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保育士はパートから正社員になれる?目指し方やメリット、転職のコツを解説

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保育士のなかには、「パートから正社員になれるのか」と気になる方もいるでしょう。保育士は、職場の正社員登用制度や転職によりパートから正社員になれる可能性があります。 この記事では、保育士におけるパートと正社員の違いや、メリット・デメリットを紹介します。ほかにも、保育士がパートから正社員になる方法や転職のコツも解説。正社員の保育士として働くか迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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保育士はパートから正社員になれる?

保育士は、職場の正社員登用制度や転職によりパートから正社員になれる可能性があります。保育士は人手不足が問題となっており、パートに比べ勤務時間が長かったり、長く働き続けたりしてくれる正社員を求めている職場が多いためです。

パートから正社員の保育士になるためには、保育士資格や経験、スキルなどが問われます。正社員の保育士を目指す方は、正社員登用制度や転職先の条件をよく確認しましょう。

また、保育士におけるパートと正社員の働き方や仕事内容、待遇などの違いを把握して、自分に合っているか、正社員として勤務できるかどうかを検討してください。

保育士におけるパートと正社員の違い

ここでは、雇用期間や勤務時間、仕事内容など保育士におけるパートと正社員の違いを解説します。保育士におけるパートと正社員の違いを知り、どちらの働き方が合っているか検討してみましょう。

雇用期間

雇用期間において、パートは有期雇用、正社員は無期雇用です。パートで働く保育士には、数ヶ月や年単位などの雇用期間が定められており、事業者と労働者の合意によって契約が更新されるかどうかが決まります。

契約更新の判断基準は、勤務態度や会社の経営状況などです。パートの場合は、勤務態度に問題があったり経営状況が悪化したりすると、契約を解除される可能性があるでしょう。

一方、正社員で働く保育士には雇用期間の定めがありません。正社員は基本的に定年まで働けます。パートに比べると、正社員の保育士は長く働き続けられるため、雇用が安定しているといえるでしょう。

勤務時間や日数

パートで働く保育士は、契約内容により勤務時間や日数が決まります。一方、正社員で働く保育士は、一般的に週5日・1日8時間のフルタイム勤務です。契約内容にもよりますが、正社員に比べてパートで働く保育士のほうが勤務時間が短かったり、勤務日数が少なかったりするでしょう。

仕事内容

保育園でパートとして働く場合の仕事内容は、正社員保育士のサポートがメインになることが多いようです。たとえば、パート保育士は以下のような仕事を担当します。

  • 保育室の片づけや掃除

  • 正社員保育士が事務作業をしている間の子どもの見守り

  • クラス担任が休んだ際の代理

パートの保育士は正社員の指示をもとに働くため、日によって仕事内容が変わることもあります。

一方、正社員保育士の仕事内容は以下のように多岐にわたります。

  • 保育業務全般

  • 保育計画の作成

  • 事務作業

  • 行事の運営

  • 保護者対応

一般的に、クラス担任は正社員の保育士が任されます。正社員の場合は副主任保育士や主任保育士など役職に就き、部下の指導や保育園の運営などを任されることもあるでしょう。

給与・賞与

パートの保育士は一般的に時給制で、勤務時間によって毎月の給与が変動します。正社員の保育士は、一般的に月給制です。正社員は、昇給制度によって給与アップする場合もあるでしょう。

参考までに、厚生労働省の「令和6年賃金構造基本統計新規タブリンク」によると、保育士の短時間労働者と正社員の給与・賞与は以下のとおりです。

短時間労働者 1時間当たりの所定内給与額:1,370円 年間賞与その他特別給与額:9万1,700円
正社員 きまって支給する現金給与額(月額):27万7,200円 年間賞与その他特別給与額:74万1,700円

参照:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計新規タブリンク

賞与の有無は、職場によって異なります。パートで働く場合は、賞与がないことも珍しくないでしょう。

出典

厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計新規タブリンク」(2025年5月22日)

福利厚生

保育士においてパートと正社員では、福利厚生に違いが出ることもあります。たとえば、住宅手当や休暇制度などは正社員のみを対象としている場合があるでしょう。また、退職金制度が受けられるのも正社員のみの可能性があります。

パートから正社員になると、住宅手当や退職金などの支給対象となり、生活費の負担や老後の不安を軽減できる可能性があります。

保育士がパートから正社員になる4つのメリット

保育士がパートから正社員になると、給与やキャリアアップなどでメリットを感じられるでしょう。ここでは、保育士がパートから正社員になるメリットを4つ紹介します。

1.給与が安定したり待遇が改善されたりする

保育士がパートから正社員になると、給与が安定したり待遇が改善されたりするメリットがあります。正社員になると一般的に月給制になるため、時給制のパートに比べると給与が安定するでしょう。また、昇給制度を設けているケースもあります。正社員になると、住宅手当や役職手当の支給対象となり、待遇が改善される可能性もあります。また、退職金によって将来の不安を減らせるケースもあるでしょう。

2. 業務範囲が広がりスキルを磨ける

正社員の保育士になると、パートに比べて業務範囲が広がりスキルを磨ける点はメリットです。正社員の保育士は、保育園の運営や後輩の指導などを任される場合があるため、保育業務以外のスキルも磨ける可能性があります。正社員になり保育士としてのスキルを磨けば、昇給につながったり、転職活動でアピールしたりできるでしょう。

3.キャリアアップできる可能性がある

パートから正社員の保育士になると、クラス担任や役職に就いたりしてキャリアアップできる可能性があります。一般的にクラス担任や役職など、責任の重い仕事は正社員が担当するためです。

正社員向けに評価制度や昇給制度を設けている園もあるので、キャリアアップにより給与や賞与が上がる場合もあるでしょう。また、クラス担任や役職の経験で経歴を高めれば、キャリアアップを目指した転職でも役立ちます。

4.社会的な信用度が高くなる

パートから正社員になると、社会的な信用度が高くなるケースもあるのはメリットといえます。正社員は雇用や給与が安定しているため、雇用期間に定めのあるパートに比べると社会的信用度が高くなる傾向にあります。

社会的信用度が高くなると、ローンやクレジットカードの審査が通りやすくなるようです。そのため、正社員になると、住宅や車の購入によるローンが利用しやすくなるでしょう。

保育士がパートから正社員になるデメリット

保育士がパートから正社員になると、業務量の多さや責任の重さなどにデメリットを感じるケースもあるようです。ここでは、保育士がパートから正社員になる主なデメリットを紹介するので、参考にしてください。

1.業務量が増える

パートから正社員の保育士になると、業務量が増える点にデメリットを感じる場合もあります。正社員の保育士は、クラス担任や事務作業など保育以外の幅広い業務も任されるため、業務量が増えて大変に感じることもあるでしょう。

また、正社員の保育士は、行事が開催される時期や年度替わりなどの繁忙期に残業が増える可能性もあります。正社員として任された仕事に対応するためには、定時に帰れなかったり、希望する日に有給が取れなかったりするケースもあるでしょう。

2.責任の重い仕事を任されるようになる

正社員の保育士は、パートに比べて責任の重い仕事を任されます。たとえば、クラス担任になると、保育計画の作成や保護者対応などの重要な役割を担うことになるでしょう。また、正社員の保育士は、緊急時の判断や外部とのやり取りが任されることもあります。

保育士は雇用形態に関わらず子どもの命を預かる責任の重い仕事ですが、正社員になるとより強い責任感が求められるため、プレッシャーに感じる方もいるでしょう。

3.勤務時間や日数が固定される

雇用形態をパートから正社員に変えると、月の勤務時間や日数が固定される働き方に、デメリットを感じる場合もあるでしょう。正社員の保育士は、基本的に週5日・1日8時間のフルタイム勤務が固定されています。また、朝早い時間や延長保育などは、正社員の保育士が対応することもあるようです。

そのため、育児や介護をしているパート勤務の方は、正社員保育士として働くことが難しいと感じる場合もあるでしょう。なお、職場によってシフトの決め方は異なるため、パートから正社員になる場合は、どのように働き方が変化するかよく確認する必要があります。

保育士がパートから正社員になる方法

保育士がパートから正社員になる方法には、正社員登用制度を利用したり、転職する方法があります。ここでは、正社員登用制度や転職方法について解説するので、参考にしてください。

職場の正社員登用制度を利用する

園によっては、正社員登用制度を利用してパートから正社員の保育士になれる可能性があります。正社員登用制度とは、パートやアルバイトなど非正規雇用の職員を、正社員に転換する制度です。

正社員登用制度の有無や条件は、職場によって異なります。たとえば、勤続年数や勤務態度、登用試験などの条件をクリアすると、雇用形態がパートから正社員に切り替えられるでしょう。正社員登用制度自体がない場合もあるため、利用したいときは上司に聞いたり就業規則で確認したりしてみましょう。

正社員登用の実績がある保育園で働く

正社員登用制度の実績がある保育園にまずはパートとして入職し、後々正社員を目指すといった方法もあります。正社員登用制度の実績がある保育園でならば、パートから正社員の保育士になれる可能性が高くなるでしょう。

正社員登用制度があっても実績がない場合、上手く運用されていなかったり正社員登用に消極的だったりして、正社員になるのが現実的に厳しいこともあります。そのため、正社員登用を積極的に行っている保育園を探し、まずはパートとして働くのも1つの方法です。

正社員を募集している保育園へ転職する

パートとして働いた経験をアピールし、正社員を募集している保育園へ転職する方法もあります。正社員の経験がなくても、保育士資格があれば正規雇用として採用される可能性はあるでしょう。

パートの保育士として働くなかで身につけたスキルや実務経験は、正社員でも活かせます。応募書類や面接時には、正社員として働きたい意欲や熱意を伝えることも大事です。

保育士がパートから正社員を目指す際のポイント

ここでは、保育士がパートから正社員を目指す際のポイントを2つ紹介します。自分の状況に合わせて、参考にしてください。

無資格の場合は保育士資格を取得する

無資格の方が正社員を目指す場合は、保育士資格を取得しましょう。パートの場合は無資格で働ける求人もありますが、一般的に正社員採用では保育士資格が問われます。そのため、保育士資格を取得したうえで正社員を目指したほうが、求人の選択肢が広がるでしょう。

正社員登用の条件を満たせるようにスキルアップする

正社員登用制度を利用する場合は、条件を満たせるようにスキルアップに取り組みましょう。正社員になるためには、勤務態度や登用試験の合格など正社員登用制度の条件をクリアする必要があります。自分に足りない知識やスキルを積極的に身につけていけば、普段の働きぶりが評価され正社員になれる可能性が高くなるでしょう。

保育士がパートから正社員へ転職する際の志望動機

保育士がパートから正社員へ転職する際には、志望動機に以下のような内容を含めるのがポイントです。

  • 正社員になりたいと思った理由やきっかけ

  • 正社員として働く意欲

  • 今後のキャリアプラン

正社員になりたい理由を明確にしたうえで意欲をアピールすれば、採用担当者は応募者の活躍を期待しやすくなるでしょう。また、今後のキャリアプランが含まれていると、長く働き続けたい意思を伝えられます。

以下は、パートから正社員保育士へ転職する際の志望動機の例文です。

このたび、娘が中学生になり勤務可能な時間が増えたため、保育士としてキャリアアップしていきたいと思い正社員を志望しています。前職では小規模な保育園でパートとして6年間勤務しており、少人数ならではの家庭的な雰囲気のなかで保育できることにやりがいを感じました。

前職でも正社員を志望していましたが、空きがなかったため転職活動しています。貴園は、前職と同じく小規模な保育園で、家庭的な雰囲気を大事にしているとうかがい、志望しました。正社員としてより幅広い業務に携わりながらスキルを磨き、前職での経験も活かしながら貢献していきたいです

志望先を選んだ理由を考えるためには、保育理念や求める人物像を確認しておきましょう。

保育士がパートから正社員を目指す転職のコツ

保育士が転職により正社員を目指す際には、志望先について理解を深め長く働き続けられる職場探しを目指しましょう。ここでは、保育士向けにパートから正社員を目指すときの転職のコツを2つ紹介します。

求人情報・園見学で待遇や職場環境をよく確認する

自分に合った転職先を探すコツは、求人情報や園見学で待遇や職場環境をよく確認することです。志望先について確認不足があると、ミスマッチにつながる可能性があるため、注意しましょう。

たとえば、求人情報は給与や手当、福利厚生などをほかの求人と比較検討すると充実しているのかわかります。また、求人情報だけでなく、保育園のホームページで保育理念や保育内容、施設整備なども確認しておくと理解が深まるでしょう。

応募する際や面接時などに、保育園を見学できないか聞いてみるのがおすすめです。保育園見学では、職場環境や職員、子どもたちの様子を自分の目で見て確かめられます。園見学をする際には職員に疑問点の質問もできるため、自分に合った職場か判断しやすくなるでしょう。

保育業界専門の転職エージェントに相談する

パートから正社員の保育士を目指す際は、保育業界専門の転職エージェントに相談するのがおすすめです。保育業界専門の転職エージェントであれば、転職活動の悩みを相談しながら、自分に合った正社員の求人を探せるでしょう。

保育業界専門の転職エージェントでは、正社員登用の実績や職場環境、職員の雰囲気などの詳しい情報を教えてもらえる場合もあります。手厚いサポートが受けられるため、1人で求人探しや選考対策するのが不安な方には転職エージェントを利用して求人を探すのが合っているでしょう。

パートから正社員を目指している保育士の方は、保育業界専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」にご相談ください。「レバウェル保育士」では、地域に特化したプロのアドバイザーがあなたに合った求人をご紹介します。取材訪問を通じて保育方針や職場の雰囲気などを情報収集しているため、リアルな声がわかります。応募書類の添削や模擬面接などの選考対策も実施しているため、ぜひお気軽にご相談ください。

保育士がパートから正社員を目指す際によくある質問

ここでは、保育士がパートから正社員を目指す際によくある質問にQ&A形式で答えます。パートか正社員か迷っている方は、ぜひ参考にしてください。

保育士は正社員よりパートのほうがいい?

正社員とパートの待遇や働き方、仕事内容に関するメリット・デメリットを把握して、どちらが自分に合っているか検討しましょう。たとえば、正社員は給与が安定していますが、基本的にフルタイムで働かなければいけません。そのため、育児や介護などプライベートの事情によりフルタイム勤務できない場合は、正社員の働き方が合っていないこともあります。

正社員とパートどちらが良いかについては、この記事の「保育士がパートから正社員になる4つのメリット」「保育士がパートから正社員になるデメリット」を参考に検討してください。

保育士がパートか正社員か迷ったときは?

保育士がパートか正社員か迷ったときは、勤務時間や仕事内容、給与、福利厚生などの違いを把握しましょう。違いを把握したうえで、「どちらの働き方が合っているか」「どのような働き方をしたいか」などの希望条件から判断します。

保育士がパートか正社員か迷ったときは、この記事の「保育士におけるパートと正社員の違い」を参考にしてください。

まとめ

保育士は、職場の正社員登用制度や転職によりパートから正社員になれる可能性があります。近年、保育士は人手が不足しているため、正社員を求めている園も多くあります。

パートと正社員は雇用期間や勤務時間、仕事内容、給与などに違いが出るため、どちらの働き方が合っているか、正社員として勤務できるか検討する必要があるでしょう。パートから正社員の保育士になるメリットは、給与が安定したりスキルを磨けたりする点です。

一方、パートから正社員になった際には、業務量や責任の重さにデメリットを感じる場合もあるでしょう。

パートから正社員の保育士になるためには、正社員登用制度の条件をクリアしたり、転職する際に受ける面接でスキルをアピールしたりする必要があります。正社員になる際には、保育士資格や経験、意欲なども問われるでしょう。

転職によってパートから正社員の保育士を目指す場合、不安な方は保育業界専門の転職エージェントを利用するのもおすすめです。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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