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派遣保育士を辞めたいときはどうする?退職理由や注意点を解説
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派遣保育士として働く場合、特有の働き方や待遇面により辞めたいと思う方もいるかもしれません。雇用が不安定だったりボーナスが支給されなかったりと、派遣保育士ならではの課題に直面することがあります。 この記事では、派遣保育士を辞めたい理由や退職時の流れ、辞めるときの注意点などをまとめました。転職先を探すコツも紹介しているので、派遣保育士を辞める前に確認しておきましょう。
目次
派遣保育士を辞めたい理由
ここでは、派遣保育士を辞めたいと思う主な理由を解説します。派遣保育士ならではの悩みや不安について、自身の状況と照らし合わせてみてください。
契約期間に限りがあり雇用が不安定だから
派遣保育士を辞めたいと思う理由の一つは、雇用の不安定さです。雇用の不安定さは、家族と暮らしている人や、将来的な安定を求める人にとって課題になるでしょう。派遣契約には期限が設けられており、次の派遣先がすぐに見つからないと収入が途絶える可能性もあります。
契約満了前に、「契約が更新されるか」「次の派遣先が見つかるか」などと不安になることがストレスで、辞めたいと考える方もいるようです。また、「やはり一つの職場で長く働きたい」というミスマッチから、派遣保育士を辞めたいと思う可能性もあります。
ボーナスが支給されないから
派遣保育士のなかには、ボーナスが支給されないことを理由に辞めたいと思う方もいるようです。ボーナスは、老後の貯蓄や子どもの教育費など、長期的な資金計画に影響を与えます。時給が高くてもボーナスが支給されないと、正社員と比べて年間の総収入が少なくなることも。また、ボーナスがないと、頑張った成果が直接的な報酬につながりにくいと感じるかもしれません。
クラス担任や役職に就けないから
クラス担任や役職に就けないことから、派遣保育士を辞めたいと思う方もいるようです。クラス担任や役職に就けないと、保育士のキャリア形成に影響したり、役職手当や評価による追加収入が期待できなかったりするデメリットがあります。また、業務内容が限られ、仕事での意思決定ができずにいると、派遣の働き方がやりにくいと感じることもあるようです。
人間関係の構築が難しいから
派遣保育士のなかには、「人間関係の構築が難しい」と感じ辞める方もいるようです。派遣保育士は短期契約になるため、短期間で職場に慣れてコミュニケーションを取ったり連携したりする必要があります。そのため、新しい環境に慣れるのに時間が掛かる人やコミュニケーションが苦手な人は、派遣保育士の働き方に難しさを感じるかもしれません。
また、派遣保育士は正社員保育士と雇用元が異なるため、外部の人間という意識から孤独や孤立を感じることもあるようです。人間関係が上手くいったとしても、契約期間が満了になると派遣先が変わってしまうことが、派遣保育士を辞めたい理由になる場合もあります。
派遣保育士を辞めたいときはどうする?
ここでは、派遣保育士が辞めたいと思ったときの相談方法や退職のタイミングについて紹介します。派遣という働き方が合わないのか、いまの労働環境が合わないのかをよく分析したうえで、行動に移しましょう。
派遣先での直接雇用を検討する
派遣ではなく正社員保育士になりたいことが辞めたい理由の場合、現在の派遣先で直接雇用を検討するのも一つの選択肢です。派遣先の職場環境や待遇などを魅力的に感じ、働き続けたいと思った場合は、任期が満了する頃に派遣先の担当者に相談すると、正社員登用に切り替えられるかもしれません。
紹介予定派遣の場合、派遣先と派遣保育士の両方が合意すると直接雇用に切り替えられる可能性があります。また、働きぶりが評価されれば、派遣先から正社員登用の打診を受けることもあるようです。
派遣会社に相談して別の派遣先を探してもらう
現在の派遣先を辞めたい場合、派遣会社に相談すると別の派遣先を探してもらえる可能性があります。契約途中の場合はすぐに辞められないこともありますが、次は辞めたいと思う事態を避けられるような派遣先を紹介してもらえるはずです。自分に合った派遣先を見つけるためには、以下のようなことに注意しましょう。
具体的な希望条件を伝える
新しい職場の詳細な情報を確認する
可能であれば、職場見学や面談の機会を設けてもらう
派遣会社のサポートを最大限に活用すれば、派遣保育士としてのキャリアを継続しつつ、より満足度の高い就業環境に出会える可能性があります。
契約期間満了のタイミングで辞める
派遣保育士自体を辞めたい場合は、契約期間満了のタイミングで辞めるようにしましょう。契約期間を全うすれば、契約違反のリスクを避けられます。契約期間満了前には、更新の案内がきたり次の派遣先を紹介されたりするため、退職したい場合は派遣会社になるべく早く伝えておきましょう。退職の手続きには時間が掛かることもあるため、余裕をもって申告しておくと円満退職につながります。
派遣保育士を辞めるときの流れ
派遣保育士を辞める際には、雇用元である派遣会社に退職の意思を伝えます。派遣会社や派遣先との良好な関係を維持するために、退職を伝える手順を間違えないように注意しましょう。派遣保育士が派遣会社自体を辞めるときの流れは、以下のとおりです。
1.派遣会社の担当者に退職の意思と理由を伝える
2.派遣会社の担当者が派遣先と契約終了の手続きをする
3.派遣会社と派遣先に相談のうえ、就業先の職員に退職を伝える
4.派遣先で引継ぎや退職の挨拶をする
5.派遣会社で退職の手続きや挨拶をする
派遣保育士が辞めるときの流れは、派遣会社によっても異なるため退職の意思を伝える際に手順を確認しましょう。契約期間の途中で辞める場合、退職理由によっては契約違反になる可能性があるため、契約書を確認しておくことが重要です。派遣先とのやり取りや手続きは派遣会社が行うため、正式に退職が決まるまで口外しないように注意しましょう。
派遣先保育士を辞めるときの注意点
派遣保育士を辞めるときは、契約上の制約や派遣先との関係性などを考慮することが大切です。ここでは、派遣保育士を辞める際に注意すべき点を解説します。
契約期間中は辞められないことがある
契約期間中の派遣保育士の場合、希望するタイミングで辞められないことがある点に注意しましょう。派遣契約は法的拘束力を持つため、一方的な解約は契約違反になる可能性があります。契約内容によっては、中途解約に伴う違約金が定められていることもあるようです。ただし、以下のような退職理由の場合は、契約期間中であっても辞められる可能性があります。
健康上の理由で続けることが困難な場合
家族の介護など、やむを得ない事情がある場合
派遣先や派遣会社の契約違反がある場合
契約期間中に退職を考える場合は、派遣会社に相談し、適切な対応方法を検討することが重要です。場合によっては、契約期間の短縮やほかの派遣先への移動など、代替案を提案してもらえる可能性もあります。
退職の意思は派遣会社になるべく早く伝える
派遣保育士が辞める際、退職の意思はなるべく早く派遣会社に伝えましょう。派遣保育士の退職によって、派遣会社は派遣先とのやり取りをしたり、後任を探したりしなければなりません。1〜3ヶ月前に伝えると、引継ぎや退職の手続きに余裕をもって対応できます。
派遣会社の信頼が落ちたり、派遣先の運営に支障が出たりしないように、早めに退職の意思を伝えるのが社会人としてのマナーです。なお、契約書に退職を申し出る期限が記載されている場合もあるため、事前に確認しておきましょう。
派遣保育士を辞めたあとに転職先を探すコツ
派遣保育士を辞めたあとに次の転職先を探すときは、これまでの経験を活かしつつ、より自分に合った環境を見つけることが大事です。ここでは、派遣保育士を辞めた後に転職先を探すためのコツを解説します。
仕事に求める条件を整理する
派遣保育士を辞めたあとに転職先を探す際は、自分が仕事に求める条件を整理しましょう。希望条件を明確にすると、より満足度の高い職場を見つけやすくなります。仕事に求める条件を整理するときの観点は、以下のとおりです。
派遣の働き方で合わなかった部分
派遣の働き方で良かった部分
転職により改善したいこと
上記のような観点で仕事に求める条件を整理すれば、良かった部分は活かしつつ悪かった部分を改善できる求人を絞り込みやすくなります。希望条件は、給与や勤務時間、勤務地、雇用形態などから優先順位をつけるのがポイントです。
保育士専門の転職エージェントに相談する
派遣保育士を辞めたあとに転職先を探すコツには、保育士専門の転職エージェントに相談することも挙げられます。保育士専門の転職エージェントでは、希望条件を丁寧に聞いたうえで、求職者にマッチする求人を紹介してもらえます。
保育士専門の転職エージェントを活用すれば、自分一人で探すよりも、より多くの選択肢のなかから転職先を見つけられます。また、面接対策や履歴書の添削など、転職活動全般のサポートも受けられるため、自信を持って転職活動を進められるでしょう。
派遣以外の働き方で転職を考えている方は、保育業界専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」にご相談ください。レバウェル保育士では、保育業界の転職に詳しいプロのアドバイザーが希望条件をヒアリングし、正社員や契約社員、パートなどの保育士求人をご紹介します。求人紹介やキャリア相談、選考対策などのサービスはすべて無料で利用できるため、お気軽にお問い合わせください。
派遣保育士に関するよくある質問
ここでは、派遣保育士に関するよくある質問にQ&A形式で答えます。派遣保育士のデメリットや育休について、まとめました。
派遣保育士のデメリットは?
派遣保育士のデメリットは、契約期間が限られているため雇用が不安定であり、収入が途絶える可能性がある点です。派遣保育士は短期契約になるため、キャリアアップしづらかったり、ボーナスの支給がなかったりすることもデメリットに感じる可能性があります。即戦力として期待されることや短期で職場が変わることが、不安やストレスになる方もいるかもしれません。
派遣保育士に育休はある?
派遣保育士も条件を満たすと、育児休業が取得できます。e-GOV 法令検索の「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第五条」によると、育休は1歳6ヶ月までの間に契約が満了することが明らかでない場合に取得可能です。派遣保育士の契約期間によっては育休が取得できない可能性もあるため、派遣会社に確認してみましょう。
出典
「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(2025年5月9日)
まとめ
派遣保育士が辞めたいと思う主な理由は、契約期間に限りがあり雇用が不安定だったり、ボーナスが支給されなかったりすることです。派遣保育士は短期契約になるため、収入や待遇面で不安になる方もいます。また、派遣保育士はクラス担任や役職を任されないため、保育士としてのキャリア形成が望めず、辞めたいと思う方もいるようです。
派遣先で正社員として働きたい場合は、担当者に直接雇用の打診をすると検討してもらえる可能性があります。現在の派遣先が辞めたいという理由につながっている場合は、別の派遣先を紹介してもらえるよう雇用元の会社に相談しましょう。派遣保育士自体を辞めたい方は、派遣会社に相談の上、契約内容や指示された流れに沿って退職することが大切です。正社員やパートなどの直接雇用の求人を探す場合は、保育業界専門の転職エージェントに相談するという選択肢もあります。