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臨機応変に動けない保育士の対処法!原因や状況別の対応方法を解説

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首をかしげる男女の保育士の画像

保育士のなかには、臨機応変に動けないことで悩んでいる方もいるかもしれません。臨機応変に動くためには、仕事に優先順位をつけたり、苦手な業務にも取り組んだりする必要があります。 この記事では、保育士が臨機応変に動くためのコツや状況別の例、対処法をまとめました。臨機応変に動けない原因を見直し、それに合った対処法を試してみましょう。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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保育士の臨機応変に動けない悩みはどうしたら良い?

保育士は、子どもたちの安全を守ったり保育の質を向上させたりするために、臨機応変に動けない悩みに対して、原因を考えたうえで対処する必要があります。臨機応変に動けるようになると、保育士としてのスキルが高まり、業務を効率よく進められたりキャリアアップにつながったりするかもしれません。臨機応変に動くためには、コツや対処法を把握したうえで実践し、小さな成功体験を積み重ねていくことが大切です。

保育士が臨機応変に動けない原因

ここでは、保育士が臨機応変に動けない原因を解説します。臨機応変に動けない原因には、保育士としてのスキル不足とは限らず、仕事量の多さや人手不足などの職場環境も影響しているかもしれません。

仕事量が多すぎて全体を見る余裕がない

子どもたちの保育に加えて、事務作業や保護者対応などの仕事が山積みになると、目の前の業務をこなすのに精一杯になり、臨機応変に動けない状況が発生しやすくなるでしょう。また、人手不足の職場では、余裕を持って保育することが難しく、予想外の出来事が起きたとき1人で対応しきれないこともあります。保育士としてのスキルや経験があっても、仕事量の多さや人手不足などによる業務負担は、臨機応変な動きを困難にする原因になるでしょう。

計画を重視し過ぎている

1日のスケジュールや活動内容などの計画は大切ですが、立てた予定を重視し過ぎると柔軟性を失います。特に保育士の経験が浅いうちは、「予定通りに進めなければならない」という思い込みが強く、急な変更に対応できなくなる方もいるようです。

たとえば、準備していた活動に対して、子どもたちの興味や反応が予想と違う場合は、無理して計画通りに進めようとしても上手くいかないことがあります。計画はあくまでも目安であり、子どもたちの状態や興味に合わせて柔軟に変更することが求められる場合もあるでしょう。

ミスや責任に対する不安がある

「間違った判断をしてはいけない」「責任を問われるのではないか」という不安から、自分の判断で行動することをためらう方もいるかもしれません。保護者からのクレームや上司から注意されることを恐れて、マニュアル通りに対応することもあるでしょう。しかし、子どもたちの安全や成長を第一に考えた行動であれば、多少の変更や臨機応変な対応は必要なこともあります。ミスを恐れるあまり行動できないことが、かえって適切な対応を妨げることもあるかもしれません。

保育士経験が浅く上手く対応できる自信がない

保育士としての経験が浅いと対応方法のレパートリーが少なく、予想外の状況に直面すると戸惑いがちです。「これでいいのだろうか」という不安から判断が遅れ、行動に移せないこともあります。また、先輩保育士の対応を見ていると、瞬時に状況を判断して行動している姿に圧倒され、「自分にはできない」と思い込んでしまうこともあるようです。自信のなさから失敗を恐れていると、臨機応変な対応のスキルを磨く機会を逃してしまいます。

保育士が臨機応変に動くコツ

ここでは、保育士が臨機応変に動くコツや能力の身につけ方をまとめました。臨機応変に動けない原因をふまえたうえで、仕事に優先順位をつけたり苦手な業務に積極的に関わったりするなど、思考や行動を意識してみましょう。。

仕事に優先順位をつける

臨機応変な対応をするためには、状況に応じて優先すべきことを見極める力が必要です。子どもの安全確保を最優先に考え、そのうえで活動のねらいを達成するために何をすべきか仕事に優先順位をつけます。たとえば、「今日中に必ずやるべきこと」「明日でも大丈夫なこと」「誰かに依頼できること」などに分類してみましょう。優先順位が明確になれば、予定外のことが起きても、「今やるべきこと」に対して冷静に対応しやすくなります。

起こりそうな状況を想定して対応方法を考える

臨機応変に対応するためには、起こりそうな状況を想定して対応方法をいくつか考えておくのがコツです。たとえば、外遊びを計画している日は、天候が崩れた場合の室内活動も用意しておく、遠足の際は体調不良の子どもが出た場合の対応を決めておくなど、準備していれば慌てずに対応できます。ただし、すべての状況を想定するのは不可能なため、大切なのは完璧な準備ではなく「何かあったときにはこうしよう」という心構えといえるでしょう。

保育のねらいに理解を深める

保育のねらいを達成するためには、どのような対応が適切かという視点を持てば、臨機応変に動きやすくなります。たとえば、製作で「友達と協力する」というねらいを設定している場合、多少時間が掛かっても、子どもたちが相談する姿を見守ることが大切です。子どもたちと関わるうえで想定外のことが起きたときは、保育のねらいを軸に考えることで、目標を達成するために必要な行動が見えてくるでしょう。

苦手な業務にも積極的に関わる

苦手意識のある業務にも積極的に取り組むと、臨機応変に対応する力を養える可能性があります。たとえば、保護者対応が苦手な保育士は、日々の連絡帳や送迎時の会話から少しずつ経験を積み重ねましょう。失敗から学べることは多いため、最初から完璧にできなくても少しずつ挑戦する姿勢が大切になります。実務経験を通じて「こんなときはこうすると上手くいく」という引き出しが増え、予想外の状況にも対応する自信がつくでしょう。

【状況別】保育士の臨機応変な動き方の例

ここでは、状況別に保育士の臨機応変な動き方の例を紹介します。臨機応変な動き方の正解1つではないため、一例として参考にしてみてください。

予定した外遊びが雨でできなくなった場合

外遊びの計画が雨で中止になった場合、身体を動かすことを目的としていたのであれば、ホールや保育室でできる簡単な体操やリズム遊びに替えます。スペースが限られている場合は、新聞を使った遊びやじゃんけん列車など、保育室の中でも楽しめる活動を知っておくと役立つでしょう。大切なのは、「雨で予定が変更になった」というネガティブな印象ではなく、「違う形で楽しめる」という前向きな姿勢です。

子どもたちの間でトラブルが起きた場合

喧嘩やトラブルが起きたときは、状況を冷静に把握し、まずは子どもたちを落ち着かせます。双方の話をしっかり聞き、否定せずに気持ちを受け止めることが大切です。子どもが状況を上手く説明できない場合は、「おもちゃを使いたいんだね」「一緒に遊びたいんだね」のように代弁すると、気持ちが落ち着きやすくなるでしょう。

年齢が上がるにつれて、「どうしたら、仲良く遊べるかな?」と子どもたちに考えさせる機会を作ることも大切です。成長を促したり社会性を育んだりするために、見守るべき喧嘩もあるため、「手が出たら介入する」「言葉だけの喧嘩ときはすぐに仲裁しない」など、判断軸をもっておくと臨機応変に対応しやすくなります。

クラスに体調不良の子どもが出た場合

子どもの体調不良は命に関わる場合もあるため、優先順位を付けて迅速に対応することが大切です。体調不良の子どもは静かな場所で休ませ、必要に応じて検温や応急処置を行います。同時に、ほかの保育士と連携したり、看護師が在籍していれば対応をお願いしたりして、ほかの子どもたちを不安にさせないように配慮しましょう。

たとえば「〇〇先生が来てくれるから大丈夫だよ」と伝え、予定していた活動を続けるか、状況に応じて活動内容を変更します。また、保護者への連絡や医療機関の受診が必要かどうかは、上司と相談して判断しましょう。体調不良の子どもへの対応マニュアルを事前に確認し、園全体での対応の流れを理解しておくと安心です。

保護者から緊急の連絡が入った場合

保護者から連絡が入ったときは、内容を正確に把握し必要な情報を記録します。お迎えの時間変更や緊急性の高い内容はメモを取ったうえで、上司やほかの保育士にも確実に情報共有しましょう。

また、保護者の要望に対して自分だけでは判断できない場合、「確認して折り返しご連絡します」と伝え、主任や園長に相談します。保護者対応においては、自分で下した判断がトラブルのもとになる可能性もあるため、必要に応じて上司に相談することが重要です。

臨機応変に動けない保育士の対処法

臨機応変に動けない悩みは、業務の振り返りや上司へ相談すると対処できるかもしれません。ここでは、保育士が臨機応変に動けないときの対処法を解説します。

業務を振り返る習慣を付ける

日々の保育を振り返る習慣は、臨機応変に対応する力を養うことにつながります。「今日はどのような場面で戸惑ったか」「別の対応方法はなかっただろうか」と、日誌や週案の反省欄を活用し、短くても構わないので振り返りの時間を確保しましょう。保育記録に自分の気づきやアイデアを書き留めておくのも良い方法です。

業務を振り返るときは、上手くいかなかった場面だけでなく、臨機応変に対応できた場面も振り返ります。「なぜそのとき適切に対応できたのか」を分析すると、ほかの場面でも活かせる可能性があるでしょう。

先輩保育士や上司にアドバイスをもらう

臨機応変に動けない悩みは一人で抱え込まず、経験豊富な先輩保育士や上司に相談することも大切です。「◯◯の場面で△△に迷ったのですが、どのように対応していますか?」と具体的に質問すれば、実践的なアドバイスを得られる可能性があります。また、先輩の姿をよく見て、臨機応変な対応の仕方を学ぶのも手です。

ほかの保育士の経験から学ぶことで、自分一人では気づかないアイデアや視点が得られます。相談することは決して恥ずかしいことではなく、成長するために必要なプロセスと心得ておきましょう。

フリー保育士を経験する

可能であれば、フリー保育士を経験することも臨機応変な対応力を身につける1つの方法です。フリー保育士は、特定のクラスを持たずに、保育園全体のサポート業務を担当します。日によって担当するクラスや仕事内容が変わるため、さまざまな状況に応じた対応力が身につきやすくなるでしょう。また、保育士のサポートに入ることで、「こんな対応もあるのか」と気づきが増え、自分のレパートリーを増やせる可能性があります。

人手不足が深刻なら転職を検討する

人手不足や仕事量の多さなどにより、臨機応変に動けない悩みを自分の努力だけでは解決できない場合は、転職を検討することも選択肢の1つです。十分な人員配置がされている園であれば、余裕を持って保育に取り組め、臨機応変な対応ができるかもしれません。また、臨機応変な対応ができる職場であれば、保育士としてのスキルアップにもつながります。

人手不足や仕事量の多さに悩み転職を検討している方は、レバウェル保育士にご相談ください。レバウェル保育士では、保育業界に特化したアドバイザーが、経験や希望を丁寧にヒアリングし、あなたにあった求人をご紹介します。転職するか迷っている段階での相談も可能なため、お気軽にご利用ください。

臨機応変に動けない保育士からよくある質問

ここでは、臨機応変に動けない保育士からよくある質問にQ&A形式で答えます。臨機応変な動き方や対処法などを参考にしてみてください。

臨機応変に動けない保育士はリーダーに向いていない?

臨機応変に動けない人がリーダーに向いていないことはありませんが、弱みを克服するための工夫は必要になります。業務に優先順位をつけたり周りをよく見るように意識したりすると、臨機応変に動くのが苦手な保育士もリーダーとして柔軟に対応できるかもしれません。リーダーシップのスタイルは一つではないため、自分の強みを活かし弱みに対しては対策を考えながら前向きに取り組む姿勢が大切になるでしょう。

柔軟な対応が苦手な保育士の対処法は?

柔軟な対応が苦手な場合は、いくつかの状況を想定して準備したり優先順位を付けて動いたりすることが大切です。雨で外遊びができないときは、室内でのダンスやマット運動、だるまさんが転んだをするなど、いくつか代替案を考えておくと活動をスムーズに切り替えられます。予期せぬ事態が発生したときは、「まずは子どもの安全確保」「ほかの保育士にサポートを要請」「保護者に連絡」など、優先順位を付けて動きましょう。

保育士が周りを見て動くためには?

担当の子どもたちだけでなく、クラス全体やほかの保育士の様子にも目を向ける習慣をつけましょう。「何か手伝えることはありますか?」と声をかけ、同僚や先輩のサポートを経験すれば、少しずつ全体を見る視点が養われます。また、常に状況を判断して自分がやるべきことを把握していれば、トラブル発生時も周りを見る余裕ができるかもしれません。日々の保育のなかで「今は何が必要か」を考える習慣をつけることが重要です。

まとめ

保育士が臨機応変に動けるようになるには、まず状況に応じて優先順位をつけることが大切です。日々の業務を子どもの安全確保を最優先に考え、起こりうる状況を想定して対応方法を準備しておくと、余裕を持って行動できるようになります。

臨機応変に動けない悩みは一人で抱え込まず、先輩保育士や上司に具体的な場面での対応方法を相談することも大切です。また、苦手な業務にも少しずつ挑戦し、経験を重ねることで自信がつき、臨機応変な対応力が身についていきます。人手不足や仕事量の多さなどの環境面に課題がある場合は、転職を検討するのも1つの選択肢です。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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