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小規模保育園は保育士にとって働きにくい?向いている人や職場選びのコツ
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保育士のなかには、「小規模保育園は働きにくい?」と疑問に思っている方もいるかもしれません。小規模保育園では、大規模な保育園とは違った保育・職場環境などから、働きにくさを感じることもあるようです。 この記事では、小規模保育園が働きにくいと感じる要素を、職場や保育、キャリア別に解説します。自分に合った小規模保育園の求人を探すコツも紹介しているので、参考にしてみてください。
この記事のまとめ
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小規模保育園は保育士の数や人間関係で働きにくさを感じることがある
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小規模保育園によっては園庭や保育スペースに余裕がないこともある
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一人ひとりの子どもに丁寧に関わりやすいという特徴もある
目次
小規模保育園は働きにくいって本当?
小規模保育園で働きにくいと感じるかは人によって異なるものの、一般的な保育園との職場・保育環境の違いに戸惑う保育士もいるかもしれません。小規模保育園では、少人数の職員で業務を分担します。園庭がなかったり、保育スペースが限られていたりすることもあるでしょう。
大規模保育園にも小規模保育園にも、それぞれに特徴や課題があります。自分の保育観や働き方に合った環境を選ぶことが、長く快適に働くためのポイントです。小規模保育園の種類や仕事内容などは、「小規模保育園とは?一般的な保育園との違いや働く際のメリット・デメリット」の記事で解説しているので、参考にしてみてください。
【職場環境】小規模保育園が働きにくいと感じる要素
小規模保育園によっては、有給休暇の取得や人間関係などで悩むことがあるかもしれません。ここでは、小規模保育園の職場環境で働きにくいと感じるかもしれない要素を解説します。
保育士の数が少なく休みを取りづらい
小規模保育園は保育士の全体数が少ないため、急な休みや希望どおりの有給が取りづらい場合もあります。体調不良や家庭の事情などにより急な休みを取る場合、出勤している保育士の業務負担が大きくなったり、休みの方に代わりに出勤してもらったりすることもあるようです。また、希望の日に有給を取るためには、早めに相談してほかの保育士とのシフトを調整してもらう配慮が必要になるでしょう。
人間関係が密になりやすい
小規模保育園は職員の数が少ないため、人間関係が密接になりやすい点で働きにくいと感じる方もいるようです。クラス分けがない小規模保育園では、園長や上司などと一緒に保育する場面が多く、保育観のズレから仕事を進めにくくなる可能性もあります。
また、苦手な人とも常に同じ環境で働かなければいけないため、人間関係の悪化は退職を考えるきっかけになるかもしれません。お互いの長所や短所が明確になりやすい分、職場での人間関係が働きやすさに影響することを認識しておく必要があります。
職員室や休憩スペースが狭くなりやすい
小規模保育園は子どもの人数が少ないため、施設自体が小さく、職員室や休憩スペースも狭くなりやすいようです。職員室が狭く利用できる机が限られていると、事務作業がしにくいこともあるでしょう。また、休憩スペースが保育室に隣接している場合、休憩中も子どもたちのことが気になり、オンオフに切り替えが難しくなる可能性もあります。小規模保育園によっては、職員室の一角に休憩スペースを設けており、リラックスできるような環境がないこともあるようです。
【保育】小規模保育園が働きにくいと感じる要素
園庭がなかったり行事が少なかったり、小規模保育園ならではの保育環境によって、働きにくいと感じることもあるかもしれません。ここでは、小規模保育園の保育業務において、保育士が働きにくいと感じる要素を解説します。
園庭や保育スペースに余裕がない
小規模保育園では、施設や設備面での制約が働きにくさにつながることもあります。小規模保育園は園全体のスペースが小さいため、園庭がなかったり、十分な広さが確保されていなかったりする場合もあるでしょう。身体を動かすためには、近隣の散歩や近くの公園へ引率する必要があり、移動の手間や安全管理の負担が大きくなりがちです。
また、室内の遊具や教材も少ない傾向にあるため、保育士には子どもの発達を促すための創意工夫が求められます。十分な活動スペースや教材がないことで、理想とする保育が実現できず、もどかしさを感じる可能性もあるでしょう。
3歳児クラス以上の保育経験を積めない
小規模保育園は主に0〜2歳児を対象としているので、3歳児クラス以上の保育経験を積む機会が限られます。「年齢ごとの発達段階に応じた幅広い保育スキルを習得したい」「多くの園児との関わりを通じてスキルアップを目指したい」と考える保育士にとっては、物足りなさを感じるかもしれません。また、大規模保育園のように子どもの成長を長期的に見守れないため、寂しさを感じる可能性もあるでしょう。
行事の準備や運営のスキルを磨きにくい
小規模保育園は一般的な保育園に比べ、行事の頻度が少なかったり活動規模が小さかったりするため、スキルを磨きづらいと感じるかもしれません。0〜2歳児のみを保育対象としている場合、運動会や発表会など大きな行事がないこともあるでしょう。行事の準備や運営などのスキルは、一般的な保育園に転職する際に問われる可能性もあります。特に勤務経験が小規模保育園だけという場合は、保育士としての経験不足を感じるかもしれません。
【キャリア】小規模保育園が働きにくいと感じる要素
小規模保育園では、キャリアや給料面で働きにくさを感じることもあるようです。ここでは、保育士のキャリアにおいて、小規模保育園が働きにくいと感じる要素をまとめました。
経験年数が浅いと心細さを感じやすい
小規模保育園では職員の数が少ない分、さまざまな業務を任されやすくなるため、保育士経験が浅いと働きにくい可能性があります。周囲の保育士が多忙なときには、経験の浅い保育士や新人保育士が1人で対応する場面もあり、心細さを感じるかもしれません。また、人手が少ない小規模保育園では、新人への研修機会を設ける余裕がないこともあるようです。先輩保育士の姿や実際に経験しながら仕事を覚えていくことに、働きにくいと悩む方もいるでしょう。
役職に就くチャンスが限られキャリアアップしづらい
小規模保育園は園の規模が小さいため、役職に就くチャンスが限られておりキャリアアップのしづらさを感じる場合があります。役職が園長や主任保育士などに限られている園では、経験やスキルがあったとしても、空きが出ないと役職に就くことはできません。役職に就けないと、外部とのやり取りや新人保育士の指導など、キャリアアップするための経験が積みにくくなるでしょう。
給料が上がりづらい
前述したように、小規模保育園は役職に就くチャンスが限定的になりやすいため、給料が上がりづらいこともあるでしょう。保育園の形態別の常勤保育士の平均給与(月額)は、以下のとおりです。
| 保育園の形態 | 1人当たり給与月額(賞与込み) |
| 私立の保育所 | 34万8,119円 |
| 公立の保育所 | 36万5,542円 |
| 小規模保育事業(A型) | 29万3,827円 |
| 小規模保育事業(B型) | 29万9,793円 |
小規模保育園で働く保育士の給与水準は、一般的な保育所に比べて低くなっています。ただし、給与額は園によっても差があるため、賞与や手当なども含めて確認しておくことが大切です。小規模保育園の給料については、「小規模保育園の保育士の給料はいくら?A型・B型・C型や役職別の違いとは」の記事で詳しく解説しています。
出典
こども家庭庁「令和6年度 幼稚園・保育所・認定こども園等の経営実態調査 集計結果<速報>」(2025年12月5日)
小規模保育園ならではの働きやすさもある
仕事内容や保育などにおいて、小規模保育園ならではのメリットを感じることもあるでしょう。ここでは、保育士が小規模保育園で働きやすいと感じる理由を紹介します。
残業や持ち帰り仕事が少なくなりやすい
小規模保育園は、大規模な保育園に比べて残業や持ち帰り仕事が少なめな点で、働きやすさを感じるかもしれません。小規模保育園は園児の数が少ない分、保護者対応や事務作業の負担を減らしやすいようです。また、行事の規模が小さかったり、開催頻度が少なかったりするため、準備による残業や持ち帰り仕事は発生しにくい可能性があります。残業や持ち帰り仕事が少なければ、仕事とプライベートの両立がしやすくなるでしょう。
一人ひとりの子どもに丁寧に対応できる
小規模保育園で働く魅力は、子どもたち一人ひとりに寄り添った保育ができる点です。少人数を対象に家庭的な雰囲気のなかで保育するため、子どもたちの個性や発達段階を深く理解し、きめ細やかな関わりができます。0〜2歳児は歩き始めたり言葉を覚えたりするため、成長が著しい時期の子どもを間近で見守れることに、やりがいを感じられるかもしれません。また、一人ひとりの子どもとの丁寧な関わりは、保護者との信頼関係構築にもつながるでしょう。
体力的な負担を軽減しやすい
小規模保育園は大規模な保育園に比べて、体力的な負担を軽減しやすいことに働きやすさを感じる可能性があります。小規模保育園では主に0〜2歳児が受け入れ対象のため、3歳児クラス以上の子どもに比べて運動量が少なく、身体への負担を抑えられるのが特徴です。
また、園庭遊びや大規模な行事の準備・運営による体力消耗も少ない可能性があります。抱っこや移動の補助などで身体を使うことはあるものの、体力に自信がない方も働きやすい環境といえるでしょう。
小規模保育園で働くのに向いている人の特徴
周りの人と協力しながら仕事を進められる人は、小規模保育園で働く保育士に向いている可能性があります。小規模保育園ではクラス分けがなく、複数の保育士が協力しながら保育することがあるため、役割分担や連携・協力といったチームワークが求められるでしょう。
また、ほかの保育士の動きや子どもたちの様子などをよく見て、臨機応変に対応できる能力も小規模保育園で働く保育士に向いている人の特徴です。クラスを受け持って保育業務するよりは、ほかの保育士と密にコミュニケーションを取りながら、チームプレーで対応してくことが得意な人に向いているといえます。
小規模保育園が働きにくいと感じやすい保育士の特徴
ここでは、小規模保育園で「働きにくい」と感じやすい保育士の特徴を紹介します。小規模保育園での働き方が自分に合っているか不安な方は、ぜひチェックしてみてください。
小規模保育園の特性と自分の理想がズレている
小規模保育園で働きにくさを感じる保育士の特徴として、「園の特性と自身の理想や価値観の間にギャップがある」という点が挙げられます。たとえば、行事を通じて子どもの成長を見守りたいと考える人にとっては、小規模保育園の保育内容に不満を覚える可能性があるでしょう。小規模保育園ならではの環境や保育内容などを理解していないと、日々の業務に違和感を覚え、働きにくさを感じることがあります。
小規模保育園の働き方を把握しきれていない
「小規模保育園は楽そう」「子どもが少ないから負担も少ないだろう」といった表面的なイメージだけで職場を選ぶと、入職後にギャップを感じて後悔する可能性があります。小規模保育園では職員の数が限られているため、各々が多様な業務に柔軟に対応する姿勢が必要です。
園によっては、「大規模保育園より忙しい」「想像以上に大変」と感じる可能性もゼロではありません。「ゆったり働けそう」というイメージだけで判断せず、実際の働き方や職場の体制を事前に把握しておくことが、小規模保育園に勤務するうえで重要になるでしょう。
管理職へのキャリアアップを目指している
小規模保育園では、大規模な行事の企画・運営やクラス全体の統括に携わる機会が少なく、マネジメントスキルの習得が難しい傾向にあります。主任や園長といった管理職を目指している場合は、保育士としての成長の機会が限られていると感じ、働きにくさにつながる可能性があるでしょう。
また、小規模保育園では3〜5歳児の保育に関わる機会が少ないため、年齢別の保育経験が偏りやすいという側面もあります。幅広い年代の子どもと関わりながらキャリアアップを目指したい保育士には、大規模保育園のほうが適しているかもしれません。
自分に合った小規模保育園の求人を探すコツ
小規模保育園への転職を希望する際は、職員配置や職場環境などの情報収集が大切になります。ここでは、自分に合った小規模保育園の求人を探すコツをまとめました。
正社員の比率や職員配置のバランスを確認する
小規模保育園で快適に働くためには、無理のない人員配置をしている職場を選ぶことが大切です。こども家庭庁の「子ども・子育て支援新制度ハンドブック 施設・事業者向け(p12)」によると、小規模保育園にはA型・B型・C型があり、事業類型によって職員数や職員資格の有無に違いがあります。
| 事業類型 | 職員数 | 職員資格 |
| A型 | 保育所の配置基準+1名 | 保育士(※) |
| B型 | 保育所の配置基準+1名 | 1/2以上が保育士(※) |
| C型 | 0~2歳児 3:1(補助者を置く場合は5:2) | 家庭的保育者 |
参照:こども家庭庁「子ども・子育て支援新制度ハンドブック 施設・事業者向け(p12)」
※保健師、看護師または准看護師の特例あり
B型の小規模保育園は、職員の半数以上が保育士であれば運営が可能です。職場によっては、保育士への業務負担が過度に集中する可能性があるでしょう。また、正社員が少ない園では、特定の保育士に責任や業務が偏る可能性も考えられます。こうした状況を避けるためにも、職員構成を十分に確認することが重要です。
出典
こども家庭庁「子ども・子育て支援新制度ハンドブック 施設・事業者向け」(2025年12月8日)
求人情報や園見学で職場環境の詳細を把握する
小規模保育園での働きにくさを回避するためには、求人情報や園見学などで以下のような職場環境の詳細を把握しておく必要があります。
保育理念や方針
事務員や保育補助者の有無
休憩時間と休憩場所
残業の頻度
研修の有無や内容
有給休暇の取得状況
早番や遅番、土曜勤務の頻度
これらの項目は、働きやすさにつながる重要な要素です。加えて、保育士の子どもへの関わり方や、園全体の雰囲気なども確かめておきましょう。面接時や園見学時に質問へ丁寧に答えてくれる園は、風通しがよく、保育士が安心して働ける環境を整えている可能性があります。
頻繁に掲載されている求人に注意する
保育士が小規模保育園の求人を選ぶ際は、掲載頻度や掲載時期に注目することが重要です。短期間で繰り返し求人が出されている場合、人間関係のトラブルや業務負担の偏り、雇用条件の問題など、働きにくさにつながる要因が潜んでいる可能性があります。
離職率や職員の出入りの多さに不安を感じる場合は、面接時に失礼のない範囲で「前任者の退職理由」や「平均勤続年数」を質問すると、職場の安定性を判断する手がかりになるかもしれません。
自分に合った職場探しは保育士専門アドバイザーにご相談を
「小規模保育園は働きにくい?」と不安に思っている方は、保育士向けの転職エージェントに相談するのがおすすめです。園によっても働きやすさは異なるため、保育業界の転職事情に詳しいプロから求人紹介してもらうと、自分に合った職場を探しやすくなります。また、現在、小規模保育園に勤務しており「働きにくい」と感じている方も、保育専門の転職エージェントを利用すると、今後のキャリアについてアドバイスをもらうことが可能です。
自分に合った職場探しに不安を感じている方は、保育専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」にご相談ください。レバウェル保育士では、保育園への取材を通じて、求人の勤務条件や職場環境、雰囲気などの詳しい情報を収集しています。転職するか迷っている段階での相談も可能なため、お気軽にお問い合わせください。
「小規模保育園は働きにくい?」と悩む保育士によくある質問
ここでは、「小規模保育園は働きにくい?」と悩む保育士によくある質問を紹介します。
働くなら小規模保育園と大規模保育園はどっちがいい?
小規模保育園と大規模保育園のどちらが働きやすいかは、保育士の価値観やキャリアプランによって異なります。小規模保育園は、少人数ならではのアットホームな雰囲気で、子ども一人ひとりと丁寧に関われるのが魅力です。大規模保育園は、幅広い年齢の子どもと関わりながら、多様な保育経験やキャリアアップの機会を得やすいというメリットがあります。なお、園によっても保育方針や働きやすさなどは異なるため、規模に関わらず転職先の詳細な情報を収集することが大切です。
小規模保育園で働くのがつらいと感じる理由は?
小規模保育園では、クラス分けがなく複数の保育士と一緒に業務を進めることがあるため、保育観や意見が合わないと、「働くのがつらい」と感じるかもしれません。また、保育士の全体数が少ないため、急な休みや希望の日に有給が取りづらく、仕事とプライベートの両立が難しくなることもあるようです。小規模保育園が合っているか不安な方は、この記事の「小規模保育園が働きにくいと感じやすい保育士の特徴」も参考にしてみてください。
まとめ
小規模保育園は、職員数が少ないため休暇が取りにくく、人間関係も密接になりやすい環境です。また、施設面での制約から園庭がなかったり、保育スペースが限られていたりすることもあり、理想とする保育がしづらいと感じる保育士もいます。一方で、少人数制だからこそ子ども一人ひとりに丁寧な関わりができ、大規模園に比べて残業も少なめです。体力面での負担も比較的軽く、ワーク・ライフ・バランスを重視する方に向いているかもしれません。
小規模保育園で働く保育士の給与水準は一般的な保育所より低めで、役職に就くチャンスも限られがちです。小規模保育園での就職を考える際は、職員配置や園の方針、実際の勤務環境などをしっかり確認することが大切になるでしょう。働きやすさを重視して転職を検討している方は、レバウェル保育士にご相談ください。レバウェル保育士での求人探しにおいては、職場の雰囲気や働いている人の声などリアルな現場の情報を知ることが可能です。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。













