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幼稚園教諭のやりがいは?魅力や向いている人、働くのに必要な免許を解説

  • #幼稚園教諭
室内遊具で遊ぶ園児と見守る教諭

「幼稚園教諭はどのようなときにやりがいを感じるのか」が気になる方もいるでしょう。幼稚園教諭は子どもたちが自信を持ったり、できることが増えたりする瞬間に立ち会えるとやりがいを感じられる場合が多いようです。 この記事では、幼稚園教諭の魅力や大変と感じていることを紹介します。また、幼稚園教諭に向いている人の特徴や必要な免許状、保育士から目指す方法も解説するので、ぜひ参考にしてください。

この記事を書いた人

A

「レバウェル保育士」編集部

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幼稚園教諭のやりがいや魅力とは

幼稚園教諭には、どのようなやりがいがあるでしょうか。ここでは、幼稚園教諭のやりがいや魅力を解説します。

子どもたちの成長を近くで感じられる

幼稚園教諭にとって、子どもたちが成長する姿を近くで見守れるのがやりがいの1つです。幼稚園に入園したばかりの子どもたちは、泣いてしまう回数が多かったり、集団生活に慣れていなかったりします。幼稚園で日々の活動を通して子どもたちの様子が少しずつ変化し、できることが増えていく姿を見守れるのは、幼稚園教諭として喜びを感じる瞬間でしょう。

また、子どもが苦手なことを乗り越えたり、できなかったことができるようになるときもやりがいを感じるでしょう。

子どもや保護者に感謝の言葉をもらえる

幼稚園教諭は、子どもたち以外に保護者との関わりもある仕事です。幼稚園教諭は子どもたちが安心して過ごせる環境を整えるだけでなく、保護者の育児に関する悩みや不安に寄り添うことも求められます。そんな中で「先生のおかげで子どもが楽しく幼稚園に通えています」という言葉をもらえる場合もあり、保護者との関わりの中にもやりがいを感じるようです。また、子どもたちが幼稚園を巣立つ際に、「先生ありがとう」と手紙をもらうケースもあります。

子どもや保護者からもらう感謝の言葉は、幼稚園教諭の仕事が認められた証であり、役に立っているのを実感できる瞬間です。子どもたちや保護者からの感謝の言葉は、幼稚園教諭の励みになるでしょう。

行事やイベントを成功させると達成感がある

幼稚園では、運動会や発表会、遠足など1年を通じてさまざまなイベントが開催されるので、職員が協力し合いながら運営していく必要があります。行事やイベントを開催するにはスケジュールの管理や子どもの指導、保護者との連携など多くの仕事に対応する必要があります。チームワークが重要であるため、1人ですべてを抱えるのではなく、同僚と意見を出し合いながら業務を進めていくことで、より良い環境を整えられるでしょう。

行事やイベントの準備は大変ですが、成功させたときにはやりがいと達成感を感じるはずです。幼稚園教諭は、子どもたちと一緒に発表会や運動会の練習を行います。そのため、当日子どもたちが頑張っている姿は感動的です。また、保護者が我が子の成長に涙を流したり、喜んだりする様子を目の当たりにすると、「幼稚園教諭の仕事をしてよかった」と感じる方も多いようです。

自分のアイデアや工夫を活かせる

幼稚園教諭の仕事は、決められたマニュアルどおりに業務を進めるだけでなく、自分のアイデアや工夫を取り入れる余地があります。幼稚園教諭は、日々の保育活動の内容を計画したり、子どもたちが楽しめる制作活動を企画したりします行事の演出や飾りつけなど、クリエイティブな力を発揮できる場面が多数あります。

幼稚園教諭は、自分のアイデアを形にして子どもたちが夢中になって取り組んでくれると喜びを感じられるでしょう。「どうすれば子どもたちがより楽しく充実した時間を過ごせるか」を考え、それを実践できるのが幼稚園教諭の魅力の1つです。

卒園後、子どもたちの成長を見守れる場合もある

子どもたちが幼稚園を卒園したあと、成長した姿を見せに来てくれる場合もあります。小学生や中学生になった子どもが幼稚園に遊びに来てくれるのは、幼稚園教諭にとってうれしい瞬間だといえるでしょう。幼児期に関わった子どもたちが、成長しても自分のことを覚えてくれているという喜びは、幼稚園教諭のやりがいにもつながります。

幼稚園によっては、運動会やお祭りなどの行事で卒園児に再会できる機会を設けている場合もあるようです。幼稚園教諭は子どもたちが卒園後もつながりを持てると、成長を見守り続けることができ、仕事の意義をより深く実感できるでしょう。

自分の成長を実感できる

幼稚園教諭の仕事では、経験豊富な先輩から業務に関する知識やスキルを学べるのも、魅力の1つです。また、自分が後輩の幼稚園教諭を指導する立場になったときに仕事の進め方やポイントを教えると、自分の成長を実感する場面もあるでしょう。日々の業務において子どもの斬新な発想やユニークな行動から学ぶケースもあります。このように、保育士や子どもとの関わりから新たに学び、自分の成長を実感できるのもやりがいといえるでしょう。

幼稚園教諭の苦労や大変なこと

幼稚園教諭は、職場の人間関係や保護者の対応に悩む場合もあるようです。また、幼稚園教諭には、長時間にわたって動き回る体力的な負担や子どもの安全管理へのプレッシャーもあります。ここでは、幼稚園教諭の苦労や大変だと感じることを解説します。

保護者の対応に悩むときがある

幼稚園教諭の仕事は、子どもと向き合うだけでなく、保護者とのコミュニケーションも欠かせません。教育方針に対する考え方の違いや幼稚園の対応に不満を感じる保護者もいるでしょう。幼稚園には保護者からの意見や要望が寄せられる場合もあり、どう対応するか悩む幼稚園教諭もいるようです

子どもの成長やトラブルに関する話題では、保護者の感情が強く表れることもあるため、細心の注意を払って対応する必要があります。しかし、慎重に保護者の対応を行っても、意図せず誤解を生んでしまう場合も。「慎重に対応したのに、上手くいかなかった」と落ち込むケースもあります。

人間関係にストレスを感じることがある

幼稚園にはさまざまな価値観や経験を持つ職員が集まるため、幼稚園教諭は人間関係にストレスを感じることもあります。幼稚園教諭は、先輩後輩の関係や同僚との連携、園長や主任とのやりとりなど立場によって関わり方が異なります。

幼稚園教諭の経験が浅いうちは、先輩から指導を受けることもあり、上手く立ち回るのが難しいと感じる可能性があるでしょう。幼稚園教諭は職員同士で意見が合わず衝突するケースもあり、コミュニケーションのとり方に気を使う場面もあります。

子どもの身を守るプレッシャーがある

子どもたちは予想外の行動をとることもあるため、幼稚園教諭は常に安全に気を配る必要があります。子どもたちが遊具で遊んだり園庭を走り回っているとき、給食やおやつの時間など、どのような場面でも事故やケガを防止するため常に気が抜けません。園外活動では、道路の横断や移動中の安全確保など、さらに注意が必要です。

幼稚園で事故やケガなどトラブルが起こった場合は保護者への説明や対応を行うため、幼稚園教諭には精神的なプレッシャーがあるでしょう。

体力的な負担を感じる

幼稚園教諭は、子どもたちと一緒に動き回る機会があるので、体力的に負担を感じる場合もあります。幼稚園教諭は、日中の活動や行事の練習などで頻繁に体を動かす機会が多いでしょう。また、子どもを抱っこしたり話を聞くためにかがんだりするなど、腰や膝に負担がかかる場合も。幼稚園教諭は活動の準備や片付け、行事の企画など多岐にわたる業務に携わるため、疲労がたまるケースもあります。

また、幼稚園教諭は屋外で活動する機会が豊富なため、気候によっては体力消耗もあるようです。たとえば、夏のプール遊びや寒い時期の外遊びなどは、体力的に厳しいと感じる幼稚園教諭もいるでしょう。幼稚園教諭は力仕事や立ち仕事、屋外での活動も少なくないため、体力に自信がない人は厳しいと感じるかもしれません。

幼稚園教諭に向いている人の特徴

幼稚園教諭には、どのような人が向いているのでしょうか。ここでは、幼稚園教諭に向いている人の特徴を解説します。

観察力があり気配りができる人

幼稚園教諭は、子ども一人ひとりの様子をよく観察し、小さな変化に気づくのが大切です。幼稚園には、言葉で上手く表現できない子どももいます。そのため、子どもの表情やしぐさから気持ちや体調に気づける力が求められる場合もあるでしょう。また、子ども同士の関係にも目を配り、トラブルが起こる前にフォローするのも大切です。

幼稚園教諭は保護者や同僚と関わるなかで、相手の気持ちを考えながら適切に対応し、信頼関係を築く必要があります。気配りや観察力は、幼稚園教諭という仕事において必要な要素の1つです。

責任感を持って子どもの安全を第一に考えられる人

幼稚園教諭は、子どもたちを預かる立場として、安全を守る責任があります。子どもは好奇心が旺盛で思いがけない行動をとる可能性もあるため、幼稚園教諭は危険を事前に察知し、事故を防止するのが重要です。幼稚園教諭は、日常のあらゆる場面において、子どもに危険がないかどうかを考えながら行動する必要があります。幼稚園教諭は、万が一のトラブルにも冷静に対応するのが大切です。幼稚園教諭の仕事は、子どもたちを預かっているという責任と自覚を持ち、適切な対応ができる人に向いています。

自分自身も成長し続けたいと思う人

子どもたちは、日々成長し、新しいことを吸収していきます。そのため、子どもたちと向き合うためには幼稚園教諭も学び続ける姿勢が大切ですまた、時代の変化により新しい学びや遊びを柔軟に取り入れる必要もあるでしょう。幼稚園教諭は子どもと関わるなかで、対応方法の改善点に気づき、それを活かすのも重要です。常に向上心を持ち、新しいことを吸収しながら保育に取り組める人は、幼稚園教諭としてのやりがいをより深く感じられるでしょう。

幼稚園教諭になるには

幼稚園教諭として働くには、幼稚園教諭免許状が必須です。ここでは、幼稚園教諭免許状の種類と保育士から幼稚園教諭を目指す場合の方法を解説します。

幼稚園教諭免許状の種類

幼稚園教諭免許状には「専修免許状」「一種免許状」「二種免許状」の3種類があります。厚生労働省の「幼稚園教員新規タブリンク」によると、幼稚園教諭免許状の取得方法は以下のとおりです。

幼稚園教諭免許状の種類 取得方法
専修免許状 幼稚園教諭養成課程のある大学院で修士課程を修了
一種免許状 幼稚園教諭養成課程のある大学を卒業
二種免許状 幼稚園教諭養成課程のある短期大学や専門学校を卒業

参照:厚生労働省「幼稚園教員新規タブリンク

幼稚園教諭二種免許状は、短期大学や専門学校で所定の単位を修得すると取得できるため、比較的短期間で資格を得られるのが特徴です。早く現場に出て経験を積みたい人には二種免許状が適しています。

一種免許状を取得するには、四年制大学で単位の修得が必要です。一種免許状は二種免許状に比べて、給与水準が高くなる傾向にあります。

専修免許状は、大学院の修士課程を修了すると取得できます。専修免許状の取得には、より専門的な知識や研究力が求められるのが特徴です。

できるだけ早く幼稚園教諭として現場で働きたい場合は二種免許状、将来的に園長などのリーダ的なポジションを目指す場合は、一種免許状を修得するのがおすすめです。幼稚園教諭を育成するのに興味があったり、幼児教育を研究したりするのに興味がある場合は専修免許状が適しています。

幼稚園教諭として将来的に自分の希望に合う働き方ができるよう、取得する免許状の種類を慎重に検討しましょう。

出典

厚生労働省「幼稚園教員新規タブリンク」(2025年6月18日)

特例制度で保育士から幼稚園教諭を目指す場合

特例制度は、保育士資格を持つ人が幼稚園教諭免許状を取得しやすくするための制度です。この制度を活用すると、通常より少ない単位で幼稚園教諭免許状を取得することが可能になります。文部科学省の「幼稚園教諭の普通免許状に係る所要資格の期限付き特例新規タブリンク」より、特例の対象者と条件を以下の表にまとめました。

免許状 基礎資格 保育士としての実務経験 大学で修得が必要な最低単位数
幼稚園教諭

一種免許状

  • 学士の学位を所有
  • 保育士資格を所有
3年かつ4,320時間以上 8単位
幼稚園教諭

二種免許状

保育士資格を所有 3年かつ4,320時間以上 8単位

この特例制度は、2030(令和12)年3月31日となっています。そのため、2029(令和11)年度末までに幼稚園教諭免許状を授与される必要があるので、利用する場合は早めに手続きを行いましょう。特例制度の対象となる保育士は、この制度を活用して幼稚園教諭を目指すのも1つの選択肢でしょう。

幼稚園教諭免許の取得についてもっと詳しく知りたい方は、「幼稚園の先生になるには?免許状の種類や取得方法、必要なスキルを解説」の記事もあわせてご覧ください。

出典

幼稚園教諭のやりがいに関してよくある質問

幼稚園教諭のやりがいに関してよくある質問に、Q&A形式で回答します。

幼稚園教諭の仕事内容は?

幼稚園教諭の仕事は、子どもたちが健やかに成長できるように指導したり、環境を整えたりすることです。また、行事やイベントに向けて小道具や衣装などを制作します。ほかにも、書類業務や保護者への対応も行います。

幼稚園教諭の仕事で大切なことは?

幼稚園教諭にとって大切なことは、子ども一人ひとりの個性を尊重し、成長を温かく見守る姿勢です。子どもは成長するペースが異なるため、個々に合わせて接する必要があります。また、幼稚園教諭は保護者との信頼関係を築くのも重要です。保護者に子どもの様子を伝えたり、保護者の悩みに寄り添ったりすることで、家庭と幼稚園が連携しながら子どもの成長を支えられます。そのため、幼稚園教諭にはコミュニケーション能力や傾聴力が必要です。幼稚園教諭に必要なスキルを詳しく知りたい方は、本記事の「幼稚園教諭に向いている人の特徴」を参考にしてください。

まとめ

幼稚園教諭のやりがいは、子どもたちの成長を間近に感じられることです。幼稚園教諭は、子どもたちが日々の生活や遊びの中でできることが増えたり、自分の言葉をしっかり伝えられるようになったりする姿を見ると喜びを感じるでしょう。

また、保護者から感謝の言葉をもらったり、子どもたちの素直な気持ちが伝わったりする瞬間も、やりがいにつながるでしょう。幼稚園教諭は体力的な負担や子どもの安全を守るプレッシャーがあるなど大変な面もありますが、やりがいが感じられる魅力的な仕事といえます。

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執筆者

A

「レバウェル保育士」編集部

保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。

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