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保育士に向いている人の特徴を解説!適性に不安があるときの解決策は?
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「保育士になりたいけれど、自分に向いているか不安」という悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。保育士に向いている方には、「子どもと関わることが好き」「体力に自信がある」といった傾向が見られます。 本記事では、保育士に向いている方にみられる特徴や、適性に自信がない方への解決策を詳しく解説します。保育士を目指すべきかどうか悩んでいる方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
保育士に向いている人にみられる9つの特徴
ここでは、保育士に向いている方の特徴を具体的に紹介します。保育をするうえで大事なポイントも合わせてチェックしていきましょう。
1.子どもと関わることが好きな人
保育士に向いている方の特徴は、子どもと関わるのが好きなことです。保育士は、勤務時間のほとんどを子どもたちと過ごします。子どもと関わることに喜びを感じられるのは、重要な素質の1つといえるでしょう。
こども家庭庁の「保育所保育指針解説 第1章総則(2)保育の目標 (p.19)」」では、保育園の役割を「子どもが生涯にわたる人間形成にとって極めて重要な時期に、その生活時間の大半を過ごす場」と明確に示しています。
保育園で過ごす子どもたちの中には、保護者と離れる不安を抱える子も少なくありません。保育士が子ども一人ひとりに寄り添うことで、「この先生がいるから大丈夫」という安心感を与えられるでしょう。
出典
こども家庭庁「保育指針解説(分割版)」(2025年5月7日)
2.探究心がある人
探究心を持って仕事ができる方は、保育士に向いているといえます。探求心とは、物事の本質を知ろうとすることです。探究心がある方は、「これはなんだろう」「なんでだろう」と子どもたちと一緒に考えながら、楽しんで保育に取り組めるでしょう。
大人にとっては当たり前に思えることも、子どもにとっては新たな発見かもしれません。子どもと関わるときは同じ目線になり、「なぜ」と疑問を持つ気持ちが大切です。
3.何事も楽しむ気持ちがある人
日常の中で、子どもたちの発見を「おもしろい」と楽しむ気持ちは、保育士には欠かせません。子どもたちの遊びには、大人には想像もつかないような自由な発想や創造性が詰まっています。たとえば、「段ボールを車に見立ててごっこ遊びをする」「どんぐりや松ぼっくりに絵の具をつけて色鮮やかにする」などの自由な発想がみられるでしょう。
このような日常の一コマが、子どもたちにとっては特別な時間になります。子どもたちと一緒に「おもしろい」「楽しい」と感じられる人は、保育士の仕事を楽しめるでしょう。
4.観察力があり、子どもの変化に気づける人
子どもをよく観察し、変化に気づく力は保育士に重宝されるスキルです。保育現場において、観察力が必要になる場面の一例を紹介します。
子どもの表情や言動から気持ちを汲み取る
子どもの体調や怪我に注意を払う
子どもの様子を保護者に伝える
子どもの成長を先生や保護者と共有する
一人ひとりの好きな遊びを見つける
些細な変化に気づける保育士は、子どもだけでなく保護者からも厚い信頼を得られるでしょう。
5.体力に自信がある人
体力に自信ある人は、元気いっぱいな子どもたちと、日々全力で関われるでしょう。保育園では、追いかけっこやボール遊び、かくれんぼなど、外で身体を思い切り動かして遊ぶ時間もあります。
また、保育士は限られた時間内で事務作業もこなさなくてはなりません。事務作業も控えているため、保育とデスクワークの両方をこなす体力が求められます。
6.コミュニケーション能力が高い人
相手の目線に立ち、求めていることを考えて行動する方は、保育士に向いています。保育士は子どもたちだけでなく、園の先生や保護者、地域の関係者とも関わる機会が多い職業です。周囲の人と円滑なコミュニケーションができる保育士は、誤解やトラブルを防ぎ、スムーズに業務を進められます。
保護者に安心して子どもを預けてもらうためには、積極的なコミュニケーションが大切です。園で過ごす子どもの様子を話したり、保護者の悩みに寄り添ったりと、さまざまな場面においてコミュニケーションをとることが欠かせません。
7.忍耐力がある人
忍耐力は、子どもの成長を支えるために、保育士にとって重要な要素です。大人が間に入ればすぐに解決することを、あえて見守ることが子どもの自立心や考える力を伸ばします。たとえば、支度や遊び方、友達同士のやりとりなどが挙げられるでしょう。
口を出したくなる気持ちをぐっと抑え、子どもを信じる姿勢が大切です。もちろん、子どもが助けを求めているときや、安全が確保できないような場合は保育士が介入することも必要でしょう。
保育の現場では、保育士の言うことを聞かない子どもには、忍耐強く向き合う姿勢が求められることもあるでしょう。保護者に教育方針を理解してもらうために、何度も説明するケースがあるかもしれません。子どもや保護者だけでなく、同僚の保育士や園長など職場の人間関係に悩むこともあります。保育士はさまざまな人と関わるため、忍耐力があり、粘り強い方は向いているといえます。
8.計画的に行動できる人
計画的に仕事を進められる方は、保育士としての適性が高いといえるでしょう。子どもたちが安心して過ごせるように、保育士は1日のスケジュールを頭に入れて保育を行います。
また、季節ごとに行われる行事には、長期的に計画を立てて準備することが必要です。行事の準備を計画的に余裕を持って進めれば、練習は子どもたちにとって楽しい遊びの時間になります。行事でみられる子どもたちの笑顔は、保護者の満足度にもつながるでしょう。突発的なできごとを予測し、事前に準備しておくことが大切です。
9.仕事に前向きに取り組む人
仕事に前向きに取り組める方は、保育の現場で重宝されます。保育の現場では、計画通りに進まなかったり、予想外のことが起きたりすることがあります。「子どもたちのために何ができるだろう」と前向きに考えると、園全体の雰囲気が明るくなるでしょう。
保育士が何事にも意欲的に取り組む姿勢を見せることで、子どもたち自身も挑戦する楽しさを学んでいきます。日々の業務を成長の機会に変えられる方は、保育士として周囲から信頼される存在になるでしょう。
保育士に向いていない可能性がある人の特徴
ここでは、保育士に向いていない可能性がある方にみられる特徴を3つ挙げています。保育をするうえで起こり得るシチュエーションも合わせて確認しましょう。
人前に出るのが苦手な人
人前に出るのが苦手な方は、保育士の仕事が向いていないと感じてしまうこともあるでしょう。保育士は、日々園児の前で話すことが多い仕事です。人前に出る場面の一例を以下で紹介します。
朝の会や帰りの会
歌やピアノ
絵本の読み聞かせ
行事の司会進行
職員会議
このように、保育士は運動会などの行事で司会進行を務めたり、職員会議で同僚の前で話したりと人の前に立つ業務は多岐にわたります。「人前に出るのが苦手」という方は日々の業務にストレスを感じてしまうかもしれません。
汚れるのが苦手な人
汚れるのが苦手な方は、保育士に向いていない可能性があります。保育園では、泥遊びを子どもたちと一緒に楽しんだり、おむつ替えやトイレの介助など、手や衣服が汚れてしまう場面も発生するでしょう。汚れることが苦手な方にとっては、日々の業務が負担になることが考えられます。
臨機応変に行動できない人
保育士として働くには、臨機応変な対応力が求められます。子どもには一人ひとりに個性があり、発達過程も異なります。そのため、「臨機応変に対応するのが苦手」という方にとっては、保育士の仕事は難しいと感じるかもしれません。
子どもの気持ちは変動しやすいといえます。ついさっきまで笑顔で楽しんでいた子が、突然泣き出してしまう場面も珍しくありません。また、体調も変化しやすいでしょう。保育士には、子どもの気持ちや体調に合わせて臨機応変に対応するスキルが必要です。
保育士に向いているか適性に不安を感じる人向けの解決策
「保育士に向いていないかもしれない」「保育士に向いている人の特徴に当てはまらない」と感じる方でも、工夫次第で保育士として活躍することは可能です。不安を感じている方に向け、4つの解決策を紹介します。
経験を積む
強みに変換しにくい苦手な分野でも、経験を重ねれば克服できる場合があります。たとえば、人前に出るのが苦手と感じる方は、人前に立つ経験を積み重ねることで、少しずつ苦手意識が薄れていくこともあります。流れを事前に確認したり、発声練習を行ったりする準備も大切です。
体力に自信がない方も、子どもたちと日々関わる中で自然と体力がつきます。食事や睡眠に気を配り、仕事の一環として体力を温存することを意識しましょう。
臨機応変な行動が苦手と感じる場合は、先輩保育士の動きを観察して手本にしながら対応力を高める方法があります。事前に起こり得る状況をシミュレーションしておけば、冷静に対処できるでしょう。経験を積み、学びを重ねる中で、保育士としての適性を身につけることも十分可能です。
得意なことを活かして働く
苦手なことに目を向けるのではなく、得意な分野を見つけて活躍できる場を探しましょう。自分では気づいていない特技が、保育に役立つ分野である可能性もあります。これまでの経験や趣味を振り返り、自分の強みを再確認してみましょう。保育に活用できる特技の一例は、以下のとおりです。
自然や植物に関する知識
こま回しや竹馬など伝統的な遊びの知識
絵を描くことや色塗りの技術
裁縫や工作の技術
文章力や表現力
掃除や整理整頓のスキル
保育士同士が得意分野や苦手分野を補い合いながら協力すれば、より良い保育環境が整います。そのような安心できる環境の中で、子どもたちはのびのびと成長していくでしょう。
苦手をポジティブに変換する
保育の現場では、一見「保育士に向いていない」と思われる特徴でも、視点を変えれば強みになる場合があります。たとえば、人見知りでおとなしい性格は、子どもの様子をじっくり見守り、一人ひとりの気持ちに寄り添う力につながるかもしれません。話すのが苦手であっても、保護者の不安や悩みを真摯に受け止める姿勢が、安心感を与える場合もあるでしょう。会話以外に、連絡帳を活用したコミュニケーションの方法もあります。自分の特徴をポジティブにとらえ、保育の現場で活かす方法を見つけましょう。
自分の性格にあった勤務先を探す
保育園によって、保育の方針や求められる人物像も異なるため、自分の性格や希望の働き方に合った職場探しをおすすめします。たとえば、大人数を相手にするのが苦手な場合、小規模保育園を検討するのも手です。小規模保育園は、園児の定員が6〜19人の少人数制となっており、園児に合わせたきめ細やかな保育を実施できます。
希望に合った勤務先の選定が不安な方は、「レバウェル保育士」で地域に特化したプロのアドバイザーに相談してみましょう。自分の性格や希望を具体的に伝えることで、経験豊富なプロが最適な勤務先を提案してくれます。
「保育士に向いている人」に関してよくある質問
ここでは、「保育士に向いているのはどのような人?」と疑問に感じる方に向けて、Q&A形式で不安を解消していきます。
ピアノが弾けなくても保育士になれる?
ピアノが弾けなくても保育士になることは可能です。保育士試験の実技を受験する際、「音楽」「造形」「言語」に関する技術から「造形」「言語」の2つを選択すれば、ピアノの演奏は不要です。また、「音楽」に関する技術の試験では、ピアノ以外にもギターでの演奏が認められています。保育士に求められるピアノのレベルはバイエル(初心者向けの教本)終了程度と基本的なものです。ピアノが弾けなくても、保育士資格を取得した後に少しずつ練習を重ねて習得することも可能でしょう。
保育士が大変だと感じることは何?
保育士の仕事では、子どもと遊ぶ以外にも、多岐にわたる業務をこなす必要があります。具体的には、保育日誌や連絡帳を記入するなどの事務作業、事故やケガを防ぐ危機管理、行事の準備などが挙げられるでしょう。そのほか、保護者向けのお知らせを作ったり、保護者の支援を行ったりするなど、子どもと関わる以外の仕事も多いため、大変だと感じる要素があるといえます。
まとめ
保育士に向いている人の特徴には、以下の9つが挙げられます。
子どもと関わるのが好き
探究心がある
何事も楽しむ気持ちがある
観察力がある
体力に自信がある
コミュニケーション能力が高い
忍耐力がある
計画的に行動できる
前向きな姿勢で取り組める
これらの特徴に当てはまる人は、保育士になることを検討してみるのも手です。
一方で、「保育士に向いていないかもしれない」と感じる方も、経験を積むことで不安を払拭できる可能性があります。また、苦手なことではなく得意な分野を活かしたり、苦手だと思っていることをポジティブに変換したりするなど、視野を変えてみるのも1つの手です。
保育士には多様な働き方があります。大人数を相手にするのが苦手であれば、小規模保育園を探すなど、自分に合った環境を探しましょう。
保育業界専門の転職サイト「レバウェル保育士」では、専任のアドバイザーが、あなたの性格や希望に合った職場選びをお手伝いします。プロのサポートを受けながら、理想の働き方を見つけてみませんか?まずは「レバウェル保育士」に登録して、気軽にご相談してください。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。