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行事が苦手な保育士でも大丈夫!不安の克服方法と負担が少ない求人の探し方
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行事の企画や準備が苦手でストレスを感じている保育士もいるのではないでしょうか?時間をかけたり大人数をまとめたりする大変さから、行事の苦手意識がなかなか改善されないという場合もあります。 この記事では、行事が苦手と感じる保育士向けに、これからできる対策をまとめました。行事が少ない園やそのような求人を探す方法も紹介しているので、ぜひ内容をお役立てください。
目次
行事の準備や本番が苦手な保育士は珍しくない
「行事が近づくと胃が痛い」「通常保育より行事のための保育になってしまう」というように、行事を苦手に感じている保育士は少なくありません。行事準備に伴う持ち帰り仕事や練習時間の確保、保護者対応などが負担になり、やりがいよりプレッシャーが勝ってしまう場合もあります。
また、「行事準備で子どもの自由な遊び時間が削られる」「完璧を求める園文化がつらい」といった保育観とのズレが、ストレスの要因になることがあるようです。このような状況は、保育士として働くモチベーションの低下につながる可能性があります。
行事に苦手意識を持つ保育士ができる対策
行事の準備は保育士にとって負担となりがちですが、工夫次第でプレッシャーを軽減できるかもしれません。ここでは、行事に苦手意識を持つ方が実践できる対策を紹介します。
先輩や同僚と行事スケジュールを細かく共有する
行事が苦手な保育士は、「何を」「いつまでに」「誰が」担当するかを明確にし、チーム全体で共有するのがおすすめです。全員が共通認識を持てれば個々の役割が明確になり、無駄な作業や見落としを防ぎやすくなります。定期的にミーティングを開いて進捗状況を共有することで、チームで行事を作り上げる意識が芽生えるでしょう。
また、行事全体を「週ごとのToDoリスト」に落とし込み、タスクの締め切りと必要な準備を可視化するのも手です。行事経験の浅い方は、先輩と一緒に役割分担を細かく設計し、迷いを減らすための手順を作っておくと、安心して作業に取り組めるでしょう。
想定トラブルを書き出しマニュアル化する
行事を苦手に思う保育士は、当日に起こりうるトラブルを事前に想定し、対応策をマニュアル化すると、ある程度の不安を軽減することが可能です。対応策を考えるときは、天候不良や子どもの体調不良、保護者からの急な要望など、過去に起きたトラブルをリストアップします。それぞれの状況に対して「誰が」「何を」「どう対応するか」を明確に決めておけば、当日の混乱や負担を最小限に抑えられます。
また、マニュアル作成の過程で、行事の流れを頭の中で何度もシミュレーションするため、本番での対応力が高まるかもしれません。作成したマニュアルは次回以降も活用できるので、年々改良を加えることで、自分だけでなく園全体で役立てられます。
保護者へ早めに案内をして連携する
行事の保護者対応が苦手な保育士は、問い合わせの多い項目をあらかじめ洗い出しましょう。持ち物や服装の指定、参加の可否などの項目は、早めに案内することが大事です。
行事関連の連絡は少なくとも1か月前と1週間前の2回行い、プリントやアプリ、掲示板など複数の方法で案内しましょう。重要な点は太字にするなど視覚的に分かりやすく工夫し、よくある質問をまとめておくと、同じ説明を何度も繰り返す手間が省けます。保護者の協力が必要な場面では、お願いする内容と理由を明確に伝え、できるだけ負担の少ない形で協力してもらえるよう配慮しましょう。
子どもの製作活動の一環として一緒に行事準備をする
行事の装飾や小道具づくりが苦手な場合は、子どもたちと一緒に楽しみながら取り組むと、保育士自身の心の余裕が生まれます。子どもたちが主体的に製作することで準備の負担が減り、当日の思い出づくりも実現できます。
たとえば、運動会の応援旗や発表会の背景画を作るときは、子どもたちの年齢や発達に合わせた作業を取り入れましょう。「みんなの力で行事を作り上げる」という経験は、子どもたちの達成感や協調性も育みます。また、子どもたちの作品を行事で使うことで「自分たちが主役」という意識が芽生え、行事への積極的な参加意欲を高めることが可能です。
使える製作物は使い回して業務量を減らす
行事向けの製作物の用意が苦手な保育士は、昨年使用した作品や装飾を再利用しましょう。行事で使う製作物は、毎回作り直さなくても問題ありません。よく使う看板や案内表示などは、事前に耐久性のある素材で作成することで、次回以降の再利用がしやすくなります。
保管時は「〇〇行事用」と使用シーンごとに分類すると、内容が整理しやすくなるでしょう。データで残せる書類やテンプレートも作成しておけば、文面を考える手間が省けます。新規で用意する必要があるものは、市販の工作キットを取り入れると、準備の時間や手間を減らすことが可能です。
行事負担が少ない保育園はある?
ここでは、「行事が少ない」「準備が少なくてすむ」といった傾向が見られる保育園を紹介します。行事が苦手な気持ちを少しでも和らげたいと考えている方は、参考にしてみてください。
小規模保育園
小規模保育園は0〜2歳児を対象とした定員19名以下の施設で、大規模な行事を行わない傾向があります。子どもの年齢が低いため、運動会やお遊戯会といった大掛かりな行事よりも、季節の制作や誕生会のように、日常に溶け込んだシンプルな行事が中心です。
また、施設の広さや保護者の仕事状況を考慮して、行事の内容を調整している園もあります。保護者参加型の行事も少なめで、写真や動画での共有を重視するなど、働く保護者に配慮した運営が特徴的です。小規模ならではのアットホームな雰囲気の中で、子どもたちとゆったりと関わりながら保育を展開したい方に向いている職場といえるでしょう。
院内保育園・企業内保育園
病院や企業内にある保育施設は、従業員が仕事と育児を両立できることを目的としています。そのため、園全体の行事数は一般の認可保育園より少ない傾向にあるようです。特に24時間体制の病院内保育園では、子ども全員が揃って行う大規模な行事は限られるでしょう。
企業内保育園も、親の勤務状況に配慮して、平日の参観時間を短めに設定したり、運動会を簡略化したりするなど、行事の負担を抑える工夫がされています。行事の目的は「保護者に見せる」よりも「子どもが楽しむ」ことに重点を置いた内容が多く、保育士の準備負担も比較的軽めです。職員の働きやすさを重視する企業文化が保育にも反映されている傾向にあるでしょう。
行事以外の保育活動を重視している園
近年は「日常の遊びや活動を充実させる」という保育方針を掲げる園も増えています。このような園では、特別な行事を多く設けるのではなく、日々の自然体験や創造的な遊びを通した学びを大切にする傾向があります。
たとえば、子どもの主体性を尊重して自ら学ぶ力をつける教育法に基づく保育園では、大人が主導する形式的な行事よりも、子どもの興味関心に沿った活動を展開しているようです。日常の延長として季節の行事を取り入れていることから、保育士も準備に追われるストレスが少なく、子どもとの関わりに集中できる環境が整っているといえます。
行事少なめの保育士求人を探すポイント
行事が苦手な保育士にとって、働きやすい園選びは重要です。ここでは、行事が少なめの保育士求人を探すポイントを紹介します。
求人票の行事方針や行事頻度をチェックする
行事が苦手な保育士が転職する際は、気になる職場の年間行事予定をチェックすることが大切です。求人票や園のホームページには、おおよその年間スケジュールが書かれている場合があります。。月に複数の行事があったり、大規模な行事が連続して予定されていたりする園では、保育士の準備負担が大きいと考えられるでしょう。
また、求人情報の「園の特色」や「保育方針」にも注目しましょう。「行事を通して子どもの成長を促す」といった記載がある園は、行事に力を入れている可能性があります。反対に、「日常の遊びを大切に」「子どもの自主性を尊重」といった表現が目立つ園は、行事中心ではない保育を展開している可能性があります。面接時には、年間の主な行事とその規模、保育士1人あたりの担当業務について質問してみるのもおすすめです。
派遣やパート勤務で行事担当を免れる
行事の企画や準備が苦手な保育士は、派遣やパートといった働き方に変更するのも手です。派遣やパート職の保育士は、行事の計画や司会など責任の重い業務から外れる傾向にあり、行事担当を回避しつつ働ける場合があります。たとえば、週3日勤務や短時間勤務の場合、行事当日のサポート役として参加し、事前準備や全体統括に携わる機会を減らせるでしょう。
派遣社員として働く場合は、業務内容が明確に定められているため、契約外の業務を任されにくいというメリットもあります。雇用形態によって待遇や福利厚生に違いがあるため、どこを重視したいか自分のライフスタイルや優先したい条件を明確にした上で働き方を判断しましょう。
転職エージェントを活用して行事負担の少ない保育園を探す
行事が苦手な保育士が負担を軽減できる職場を探すなら、保育士専門の転職エージェントを使うのも効率的です。エージェントを利用すれば、求人票では分からない「行事が少なめ」「準備は業務時間内で完結」「職員の分担が整っている」などのリアルな内部情報を教えてもらえます。希望を詳細に伝えれば、条件に合った職場紹介を受けることが可能です。エージェントとの面談時には「行事に苦手意識がある」「行事準備の負担が少ない職場を希望する」ことを率直に伝え、自分に合った求人を提案してもらいましょう。
行事やイベントが苦手でも大丈夫!自身に合う園で保育を楽しもう
保育士の仕事において、行事の企画や準備に携わることは大切な要素ですが、苦手意識から無理をするとやりがいを見失いかねません。行事が苦手だと感じても、日常の保育や子どもとの関わりで素晴らしい力を発揮している保育士は幅広く活躍しています。
現在の職場で行事に関する悩みがあるなら、先輩保育士に相談してアドバイスをもらったり、少しずつ経験を重ねて自信をつけたりと、あらゆる方法を試してみましょう。自分のペースで成長できるよう、保育の仕事を楽しむことが大切です。
行事が苦手な保育士に関するよくある質問
ここでは、行事が苦手な保育士が抱えるお悩みに、Q&A形式でお答えします。ぜひ参考にしてみてください。
参観日が近づくとストレスや緊張を感じ、人前でうまく話せません
参観日で緊張するときは、事前準備を徹底することで不安を軽減しましょう。当日の流れや話す内容を箇条書きにしてメモを作り、必要に応じて見返せるようにしておくと安心です。
また、参観日の前に同僚や友人の前で練習すると、本番での緊張が和らぎます。完璧を目指すのではなく、「子どもたちの普段の様子を伝える」という目的に集中しましょう。緊張は自然なことだと受け止め、深呼吸をしてリラックスする時間を設けるのも効果的です。
行事後、反省で終わってしまいうまく改善につなげられません
保育士が行事の反省を改善につなげるためには、具体的な案を生み出す工夫が必要です。行事が終了したら、数日置いて冷静になってから振り返りの時間を設けましょう。その際、「うまくいかなかったこと」だけでなく「上手くいったこと」も書き出します。問題点については、「次回はどうすれば良いか」まで考えることが重要です。記録はデジタル化して保存し、次回の行事準備が始まるときに見返すようにしましょう。
まとめ
準備にかかる手間暇や園全体をまとめる大変さから、行事に苦手意識を持つ保育士は珍しくありません。行事が苦手な保育士は、先輩や同僚と協力して事前準備をしっかり進めれば、本番での不安を軽減できるでしょう。これまでにあったトラブルをもとにマニュアルを作成したり、子どもと楽しみながら製作物を用意したりと、苦手意識を軽減する取り組み方は幅広くあります。
行事負担を減らしたい場合は、自分の強みを活かせる職場を選ぶのも1つの方法です。小規模保育園や企業内保育園、日々の保育に重点を置く園などは、行事やイベントが比較的少ない傾向があります。
「行事が苦手」「行事準備の負担が少ない職場で働きたい」と感じている方は、レバウェル保育士にご相談ください。レバウェル保育士では、多数の求人を取り扱っており、待遇面や勤務環境、福利厚生など、自身の希望に合った職場を専門のアドバイザーが丁寧に提案します。また、応募書類の添削や面接対策などもキャリアアドバイザーが親身にサポートするので、転職が初めての方でも安心です。一人で悩まず、お気軽にご相談ください。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。