最終更新日:
保育士の早番とは?働き方や仕事内容、メリット・デメリットを解説
- #保育士
- #働き方

「保育士の早番は朝が早くて大変そう…」という不安を抱えていませんか?保育士の早番は、園の1日を円滑に進めるために欠かせない大切な役割です。忙しい時間帯で大変なこともありますが、退勤後に自分の時間を取りやすいといった魅力もあります。 この記事では、早番の保育士の働き方や仕事内容を解説します。早番の保育士のメリット・デメリットや心構えも紹介しますので、ぜひチェックしてください。
目次
保育士の早番の働き方とは
保育士の早番とは、園の開園時間に合わせて一番早く出勤するシフトのことを指します。早番の勤務時間は園によって異なりますが、午前7時〜午後4時までが一般的です。
保育園で働く保育士の勤務形態はシフト制の傾向にあり、職員が交代で早番・中番・遅番の勤務をするスタイルが基本となっています。
正社員として働く保育士は、シフトをローテーションで回しながら、一定の頻度で早番を担当するのが一般的です。パートの保育士であれば、早番のみの働き方や、早番を避けた働き方ができる可能性もあるでしょう。
早番の保育士の仕事内容と流れ
早番の保育士は、保育園の1日の始まりを支える役割を担っています。ここでは、早番の保育士の業務である開園準備や子どもたちの迎え入れ、クラス担任への申し送りをまとめました。
保育園の開園準備
早番の保育士の仕事は、開園準備から始まります。開園準備は保育室内の清掃や、玩具・机などの消毒といった、安全で快適な保育環境を整えるための作業が中心です。また、施設内に危険なものが落ちていないか、設備に異常がないかを確認します。
こども家庭庁の「保育所等における保育士配置に係る特例について(通知)(p.2)」によると、早番で保育士が1人になる場合は、都道府県知事などが認める「保育士と同等の知識や経験がある人」を1人以上配置すること必要です。そのため、園の鍵を開ける担当の保育士は、少し早めに出勤して余裕を持って解錠しましょう。
出典
こども家庭庁「通知(平成24年度~平成29年度)」(2025年4月18日)
保護者対応と子どもたちの迎え入れ
開園後は、登園してくる子どもたちと保護者への対応が始まります。保育士は保護者からの伝達事項を丁寧に聞き取って記録したり、子どもたちの様子を見て体調チェックを行ったりするなど、慎重な観察と対応が必要です。
登園してすぐは不安そうな表情の子どもや、泣いている子どもがいる場合もあります。そのようなときは、保育士が子どもに個別で寄り添い、安心して過ごせるように声かけやスキンシップを行うことが重要です。また、早朝保育を実施している園では、通常よりも早く登園する子どもたちもいるため、その子どもたちの迎え入れも早番の保育士の仕事です。
クラス担任への申し送り
早番の保育士は、クラス担任へスムーズに保育を引き継ぐための申し送りをします。申し送りでは、登園時の子どもたちの様子や保護者から伝えられた情報の共有が重要です。
たとえば、「昨晩寝つきが悪かった」や「朝から食欲がない」といった何気ない保護者の一言も、保育中の子どもの様子を把握する手掛かりになります。体調が不安定な子や登園時に泣いていた子など、保育士が個別に対応した子どもに関しては、そのときの状況や様子も担任に具体的に共有しておくことが重要です。
保育士が早番をするメリット
保育士が早番をすると、自分の時間を確保しやすいことや、残業のリスクが低いことがメリットです。ここでは、保育士が早番をする魅力を解説します。
退勤後に自分の時間を確保しやすい
早番の勤務は朝が早い分、午後には仕事が終わるため、保育士自身のプライベートな時間を確保しやすいという魅力があります。家庭での役割が多い保育士にとっては、夕方以降の自由な時間は貴重です。
早番の保育士は退勤後に買い物や用事を済ませたり、自分の趣味や勉強の時間に充てたりと、ワーク・ライフ・バランスを取りやすくなります。保育の仕事はエネルギーを使うため、勤務後に少しでも自分の時間を持つことで、心身のリフレッシュに繋がるでしょう。
仕事を引き継げるため残業が発生しにくい
早番の保育士は、日中に業務が進んでいく中で、次のシフトの保育士に業務を引き継ぎやすいのが特徴です。そのため、勤務時間が終了するとともに業務を終えやすく、予定外の残業が発生するリスクが低いというメリットがあります。
早番の保育士は比較的業務のキリがつけやすく、気持ちの切り替えもしやすい点が魅力です。早番も日によって忙しさに波はありますが、基本的には時間内に仕事を終えられるため、家庭とのバランスを保ちやすいでしょう。
保育士が早番をするデメリット
保育士が早番をすると、早起きの必要があることや、忙しさを感じやすいというのが大変な点です。ここでは、保育士が早番をするデメリットを解説します。
早朝に起きる必要がある
保育士が早番をする際、園によっては午前7時に出勤が必要になるため、朝早くに起床しなければなりません。自宅から園までの通勤時間を考慮すると、午前6時ごろには家を出る必要がある保育士もいるでしょう。
子育て中の保育士の場合、自分の身支度だけでなく家族の準備も必要になるため、朝の時間に余裕がないとストレスを感じやすくなります。また、前日の疲れが残ったまま早朝に起床すると、体調を崩すこともあるでしょう。朝が苦手な人や夜型生活が習慣になっている人には、早番の時間帯に合わせて生活することが負担になる可能性があります。
保育士が少ない時間帯なので忙しい
早番の時間帯は登園対応を中心とした業務が集中しますが、保育士の人数が少ないため、慌ただしく感じやすいのが特徴です。登園のピークの時間帯は、子どもの受け入れや保護者からの伝達事項の聞き取りなど、瞬時に複数の業務に対応することが求められます。
早朝の時間帯は勤務している保育士の人数も限られているため、1人当たりの業務量が多くなりがちです。数分の間に複数の保護者に声を掛けられたり、泣いている子が重なったりする場面では、落ち着いて対応するのが難しいと感じることもあるでしょう。
早番の保育士は、冷静な判断力と柔軟な対応力が求められるため、プレッシャーを感じやすいのがデメリットの1つです。
保育士が早番をするときの心構え
保育士が早番をする際は、体調を整えておくことや心の余裕が大切です。ここでは、保育士が早番に臨む際に意識しておきたい心構えを紹介します。
前日は早めに就寝する
早番の保育士は朝早くに出勤する必要があり、朝のバタつきが勤務中の集中力や気分に影響することもあります。保育士が余裕を持って仕事に臨むためには、前日の過ごし方が重要です。
前日はなるべく早めに就寝し、しっかりと睡眠時間を確保しましょう。保育士が睡眠不足のまま出勤すると、判断力や体力が鈍り、ミスに繋がる可能性もあります。また、翌日の服装や持ち物は前日のうちに用意しておくのがおすすめです。
保育士が早番をする際は前日から翌朝までのルーティンを整えておくことで、穏やかな気持ちで出勤でき、落ち着いて業務をこなせます。
忙しい時間帯も笑顔を忘れない
早番の時間帯は登園のピークが重なり、保育士にとって忙しい瞬間の1つです。しかし、保育士は忙しい時間帯も、「笑顔」を意識して保護者や子どもたちに対応することが重要になります。
保育士の穏やかな笑顔は、子どもたちに安心感を与え、朝の緊張感を和らげます。ピリピリした空気は子どもたちにも伝わり、不安に繋がる場合もあるため、保育士は忙しさの中でも一呼吸おいて対応することが大切です。早番の保育士の落ち着いた雰囲気作りが、園で良い1日をスタートさせるポイントになります。
保育士の早番に関してよくある質問
ここでは、保育士の早番に関してよくある質問に、Q&A形式でお答えします。
保育士が早番のときは何時に出勤するの?
保育士が早番の際は、午前7時に出勤するのが一般的です。ただし、園の開園時間や方針によって勤務開始時間が前後します。早番は、子どもたちを迎える最初のシフトになるため、開園時間より少し早めに出勤するのが特徴です。
保育士が早番をするときの勤務時間に興味がある方は、本記事の「保育士の早番の働き方とは」を参考にしてください。
保育士が早番をするのは辛い?
早番の保育士は早起きが必要なため、辛いと感じる人もいるでしょう。朝が苦手な人や、夜遅くまで予定がある人は、早番が負担になることもあります。しかし、早番は早めに退勤できるため、午後の時間を有効に使えるというメリットもあります。
ほかにも、早番の保育士の大変な点を知りたい方は、本記事の「保育士が早番をするデメリット」をご確認ください。
パートの保育士も早番を担当する?
パートの保育士も、早番を担当する可能性があります。園によっては、特定の曜日の決まった時間帯に入れる人材として、早番のみを担当するパートの保育士を採用している場合もあるようです。反対に、中番や遅番限定で働き、早番を避ける働き方をするパートの保育士もいます。
保育士の早番に手当は出る?
保育士に早番手当が支給されるかどうかは、園によって異なります。早番手当が出る場合は、1回の勤務につき500円程度の支給がされるようです。早番手当の有無や金額が気になる方は、事前に勤務先の園に確認しましょう。
まとめ
保育士の早番勤務とは、保育園の開園時間に合わせて出勤するシフトのことです。一般的には、午前7時〜午後4時までの勤務になります。早番は開園準備や子どもの受け入れ対応など、園の1日をスタートさせる重要な役割を担っているのが特徴です。
保育士はシフト制の勤務という傾向にあり、正社員は「早番」「中番」「遅番」をローテーションで担当します。パートの保育士は、固定シフトで同じ時間帯で勤務する場合もあるようです。
保育士が早番をするメリットとしては、退勤後に自分の時間を持ちやすく、残業が発生しにくい点が挙げられるでしょう。一方で、早起きが必要なことや、登園のピークの時間帯に忙しさを感じるというデメリットもあります。
「早番が多くてしんどい」という保育士には、「レバウェル保育士」の活用がおすすめです。希望の勤務時間やシフトの条件をプロのアドバイザーに伝えることで、自分に合う園を紹介してもらえます。
「レバウェル保育士」では、直接自分では言いにくい条件交渉も代行してもらえるため、理想の職場に転職できるチャンスが広がるのが特徴です。すべての機能を無料で利用できるため、ぜひご登録ください。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。