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ホワイト保育園の特徴8選!保育士がブラックな職場を回避するコツとは

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  • #転職の基本
お絵描きする保育園で働く保育士のイメージ

保育士の中には、これまでの経験から「ホワイトな職場を探すのは難しい」と感じている方もいるかもしれません。しかし、職場環境が良いホワイト保育園は実際に存在します。この記事では、ホワイト保育園の8つの特徴や見分け方、ブラック保育園との違いを解説します。チェックポイントを理解し、ブラック保育園を回避しましょう。現在劣悪な労働環境で悩んでいる方も、今後転職活動を行う際の参考にしてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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ホワイト保育園の8つの特徴

ホワイト保育園とは、職員が働きやすい環境を整えて離職原因を減らす努力をしている保育園のことをいいます以下にて8つの特徴を紹介するので、自身が働く姿を想像しながら理解を深めてください。

1.給料や残業代が確実に支払われている

ホワイト保育園では、業務量に見合う給料が確実に支払われます。出退勤時間を正確に管理しており、業務開始・終了時間にタイムカードを押すような運用になっています。残業代も1分単位で支払われるため、サービス残業もありません。

なお、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計新規タブリンク」によると、保育士の給料の平均は以下の金額となっています。

きまって支給する
現金給与額
年間賞与その他
特別給与額
保育士の想定される平均年収
27万7,200円 74万1,700円 406万8,100円

参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計新規タブリンク

※保育士の想定される平均年収=きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額を足したもので想定

保育士の平均年収は勤務年数や職場などにより異なるため、あくまで参考に留めてください。

2.福利厚生が充実している

福利厚生の充実度が高いことも、ホワイト保育園の代表的な特徴の1つです。雇用保険、健康保険、厚生年金保険といった法定福利厚生に加え、法定外福利厚生(園が自由に設定できる福利厚生)が用意されているかがポイントとなるでしょう。

以下は法定外福利厚生の一例です。

通勤手当
  • ガソリン代もしくは定期代の補助
  • 上限や基準は保育園によって異なる
住宅手当・家賃補助
  • 社員寮や社宅が用意されている場合も
  • 上限や基準は保育園によって異なる
給食費
  • 負担額は保育園によって異なる
特別休暇
  • 保育園が独自に設けている休暇制度
  • 夏季休暇やリフレッシュ休暇などがある
研修サポート
  • 教材費や通信講座費の補助
  • スキルやキャリアップに必要な研修など
医療・健康
  • 健康維持および向上にかかる費用の補助
  • 予防接種や健康診断などがある
退職金
  • 制度や金額は保育園によって異なる

ホワイト保育園では、保育士の生活の質にも目を向け、仕事に邁進できるような工夫がされています。福利厚生が充実していれば、金銭的な負担の軽減にもつながるため満足度がアップするでしょう。

3.年間休日数が多い

労働基準法(第三十五条)新規タブリンク」によると、フルタイムで働く保育士の年間休日数の下限は105日とされています。保育士の求人では、年間休日数は108日~120日前後が多いようです。そのため、ホワイト保育園の年間休日数は、中間である110日以上が1つの目安といえるでしょう

一般的なホワイト企業というと、120日前後の年間休日数をイメージする人もいるかもしれません。しかし、保育園の場合は、繁忙期やイベントなどで土日出勤が必要になることもあるため、仕事の特性を考慮した日数となっています。

出典

e-Gov法令検索「労働基準法(第三十五条新規タブリンク」(2025年5月12日)

4.有給休暇を取得しやすい

ホワイト保育園では、有給休暇の取得率の向上にも取り組んでいます。有給休暇の取得率とは、付与日数のうち実際に取得した日数の割合のことです。「職場全体で積極的に取得を促す」「取得しやすい環境を作る」といった努力をしている保育園は、ホワイト保育園といえるでしょう。

5.保育士の人数が不足していない

保育士の人員を余裕を持って確保していることもホワイト保育園の特徴です。保育士が十分に足りていることで保育の質の向上につながったり、急な休みにも臨機応変に対応できたりします。

こども家庭庁「令和6年度保育関係予算案の概要} (p.2)新規タブリンク」によると、子どもの年齢と保育士1人あたりの人数は以下の通りです。この基準以上の保育士が配置されているかどうかが1つの目安となるでしょう。今後、配置基準は改善される予定があるため、引き続き注視してください。

子どもの年齢 保育士1人あたりの
子どもの人数
0歳 3人
1~2歳 6人
3歳 15人
4歳以上 25人

出典

こども家庭庁「令和6年度保育関係予算案の概要新規タブリンク」(2025年5月12日)

6.保育士の勤続年数が長く離職率が低い

ホワイト保育園は、保育士の勤続年数が長い傾向にあります。一人ひとりの保育士を人的資本と捉えて大切にしているため、ブラック保育園のように人材が定着しないという状況は起こりにくいでしょう。

厚生労働省「保育士の現状と主な取組 (p.23)新規タブリンク」によると、2017年時点の保育士の離職率は9.3%です。現在勤務している職場の離職率と比較してみてください。

出典

厚生労働省「保育士の現状と主な取組新規タブリンク」(2025年5月9日)

7.施設や衛生環境が整備されている

ホワイト保育園は、施設や衛生環境が整備されている傾向にあります。「玩具が整理整頓されている」「保育園内の衛生管理が保たれている」など、隅々まで配慮が行き届いているでしょう。そのため、ヒヤリハットの心配も減り、保育士として安心して働けます。

8.職場の雰囲気や人間関係が良好である

ここまで見てきたように、ホワイト保育園は好循環が生まれやすい環境です。そのため、保育士同士のコミュニケーションが活発で、チームワーク力が良いこともホワイト保育園の特徴といえます。

厚生労働省「保育の現場・職業の魅力向上に関する報告書 (p.3)新規タブリンク」によると、就業経験のある保育士の退職理由で最も多いのは「職場の人間関係」のようです。ホワイト保育園に転職すれば、人間関係のストレスを解消できるかもしれません。

出典

厚生労働省「保育の現場・職業の魅力向上に関する報告書新規タブリンク」(2025年5月12日)

ホワイト保育園とブラック保育園の違い

保育園には、ホワイト保育園と真逆のいわゆる「ブラック保育園」も存在します。ブラック保育園とは、以下に該当するような労働環境が過酷な保育園のことです。

  • 労働時間が長く休憩が取りづらい

  • 給料が安くサービス残業が常態化している

  • 有給休暇を取得しにくい

  • 保育士の人数が不足している

  • 人間関係や雰囲気がギスギスしている

  • 保育士の改善要望が通らない

ブラック保育園で働き続けると、疲労が蓄積して心身に支障をきたす可能性があります。勤めている職場が上記に当てはまる場合はブラック保育園の可能性が高いため、早めに専門家がいる相談窓口などに相談しましょう。

保育士の「ホワイト保育園」の見分け方

転職する際に、保育士が気になるのはホワイト保育園の見分け方でしょう。ホワイト保育園を見極めるには、以下のポイントを押さえることが大切です。

求人の記載内容を細かくチェックする

気になる求人を見つけたら、求人票の記載内容をしっかりと確認しましょう。

注意点 ポイント
固定残業制(みなし残業制)か
  • 固定残業制で長めの残業時間が設定されていないか
  • 固定残業代を引いた給与をチェックする
常時求人が募集されていないか
  • 募集頻度が高く募集期間が長い求人は注意
  • 職場環境が悪く人手不足の可能性がある
有給休暇の取得率は高いか
  • 有給休暇の取得実績を確認する
  • 年間休日数もチェックすると安心

上記の項目はもちろん、月の平均残業時間や1日の仕事の流れも把握してください。

面接で質問した際の反応を見る

面接まで進んだら、面接官の態度に注意を払いましょう。踏み込んだ質問に顔色が変わったり、以下の項目に該当したりする場合は、警戒したほうが良いかもしれません。

  • 具体的な数字を伏せている

  • 質問に対する回答を濁される

  • 残業に関する質問に表情が変わる

ホワイト保育園ならば、平均残業時間や離職率、勤続年数などの質問に対しても、誠実に対応してもらえるはずです。

職場見学をして雰囲気を確かめる

ホワイトかどうかを判断するには、職場見学も欠かせません。とくに、以下の内容は求人票を見ただけではイメージしにくいため、自分の目で確かめることが大切です。

  • 保育士同士のコミュニケーションは円滑か

  • 保育士の口調や接し方は穏やかどうか

  • 子どもたちが生き生きとしているか

  • 保育士の人数に余裕はあるか

  • 衛生管理の状態は良好か

上記の内容と反対の状況であったり、何かしらの違和感を覚えたりする場合は、安心・安全な保育環境でない可能性があります。職場見学をしてしっかりと見極めましょう。

保育士がホワイト保育園に転職する際のコツ

ホワイト保育園に転職するためには、以下のコツを押さえてチャンスを引き寄せることが大切です。「好条件の求人を探すのって難しそう」と感じる人は、諦める前に以下の内容を試してみましょう。

時間をかけて焦らずに求人を探す

ホワイト保育園に転職するには、根気強く求人を探すことが大切です。ホワイト保育園は保育士の定着率が高く、求人が出にくい傾向にありますが、結婚や出産、転勤などさまざまな事情で空きが出ることもあります。転職を急いでいない場合は、妥協せずに気長に構えるようにしましょう。なお、一般的に保育士の求人が多くなるのは1月〜3月といわれています。

転職エージェントを活用する

「ホワイト保育園に転職したいけど、忙しくて時間を多く割けない」という保育士は、転職エージェントを活用するのも1つの手です。転職エージェントは日々求職者の悩み相談を受けているため、退職者が多いブラック保育園や条件の良いホワイト保育園の見分け方がわかる場合もあります。プロによる一連のサポートを受けられるため、効率的に転職活動を進めらたい方にはおすすめです。「求人紹介」「選考対策」「条件交渉」に加え、面接日程の調整といった煩雑な手続きも任せられるため、負担を軽減できるでしょう。

ホワイト保育園に関して保育士からよくある質問

ここでは、ホワイト保育園に関して保育士からよくある質問を紹介します。

東京でホワイト保育園を探すおすすめの方法は何ですか?

転職エージェントを活用するのがおすすめです。「エリア」「待遇・福利厚生」「休日」など、複数の希望条件から絞れるため、一から求人を探す手間が省けます。キャリアアドバイザーから内部事情を詳しく教えてもらい、ミスマッチを防ぎましょう。

働きやすい保育園の見分け方を教えてください

働きやすいホワイト保育園を見分けるには、求人の記載内容を細かくチェックしたり、職場見学をして雰囲気を確かめたりすると良いでしょう。また、面接で質問した際の反応を見ることも欠かせません。詳しくは、「保育士の「ホワイト保育園」の見分け方」をご覧ください。

ホワイト企業が運営する保育園への転職は難しいですか?

ホワイト保育園は求人が出にくい傾向にあるため、転職活動を始めてすぐに理想の求人に出会うことは難しいかもしれません。選択肢が少ない状況で慌てて転職先を決めてしまうと、妥協を生むことにもなりかねないため、長期的な視点で根気強く探すことが大切です。転職先をじっくりと探せるよう、情報収集は早めに始めるようにしましょう。

まとめ

ホワイト保育園とは、給与・福利厚生・年間休日数などが整備された働きやすい保育園のことをいいます。自己成長を遂げながらやりがいを持って働けるため、キャリア形成の面でも魅力でしょう。ホワイト保育園を見極めるためには、事前の情報収集はもちろん、職場見学や面接をとおして直接確かめることも大切です。

レバウェル保育士では、事業所とのやりとりをアドバイザーが代行するため、効率的に求人を探すことができます。取材訪問や入職後のアンケートを通して、働いている人の生の声も聞けるのもポイントです。「ホワイト保育園に勤めたい」「ホワイト保育園を見極めたい」という方は、ぜひご登録ください。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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