探しましょう。

人間関係を一から築く必要がある

転職後は、新しい人間関係を一から築く必要があります。保育現場は女性が大多数を占めています。そのため、他園に転職を希望する保育士は「女性が多い職場でまた一から関係を築けるだろうか」と不安に思う方も少なくありません。長年勤めた職場では築けていた信頼関係や働きやすさもリセットされてしまうため、すでに関係性ができあがっている職場の輪に新しく入るのは、慣れるまでストレスを感じる場合もあるでしょう。

転職活動の時間や労力がかかる

転職活動は、求人探しから履歴書の作成、面接準備まで、多くの時間と労力を必要とします。日々の業務で忙しく、転職活動の時間を確保するのが難しい男性保育士も少なくないでしょう。また、保育士から異業種に転職する場合、新たなスキルや知識の習得が求められることも多く、負担に感じるケースも。保育園・異業種を問わず、転職活動における負担は大きなデメリットの1つといえるでしょう。

未経験分野では給与が下がる場合もある

男性保育士が未経験の分野に転職する場合、即戦力として評価されにくく、年収が下がるリスクがあります。異業種への転職では、これまで培った保育士としての経験が評価されにくい可能性も。ただし、保育士として育んできたコミュニケーション能力や子どもと接する経験をアピールできれば、転職後も現状と同等の待遇を維持できる可能性は十分にあります。

キャリアについて悩みやすい

「年齢や経験に見合った給料をもらえる職場に転職できるのか」転職先で昇進やキャリアアップできるのか」と悩む男性保育士も少なくないようです。女性が多い業界だからこそ、男性保育士のキャリアのモデルケースが少なく、役職に就く道が見えにくい場合も。このため、中長期のキャリアを考えたときに「どんな職場が良いのか」わからなくなったり、キャリアパスに限界を感じたりする男性保育士もいるようです。

保育士の給料は他業種に比べて低い傾向にあります。また、年齢や経験も評価されにくいケースも。そのため、モチベーションを維持するのに苦労する男性保育士もいるようです。しかし、近年では保育士の処遇を改善する制度も増えているため、今後のキャリア形成にはチャンスも広がっているといえるでしょう。

男性保育士が転職するメリット

男性保育士が異業種へ転職すると、労働環境の改善や給与アップ、キャリアの選択肢が広がる可能性があるなど、さまざまなメリットがあります。これまでの保育経験で培ったコミュニケーション能力やリーダーシップは、異業種でも十分に活かせる強みといえるでしょう。

ここでは、男性保育士が転職を考える際のメリットについて詳しく説明します。

給与・待遇の改善が期待できる

男性保育士が転職を考える理由の1つに、給与や待遇の改善があります。異業種への転職では保育士より高い給与水準の仕事も多く、収入アップを目指しやすいでしょう。
また、同じ保育業界でも給与水準が高めに設定されている保育園に転職したり、公立保育園で地方公務員として働いたりすると、収入がアップする可能性があります。

キャリアアップや管理職への道が開ける

転職は、男性保育士が新しい挑戦を通じてキャリアを広げる絶好の機会です。ほかの保育園に転職する場合、これまでの経験を生かしながら新しい環境で成長できる可能性があります。主任保育士や副園長、園長などの管理職へのステップアップも目指せる場合もあるため、将来のキャリア形成において大きなメリットとなるでしょう。

さまざまな悩みが解決する可能性も

転職によって、現在男性保育士が抱えている悩みが解決する可能性があります。たとえば残業が多く、プライベートな時間がとれない場合、他園へ転職すると、改善する可能性もあります。また、残業が少ない異業種に転職すれば、自分の時間を確保しやすいでしょう。

保育現場では女性が多数を占めているため、「異性は自分1人なので常に気を遣う」「肩身が狭い」と感じる男性保育士も少なくありません。また、男性用の更衣室が完備されていない場合、トイレなどで着替える必要があるケースも。男性保育士が勤務していたり、設備が整っている園に転職すると、悩みが解決する可能性があります。

男性保育士が履歴書や面接で志望動機を伝えるコツ

履歴書や面接で志望動機を伝える際は、応募先が求める人物像を理解し、自分の経験やスキルがどのように役立つのかを具体的に示すと、説得力が増します。
ここでは、男性保育士ならではの視点を活かしながら、採用担当者に好印象を与える志望動機の伝え方を詳しく解説します。

目指す保育を明確にする

面接や履歴書では、単に保育士として働きたいというだけでなく、どのような保育を目指し、どのように子どもたちと関わっていきたいかを具体的に示すことが大切です
たとえば、「男性ならではのダイナミックな遊びを提供し、社会性や協調性を育む保育を実践したい」「兄や父のように安心感を与えられる保育士を目指している」など、具体的なビジョンを伝えると、志望動機に説得力が増すでしょう。
また、実際の保育現場でどのように自分の目指す保育を実現していくかを具体的に説明すると、採用担当者に自分の真剣さや熱意を伝えられるでしょう。

応募先の園で活かせる経験をアピールする

面接や履歴書では、過去の保育経験や実績をもとに、どのような場面でそのスキルや知識を活かせるかを示しましょう
たとえば、「男の子が好む遊びを女性保育士に共有し、お互い協力して保育を行ってきた」など具体的なエピソードを交えて説明すると、応募先の園が求めているスキルや価値観にマッチしているのを強調できます。

男性保育士が転職を成功させるポイント

男性保育士が新しい職場で自分の強みを活かし、より成長するためには、どのような点に注意すべきでしょうか。
ここでは、転職活動をスムーズに進めるためのポイントを解説します。

男性保育士が活躍しやすい職場を選ぶ

男性保育士が活躍しやすい環境かどうかを見極めるのが重要です。たとえば、男性保育士が多く在籍している園は設備が整備されていたり、同じ悩みを相談できたりするため、働きやすい傾向があります。また、男性ならではの視点が活かしやすい場合もあるでしょう。自分の強みを活かせる職場を選ぶと、やりがいを感じながら長く働くことができます。

給料だけでなく総合的に判断する

転職先を選ぶ際に、給料の高さだけに注目するのは避けたほうが良いでしょう
なかには、「仕事量が多い」「スタッフの定着率が低い」といった問題がある職場も存在します。長期的に勤務するには、給料だけでなく、職場の環境や業務の内容など、総合的に判断して選ぶのが重要なポイントです。

住宅手当や扶養手当の有無を確認する

転職先を選ぶ際には、給与だけでなく、住宅手当や扶養手当、交通費の支給など、福利厚生が充実しているか確認するのも大切です。将来的に結婚や家庭を持つことを考えている方や、収入面を重視したい方にとっては重要なポイントの1つでしょう。転職活動では、長期的な視点で働きやすい環境かどうかを見極めるのが重要といえるでしょう。

転職エージェントの利用も検討する

働きながら転職活動を進めたい男性保育士は、転職エージェントを利用するのも1つの方法です
保育業界に特化した転職エージェント「レバウェル保育士」は、男性保育士特有の悩みに精通した専任のアドバイザーがあなたの転職活動を全面的にサポートします。園とのやり取りはアドバイザーが行うため、「毎日忙しくて時間がない」「効率的に転職活動したい」という方はぜひお問合せください。

男性保育士の転職でよくある質問

ここでは、男性保育士の転職についてよくある質問を紹介します。

男性保育士が転職しやすい年齢はありますか?

男性保育士が転職しやすい年齢は、一般的に20代〜30代前半とされています。この時期は転職市場でも需要が高い傾向にあります。ただし、40代以降でもこれまでの経験やスキルをアピールし、評価されると転職は十分可能です。リーダー職や主任などの役職を目指す場合は、実績やこれまでのキャリアが重視される場合が多いため、自分の強みをしっかりアピールしましょう。

未経験から男性保育士に転職するのは難しいですか?

未経験から男性保育士に転職することは可能ですが、現場で働くには保育士資格が必要です。資格がない場合は、まず保育補助として働ける職場を探すのも1つの方法です。
また、資格取得支援制度を設けている保育園もあるため、そういったサポートを活用すれば、働きながら資格取得を目指すのも可能でしょう。未経験だからといって諦めず、積極的に情報を集め、自分に合った環境を見つけるのが大切です。

男性保育士に将来性はありますか?

国は近年の深刻な保育士不足を解消するために、さまざまな対策を行っています。こども家庭庁「処遇改善等加算Ⅰ~Ⅲの一本化について (p.2)新規タブリンク」によると、2013(平成25)年以降、累計23%の給与改善および別途月額最大4万円の給与改善を行いました。
最近では男性保育士のインフルエンサーやYouTuberも増え、世間にも認知されています。男性保育士としてスキルアップし、リーダーシップやマネジメント力を身につけると、キャリア活躍の場が広がっていくでしょう。

出典

こども家庭庁「第8回子ども・子育て支援等分科会新規タブリンク」(2025年6月25日)

まとめ

男性保育士の転職市場は、年々需要が高まっており、転職のチャンスは広がっています。2024(令和6)年4月1日時点での男性保育士の割合は約5.2%です。10年前の2014(平成26)年を比較すると、男性保育士は10年で4万4,253人増えています。現在、保育士は女性が大多数を占めますが、男性の存在感は高まっており、多様な価値観を子どもに提供するなど独自の役割が期待されています。

男性保育士が他園に転職する場合、希望条件に合う求人が少ない可能性があります。また、女性が多い業界であるために、男性保育士のキャリアのモデルケースが少なく、役職に就く道が見えにくいケースもあるでしょう。転職する際には給料だけでなく、男性が活躍できる職場や福利厚生が充実しているかなどの観点から選ぶ必要があります。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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