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保育士の仕事を二度とやりたくない!理由や転職を成功させるコツを解説

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思いつめた表情の保育士の画像

保育士のなかには、心身の疲労やストレスが限界に達し「二度とやりたくない」と思う方もいるでしょう。仕事量や責任に関する悩みから、退職を考える場合もあるようです。 この記事では、保育士が「二度とやりたくない」と思う理由や、辞めるかどうかの判断方法を解説します。辞めたあとの転職先や保育士を続ける場合の対処法もまとめました。悩みは1人で抱え込まず、上司への相談や転職エージェントの利用も検討してみましょう。

この記事を書いた人

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「レバウェル保育士」編集部

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目次

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「保育士なんて二度とやりたくない!」と思う理由

保育士は子どもたちの成長を間近で見守れるやりがいのある仕事ですが、業務負担や責任の重さから「二度とやりたくない」と感じることもあるようです。ここでは、保育士が「二度とやりたくない」と思う理由に触れていきます。

人手不足による業務負担が大きい

人手不足により業務負担が増えると、子どもたちと向き合う時間が十分に取れないジレンマを抱え、「保育士なんて二度とやりたくない」と思うかもしれません。保育園によっては、保育士をサポートしてくれる職員が足りず、事務作業や保育室の整備など保育以外の業務負担が大きくなることもあります。人手不足により業務が増えると、保育の質を保ちながら安全に子どもたちを見守ることに負担を感じる場合もあるようです。

仕事量や責任の割に給料が低い

ほかの仕事と比べて、「仕事量の多さや責任の重さの割に、保育士の給料は低い」と思い、二度とやりたくない理由になることもあるでしょう。マルチタスクで業務をこなしたり、持ち帰り仕事で対応したりと、頑張ってるにもかかわらず給料が低いと「割に合わない」と感じるようです。日々の努力が評価されず給料やボーナスに満足がいかないままだと、保育士として働くモチベーションを保ちづらくなるでしょう。

子どもたちの命を預かるプレッシャーが辛い

保育士は、事故防止や感染症対策、アレルギー対応など、子どもの命に関わる対応や判断を任されることにプレッシャーを感じ、「二度とやりたくない」と思うかもしれません。子どもの体調が急変したり、ケガをしたりする場面に立ち会うと、精神的な負担を感じるでしょう。

また、お昼寝の時間には子どもの呼吸をチェックしたり、食事中はのどに詰まらないように見守ったり、保育士は常に気を配らなければいけません。「何か起きたらどうしよう」という不安を抱えながら働く状況は、精神的なストレスとなり、保育士を続けることへの迷いにつながることも考えられます。

職場の人間関係が悪い

職場の人間関係でトラブルが起きたり、ハラスメントを受けたりすると、保育士を二度とやりたくないと感じてしまうでしょう。保育士が働く職場によっては、世代間のギャップや保育観の違いから意見がぶつかることもあるようです。

上下関係が厳しい職場では、「先輩の言うことに従わなければならない」という風潮があり、若手保育士の意見を受け入れてもらえない状況に悩むかもしれません。子どもたちのために新しい活動や行事を提案しても「前例がない」と却下されるなど、やる気を削がれる環境も「二度とやりたくない」という思いにつながります。

保護者対応が難しい

保護者からの理不尽なクレームや要求により、「保育士なんて二度とやりたくない」と思うこともあるようです。「クラス担任を変えてほしい」「子どもを発表会で主役にして欲しい」など、園のルールを無視した保護者からの要求に対しては、保育士が丁寧に説明したり理解を促したりして対応する必要があります。

また、名指しでクレームが入ると、保育士として働く自信を失い「二度とやりたくない」と感じる理由になるかもしれません。保育士は、子どもたちの保育業務は上手くいっていても、保護者対応の難しさにより悩むこともあります。

心身の疲労が辛い

保育士は、腰痛や肩こりなど慢性的な疲労が取れず、「二度とやりたくない」という気持ちを抱えてしまうこともあります。子どもを長時間抱っこしたり、身体を動かして一緒に遊んだりと、保育士の仕事は体力勝負です。

子どもの安全を守るために、常に気を配る精神的な疲労が蓄積することもあります。休憩時間中も子どもたちのことが気になってリラックスできなかったり、疲れが取れないまま次の日を迎えたりすると、保育士として働き続ける難しさを感じるかもしれません。

ワーク・ライフ・バランスが保ちづらい

人手不足で残業が多かったり、行事の準備による持ち帰り仕事があったりすると、ワーク・ライフ・バランスが保てず「保育士なんて二度とやりたくない」と思うこともあります。仕事によりプライベートの時間が削られると、体力的にも精神的にも負担を感じるかもしれません。

また、育児や介護と仕事を両立する保育士にとっては、朝番・中番・遅番といったシフト制による働き方が合わないこともあるようです。ワーク・ライフ・バランスが保ちづらいと、結婚や子育て、年を重ねたときのことを考え不安になる場合もあるでしょう。

「二度とやりたくない」と保育士が転職するのは悪いこと?

「保育士なんて二度とやりたくない」と思い、仕事を辞めることは決して逃げではありません。特に、心身に不調をきたしているのであれば、休みを取ったり退職を検討したりするほうが望ましい場合もあります。ただし、衝動的になって辞めると、「子どもたちとの関わりがなくなって辛い」「職場環境は良かった」といった後悔につながる可能性があります。

保育現場からの転職を検討する際は、「二度とやりたくない理由を解決する方法は何か」「どのような環境で働きたいか」など、自分が今後どうしたいのかをじっくり考えることが大切です。「保育士資格を活かして転職するか」「保育士自体を辞めるのか」は、冷静に考えてから次の行動へ移りましょう。1人で判断するのが不安な方は、保育士向けの転職エージェントに登録し、キャリアアドバイザーに相談するのも手です。

保育士自体を辞めるかどうかの判断方法

ここでは、保育士として働くことを辞めるかどうか迷ったときに、検討しておきたい2つのポイントを紹介します。保育士を目指した理由や転職の意欲について、考えてみましょう。

保育士を目指した理由を思い出して後悔しないか

保育士そのものを辞めるか悩むときは、「小さな子どものお世話をしたい」「子どもの笑顔が好き」など、保育士を目指した原点に立ち返って後悔しないか考えてみましょう。資格取得を目指した当初の思いがいまも変わらないのであれば、保育士自体は辞めずに職場を変える方法もあります。

また、保育士として働いてきたなかで、子どもたちの成長に関わってきた喜びや、保護者から感謝された瞬間など、やりがいを感じた経験も思い出してみましょう。やりがいを思い出せば、保育士として働き続けるモチベーションにつながる場合もあります。一方、「保育士資格取得は家族の勧めだった」「ほかに進路が思いつかなかった」など、明確な意志がなかった場合は、本当に自分のやりたいことを見つめ直すことも大切です。

一からキャリアを積む意欲はあるか

保育士を辞めて一からキャリアを積む場合は、努力や時間を投資する意欲があるかどうかも考える必要があります。転職により新たに就く職種によっては、勉強や資格取得が求められるかもしれません。また、未経験者は低い給与からのスタートとなり、昇給するためにはスキルを身につけなければいけない場合もあります。

目指す職種によっては、年齢やスキルが問われ転職のハードルが上がることもあるようです。保育士としての経験が活かせる職種もあるので、自分のスキルや強みを棚卸ししたうえで、転職先を検討しましょう。

【辞める場合】保育士以外の仕事の選択肢

保育士の経験やスキルは、保育園以外の児童福祉施設や保育業界以外の仕事においても役立てられる可能性があります。下記の内容を参考に、自分に向いている選択肢について考えてみましょう。

保育園以外の児童福祉の仕事

「保育士資格を活かしたい」「子どもと関わる仕事がしたい」という希望のある方は、保育園以外の児童福祉施設で働くことを検討してみましょう。保育園以外の主な児童福祉施設は、以下のとおりです。

  • 放課後等デイサービス

  • 乳児院

  • 学童保育

  • 児童館

  • 子育て支援センター

  • ベビーシッター

放課後等デイサービスや乳児院では、障害児保育や子どもの発達支援に携われる可能性があります。学童保育や児童館、子育て支援センターでは、小学生以上の子どもと関わることも可能です。子どもとじっくり関わり保育したい方は、ベビーシッターという選択肢もあります。転職先を選ぶ際は、各児童福祉施設の特徴や仕事内容をよく理解したうえで、自分に向いているか検討しましょう。

保育業界以外の仕事

保育士として働いて身につけたスキルは、保育業界以外の仕事でも活かせる可能性があります。子どもや保護者との関わりで身につけたコミュニケーション能力は、営業職や接客業で活かせるかもしれません。また、保育士の仕事のなかでも、パソコンや事務作業が得意な方は、事務職で活かせる可能性があります。子どもに対する生活全般のサポート力や安全管理などのスキルは、相手を観察して介助する点で介護職で活かせることもあるようです。

保育士としての知識や経験は、子ども向けのおもちゃメーカーや教材、アパレルなどの商品開発や販売で活かせるかもしれません。幼児教室や習い事の講師、学習塾のスタッフなど、教育関連の仕事も選択肢の一つです。保育業界以外の仕事に転職する場合は、自己分析により自分の強み・弱みを理解したり、職種に関する情報収集で向き不向きを確認したりして、じっくりと検討してみましょう。

【保育士を続ける場合】「二度とやりたくない」悩みの対処法

上司に相談したり働き方を変えたりすれば、現職を続けながら「保育士を二度とやりたくない」悩みに対処できる可能性があります。保育士自体やいまの職場を辞めたくない場合は、以下の対処法を検討してみましょう。

園長や主任保育士などに相談する

仕事量の多さや保護者対応が辛い場合は、一人で悩みを抱え込まず、園長や主任保育士など、現状を改善できる立場の人に相談してみましょう。問題点や改善案を整理して伝えれば、職員配置や保護者対応の方法などを見直してくれる可能性があります。人手不足への対応や業務の効率化はすぐに対応が難しいこともありますが、前向きに検討してくれたり、悩みを理解してくれたりする職場であれば働き続けやすいでしょう。

正社員以外の働き方を検討する

心身の疲労やワーク・ライフ・バランスに悩んでいる方は、パートやアルバイトなど正社員以外の働き方を検討してみましょう。パートやアルバイトは保育補助としてクラス担任のサポート的な役割を担うため、事務作業や保護者対応などの業務負担が減り、働きやすいと感じるかもしれません。また、出勤日数を減らしたり勤務時間を短くしたりすれば、プライベートとの両立もしやすくなります。

職場によっては、雇用形態の変更に対応してくれることもあるため、現職を辞めずに働き続けられるかもしれません。ただし、給与が低くなったり、雇用が不安定になったりするため、待遇面も考慮して判断しましょう。

別の保育園へ転職する

いまの職場で悩みが解決できなかったり、雇用形態の変更ができなかったりする場合は、別の保育園への転職を検討してみましょう。保育士として働き続けたい気持ちがあるなら、環境を変えることで「二度とやりたくない」という思いを解消できるかもしれません。

別の保育園への転職においては、これまで身につけたスキルや経験を活かせるため、新たな職種を目指すより転職活動のハードルが低くなることはメリットです。保育士としてのキャリアを継続すれば、転職により新たなスキルが磨けたり、これまでと違った経験が積めたりして経歴を高められる可能性もあります。

保育士を二度とやりたくない方が転職を成功させるコツ

この項では、「保育士を二度とやりたくない」と決意した方が、転職を成功させるためのコツをご紹介します。希望条件の整理や転職エージェントへの相談など、4つのコツを参考にしてみてください。

二度とやりたくない理由から希望条件を整理する

効率的に求職活動を行うときは、「保育士を二度とやりたくない」と思った理由を明確にし、転職先に求める条件を整理しましょう。たとえば、仕事量を懸念している場合は、残業時間が少なかったり人員配置が整っていたりする職場を探す必要があります。給料の低さが理由の場合は、希望の年収や手当、福利厚生などの希望条件を整理しましょう。

ネガティブな理由をポジティブな希望条件に変換すれば、転職活動の方向性が明確になります。また、これまで身につけたスキルや経験の活かし方や、どのような働き方が自分に合っているのかも考えてみましょう。

転職先の情報をしっかりと集める

「保育士なんて二度とやりたくない」と思った経験を繰り返さないためには、転職先の情報収集が重要です。給与や勤務時間などの基本的な情報はもちろん、業界が変わる場合は「どのような仕事内容か」「求められるスキルや資格は何か」「仕事の将来性はあるか」なども確認しましょう。

未経験の職種に転職する場合は、研修内容やサポート体制を確認しておくと安心です。転職先によっては、職場見学をさせてもらえる場合もあり、働く環境や雰囲気などを自分の目で見て確認できます。なお、転職先の情報をもとに応募先を決めるためには、「本当に自分がやりたい仕事なのか」「自分に向いている仕事なのか」など自己分析することが大切です。

退職交渉は毅然とした態度で行う

転職を成功させるためには、現職で円満退職できるように手続きを進めましょう。職場によっては、「子どもたちのことを考えると…」「人手不足で困っている」というように、引き止められる可能性もあります。上司に退職理由を伝える際は、「心身の不調のため」「ほかの職種を目指したい」など、意思が固い姿勢をはっきりと示しましょう。また、余裕をもって後任者に引き継ぎをするためにも、就業規則に沿って申告することが大切です。

保育士向けの転職エージェントに相談する

保育士向けの転職エージェントでは、保育業界に詳しいプロから転職活動のアドバイスがもらえます。保育士の職場環境や働き方に対する知識があるため、「二度とやりたくない」悩みに関して相談にのってもらうことも可能です

また、求人情報の詳細を抱えているため、職場の雰囲気や人間関係などについて教えてもらえる可能性もあります。別の保育園や保育業界での転職を検討している方は、保育士向けの転職エージェントを利用すると、手厚いサポートにより転職活動を安心して進められるでしょう。

「保育士を二度とやりたくない」と悩んでいる方は、レバウェル保育士にご相談ください。レバウェル保育士では、保育業界に詳しいアドバイザーによる、求人紹介や選考対策が受けられます。求人に関する詳しい情報提供やキャリア相談も実施しているため、辛い状況から抜け出すためのサポートを受けてみませんか。

保育士を二度とやりたくない方からよくある質問

ここでは、保育士を二度とやりたくない方からよくある質問に、Q&A形式で答えます。無理だと感じたときにすることや、辞めた後の転職先について参考にしてみてください。

保育士として働くのが「無理だった」と思ったらどうする?

保育士として働くことが「無理だった」と感じたら、自分の心と体の健康を最優先に考えることが重要です。無理に続けて心身を壊してしまっては、元も子もありません。ただし、衝動的に退職すると後悔する可能性があるため、休息を取ったり転職を検討したりして冷静に判断しましょう。また、職場の上司や保育士向けの転職エージェントなどに相談すれば、気持ちが落ち着いたりアドバイスがもらえたりする可能性もあります。

保育士を辞めた人は何をしているの?

保育士を辞めたあとは、経験やスキルが活かしやすい幼児教室の講師や学童保育の指導員などに転職する方もいるようです。また、保育士として働くなかで身につけた、マルチタスクの能力やコミュニケーション能力など、汎用的なスキルを活かして事務職や接客業など、異業種に転職する方もいるでしょう。

保育士を辞めたあとは、「どのような仕事に携わりたいか」「どのような職種が向いているか」など、しっかりと自己分析をして転職先を探すことが大事です。

保育士はいい人ほど辞めるといわれる理由は?

高い理想を持っていたり責任感が強かったりする保育士は、保育をするなかで悩みやすく退職を考えることもあるようです。質の高い保育を理想とする熱心な保育士は、現実とのギャップに悩み、やりがいを見出せなくなることがあります。

責任感の強い保育士は、子どもたちへの責任を真摯に受け止め、その重圧に耐えきれなくなることもあるようです。なお、保育士のなかには、キャリアアップを目指して、スキルが磨けたり役職につけたりする職場に転職を考える方もいるでしょう。

まとめ

保育士は、人手不足による仕事量の多さや子どもたちの命を預かるプレッシャーなどから、「二度とやりたくない」と思うこともあるようです。「保育士なんて二度とやりたくない」と思い、心身に不調をきたしているのであれば、休みを取ったり退職を検討したりしたほうが良い場合もあります。

ただし、衝動的になって辞めると後悔する可能性があるため、悩みは1人で抱え込まず、職場の上司や保育士向けの転職エージェントなどに相談し、冷静に判断することが大切です。保育士のスキルや経験は、保育園以外の児童福祉施設や異業種でも活かせる可能性があります。「保育士自体を辞めるか」については、資格取得を目指した理由やキャリアを積む意欲をもとに、検討してみましょう。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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