最終更新日:
保育士の自己PRの書き方とは?作成に必要な準備や例文を紹介!
- #転職の基本
- #保育士

自己PRは、自分の強みを採用担当者にアピールするためのものです。しかし、保育士のなかには「自分の強みの伝え方がわからない」と悩んでいる方もいるのではないでしょうか。 この記事では、自己PRを作成するための準備から書き方まで詳しく解説します。保育士向けの自己PRの例文を長所や状況別に紹介するので、ぜひ参考にしてください。
目次
保育士の転職における自己PRの役割
自己PRは、自分が得意なことを採用担当者に示すためのものです。面接や履歴書で効果的に自分の強みをアピールできれば、採用担当者に「この人と一緒に働きたい」と思ってもらえる可能性が高まります。自己PRは、ほかの応募した保育士と差をつけるチャンスにもなるので、採用担当者へ積極的に自分の魅力を示しましょう。
保育士が自己PRを作成するときに必要な準備
自己PRを作成するには、自分の長所やこれまでの経験を洗い出しましょう。また、志望先の園が求める保育士像を把握するのが重要です。ここでは、保育士の自己PRに必要な準備について解説します。
自分の長所や強みを整理する
自己PRは、自分の長所や強みを中心に作成します。自己PRを作成するには、核となる自分の強みをしっかり把握するのが重要です。「子どもと打ち解けるのが早い」「コミュニケーション能力があり人間関係を築くのが得意」など、過去の経験やエピソードを掘り起こしながら自分の長所を整理しましょう。自分の長所が思いつかないときは、過去に上司や同僚に褒められた点を振り返るのも効果的です。
保育士としての経験を書き出す
保育士としての経験を振り返り、印象に残っている出来事や学んだことを書き出しましょう。日々の業務で培ったスキルや得意分野を具体的に示すと、自己PRに説得力が出ます。自分だけの経験を自己PRに盛り込み、他の応募者と差別化を図るように心がけてください。
志望先の保育園が求める人物像を理解する
志望先の保育園が重要視している理念や保育方針をホームページなどで調べ、どのような人物を求めているのか理解するのが大切です。採用担当者は園と応募者の価値観や方針が合っているかをチェックします。志望先の保育園と自分の長所の共通点を見つけて、そこに焦点を当てて自己PRを考えましょう。
保育士が自己PRを作成する際の4つの書き方
保育士が自己PRを作る際に、どのように書き進めれば良いか迷ってしまう方もいるのではないでしょうか。ここでは、自己PRの書き方を4つのポイントに分けて紹介します。
1.アピールする長所を決める
自己PRを作成するには、まず自分の長所を明確にします。ホームページなどで志望先の保育園が求める人物像を調べ、自分の長所と照らし合わせてみましょう。志望先の保育園で求められているスキルや強みに、マッチする自分の強みを伝えるのが効果的だといえます。自分の力が発揮できそうな場面を考え、長所を決めるのも1つの手です。
2.長所を裏付けるエピソードを掘り下げる
アピールする自分の長所を決めたら、それを裏付けるエピソードを掘り下げます。たとえば、コミュニケーション能力があるのをアピールしたいなら、保護者と信頼関係を築いた経験などを伝えましょう。エピソードは、できるだけ詳細に書くのがおすすめです。実績や経験を具体的なエピソードを交えて紹介すると、採用担当者に自分の人柄や能力が伝わりやすくなります。
3.具体的な行動と成果を伝える
エピソードや強みを羅列して自己PRを作るのではなく、自分の行動や成果を具体的に示すのも重要です。たとえば、「定期的に歌の時間を設けて、子どもたちの表現力が向上した」というような行動の成果を伝えましょう。大きな成果をあげた経験がない場合は、日々の小さな成果の積み重ねを伝えるのがおすすめです。
4.長所を活かして働けることを明示する
自己PRの締めくくりは、志望先の保育園で自分の長所を通して、どのように貢献できるかを明示します。「コミュニケーション能力を活かして保護者と信頼関係を築き、家庭と連携した保育を提供する」のように、何ができるか明確に述べると採用担当者に自分の働く姿をイメージしてもらいやすいでしょう。志望先の保育園と自分の長所とのニーズが結びつくと、採用担当者に良い印象を残せる可能性が高まります。
【長所別】保育士向けの自己PRの例文8つ
「アピールしたい長所は決まったけど、自己PRの作成が進まない」という方は、例文を参考にして自己PRを作ってみましょう。ここでは、自己PRの例文を長所別に8つ紹介します。
1.「共感力・協調性が高い」が長所の場合
「共感力・協調性が高い」が長所の場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私は、共感力が高い点が長所です。日々の業務では、子どもの気持ちに寄り添って、サポートすることを心がけています。同僚の保育士と協力し合って、子どもが安心できる環境を心がけてきました。また、保護者から育児について相談された際にも、親身に相談に乗って支援してきました。貴園のチームの一員として、同僚や保護者と協力し、子どもの成長をサポートしたいと考えています
共感力は、子どもや同僚、保護者との関係を構築する際にも重要です。例文では、共感力を活かして、保護者と連携した保育の提供ができることをアピールしています。
2.「柔軟性がある」が長所の場合
「柔軟性がある」が長所の場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私の強みは柔軟性です。トラブルが起きたり園児が体調不良になったときなどの緊急時でも、的確に状況判断をして冷静に対処できます。毎日突発的な出来事が起こる保育の現場では、臨機応変に対応する必要があると思っています。貴園に入社した際には、ほかの保育スタッフとも連携し、園児に最善の環境を提供したい考えています
保育園では、急にトラブルが発生する場面も多いため、柔軟性がある保育士は重宝される可能性が高いといえます。柔軟性を活かしたエピソードがある場合は、自己PRに積極的に取り入れましょう。
3.「コミュニケーション能力がある」が長所の場合
「コミュニケーション能力がある」が長所の場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私は、コミュニケーション能力が長所です。コミュニケーションを通じて子どもたちの気持ちを汲み取り、関係を築くのが得意です。また、保護者とも積極的にコミュニケーションをとり、良好な関係を心がけてきました。貴園でも私のコミュニケーション能力を活かして、子どもたちや保護者、職員と信頼関係を築き保育の質を高めていきたいと考えています
保育士は、勤務中に人と関わる場面が多い仕事です。そのため、コミュニケーション能力があると幅広い場面で活かせるでしょう。例文では子どもたちだけでなく、保護者や職員とも信頼関係を築けるのを伝えています。
4.「忍耐力がある」が長所の場合
「忍耐力がある」が長所の場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私の強みは忍耐力です。それぞれ異なるスピードで子どもたちは成長するため、焦らず一人ひとりに合わせて関わるのを大切にしています。どんなに難しい場面でも、問題が解決するまで粘り強くサポートすることを心がけています。貴園に入職した際には、どのような状況でも子どもの可能性を信じて、根気強く支援していきたいと考えています
保育現場では、忍耐力が試される場面も多いでしょう。例文では、一人ひとりに合わせたサポートを根気強く行うのをアピールしています。
5.「体力に自信がある」が長所の場合
「体力に自信がある」が長所の場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私は体力に自信があります。保育士は1日中、子どもたちと一緒に動き回ったり、抱っこをしたりと体力が求められます。私はどんなに忙しい日でも、最後までエネルギッシュに動けるのが強みです。体力があるので、屋外活動や行事でも積極的に子どもと遊べます。貴園でも体力を活かしてアクティブに子どもと遊び、サポートしていきたいと思います
体力があると、子どもたちと元気に遊べるだけでなく体調を崩しにくくもなります。体力があることをアピールすると、採用担当者に「シフトに穴を空けずに出勤してくれる」という印象を与えられるかもしれません。
6.「創造力がある」が長所の場合
「創造力がある」が長所の場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私には、子どもに楽しんでもらえる創造力があります。イベントや行事では、自分のアイディアを活かして制作に取り組んでいます。貴園に入職した際には、器用さを活かし、子どもの表現力や可能性を広げるサポートができると思います
ものづくりが好きで手先が器用だと、子どもが喜ぶ制作物を作れます。また、自分のアイデアを具現化でき、イベントや行事で制作物を任される可能性もあります。制作が苦手な同僚や子どものサポートも行える場面もあるでしょう。
7.「明るい性格」が長所の場合
「明るい性格」が長所の場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私の長所は明るい性格です。学生時代にはクラスのムードメーカだと言われる機会が多くありました。忙しくても常に笑顔を意識して、子どもたちに接することを心がけてきました。元気のない子どもには笑顔で声をかけ、クラス全体が明るい雰囲気にするように意識しています。貴園では、園全体を活気づけられる保育士を目指したいと考えています
保育士は、笑顔で子どもと接するのが大切です。明るい性格を活かして、活気のある保育環境を提供できるのを伝えると、アピールできるでしょう。
8.「視野が広い」が長所の場合
「視野が広い」が長所の場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私は視野が広いことが強みです。保育の現場では子どもの個性を尊重しつつ、クラス全体のバランスを考えた支援を心がけています。また、保護者や保育スタッフの意見もしっかりと受け止め、柔軟に対応し、より良い保育環境を作り上げています。入職した際には、広い視野を持ち、さまざまな立場の人と協力して子どもの成長を支えていきたいと考えています
視野の広さをどのように活かしているのかを、具体的に書くのが大切です。例文では、子ども個人のサポートとクラス全体のバランスを見て支援ができるのを明示しています。
【状況別】保育士向けの自己PRの例文4つ
保育士の置かれている状況によって、自己PRでアピールできる点も異なってきます。ここでは、状況別で保育士向けの自己PRの例文を4つ解説します。
1.新卒の場合
新卒の場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私の強みは行動力があることです。学生時代に「広い世界が見たい」と47都道府県を旅行しました。保育士になった後も行動力を発揮し、遠足の企画が持ち上がった際に場所の選定を行い、提案しました。私が計画した遠足は子どもや保護者、同僚から好評を博して成功しました。貴園に入職した際には持前の行動力を活かし、積極的に貢献したいと思います
例文では、学生時代や保育士の経験から行動力があるエピソードを作成しています。保育士以外にも、学生時代の部活やボランティアなどの経験からも、具体的な例をピックアップできるケースもあるでしょう。
2.保育士としてマネジメント経験がある場合
保育士としてのマネジメント経験がある場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私の強みは保育士としてのマネジメント経験がある点です。主任として、日々の保育計画を立案し、スタッフと協力しながらスムーズな運営を行ってきました。子どもたちに柔軟に対応しながら、チーム全体が円滑に働ける環境づくりを心がけています。貴園に入職した際には、マネジメント経験を活かしながらも、保育士と積極的にコミュニケーションをとり、全員が働きやすい環境を整備したいと考えています
志望先の保育園が指導力のある保育士を求めている場合、マネジメント経験は大きな武器になるでしょう。自分の働きかけによって、園にどのように貢献できるのかを具体的にアピールするのが効果的です。
3.子育ての経験がある場合
子育ての経験がある場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
私の強みは、保護者に寄り添った保育ができる点です。子育ての経験があるため、子どもたちの変化やサインを見逃さず、きめ細やかに対応できるのが強みだといえます。また、保護者が何に悩むのか理解できるため、相談に乗ることもできます。貴園でも、子育てで学んだ点を取り入れて、保護者をサポートしながら子どもたちの成長を支えていきます
出産で保育士の仕事を離れ、ブランクがある場合も子育てした経験は保育現場で活かせます。自分が経験した保護者としての視点を、保育に取り入れられるのが強みだといえます。子育て経験がある方は、保護者に寄り添ったサポートができるのを伝えると有効でしょう。
4.異業種から保育士に転職する場合
異業種から保育士に転職する場合、自己PRの例文は以下のとおりです。
営業職で培ったコミュニケーション能力と調整力が私の強みです。多くのお客さまと接し、相手のニーズを理解する経験を積んできたため、子どもや保護者の気持ちを汲み取り安心感をもってもらえるような対応ができます。また、営業で磨いた計画力を活かし、行事の準備や不備の活動もスムーズに進められる自信があります。貴園では、柔軟な対応力と計画性を武器に、子どもたちの成長を支えていきます
異業種から保育士へ転職する際は、前職で培ったスキルを保育士としてどのように活かしていくのかがポイントです。前職と保育士で共通する自分の強みを洗い出しましょう。
保育士が自己PRを作成するときのコツ
保育士が自己PRを作成する際には、将来に向けた意欲を示し、客観的な評価を交えるのが重要です。ほかにも、ネガティブな要素は書かないことも大切です。ここでは、保育士が自己PRを作成するときのコツを紹介します。
将来に向けた意欲やビジョンを示す
自己PRでは、将来の目標や意欲を具体的に述べるのが重要です。これまでの経験や成果だけでなく、「保育士としてこれからどのように成長していきたいのか」「どのような保育を目指しているのか」を具体的に示しましょう。将来のビジョンを明確に伝えられると、積極性や将来性を採用担当者にアピールできる可能性が高まります。
客観的な評価を交える
自己PRでは、自己評価と客観的評価の両方を示すと説得力が増します。保育実習や職場でのフィードバックを振り返り、自分のどのような部分が周りに評価されていたかを述べましょう。自己PRに周囲からの評価が加わると、第三者の視点から見ても信頼できるスキルを持っていると採用担当者に伝わります。
ネガティブな要素を含めない
自己PRでは、ネガティブな要素や自分の弱みには触れず、ポジティブな面を中心にアピールします。自己PRで失敗経験などを述べるときは、ポジティブな表現に言い換えるのがおすすめです。また、失敗や挫折経験から学んだことや成長できた点に焦点を当てると、問題解決能力や前向きな姿勢を評価されやすいでしょう。
保育士の自己PRに関してよくある質問
履歴書と職務経歴書の自己PRは同じ長所を書いて良い?
履歴書と職務経歴書の自己PRは、同じ長所を書いても問題ありません。履歴書と職務経歴書で一貫性がない長所を書くと、採用担当者が混乱する可能性があるので注意が必要です。履歴書の自己PRは、採用担当者が最初に目にする可能性が高いので、自分の強みを簡潔に書きます。一方、職務経歴書の自己PRは、具体的な経験や成果を深堀して書くのがおすすめです。履歴書と職務経歴書の自己PRは、同じ長所でも内容の深さや具体性に変化を持たせて書きましょう。
パートの保育士が自己PRを作成するときのポイントは?
パート保育士が自己PRを作成するときは、柔軟な対応力をアピールするのがおすすめです。フルタイムの保育士に比べて、パートの保育士は勤務時間が限られているので、短時間で効率的に仕事をこなす力が重要です。保育補助の経験があれば、チーム全体のサポートができると伝えるのもおすすめです。また、急なシフトの変更にも柔軟に対応できるとアピールできると、採用担当者の印象に残りやすいでしょう。
志望動機と自己PRの違いは何ですか?
志望動機と自己PRは、それぞれ目的が異なります。
志望動機は、「なぜその保育園で働きたいのか」を伝えるのが目的です。保育園の方針や理念に共感した理由や、自分がどのように貢献できるのかをアピールします。
自己PRは、「自分の強みやスキル」を示すのが目的です。これまでの経験を活かして、どのような保育を提供したいのかを伝えます。
志望動機と自己PRの目的を理解して、それぞれの狙いに合わせて作成してください。
保育士の自己PRでは保有資格を伝えた方が良い?
「絵本専門士」や「運動保育士」のような保育に活かせる資格を保有している場合は、自己PRでアピールするのも一つの手です。資格を伝えると、通常の保育スキルに加えて、特手の分野で専門知識やスキルを持っていることを証明できます。資格を示すだけでなく、実際の保育にどのように活かせるかを伝えられると、ほかの応募者と差別化を図れるでしょう。
まとめ
保育士の自己PRを作成する際には、自分の強みを整理して、これまでの経験を洗い出す必要があります。また、志望先の保育園の求める人物像を理解し、自己PRに盛り込むと説得力が増すといえます。アピールする長所が決まったら、具体的なエピソードや成果を掘り下げてください。そして、長所を活かしてどのように貢献できるかを明らかにしましょう。
「どのように自己PRを作成したら良いかわからない」「作成したけれど、合っているのか自信がない」という方は、保育業界専門の転職支援サービス「レバウェル保育士」がサポートします。「レバウェル保育士」は、地域に特化したプロのアドバイザーが希望の条件をヒアリングし、模擬面接までトータルでサポートします。取材訪問を通じて、運営方針から職場の雰囲気まで情報を収集しているため、リアルな情報がわかります。サービスはすべて無料で利用できるので、まずはお気軽にご登録ください。
執筆者

「レバウェル保育士」編集部
保育士・幼稚園教諭専門の転職エージェント「レバウェル保育士」が運営するメディア。現役の保育士とこれから保育士を目指す方に向けて、仕事や転職に役立つ情報をお届けします。記事を通して不安や悩みが少しでも解消する状態を目指し、皆さんのキャリア選択を支援します。