保育士の転職

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保育士未経験者向け!志望動機の書き方や年齢・転職先別の例文を紹介

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上を見てガッツポーズをする保育士の画像

保育士未経験者が保育園へ転職する場合、志望動機の書き方やアピール方法で悩むかもしれません。保育士未経験であっても、前職での経験や保育への思い、自己分析をしっかりと行えば、採用担当者に響く志望動機を作成できます。 この記事では、保育士未経験者向けに志望動機の基本的な書き方や、状況別・年齢別の具体例、面接での伝え方をまとめました。NGな志望動機も紹介しているので、注意点も参考にしてみてください。

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「レバウェル保育士」編集部

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目次

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保育士未経験者向け!志望動機の書き方

ここでは、保育士未経験者向けに志望動機の書き方を解説します。基本的な志望動機の書き方を把握したうえで、志望先や自分の状況に合った内容を考えてみましょう。

保育士を目指そうと思った理由を説明する

未経験の志望動機では、「保育士資格を取ろうと思ったきっかけ」や「異業種を辞めて保育士を目指した理由」などを具体的なエピソードを交えて伝えましょう。子どもが好きという気持ちだけでなく、自分自身の子育て経験や友人が保育士として働く姿に感銘を受けたなど、具体的なエピソードがあると説得力が増します。保育士を目指そうと思った理由には、子どもの発達支援で得られる喜びや、社会貢献への意欲なども盛り込むのも手です。

志望先の保育園を選んだ理由を伝える

志望動機は、応募先の保育園ならではの保育理念や活動、行事をもとに考えましょう。保育理念や活動内容について、自分の保育観と合う部分を伝えると志望動機に説得力が増します。

たとえば、「ピアノが得意なので、音楽を取り入れた保育活動に魅力を感じた」「異年齢交流を大切にする方針に共感した」などです。通勤のしやすさや福利厚生の充実といった条件面だけでは熱意が伝わりにくいので、志望動機は保育内容や園の方針に関することから考えてみましょう。

転職先で活かせる強みや経験をアピールする

保育士未経験であっても、前職で身につけたスキルや子育て経験は、保育の現場で活かせる可能性があります。たとえば、事務職であればパソコンスキルや書類作成の経験、接客業であればコミュニケーション能力などです。自分の強みを洗い出し、それがどのように保育業務に活かせるかを具体的に説明しましょう。

「前職の営業で培った傾聴力を、子どもの気持ちを理解することに活かしたい」「子育て経験を活かし、保護者の立場を理解したコミュニケーションに役立てたい」など、具体例を挙げると説得力が増します。

保育士になったときの展望を述べる

志望動機の最後には、保育士として働く将来像や目標を含めて、長く働き続ける意欲を示しましょう。「子どもの心に寄り添える保育士になりたい」「一人ひとりの個性を大切にする保育を実践したい」といったように、目指す保育士像を伝えます。「まずはクラス担任を目指して、保育士に必要な基本的なスキルを身につけたい」「少人数保育の専門性を高めたい」など、保育士としてのキャリアプランを伝えるのも手です。園の保育方針に沿った展望を述べれば、長く働き続け成長していきたいという思いが伝わりやすくなります。

未経験者が保育士の志望動機を作成する前の準備

説得力がある志望動機にするためには、志望先の情報収集や自分の考えを整理することが大切です。ここでは、保育士未経験者が志望動機を作成する前の準備について解説します。

応募先の保育理念や求める人物像の情報収集をする

志望動機に説得力をもたせるためには、応募先の特色や求める人物像を情報収集する必要があります。保育園のWebサイトや求人情報、パンフレットから、保育方針や活動内容を確認してみましょう。可能であれば園見学をさせてもらい、職場の雰囲気や保育の様子を把握すると、より応募先に合った志望動機を作成できます。

また、求人情報に記載されている「求める人材像」にも注目しましょう。「チームワークを大切にできる方」「子どもの主体性を尊重できる方」など、園が重視している人物像が分かれば、それに沿った志望動機を作れます。情報収集をしていくなかで応募先への理解を深め、「この園だからこそ働きたい」という具体的な理由を見つけましょう。

前職と応募先の共通点を探す

前職と応募先の共通点を探すと、保育士未経験であっても即戦力になれる部分をアピールできます。たとえば、「前職の幼児教室でも、音楽や製作による子どもの発達支援をしていた」「子ども服の販売職で、保護者や子どもたちとのコミュニケーションを大切にしていた」などです。「どのようなスキルを身につけたか」「どのような価値観で仕事に取り組んできたか」といった点を整理すると、保育の仕事との共通点を見つけやすくなります。

これまでの経験や自分の考えを整理する

志望動機を考えるためには、これまでの社会人経験や保育観、キャリアに対する考え方などを整理しておくことが大切です。たとえば、「社会人経験として働くうえで大切にしていたことは何か」「保育士としてどのような将来像を描いているか」など挙げてみます。これまでの経験や自分の考えを整理し、自己分析ができていると、面接で深掘りされたときの対策にもなるでしょう。

保育士未経験者が気をつけたい志望動機作成のポイント

ここでは、保育士未経験者向けに志望動機の作成ポイントを解説します。まずは結論から述べて、内容はポジティブな表現を意識し、好印象を与えられるように作成しましょう。

結論から書く

志望動機の冒頭では、「なぜこの園を選んだのか」という核心部分を端的に伝えましょう。未経験者の場合は、「なぜ保育士を目指したのか」を冒頭で述べるのも手です。履歴書、面接の回答のいずれも結論から述べる意識を持つと、志望動機の全体像が伝わりやすい流れになります。また、園を選んだ理由や保育士を目指したきっかけを最初に伝えると、意志の強さや働く意欲も伝わりやすくなるでしょう。

志望動機に説得力をもたせるエピソードを入れる

冒頭で志望動機を端的に述べた後は、具体的なエピソードを交えて説得力を持たせるのがポイントです。たとえば、「小規模保育園でアルバイトをして、乳児保育のスキルを磨きたいと思った」「子育てが落ち着き、自分の経験を活かして子どもたちと保護者の支援に携わりたい」など、実体験に基づいたエピソードは印象に残りやすくなります。具体的なエピソードは、人柄や考え方を伝える要素にもなるでしょう。

200〜300文字程度で要点をまとめる

志望動機は、長すぎると読み手の負担になり短すぎると熱意が伝わりにくくなるため、200〜300文字程度を目安に要点をまとめましょう。要点をまとめるには、「なぜ保育士になりたいか」「なぜこの園を選んだか」「どのような強みを活かせるか」「どのような保育士になりたいか」という4つの要素をバランスよく含めることが大切です。文字数を考慮しながら、最も伝えたいポイントを優先的に書きましょう。

ポジティブな表現を意識する

前職が合わなくて保育士を目指したり、保育園で働くことに不安があったりしても、志望動機では前向きな気持ちを伝えることが大切です。「子どもの成長をサポートしたい」「保育という仕事を通じて社会に貢献したい」など、ポジティブな表現を心掛けましょう。

また、「〜したいです」「〜を目指します」といった意欲的な表現を使えば、やる気が伝わりやすくなります。特に未経験者の場合は、経験の少なさを認めつつも、学ぶ姿勢や成長への意欲をポジティブに表現するのがポイントです。

長く働き続けたい意欲を示す

志望動機に長く働き続けたい意思があると、採用担当者に好印象を与えやすくなります。「まずは保育士としての基礎を身につけ、将来的に役職を目指したい」「子どもたちの成長を長い目で見守りたい」のように、志望先で継続して働く意思を伝えましょう。

「3年後にリトミック指導者の資格を取りたい」「5年後には主任保育士を目指したい」など、具体的なキャリアプランを示す方法もあります。未経験からのスタートであっても、長期的な視点で保育の仕事に取り組む姿勢をアピールしましょう。

【状況別】保育士未経験者の志望動機の例文

ここでは、第二新卒や異業種からの転職など、保育士未経験者の状況別に志望動機の例文を紹介します。自分の状況に合わせて、志望動機の構成やアピール方法の参考にしてみてください。

学生時代に保育士資格を取得して実務経験がない場合

ここでは、学生時代に保育士資格を取得後、異業種に就職し、保育園での実務経験がない場合の志望動機を紹介します。

保育士資格を持ちながら、メーカーの販売職として働いてきましたが、姪が生まれて関わるうちに、子どもの発達支援に携わりたいという思いが強くなり、保育士として働くことを決意いたしました。メーカーでの販売職では、正確な情報共有や期限を意識した業務遂行など、組織で働くうえでの基本的なスキルを身につけられました。お客様対応では、相手の立場に立って考え、丁寧なコミュニケーションを心掛けています。販売職での経験は、子どもたちや保護者との信頼関係構築、職員間の円滑な連携にも活かせると考えています。学生時代に取得した保育士資格と社会人としての経験を活かし、子どもたちの健やかな発達をサポートできる保育士として、成長していきたいです。

「保育士として働きたいと思ったきっかけ」があると、保育士資格取得からブランクがあっても、働く意欲を示しやすくなるでしょう

第二新卒で転職する場合

ここでは、異業種で働いていた第二新卒者が保育士資格を取得後、保育園への転職を目指す場合の志望動機を紹介します。

貴園の保育理念である「信頼関係を大切にする保育」に共感し、志望しました。新卒で入社した一般事務の仕事では2年間、期日管理や関係者との連絡調整など、確実に業務をこなす力が身につきました。そこで培ったスキルは、保育記録の作成や保護者とのコミュニケーションにも活かせると思います。第二新卒として新たなスタートを切る決意をしたのは、妹が保育士として働いている姿をみて、私も子どもたちの保育で社会貢献できる仕事に就きたいと思ったからです。社会人としてのマナーや責任感は前職ですでに身につけているため、現場での学びに集中できるのが強みです。未経験からのスタートになりますが、前職で培った経験も活かし、保育士としての専門性を高め貢献したいと考えています。

第二新卒で保育士になる場合は、社会人経験で身につけた基本的なスキルとこれから成長していく意欲をアピールするのがポイントです

他業種から転職する場合

ここでは、他業種で働いていた方が保育士資格取得後、保育園へ転職する場合の志望動機を紹介します。

営業職を通じて培った対人スキルと、新たに取得した保育士資格を活かし、子どもたちの気持ちに寄り添える保育士になりたいと思い、貴園を志望しました。前職では、学資保険の営業職として、顧客のライフプランをヒアリングし、保護者と子どもに寄り添った提案で成果をあげていました。この経験は、保育園で子どもや保護者との信頼関係を築くときにも活かせると考えています。学生時代は学童保育や保育園でアルバイトをするなど、昔から子どもが好きだったため、キャリアプランを見直し保育士資格を取得しました。未経験からのスタートとなりますが、持ち前の向上心と学習意欲で、一日も早く保育現場での即戦力となれるよう努めてまいります。

他業種から転職する場合は、保育士になりたいと思った理由が具体的に説明できていると、志望動機に説得力が増します

育児経験を経て転職する場合

育児経験を経て保育士資格を取得し、保育園へ転職する場合の志望動機は以下のとおりです。

3人の子どもの育児経験と、新たに取得した保育士資格を活かし、専門性を持って子どもの成長に寄り添える保育士として貢献したいと考え、貴園を志望しました。子育てにおいては、個性の違いに合わせた関わり方の重要性を実感してきました。また、地域の子育てサークルでのボランティア活動では、さまざまな家庭環境の子どもたちと接するなかで、一人ひとりに合わせた支援の大切さを学びました。保育士資格取得の学びと育児経験を組み合わせることで、保護者の気持ちに寄り添った丁寧な保育を実践できると考えております。子どもたちの健やかな成長のために、温かく安全な保育環境づくりに貢献していきたいです。

育児経験を志望動機に含める際は、どのようなことを学び、活かせる強みは何か考えるのがコツです。保護者目線だけでなく、保育士として専門性を高めていく意欲も示すと、好印象につながるでしょう。

【年齢別】保育士未経験者の志望動機の例文

ここでは、年齢別に保育士未経験者の志望動機を紹介します。20代はポテンシャル、30代以降は社会人経験を活かすなど、年齢に合わせた志望動機を作成することがポイントです。

20代の場合

以下は、20代の保育士未経験者が転職する場合の志望動機の例文です。

貴園の「一人ひとりの個性を大事にする」保育理念に共感し志望いたしました。前職では営業職として2年間勤務し、お客様の要望に合わせた提案やきめ細やかな対応を心掛けてきました。その経験は、園児一人ひとりの個性を理解し、保育内容や関わり方を考える際にも活かせると考えています。保育士資格取得の学習過程では、実習を通じて乳幼児の発達段階に応じた関わり方や安全管理の重要性を学び、保育の専門性への理解を深めてまいりました。未経験ではありますが、子どもたちの健やかな成長のために、謙虚に学び続ける姿勢を持って保育業務に取り組んでいきたいです。

20代の場合は、保育士として働く意欲や熱意をアピールすると、将来性が評価されてポテンシャル採用につながる可能性があります

30代の場合

ここでは、30代の保育士未経験向けに志望動機の例文を紹介します。

貴園で音楽教育に携わりながら、保育士として子どもたちの成長を支えていきたいと考え志望しました。前職では7年間、ピアノ教室で3歳から小学生までの子どもたちに音楽指導をしました。特に幼児への指導では、リトミックを取り入れることで、楽しみながら音楽の基礎が身につくよう工夫してきました。また、発表会の企画・運営も担当し、保護者との連携や役割分担など、組織での業務経験も積んでまいりました。保育士としては未経験ですが、音楽指導の経験を活かしつつ、保育のスキルを積極的に学び、貴園に貢献していきたいです。

30代の場合は、前職で培ってきたスキルや活かせる経験を志望動機に含め、アピールするのがコツです

40代の場合

以下は、40代の保育士未経験が志望動機を作成するときの例文です。

貴園の特色である幼児教育の充実ぶりに深く共感し、保育士として貢献したいと考え志望いたしました。私は幼稚園教諭として15年にわたり、3歳から5歳児の教育に携わってまいりました。なかでも、年少から年長までの一貫した教育カリキュラムの作成や実践に力を入れ、子どもたちの発達段階に応じた指導を行ってきました。また、新人教諭の育成担当として5年間従事し、指導計画の立て方や保護者対応のノウハウを伝えてきた経験があります。これらの経験を活かし、0歳から就学前までの子どもたちの成長に寄り添いながら、職場の若手保育士の育成にも尽力していきたいと考えております。保育士としては未経験ですが、幼児教育のスキルを基礎に、保育の専門性も早期に身につけていきたいです。

40代の場合は、新卒や若手を指導した経験、リーダーとしてまとめ役になったエピソードを交えると、アピールポイントになります

50代以上の場合

ここでは、50代以上の保育士未経験者が志望理由を作成するときの例文を紹介します。

貴園の「子どもと保護者の笑顔が溢れる保育園」という方針に共感し、前職での子育て支援センターでの経験を活かせると考え志望しました。前職では、15年にわたり育児相談やあそび場の運営などを通じて、子どもや保護者の支援に携わりました。保育においても保護者の不安や悩みに寄り添い、子育ての喜びを共有できる関係づくりが大切だと感じています。保育士は未経験ですが、長年の社会生活の中でさまざまな保育に触れてきた経験を活かし、園児だけでなく保護者の方々とも良好な関係を築きながら、温かな保育環境づくりに貢献していきたいと考えています。

50代以上の方は、社会人経験で大切にしてきたことや長年の経験を踏まえて、志望理由を考えてみましょう

【転職先別】保育士未経験者の志望動機の例文

ここでは、志望する保育園の種類別に、志望理由の例文を紹介します。保育園の施設形態による特徴を理解し、志望先に合わせた内容を考えてみましょう。

公立保育園の場合

以下は、保育士未経験者が公立保育園へ転職する場合の志望動機です。

子どもたちの成長に寄り添う保育士として、地域とのつながりを大切にしている貴園で働きたいと考え志望いたしました。前職では一般事務として3年間勤務してまいりましたが、地元である当地域で、次世代を担う子どもたちの成長に直接関われる仕事に携わりたいと考え、保育士資格を取得いたしました。貴園が実践されている地域の方々との交流や季節の行事を通じた保育活動に共感し、子どもたちが豊かに育つ環境づくりに貢献したいと考えております。保育士は未経験ですが、前職で培った正確な文書作成力やコミュニケーション能力を活かしながら、笑顔で子どもたちに寄り添える保育士として成長していきたいと考えています。

公立保育園の場合は、志望先の自治体・公立保育園を選んだ理由を志望動機に含めるのがポイントです。公立保育園で働く保育士は公務員になるため、社会や地域に貢献する意識も示せると好印象につながるでしょう。

私立保育園の場合

以下は、私立保育園へ転職する保育士未経験者向けの志望動機の例文です。

貴園が大切にされている食育の取り組みに共感し、未来を担う子どもたちの心と体の健やかな成長に貢献したいと考え志望いたしました。前職の学童保育では、子どもたちと一緒におやつ作りを行うなど、食を通じた活動に力を入れてきました。子どもたちの「なぜ?」「どうして?」という知的好奇心を大切にし、食材や調理の過程について分かりやすく説明することで、食への関心を高める工夫をしてきました。保育士は未経験ですが、学童保育での経験を活かしながら、野菜作りや収穫体験など貴園の特色ある保育に携わり、子どもたちの食への興味や感謝の気持ちを育む保育士として成長していきたいです。

私立保育園を志望する場合は、園のWebサイトで保育理念や日々の活動、行事などの特色を把握したうえで、志望動機を考えてみましょう

認定こども園の場合

以下は、保育士未経験者が認定こども園を志望するときの例文です。

貴園の特色である絵画や製作活動を重視した保育方針に共感し、幼児教室での経験を活かしながら、子どもたちの創造性を育む保育に携わりたいと考え志望いたしました。前職の幼児教室では7年間、2歳から6歳までの子どもたちに絵画や造形活動を通じた情操教育に携わってまいりました。季節の行事に合わせた製作活動では、子どもたちの個性を大切にしながら、のびのびと表現する喜びを感じられるよう工夫を重ねてきました。これまでの経験を活かしながら、貴園の保育方針に沿って、子どもたちの感性と創造力を育む保育に尽力したいと考えています。

認定こども園は、幼稚園と保育園の両方の機能を併せ持つ施設であるため、保育と幼児教育の両面で子どもたちを支援できる点に注目して志望動機を考えてみましょう。もともと幼稚園・保育園であった施設が認定こども園を設立している場合もあるため、保育と幼児教育のどちらの色が強いか確認したうえで志望動機を考えるのもコツです。

病児保育施設の場合

以下は、保育士未経験者が病児保育施設へ転職する際の志望動機の例文です。

病児保育を通じて、子どもたちと保護者のサポートをしたいと考え、貴施設を志望しました。前職ではベビーシッターとして、発熱や体調不良時の子どもを預かることもあり、病児保育の重要性と、働く保護者への支援の必要性を強く実感しました。また、子どもの体調管理や不安を抱える保護者とのコミュニケーションには細心の注意を払い、信頼関係を築いてまいりました。保育士として働くのは未経験ですが、ベビーシッターの経験で培った個別対応力と実践的なスキルを活かし、子どもの心身両面のケアと保護者の安心につながる保育を提供していきたいと思います。

病児保育施設へ転職する場合は、病気や看護に対する知識や経験、思いなどを志望動機に含めると説得力が増します

企業内保育園の場合

以下は、企業内保育園へ転職する保育士未経験者向けの志望動機の例文です。

貴社の企業内保育園で、子どもたちの成長と保護者をサポートする保育士として働きたく志望しました。前職の営業職では、お客様のニーズに合わせた提案や、同僚との円滑なコミュニケーションを通じてチームワークを築く経験を積んできました。この経験は、子どもの個性や発達段階に合わせた保育の実践や、保護者との信頼関係の構築、保育士同士の協力体制を作るうえでも活かせると考えています。未経験ではありますが、貴社の企業内保育園で働く保護者の方々を支える保育士として、日々スキルを身につけながら貢献していきたいです。

企業保育園へ転職を目指す場合は、従業員の離職防止や福利厚生の充実など、運営方針や意義を理解したうえで志望動機を考えてみましょう。また、運営元の企業理念や展開している事業、販売している商品についても把握して、志望動機に含める方法もあります。

保育士未経験者が非正規で働きたい場合の志望動機

ここでは、保育士未経験者がパートやアルバイトなど、非正規雇用で働きたい場合の志望動機を紹介します。非正規雇用で働く場合は、求人情報をもとに役割や仕事内容をよく理解したうえで、志望動機を考えましょう。

パート保育士に転職する場合

以下は、保育士未経験者がパート採用の求人に応募する際の志望動機の例文です。

保育全般の仕事内容を経験できるパート保育士の求人を拝見して、貴園を志望いたしました。子育て中のため、まずはパート勤務で基本的な保育業務に真摯に取り組み、実務経験から着実にスキルを磨いていきたいと考えております。3人の娘の子育てでは、子どもの成長に寄り添うことの大切さや発達段階に応じた関わり方を実践的に学んできました。母親としての経験と保育士としての専門性を両立させ、温かな保育を実践できるように努めてまいります。

パート保育士に転職する場合は、志望先を選んだ理由に加えて、なぜ非正規雇用で働きたいのかも志望動機に含めると、採用担当者は応募者の状況を理解しやすくなります。子育てや介護との両立など、話せる範囲でパート保育士を選んだ理由を含めましょう。

保育補助に転職する場合

ここでは、保育補助として募集されているパートやアルバイト求人に応募する際の、志望理由の例文を紹介します。

長年の事務経験で培った細やかな気配りと、丁寧な仕事への姿勢を活かし、貴園の保育補助としてサポート業務に貢献したいと考え志望しました。また、貴園の保育理念「一人ひとりの個性を大事にする」は、3人の息子の子育てで大事にしていた思いと通じるものがあり、共感しました。保育士は未経験ですが、40代のキャリアを活かしながら、保育士のサポート業務や保護者との信頼関係構築など、保育園運営を支える役割を担えるよう努めてまいります。

保育補助は、保育士のサポート役になるため、コミュニケーション能力や臨機応変に対応できるスキルなどをアピールしましょう

保育士未経験者のNGな志望動機とは?

保育士未経験の方は、志望動機を書く際に避けるべきポイントを理解しておくことも大切です。ここでは、保育士未経験者向けの注意点として、NGな志望動機の例を紹介します。

保育士として働きたい理由があいまい

「子どもが好きだから」「保育士の資格を活かしたいから」といった一般的かつ抽象的な理由だけでは、志望動機になりません。なぜ子どもが好きなのか、どのような保育をしたいのか、掘り下げた説明が必要です。「幼少期お世話になった保育園での温かい関わりが自身の人生にプラスになり、子どもたちの心の成長をサポートする保育士になりたいと思いました」のように、具体的なエピソードや思いを伝えます。具体的なエピソードがあると説得力が増すだけでなく、人柄や考え方をアピールする要素になるでしょう。

待遇面が志望理由になっている

「残業が少なそう」「家から近い」「休みが取りやすい」など、待遇面だけを志望理由にするのは避けましょう。現実的な条件が志望動機の一つであっても、保育内容や園の方針に対する共感、子どもへの思いといった、仕事の本質に関わる理由を中心に伝えます。

待遇面について触れたい場合は、「ワークライフバランスを大切にする園の方針に共感し、長く安定して働きながら保育の専門性を高めていきたい」など、園の特色や自身の成長と結びつける表現が望ましいでしょう。

例文を丸写しして一般的な表現になっている

インターネットや就職活動本に掲載されている例文をそのまま使うと、ありきたりな内容になってしまいます。採用担当者は多くの志望動機を読んでいるため、テンプレート通りの文章だと見抜かれることもあるようです。例文の構成や表現などは参考にしても構いませんが、自分だけのエピソードや具体的な思いを盛り込むことが大切です。保育士を目指したきっかけや前職での経験を具体的に伝えれば、オリジナリティのある志望動機になります。

嘘の内容を書く

採用されたいがために、実際にはない経験や思いを書くのはやめましょう。嘘の内容を書くと、面接で詳しく質問されたときに答えられなくなったり、入職後のミスマッチにつながったりする恐れがあります

保育士として初めて働く場合、スキルや経験が不足していると採用されるか心配になりがちですが、正直に成長していきたい気持ちを伝えることが大切です。「保育の経験はありませんが、前職での〇〇の経験を活かして、謙虚に学びながら成長していきたいです」など、素直で前向きな姿勢を伝えましょう。

誤字脱字がチェックされていない

志望動機に誤字脱字があると、注意力の欠如や熱意の低さを印象付けてしまいます。保育現場では、連絡帳や保育記録など文書作成の機会もあるため、志望動機により基本的な文章力がチェックされることもあるようです。

書き上げた志望動機は、時間を置いて何度も読み直すか、できれば第三者に確認してもらいましょう。手書きの場合は、丁寧な字で書くことも大切です。誤字脱字のない、読みやすい志望動機は、仕事に対する真剣さを示す第一歩となります。

保育士未経験者が面接で志望動機を伝えるコツ

履歴書に記載した志望動機は、面接で気になる点について質問や深掘りされる可能性があります。ここでは、面接で志望動機を伝えるコツをまとめました。

履歴書に記載した志望動機の内容をベースに話す

面接で志望動機について話すときは、履歴書に書いた内容をベースに、文字数の制限で書ききれなかった具体的なエピソードや思いを補足して伝えましょう。履歴書に書いた内容と大きく異なる志望動機を述べると、一貫性がないと思われる恐れがあります。

また、単に履歴書の内容を暗記して読み上げるのではなく、自分の言葉で話せるように準備しておくことが大切です。声に出して志望動機を話す練習をしたり、転職エージェントで模擬面接を受けたりして、本番を想定した面接対策をしておきましょう。

結論・理由・展望の順で要点をまとめて話す

面接では、話の構成を意識し「結論→理由→展望」の流れで話すと、要点を押さえた回答で分かりやすく伝えられます。たとえば、志望動機の冒頭では「貴園を志望した理由は、家庭的な保育を大事にする理念に共感したからです」と、結論を端的に述べます。次に、保育士を目指したきっかけや園を選んだ具体的な理由を説明しましょう。最後に、どのような保育士になりたいか、成長していきたいかなどの展望で締めると、まとまりのある答えになります。

具体的なエピソードを交えて2分程度に収める

面接における志望動機の説明は、長すぎず短すぎず、2分程度を目安に話しましょう。履歴書に記載した志望動機を深掘りしたり、具体的なエピソードを交えて伝えたりするのがコツです。たとえば、子どもと関わった体験や、保育に関心を持ったきっかけとなる出来事など、志望動機の深さを示すエピソードを伝えます。

また、園の保育方針や特色に触れれば、志望度の高さをアピールすることが可能です。「課外活動に力を入れている貴園の保育方針に共感し、地域交流や自然体験を通じて子どもの成長を促したいと考えています」など、園の特色と自分の思いを結びつける内容を考えてみましょう。

志望動機に関して保育士未経験者からよくある質問

ここでは、保育士未経験者が志望動機に関して疑問に思うことを、Q&A形式で答えています。志望動機を書くときの注意点や他業種での経験をアピールする方法について、参考にしてみてください。

保育士未経験者が志望動機を書くときの注意点は?

保育士として働きたい理由や、志望先を選んだ理由は具体的かつ意欲が伝わる内容にしましょう。「子どもが好きだから」といった、あいまいかつ一般的な理由では、保育士として働きたい熱意が伝わりません。また、志望動機は「給料が良い」「家が近い」といった条件面ではなく、応募先の保育方針や理念、特色ある活動などを中心にしたほうが説得力が増します。履歴書の提出前には、誤字脱字がないかも注意しましょう。

保育士未経験者が採用につながる志望動機を書くコツは?

「学ぶ姿勢」と「活かせる強み」の両面を伝えると、保育士未経験であっても意欲やスキルが評価される可能性があります。また、どのような保育士になりたいかといったキャリアプランや、スキルを身につけて成長していきたいという気持ちを伝えることが大切です。志望先の保育方針や特色を調べ、共感する点や、自分がどのように貢献できるかを具体的に述べると熱意が伝わりやすくなります。

保育士未経験者が他業種での経験をアピールする方法は?

コミュニケーション能力やパソコンスキル、チームワークなど、職種を問わず応用できるスキルや経験をアピールしましょう。「前職では〇〇という困難な状況に△△という工夫で対応しました。この経験を保育現場でも活かしていきたい」といったように、他業種での経験は具体的なエピソードを挙げて伝えるのがコツです。

保育士は、子どもの保育だけでなく、時間管理能力やマルチタスク、ほかの職員との連携など幅広い能力が求められます。未経験からのスタートであっても、前職で身につけた強みやスキルは活かせる部分があるでしょう。

まとめ

保育士未経験から保育園へ転職する際は、保育士資格取得のきっかけとなった具体的なエピソードを伝えることが重要です。子育て経験や前職での経験を交えて説明すると、説得力が増します。また、志望する園の保育理念や方針への共感も示し、自分の保育観や働くうえで大切にしていることなどと結びつけて意欲や熱意を伝えましょう。

保育士未経験であっても前職で培ったスキルや社会人経験は、保育の現場でも活かせる強みとなります。たとえば、接客業でのコミュニケーション能力や事務職での書類作成能力は、保育士の仕事で役立てることも可能です。保育士が未経験の場合、採用されるか不安になりがちですが、「スキルを身につけて、成長していきたい」といった前向きで謙虚な姿勢で志望動機を考えてみましょう。

「志望動機の書き方に不安を感じている」「実務経験がなく採用されるか心配」という方は、レバウェル保育士にご相談ください。レバウェル保育士では、保育業界に特化したキャリアアドバイザーが、あなたの経験や状況に合わせて、説得力のある志望動機の作成をサポートします。また、面接対策や履歴書の添削など、未経験からの転職に必要なサポートも無料で受けられるので、安心してご利用ください。

執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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