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保育士の転職回数が多いと不利?デメリットと求人探しのコツを解説
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保育士の転職回数が多いと「不利になるのでは」と不安に感じている方も多いのではないでしょうか。転職回数が多い場合、面接でその理由を詳しく聞かれる可能性があります。 この記事では、転職回数が多いことで生じるデメリットや注意点を解説します。 ほかにも転職回数が多いと起こりうるデメリット、成功につながる求人探しのコツを紹介します。転職回数をポジティブに活かし、自分に合った職場を見つけましょう。
目次
保育士の転職回数はどのくらいが多い?
短期間での離職を繰り返している場合や転職回数が4回以上となると、面接などで「なぜ転職が多いのか」を詳しく聞かれる可能性が高くなります。次の職場で長く働けるかどうかを見極めるために、これまでの転職理由や背景を深く掘り下げられることがあるでしょう。
しかし近年では転職が一般的になってきており、保育士が転職を検討することは決して珍しくありません。職場ごとに保育方針が違う、子どもたちの安全を見守る責任感、保育業務に伴う身体的・精神的な負担など、さまざまな理由から転職を選ぶ保育士もいます。
そのため、転職回数が4回を超える場合でも、これまでの経験や考えを整理し、自分に合う職場環境を明確にして面接に臨むことが大切です。面接では、前向きな姿勢や転職によるキャリアアップへの意欲を伝えると、採用担当者に安心感を与えられるでしょう。
転職回数が多い保育士は不利?
転職回数が多いと、採用選考で少し不利に感じる場面があるかもしれません。特に保育士の仕事は子どもたちとの長い信頼関係が大切なため、「すぐに辞めてしまうのでは」と心配される可能性もあります。ここでは、その理由について詳しく解説します。
忍耐力がないと思われる
転職回数が多いと、「忍耐力が足りないのでは」と思われてしまう可能性があります。特に短期間での離職が続いている場合、仕事が長続きしない人という印象を与えやすく、「またすぐに辞めてしまうのではないか」と心配されるかもしれません。
保育士はストレスに対する耐性も重要視されることが多いため、「うまく乗り越えられないのでは」と思われてしまう場合も。このような印象を与えないためには、過去の退職理由や職場での経験を前向きに伝える準備が必要です。
コミュニケーション能力に疑問を持たれる
転職回数が多いと、「職場でうまく馴染めないのではないか」「コミュニケーションに課題があるのではないか」と懸念されるケースもあるでしょう。保育士の仕事では、同僚との連携はもちろん、子どもたちやその保護者との信頼関係を築くための円滑なコミュニケーションが欠かせません。そのため、「コミュニケーション能力に課題がある」とみなされると、採用担当者に不安を抱かれ、選考が厳しくなる可能性があります。
こうした懸念を避けるためには、「保護者との信頼関係をどう築いたか」「同僚との意見調整の経験」など、具体的な事例を挙げてアピールするとコミュニケーションに問題がないと伝えられるでしょう。
計画性がないと思われる
転職を繰り返していると、「計画性がない」と思われることがあります。「自分のキャリアプランをきちんと考えずに職場を選んでいるのでは」という印象を与えてしまうと、計画性がないとみなされ、すぐに転職してしまうのではないかと不安に思われることもあるでしょう。
こういったことを避けるには、面接でキャリアプランや転職理由を前向きに伝えることが大切です。また、転職ごとに得た学びや成長を具体的に話すと、計画的にキャリアを築いていることをアピールできます。
転職回数が多いと起こり得るデメリット
保育士の転職回数が多くても必ずしも転職が難しいわけではありません。しかし、転職回数が多いことで生じるデメリットもあります。不利な点を理解し、事前にしっかりと対策を取ることで、選考においても自信を持って臨むことができるでしょう。ここでは、転職回数が多い場合に考えられるデメリットについて詳しく解説します。
書類選考で不利になる可能性がある
転職回数が多い場合、書類選考で不利になってしまう可能性があります。応募者が多い人気の保育園や採用枠が限られている保育園では、ほかの候補者と比較する中で転職回数がマイナスに働き、選考を通過できない可能性も。このため、転職理由や経歴を整理し、前向きな姿勢やスキルをアピールできるよう準備することが重要です。
転職先でマイナスな印象を持たれる恐れがある
転職回数が多いと、新しい職場でマイナスな印象を持たれてしまう可能性もあるでしょう。特に地域密着型の保育園や規模の小さい保育園では、職員同士や保護者の間で噂が広まりやすく、「以前の園をすぐ辞めたらしい」「どの園でも長続きしないようだ」といった憶測が出ることもあるかもしれません。このようなリスクを軽減するためにも、面接時には転職理由を前向きかつ具体的に伝えましょう。
キャリアアップの難易度が上がる
転職回数が多いと、キャリアアップが難しくなる点もデメリットとして挙げられます。一般的に主任保育士や園長などのポジションを目指すには、1つの園で長期間にわたり実績を積み重ねることが求められます。しかし、短期間で転職を繰り返している場合、その実績が十分とみなされず、キャリア形成において不利になるケースもあるでしょう。
また、採用担当者からも「特定の園で成果を出す前に辞めてしまったのではないか」という印象を持たれ、書類選考や面接の段階でマイナス評価を受ける可能性が高まります。面接ではこれまでの経験や成果を具体的に伝え、転職を通じてどのようなスキルや知識を身につけたのかを明確に伝えましょう。
転職回数が多くても転職に成功するためのコツ
転職回数が多いと転職活動において不利に働く場合もありますが、工夫次第で成功につなげられます。ここでは、転職回数が多くても採用につながるための具体的なコツを紹介します。
ポジティブな転職理由を準備する
転職回数が多い場合、転職理由を前向きに伝える工夫をし、前職に対する否定的な発言や悪口は避けましょう。たとえ転職の背景に難しい事情があったとしても、学んだことや次に挑戦したいことに焦点を当てて伝えると、好印象を与えられます。
たとえば転職の理由が「自分に合わない環境だった」という場合でも、次のようにポジティブな表現に変えることが可能です。
これまでさまざまな保育方針や規模の異なる保育園で働く中で、幅広い視点を身につけたいと考え、経験を積んできました。最初に勤務した園では、子どもたちの集団生活の基礎を支える楽しさを学びました。
その後、個々の子どもたちにより深く寄り添う保育がしたいと思い、小規模園へ転職し、一人ひとりの成長をじっくり見守る喜びを知りました。今回、貴園の保育理念に共感し、これまでの経験を活かしつつさらに成長したいと考え、応募いたしました
このように、転職の理由を「経験を積むため」「保育の幅を広げるため」といった前向きな姿勢に変換すると採用担当者に好印象を与えられる可能性が高まります。事前に自分の経験を振り返り、ポジティブな表現で伝えられる理由を準備するのが成功するためのコツです。
多様な経験を活かして即戦力をアピールする
これまでの多様な経験を活かし、即戦力であることをアピールするのも効果的です。特に、担任を受け持った経験や中堅保育士としての役割を担った実績がある場合は、積極的に伝えましょう。面接では「さまざまな現場で経験を積んだからこそ得た柔軟性や適応力が高い」という視点を強調すると良いでしょう。
新設の園や募集人数が多い園を探す
新規開設の保育園や募集人数の多い園では、多くの保育士を採用する必要があるため、比較的選考を突破しやすい可能性があります。転職回数が多くて不安を抱えている方でも、これらの園であればチャンスをつかみやすいでしょう。
また、転職活動では1つの園に絞らず複数の保育園に応募し、自己PRの機会を増やすことが大切です。条件の合う園を探して積極的に応募し、自分に合った職場を見つけるチャンスを最大限に広げましょう。
施設見学で職場の雰囲気を確認する
職場選びにおいて、園の見学は情報収集に非常に役立ちます。保育士向けに見学会を開催している園も多く、実際に職場の雰囲気や保育方針を目で確かめることで、入職後のミスマッチを防ぐことが期待できるでしょう。
また、見学会を行っていない園でも事前に問い合わせれば見学の機会を設けてくれる場合もあるでしょう。直接足を運ぶと、職場の環境を自分の目で確認できるだけでなく、採用担当者に対して意欲の高さをアピールする機会にもなります。気になる園があれば積極的に連絡を取り、見学を依頼してみましょう。
保育士向けの転職エージェントを活用する
保育士として転職を検討している方には、保育業界に特化した転職エージェントを活用するのもおすすめです。「レバウェル保育士」では、運営方針や職場の雰囲気といったリアルな情報を、取材訪問を通じて収集しています。そのため、事前に職場環境をしっかり把握したうえで転職活動を進められるのが強みといえます。
また、条件のヒアリングや求人紹介、模擬面接など、転職に必要なサポートをトータルで提供するため、初めての転職でも安心して利用できます。そのほか、地域に特化したプロのアドバイザーが一人ひとりの希望条件に合った求人をご紹介します。「レバウェル保育士」のサービスはすべて無料で利用できるので、お気軽にご相談ください。
保育士の転職回数に関するよくある質問
ここでは、保育士の転職回数についてよくある質問を紹介します。ぜひ参考にしてください。
転職回数が多い場合、履歴書にはどう書くべきですか?
結論として、転職回数が多い場合でも、すべての職歴を正直に記載する必要があります。経歴を省略すると経歴詐称にあたる可能性があり、信頼を損ねる原因となるため注意しましょう。
また、一般的には正社員としての職歴が記載対象であり、パートやアルバイトの経験は記載する必要がありません。ポイントは以下のとおりです。
直近を優先して記載する:最近の職歴を中心に、古い職歴は簡潔に記載
一行で簡潔に書く:例「2018年4月 △△株式会社入社(2025年3月退職)」
見やすさを重視する:フォーマットを整え、読みやすく工夫
自分の経歴をきちんと記載し、読みやすさを意識すると、好印象を与えられます。
転職を繰り返している保育士に向いている職場はありますか?
新規開設の保育園では、多くの保育士を必要とするため、採用のハードルが比較的低い傾向にあります。また、定員の多い大規模保育園では、さまざまな経験を持つ保育士が重宝されやすく、これまでの転職で培った柔軟性や適応力が評価されることが期待できるでしょう。
派遣保育士や短期契約型の勤務であれば、短期間の勤務が前提となるため、転職回数が多いことが不利になりにくいのも特徴です。このような職場であれば、転職を繰り返してきた理由を前向きに伝えつつ、自身のスキルや経験を活かして活躍できる可能性があります。
まとめ
保育士にとって転職回数が多いことは、マイナスなイメージを持たれる可能性があるかもしれません。しかし、正当な理由をしっかりと伝えるとその印象を払拭し、むしろ経験を強みに変えられます。大切なのは、自分の経験を活かせる職場を見極めて長く勤められる環境を選ぶことです。
「自分にどんな職場が合うのか分からない」「転職活動のスケジュールを組む余裕がない」と感じている方は、保育士専門の転職支援サービスを活用するのも1つの方法です。1人で悩みを抱え込まず、専門的なサポートを受けながら転職活動を進めていくと、きっと理想の職場を見つけられるでしょう。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。